カプ色あり

=ハボロイ  =ロイハボ
=カプ色あり  =カプなし

2022年05月27日(金)
初めての〜
2022年02月22日(火)
20220222
2018年10月02日(火)
豆騎士 邂逅編
2018年08月08日(水)
8月8日
2016年04月01日(金)
これからはぽっちゃり系だ!
2015年04月01日(水)
ノーマル路線に変更しますっ
2015年01月13日(火)
豆騎士 成人編
2014年08月16日(土)
お盆
2014年06月25日(水)
金緑石14
2014年04月02日(水)
やっぱり髭騎士

カテゴリー一覧
カプなし(303)
ハボロイ(32)
ロイハボ(101)
カプ色あり(61)
その他(16)

初めての〜
ハボロイ、ロイハボ、お好きなほうのカプでお楽しみくださいv

CP;ハボロイ(R18)

「さて、ハボック」
 と、ベッドに腰掛けたロイが口を開く。すらりとした脚でバスローブの裾を蹴り上げるようにして脚を組んで続けた。
「めでたく両想いになった訳だが、この先一つ問題がある」
 そう言うロイをベッドサイドに置かれた椅子にドカリと腰掛けたハボックが尋ねるように見つめる。その空色の視線を受け止めてロイが言った。
「私たちは男同士だ」
「オレが上になりたいっス」
 言えば途端に返ってくる答えにロイが黒曜石の瞳を見開く。座っていた椅子から立ち上がり、ズイとベッドに座るロイに近づいて言った。
「満足させる自信があるっス」
 ニヤリと笑うとハボックは目を見開いて見上げてくるロイの頬を大きな手で撫でる。艶やかな黒髪に手を差し入れ、顔を寄せて言った。
「それならいいっしょ?」
 そう言うハボックの空色の瞳が情欲に染まっているのを見つめたロイは、見開いていた黒曜石をスッと細めて笑った。
「いいだろう、お手並み拝見といこうじゃないか。ただし」
 と、ロイは自分にのし掛かるようにして立つハボックのバスローブを押し上げているイチモツを、組んだ脚の膝で軽くつついて言った。
「気に入らなかったら容赦なく蹴り上げるからな」
「そんな余裕なんてないと思うっスよ」
 獰猛な笑みを浮かべる男にロイはクスリと笑う。肩を竦めて黒髪をかき上げる細い手首を掴んで、ハボックが言った。
「愛してるっスよ、大佐」
「────ああ、私もだ」
 答えて囁く唇をハボックが乱暴に塞いだ。

 座っていたロイをベッドに押し倒し、バスローブから覗く脚に手を這わせる。滑らかな肌を楽しむようにゆっくりと這わせた手を内腿へと滑らせれば、ロイがピクリと震えた。
「ふふ……緊張する?」
 笑って言えば黒曜石の瞳がジロリと睨んでくる。その目元がうっすらと朱に染まっているのを見つめながらハボックは腿を何度も撫でた。
「……ッ」
 手が滑る度ピクピクと震える肌を楽しみながら、ハボックはロイの首筋に唇を寄せる。バスローブの襟元から覗く白い肌に触れた唇できつく吸い上げれば、鮮やかな朱色が肌に浮かんだ。ハボックは腿を撫でる手とは反対の手でバスローブの襟をはだけ、露わになった肌に手のひらを滑らせていく。その手を追うように這わせた唇を時々強く押し当てた。そうやって白い肌に幾つも花びらを散らしながらハボックは滑らかな感触を楽しむ。たどり着いた胸の頂を飾る薄紅色の果実に目を細めたハボックはチュッとその先端を吸った。
「ん……ッ」
 ビクンと震えたロイの唇から甘い吐息が零れる。ハボックはクチュクチュと唇で乳首を弄びながらもう一方を指先で摘まんだ。
「アッ」
 唇と指先で両方の乳首を弄ればロイがビクビクと震える。咥えた乳首にグッと歯を食い込ませた瞬間、ロイの唇から短い悲鳴が上がった。
「イ……ッ!?────ッ!!」
 キッと黒曜石の瞳が睨んできた次の瞬間、ロイが組み敷かれたままの体勢で思い切り蹴り上げてくる。すんでのところで大きな手で膝頭を押さえて股間を守ったハボックが言った。
「あっぶねぇ……、オレの大事なムスコになにしようとしてくれてんスか」
 アンタのこと悦ばせてやれなくなっちまうっしょ、とそんな事を言う男をロイは睨み上げる。
「気に入らなかったら容赦なく蹴ると言ったはずだが?」
「気に入らない?そんなわけないっしょ」
 ジロリと睨んでくる黒曜石をまるで気にした風もなく、ハボックはニヤリと笑ってロイの腿に手を這わせた。
「垂れてきたっスよ────悦かったんでショ?」
「ッッ!!」
 ハボックの言葉にカッと顔を染めたロイが蹴り上げてくる膝を、ハボックは事も無げに押さえ込む。その手を振り解いて逃れようとするロイの唇をハボックは乱暴に塞いだ。
「んんッ、ん────ッッ!!」
 首を振るロイの唇に己のそれを深くあわせながら、ハボックはロイの乳首に思い切り爪を立てる。もう一方の手でロイの楔を撫で上げ、零れてくる蜜を先端にくちゅくちゅと塗り込めた。
「ふふ……すげぇ濡れてる。大佐、痛いのも好きなんスね」
「────馬鹿ッッ!!」
 クスクスと笑えば声を張り上げてプイと横を向くロイの薄紅に染まった耳たぶにハボックは舌を這わせる。耳の中にクチュと舌先を潜り込ませながら言った。
「怒んないで、大佐……」
「ッ、お前なんてもう知らん」
 耳に囁き込まれる熱い吐息にピクピクと震えながらもつれない言葉を返してくるロイに、ハボックはため息を零す。ロイの頬を両手で挟んで自分の方を向かせて言った。
「ごめんなさい、ちょっと調子に乗っちゃったっス。嬉しくて、つい」
 見上げてくるロイを真っ直ぐに見つめて続ける。
「大好きっス、大佐……」
 想いを込めて囁けば、ロイはプイと顔を背けた。
「ズルイ奴……お前のそう言うところが嫌いだ」
「たいさぁ」
「でも」
 冷たく吐き捨てる言葉に情けない声を上げるハボックを視線を戻してロイが見上げる。
「同じくらい……好きだ」
 言えば見開く空色、をロイは笑って引き寄せると深く口づけた。

 唇を深くあわせ、舌をきつく絡めあう。くちゅくちゅと音を立てれば含みきれない唾液が唇の端から零れた。首筋を伝って零れる銀色の筋をハボックが舌先で辿る。その舌先が首筋から鎖骨を辿り胸の頂へとたどり着けばロイがハボックの金色の頭を胸にきつく抱き込んだ。
「ん……ハボック……」
 呼びかけに答えるようにハボックは胸の頂をチロチロと舐める。その刺激に堅さと色を増した果実をハボックが甘く噛んだ。
「……アッ、……ああ」
 ビクリと震えたロイのハボックの金髪に絡めた指に力がこもる。白い喉を仰け反らせ熱い吐息を零すロイの脚の間にハボックは己の体をねじ込むようにして脚を開かせた。腿に手を滑らせ、更にグイと押し開く。恥部をさらけ出されて、ロイが責めるようにハボックの金髪を引っ張った。
「全部見せて……全部オレにちょうだい」
「────ッ」
「好き……たいさ」
「ッ、だからっ、そう言うところが嫌いだって────」
「同じくらい好きって言ってくれたっしょ?」
「〜〜〜〜ッッ」
 笑って囁けば、真っ赤になったロイが睨んでくる。それでも抗う素振りを見せないのを見て、ハボックは細い脚の間に顔を寄せた。開いた脚の肌に舌を這わせていく。時折きつく吸い上げて残した薄紅の花びらを指でこすれば、ロイの唇から熱い吐息が零れるのとあわせるように花びらがその色を増した。
「あ……ハァ……」
 そそり立ったロイの楔から零れる蜜が竿を伝うのをハボックが唇で拭う。舌で楔を辿りその先端を唇に含んだ。
「アッ!や……ッ」
 じゅぶじゅぶと唇でこすられ、ロイが喉を仰け反らせて喘ぐ。髪を引っ張るロイに構わず更に深く咥え込み、すり上げ、吸い上げれば、ロイの躯が大きく震えた。
「アッ……ヤッ、もう、やめ……ッ!」
 急速に射精感が増して、ロイは激しく首を振る。何とかハボックの唇から逃れようと金色の髪を引っ張ったが、かえってきつく擦られてロイは嫌々と首を振った。
「ハボック……もう……ッッ!!」
 これ以上は我慢出来ないと、ロイが離してくれと訴える。だが、ハボックは離すどころか深く咥えた楔をきつく吸い上げた。
「────ッッ!!アアアアアッッ!!」
 きつい刺激に耐えきれず、ロイが高い嬌声と共に熱を吐き出す。口内に吐き出された蜜を一滴残らず飲み干して、ハボックはロイの股間から顔を上げた。
「ハァ……ハッ……ッ」
 射精の余韻にピクピクと躯を震わせ、息を弾ませる唇をハボックが乱暴に塞ぐ。詰るように胸を叩いてくるロイの手から力が抜ける頃になって漸く唇を離せば、ぐったりとしたロイが責めるように見上げてきた。
「好き……たいさ……」
「……ばかッ」
 顔を快感と羞恥に染めながらもまだそんな事を言う唇を、ハボックは笑って塞ぐ。軽く啄むように口づければぐったりと投げ出されていたロイの手がハボックの背に回された。
「すき……いいっスか?」
 囁きながら堅くそそり立った己でロイの蕾をつつく。ビクリと震えたロイが微かに震える声で答えた。
「嫌だって言ってもスるんだろう?」
「うん……でも、大佐にも欲しいって言ってもらいたいっス」
「な……ッ?!」
 そんな風に言われてロイはカッと頬を染める。それでも見つめてくる熱い瞳に、ロイはうろうろと視線を彷徨わせた。
「う……」
「たいさ……」
 強請るように呼ぶハボックをロイは上目遣いに見上げる。恋情と熱に染まった空色を見つめたロイは、手を伸ばしてハボックの頭を胸に抱え込んだ。
「私も……お前が、ほしい……ッ」
 赤く染まった顔を見られないようハボックの頭を抱え込んだまま囁くロイにハボックの顔に笑みが零れた。
「たいさ……」
 促すように名前を呼ぶと頭を抱え込んでいたロイの手から力が抜ける。顔を上げ見下ろせば、恥ずかしそうに視線を逸らしたロイの頬にチュッと口づけて、ハボックはロイの細い脚に手をかけた。グイと押し開き奥まった蕾に顔を寄せる。そっと口づけるとビクンと震えるロイの脚を宥めるように撫でながら舌を這わせた。
「アッ」
 指で蕾を押し開き舌を潜り込ませる。唾液を流し込むように舌を這わせ開いた蕾の縁を執拗に舐めた。
「あ……いや……ッ」
 人目に晒したことのない恥部を這い回る舌先に、ロイが羞恥に震えて首を振る。ハボックはしっとりと濡らした蕾に指を一本グイと押し込んだ。
「ヒッ?!」
 ねじ込まれる異物にロイの躯が強ばる。ハボックは唾液を流し込みながら押し込んだ指でクチュクチュと蕾をかき回した。
「ヒッ……ヤァ……ッ」
 一本、また一本と増やされる指に小さな口を強引に押し開かれ、ロイは掴んだシーツをくしゃくしゃに握り締める。ハアハアと息を弾ませ、それでもハボックのなすがままに任せていれば、不意に乱暴に指が引き抜かれた。
「アアッ!」
 その衝撃にロイの唇から短い悲鳴が上がる。グイと脚を押し上げられて、ロイはハッとして自分にのしかかるハボックを見上げた。
「愛してます、たいさ……」
 熱い囁きと共に蕾に楔が押し当てられる。堅く滾った牡がグイとロイの蕾を押し開いて中へと押し入ってきた。
「ッッ!!────ヒ……ヒィィィィッッ!!」
 狭い蕾を強引に割り開かれて、ロイの唇から悲鳴が上がる。強ばる躯を押さえ込んで、ハボックはねじ込むようにしてロイの中へと己を突き入れた。
「たいさ……ッ」
「ヒアアッ!!アアアッ!!」
 ズブズブと強引に押し入ってくる熱い塊に、ロイの躯が逃げを打つ。ハボックは細い躯を引き戻しながらその耳元に囁いた。
「たいさ……好きッ、好きっス!!」
 吹き込まれる囁きにロイが涙が滲む瞳でハボックを見上げる。ロイは初めて男を受け入れる痛みに顔を歪めながら伸ばした腕でハボックを抱き締めた。
「ハボック……ッ!」
 ギュッと抱き締め強請るように唇を寄せる。そうすればそれに答えて口づけてきたハボックの楔がググッと嵩を増した。
「アッ……苦し……ッ」
 狭い器官を押し開かれてロイが小さく呻く。謝るように口づけを降らせながらハボックが言った。
「たいさ、かわいい過ぎ……ッ」
「馬鹿、なに言って……」
「も、我慢出来ないっス……ッ」
「え────?アアッッ!!」
 言われた意味が判らず見上げたと同時にガツンと思い切り突き上げられて、ロイの唇から悲鳴が上がる。ガツガツと激しく突き上げる楔が前立腺を掠めて、上がる悲鳴が甘く濡れた。
「ヒャ……ッ!ヤッ……ヒャアアッッ!!」
 痛みにスパークしていた視界が紅く霞む。気がつけば全身を支配する快感にロイの唇から絶え間なく嬌声が上がった。
「ああんッッ……ヤァッ、ヒャウウッッ」
「ああ……ッ、たいさッ!」
 身悶えるロイの痴態にハボックの動きが激しさを増す。ハボックはグラインドさせるように激しく腰を打ち付けると、思い切りロイの最奥を突き上げた。それと同時に思いの丈をロイの中へと吐き出す。躯の奥底を焼く熱にロイの唇から一際高い嬌声が上がった。
「ひゃああああんッッ」
「たいさぁッッ!!」
 ドクドクと熱を注ぎ込みながらハボックはロイの唇を塞ぐ。甘い嬌声を飲み込みながら深く口づければ、ロイが震える腕でハボックを抱き締めた。
「好き……好きっス、たいさ……ッ」
「……私も……お前が好きだ、ハボック」
 ハアハアと熱い吐息を零す合間に囁きあい何度も口づける。そうして飽きることなく互いを求めて深くふかく交わり続けた。



CP:ロイハボ(R18)

「さて、ハボック」
 と、ベッドに腰掛けたロイが口を開く。長い脚でバスローブの裾を蹴り上げるようにして脚を組んで続けた。
「めでたく両想いになった訳だが、この先一つ問題がある」
 そう言うロイをベッドサイドに置かれた椅子に行儀よく腰掛けたハボックが尋ねるように見つめる。その空色の視線を受け止めてロイが言った。
「私たちは男同士だ」
「オレが上になりたいっス」
 言えば途端に返ってくる答えにロイが黒曜石の瞳を見開く。座っていた椅子から立ち上がり、ズイとベッドに座るロイに近づいて言った。
「絶対満足させるっスから」
 顔を赤らめながらもそう言いきって、ハボックは目を見開いて見上げてくるロイの頬をそっと撫でる。艶やかな黒髪に手を差し入れ、顔を寄せて言った。
「それならいいっしょ?」
 そう言うハボックの空色の瞳が興奮して濡れているのを見つめたロイは、見開いていた黒曜石をスッと細めて笑った。
「いいだろう、お手並み拝見といこうじゃないか。ただし」
 と、ロイは自分にのし掛かるようにして立つハボックのバスローブの後ろに手を回し、双丘の狭間へと手を滑らせる。
「気に入らなかったら即座に攻守交代だからな」
「そ、そんな事にはならないしッ!」
 絶対、と半ば己に言い聞かせるように言うハボックにロイはクスリと笑う。肩を竦めて黒髪をかき上げる手首を掴んで、ハボックが言った。
「大佐……あ、愛して、ます……ッ」
「────ああ、私もだ」
 答えて囁く唇を顔を真っ赤に染めたハボックがそっと塞いだ。

 ベッドに腰掛けるロイをハボックはゆっくりと押し倒す。見上げてくる黒曜石の強い輝きにドキドキしながらも、ロイの白い首筋に唇を押し当てた。
(ヤることは異性だろうと同性だろうと基本変わんないんだからッ)
 と、唇をきつく押し当ててみる。そうすればピクリと震える肌に気をよくして、ハボックは唇を滑らせながら時折強く吸い上げては肌に痕を刻んでいった。
(よしっ、いい感じッ)
 震える肌がロイが感じてくれていることの証だと、ハボックはほんの少しホッとする。白い胸の頂を飾る薄紅色の乳首を舌先でチロチロと舐めたハボックが上目遣いでロイを見れば、黒曜石の瞳と視線があった。
「────ッ」
(なんか見られてんだけどッ?!)
 じっと見つめられればなんだか急に恥ずかしくなってくる。なにか拙いことをしただろうかと心配になりながらもしかけているのはこちらなのだからと気を取り直して、己の唾液に濡れた乳首を口に含んで吸い上げた。
「お前は胸を弄られるのが好きなのか?」
「えっ?!」
 唐突にそう尋ねる声が頭上から降ってきて、ハボックは驚いて顔を上げる。面白そうな表情で見上げてくるロイに、ハボックは顔を赤らめてもごもごと答えた。
「えっと、オレ自身はあんま弄られたことないし、よく判んないっていうか……その……」
(お、女の子とはやっぱ違うのかな……?)
 さほど多くない経験は女性ばかりだ。しかも最近はつきあい始めても何故だがすぐにフラレてしまうばかりで、正直セックスとは遠ざかる日々が続いていた。
「よく判らないなら試してみるか?」
「────え?」
 どうだったかと記憶を頼りに考えていたハボックは、言葉と同時に不意に胸に触れてきた手にハッとしてロイを見る。ロイの形の良い指先にキュッと乳首を摘ままれて、思わず声が零れた。
「ヒャッ?!……な、なにスるんスかッ?!」
 慌てて身を捩ってロイの手から逃れて胸を手でかばいながら、ハボックは声を荒げる。紅い顔で睨めば、ロイが悪びれた様子もなく肩を竦めた。
「判らないというから試してみたんだが」
「オレがスる方なんスから大佐はじっとしててくださいッ!」
 言いながらハボックは摘ままれた胸を押さえる。何となくそこから感じるジワリとした熱からなんとか意識を逸らそうと、ハボックは大きく息を吸い込んでゆっくりと吐き出した。
(もうっ、さっさと先に進もう)
 とりあえず男として感じるところは判っているのだ。それならば前戯はさておき、まずはそこを攻めればいいだろうと、ハボックはロイのバスローブの前をはだけ、躯をずらせてロイの股間へと視線を向けた。
(デ、デカい……)
 既に隆々とそそり立っている楔は見るからに大きい。熱をため込んでいるとはいえこんなに大きくなるものなのかと、ハボックは驚きと共にゴクリと唾を飲み込んだ。
(さ、さすればいいかな……)
 ここまで大きいと流石にちょっぴり怖くもある。おずおずと伸ばした手で触れればビクリと震える牡に、ハボックは慌てて手を引っ込めた。
「どうした?しゃぶってくれるんじゃないのか?」
「えッ?!」
 デカさに怯えて思わず手を引っ込めればそう言う声が聞こえて、ハボックはギョッとしてロイを見る。そうすればロイが黒曜石の瞳を細めて言った。
「私を気持ちよくしてくれるんだろう?だったらしゃぶるのが一番だと思うが……。お前もそうだろう?」
「えっ、ええと……ッ」
(しゃぶるって……女の子とシたときだってそんなこと……)
 これまでの経験の中で相手にしゃぶってもらったことなど正直にいって────ない。そういう行為がセックスをする上であることは知っているが、相手に求めたことは勿論、相手の方からシてもらったこともなかった。
(大佐はそういうの、女の子にシてもらってたのかな……)
 なんだかとてもそんな風には思えなくて、ハボックは内心首を傾げる。そうすれば不思議そうに名を呼ぶ声が聞こえて、ハボックはハッとしてロイを見た。
「出来ないなら私がやってやろうか?」
「だ、大丈夫ッ、出来るっス!大佐はじっとしててッ、オレがヤる方なんスから!」
 身を起こして手を伸ばしてくるロイを押し返して、ハボックはロイの長い足の間に躯を入れる。改めて顔を寄せたハボックはそそり立つ逞しい楔にゴクリと唾を飲み込んだ。
(デッカい……これ、口に入んの?)
 滾る楔は血管が浮き立ち、エラが張ってまるでそれ自体がひとつの生き物のようだ。何度か唾を飲み込んで、ハボックはおずおずと顔を寄せた。
(オレが上になって大佐を満足させるって言ったんだしッ!これくらいチャチャッと出来なかったらカッコ悪いっての!)
 心の中で己にそう言い聞かせて、ハボックは口を大きく開けて目の前の楔をパクリと咥えた。
「んんッ!」
 実際口に含めば見ていたときよりもずっと大きく感じる。ハボックは口の中をいっぱいに占める楔を締め付けるようにギュッと唇をすぼめてみた。
(く、口でって……どうすれば……)
 手で擦るなら判るが口でしゃぶるというのはよく判らない。ハボックは巨大な塊に嘔吐きそうになりながら、楔を咥えた唇を締め付けたり弛めたりしてみた。
(苦し……たいさ、気持ちいいかな……?)
 息苦しさに涙が滲んでくる。それでもロイを満足させると言った手前、意地でもなんとかしなければと、ハボックは必死にロイの楔をしゃぶり続けた。

(上になりたいなんて言い出すからどうするかと思えば)
 と、肘を突いた腕に体を預けて上半身を起こしたロイは、必死の様子で楔を咥え込むハボックを見下ろして内心苦笑する。息苦しさに空色の瞳に涙を滲ませながら、なんとかロイを悦ばせようとしているハボックを見れば、ムクリと自身が膨れ上がるのを感じて笑みが零れた。
 ずっと好きだったハボックを手に入れるため、ハボックに近づく不届き者は男なら容赦なくぶっ飛ばし、女性なら相手が喜ぶような甘い言葉を囁いてさりげなく引き離してきた。そうして漸くハボックと想いが通じ合っていざセックスとなった時、当然ロイは自分がハボックを抱くつもりでいた。それを「上になりたい」とハボックの好きにさせたのは、いつでも立場を逆転させる自信があったし、ハボックがどうするのか見てみたいという興味もあったからだ。それになによりハボックが自分との関係を望んでいると確認したい気持ちもあった。
(ふふ……、ちょっと誘導したとはいえこうしてしゃぶってくれるとは)
 思った以上にハボックの気持ちを確認出来て、ロイは楽しげに笑う。
(とはいえ、口に出すよりやはりハボックの中に出したいし、そろそろ攻守交代と行くかな)
 ロイは賢明にロイのモノをしゃぶり続けるハボックの金髪に手を伸ばして優しく撫でる。そうすれば、ハボックが濡れた空色の瞳をロイへと向けた。
「ハボック……私もお前の事を気持ちよくしてやりたいんだが)
 ロイは感じきっているようにわざと声を震わせてそう囁く。ロイの言葉の意味が判らないと言いたげに見つめてくるハボックに、ロイは掠れた声で続けた。
「私にもしゃぶらせてくれないか?」
「────えっ?でもッ」
 ロイの言葉に驚いたようにハボックが唇を離して声を上げる。その金髪を宥めるように撫でながらロイが言った。
「いくらお前が上になってシてくれると言っても、私たちは愛し合っているんだ。私もお前を気持ちよくさせてやりたいんだよ」
 いいだろう?と囁かれて、ハボックはムッと口を引き結ぶ。不満そうなその顔に笑って、ロイは言った。
「なにもやめろと言ってるわけじゃない、お前が私を感じさせてくれてる間、私もお前にシてやりたいと言ってるんだ」 
 だから、ほら、とロイはハボックに下半身をこちらへ向けろと促す。
「でも、オレが上になって大佐を満足させるって言ったんだし……」
「勿論判ってるさ。でも、お前が私を愛してくれているのと同じように私もお前を愛しているんだよ」
 極上の笑みでそう囁けば、顔を赤らめたハボックが少し悩んだ末ゆっくりと躯の向きを入れ替えた。
「じゃあ……ちょっとだけ……。あ、でもッ!メインでスるのはオレっスからね!」
「判ってるよ、ハボック」
 あくまで自分が上だと主張するハボックにロイは頷く。再び股間に顔を埋めてくるハボックの熱い吐息を感じながら、ロイは目の前に晒されたハボック自身を見上げた。
(ふふ……こんなにして……)
 ロイのモノをしゃぶって、すっかり興奮しきったハボックの楔を見て、ロイは笑みを浮かべる。自分のモノよりすんなりとして色素の薄いハボックの楔を伝う蜜を舌先でペロリと舐め上げた。
「ッッ!!」
 そうすればハボックの躯がビクリと震えて、くぐもった声が聞こえてくる。ロイはハボックの脚を撫でながら目の前の楔を口に含んだ。そうしてじゅぶじゅぶと唇ですり上げればハボックが大きく躯を震わせた。
「アッ、た、たいさッ」
「続けて……気持ちよくしてくれるんだろう?」
 ロイの唇から逃れようと躯をくねらせるハボックの腰を押さえ込んでロイが言う。その言葉にハッとしたように慌ててロイの楔を咥えなおすハボックに笑みを浮かべて、ロイはもう一度ハボックのモノを咥えると唇で激しくすり上げる。それと同時に蜜をたっぷりと含んだ袋を指先で揉みしだいた。
「ヒャッ!……たいさっ、それ、ダメッ!!」
 激しい愛撫にハボックが口淫を続けられずに身悶える。やめて、と訴える声に構わず、ロイは袋を弄りながらもう一方の手で楔をしごき、唇を奥まった蕾へと近づけた。戦慄く蕾を舐めた舌先を潜り込ませるように蠢かす。その途端ハボックの躯がビクンと跳ねて、その背が大きく仰け反った。
「アアッ!!ヤァんッ!!」
 もうロイのモノを口に含むことすら出来ずに震えるハボックの楔をロイは激しく攻め立てる。楔を伝って溢れてくる蜜を、ロイは袋を弄っていた方の指で掬ってハボックの蕾へ塗り込めた。そうして蜜に濡れた指を蕾にツプリと差し込む。蜜のぬめりを借りて、そのままグーッを中へと潜り込ませた。
「ヒ……ッ?!やだッ、なんで……ッ」
 自分が上になってロイを満足させるはずだったのに、気がつけばいつの間にか立場が逆転しつつあることに今更ながら気づいて、ハボックは慌ててロイの手から逃れようとしてもがく。だが、楔を握り込まれ、後ろに指をねじ込まれた状態ではどうすることも出来ず、ハボックは息を荒げてロイの股間に顔を寄せた。
「や……やぁん……ッ」
 グチュグチュと楔をすり上げられ、ヌチヌチと蕾をかき回される。一本、また一本と気がつけばロイの長い指を三本もねじ込まれかき回されて、ハボックは快感と違和感とでぐちゃぐちゃになりながら喘いだ。
「あ、ふァ……たいさァ……ッ」
 ビクビクと震えながら股間に顔をすり付けてくるハボックの痴態にロイがクスクスと笑う。楔を扱く手の動きを速めれば、ハボックの喘ぎ声が大きくなった。
「やッ、も、もう……ッ!」
 急速に高みへと追い上げられて、ハボックはロイの楔に頬をこすりつける。ロイの腰にしがみつくようにしてなんとか快感をやり過ごそうとするハボックの抵抗を嘲笑うように、ロイは張りつめた楔を咥え込むと激しくすり上げた。
「あ……アア────ッッ!!」
 一瞬硬直したハボックが次の瞬間高い嬌声を上げて熱を迸らせる。熱を吐き出しながら震えるハボックの後孔を激しくかき回したロイは、乱暴に埋めていた指を引き抜く。口内に吐き出された蜜を味わうように飲み干したロイは、射精の余韻で震えるハボックを己の体と入れ替えてベッドに押さえ込むと、その長い脚を大きく広げて押し上げた。そうしてハボックに抗う隙を与えず押し広げた脚の間で戦慄く小さな唇に滾る自身を押し当てる。次の瞬間ズブズブと一気にハボックを貫いた。
「アアアアアッッ!!」
 指とは比べものにならない巨大な牡に貫かれて、ハボックの唇から悲鳴が上がる。逃げる躯を引き戻して、ロイはガツガツと乱暴にハボックを突き上げた。
「ヒィッ!!……ヒ、ヒィィッッ!!」
 激しい突き上げにハボックの唇から途切れ途切れの悲鳴が上がる。ロイはもがくハボックの躯を押さえ込むようにして、ハボックの中を探るように突き上げた。
「ヒッ!────ッッ?!ヒャウッ?!」
 ロイの巨根がある一点を掠めればハボックの躯が跳ね上がる。零れる悲鳴が甘く濡れた事に目を細めて、ロイは見つけたハボックの感じる箇所を狙って激しく腰を打ち付けた。
「ひゃあんッ!ヤッ、やああんッッ!!」
 何度も打ち付ければ快感に喘ぐハボックの楔が腹に突くほどそそり立つ。嬌声を上げるハボックを容赦なく攻めれば、一際高い悲鳴を上げてハボックの楔が弾けた。
「ヒャアアアッッ!!」
 二人の腹を吐き出した熱でもったりと濡らしてハボックがビクビクと躯を震わせる。キュウキュウと締め付けてくる蕾に僅かに顔をしかめながら、ロイは震える躯を激しく突き上げた。
「ヒィッ!や……ッ、ダメぇッ!」
 達して快感に震える躯を容赦なく攻め立てられてハボックが身悶える。ボロボロと涙を零して喘ぐハボックに、ロイはゴクリと喉を鳴らして一層激しく奥を犯した。
「ヒィィッッ、たいさァ……ッ!や、も……また、イクッッ!!」
 感じる箇所を何度も突き上げられて、ハボックは続けざまに熱を吐き出す。いやいやと首を振ってもがいても、なお一層攻め立てられて、ハボックは泣きながら喘いだ。
「やぁんッ、も……変になっちゃうッ」
「いいぞ、いくらでも変になれ」
「そんな……ッ、アア────ッッ!!」
 やめてと訴える声も聞き入れられず、ハボックは自分を攻める男に縋りついた。
「ひどいっス……ッ、オレが上になるって言ったのにッ」
 喘ぎながらも責める言葉を口にするハボックにロイがニヤリと笑う。
「お前が上に、か。そうだったな、お前があんまり可愛い顔で私のモノを咥えてくれるから興奮して、つい、な」
 と、まるで悪びれた様子もなくそう言えばハボックが涙に濡れた瞳で睨んでくるのを見て、フムとちょっと考えたロイが長い脚を押し上げていた手をおろして言った。
「判った、お前が上、だな」
「え……?────ヒャアアッッ?!」
 言うなり腰を掴まれ繋がった状態のまま躯を返されて、ハボックの唇から甘い悲鳴が零れる。ロイは俯せにしたハボックの躯を強引にグイと引き上げながらベッドに座り込み、己の腰の上にハボックの躯を引き下ろした。
「ひゃあああんッッ!!」
 自重でロイの楔をズブズブと更に奥へと咥え込まされて、ハボックが高い嬌声を上げる。ロイの肩に頭を預けるようにして仰け反るハボックを後ろから抱き込むようにして、ロイはハボックの胸を飾る二つの果実を指先でキュウッと摘まみ上げた。
「ッッ?!やッ、あッ!」
 ビクッと震えるハボックの様に目を細めて、ロイは摘まんだ乳首を指でグリグリとこねる。押し潰し引っ張れば、ハボックの躯が大きく震えた。
「ふふ……やっぱり胸を弄られるのが好きなんだな」
「ち、違……ッ」
「私にもヤってくれようとしたじゃないか。だからきっと好きなんだろうと思ってな」
 やっぱり、と耳元でクスクスと囁かれて、ハボックは顔を真っ赤に染める。女の子じゃないのにと、首を振りながらなんとか沸き上がる快感を否定しようとすれば、爪を立てるようにして乳首を引っ張られて、ハボックは喉を仰け反らせて喘いだ。
「やあ、んんッ」
「ふふ、今キュッと締まったな……イイのか、ハボック?」
「そ、そんなわけ……アッ、ああんッ!や、ダメぇ……ッ」
 下から突き上げると同時に立てた指の爪で胸をギリギリと扱かれる度、甘ったるい声が零れてしまう。ハボックは羞恥に涙を零しながらハアハアと喘いだ。
「も……やめて、た、いさ……ッ」
「こうして胸を苛められるのは好きか?」
「それは……、────アアッ!」
 恥ずかしい言葉をなんとか否定しようとする度胸を攻められて、そそり立った自身からとろとろと蜜が零れる。何度目かにきつく胸に爪を立てられて、ハボックは熱い吐息と共におずおずと肯定の言葉を吐き出した。
「好き……イイ……ッ」
「そうか、じゃあこれからもセックスの時はこうして弄ってやろうな」
「……はい」
 耳を甘く噛みながら囁かれる言葉に、ハボックは抵抗出来ずに頷く。その言葉に笑みを深めたロイが、次の瞬間ガツガツと激しくハボックを突き上げた。
「ヒィッ!ヒィィッッ」
 ガツガツとハボックの感じる箇所を突き上げ、乳首をひねり上げる。そうすればロイの腰の上で身悶えたハボックがびゅくびゅくと熱を吐き出した。
「アア────ッッ!!……や、いや、待ってッ、待……ッ!ヒャウウッッ!!」
 制止の言葉に構わずロイはハボックを攻め続ける。逃げるように跳ね上がる躯を引き戻して思い切りガツンと奥を突けば、ハボックが一際高い嬌声と共にびゅるると熱を吐き出した。
「やだァ……と、止まんない……ッッ」
 絶頂の高みに放り上げられたまま、快感に全身を支配されてハボックが泣きじゃくる。ロイは悶える躯を貫いたまま強引に返すと、ハボックをベッドに押し倒し脚を大きく開いて押し上げた。
「ふふ、可愛いよ、ハボック……これからもこうして愛してやるからな」
 いいだろう、と激しい突き上げの間に囁かれてハボックがガクガクと頷く。その様子にニヤリと笑って、ロイは更に激しく腰を打ち付けた。
「アアッ、ア────ッッ、た、たいさァ……ッッ」
「ハボック……ッ、……くぅぅッ!」
 熱くまとわり絡みついてくる肉襞に、顔を歪めたロイは思い切り最奥を貫く。それと同時にドクドクと熱を吐き出した。
「ああ……ッ、あ……」
 初めて男の熱で躯の奥底を濡らされて、ハボックが涙に濡れた空色の瞳を見開き喉を仰け反らせる。晒された白い喉にロイが噛みつけば、ハボックの蕾が応えるようにキュウキュウと咥えた楔を締め付けた。
「あふ……やァ……」
「可愛いな、ハボック……さあ、お前が上になって、私を満足させてくれ」
「あ……?ヒアアッッ?!」
 クスクスと笑うと同時にロイはハボックの躯を起こすようにして下になる。己の体を跨がせるようにしてハボックを横たわった己の上に座らせると、その躯を下からガツンと突き上げた。
「アアアッッ!」
「ふふ……まだ私は満足してないぞ。夜はまだまだ長い……たっぷりお前を味わわせてくれ」
「ヒィッ……上に、って……こ、こんなんじゃ……ヒャアアッッ!!」
 こうじゃないと首を振りながらもガツガツと容赦なく突き上げられれば、後はもうロイのなすがままに喘ぐしかないハボックだった。


遊びに来てくださっているみなさま、どうもありがとうございますv 拍手やコメントもとっても嬉しいです〜v
さて、本日は年に一度のサイトのお誕生でーす。いやはや今年も無事迎えることが出来ましたよ。これも覗きに来てくださる皆々様のおかげです。本当にほんとうにありがとうございます!これからものんびりまったりハボックラブライフを続けていきたいと思っていますので、お時間ある時遊びに来てくださったら嬉しいですv これからもどうぞよろしくお願いいたしますv
んで、今年のお誕生日ネタ、最初は違うのを考えてみたんですが、なーんか長くなりそうって(笑)じゃあ何にしよう、思い浮かばんと、結局初心に戻って初エッチの話になりました。初エッチにどっちが上かって話は以前にも日記で書いたことがありまして……。流石にちょっと内容までは覚えてないんですが、うーん、同じようなこと書いてるかも〜(汗)書く前に読み返したら引きずられそうだし、書いた後読むのもガーンとかなりそうなので、結局以前書いたのは読み返していません。せめて前書いたのよりエロが濃くなってるといいなぁ(笑)あ、前のは無配本に入ってますけど、読み返さないでくださいねっ、武士の情け(笑)ともあれ、お楽しみ頂けていたら嬉しいです。
そして、次回はたぶんロイハボの日……、またエロ?(笑)今回結構ガッツリ書いたからなぁ……もしかしたら次回エロはお休みで姫ハボに逃げるかも(おい)まぁ、何はともあれ次回も頑張りま〜すv
あ、そうそう、今年も一応無配本コーナー開けております。本代、送料とも無料となっておりますのでよろしければどうぞ → 


以下、拍手お返事です。

たねさま

お返事遅くなりました(汗)
うふふ、どこいったスイーツ、おいしくネタにさせていただきましたv ありがとうございますv しっとりお風呂エッチ楽しんで頂けて嬉しいですv こんな感じでまったり営業しておりますので、是非また楽しいネタを囁いてやってくださいね(笑)
2022年05月27日(金)   No.528 (カプ色あり)

20220222
ハボロイver.

「ロイ、ローイ!」
 ハボックは餌が入ったボウルを手に部屋の中を見回しながら歩く。今の時間暖かい陽射しが射し込むクッションを見やり、ソファーの上で丸まったロイのお気に入りのブランケットをまくってため息をついた。
「どこに行ったのかなぁ」
 そう呟きながら、ロイがよく外を覗いている出窓に近づく。ボウルを持っていない方の手をついてレースのカーテン越し庭を見た。
「外にいった……ってことはないよなぁ」
 春になって暖かい風が吹く頃ならともかく、まだまだ冬の寒さが続く今日この頃、寒いところが大嫌いなロイが外に出るとは考えられない。それならばどこへ行ってしまったのだろうと、外へ向けていた視線を部屋の中へと戻したハボックは、「あ」と声を上げた。
「あんなところに」
 そう言ってハボックが見上げたのは背の高い食器棚の上だ。天井との間の狭い隙間にのんびりと寝そべった黒い猫を見つめて、ハボックはため息をついた。
「ローイ、ご飯の時間っスよ」
 ハボックは言って手にしたボウルを掲げてみせる。ハボックの声にうっすらと目を開けた黒猫は、ふわぁと欠伸をすると再び前脚に顎を預けて目を閉じてしまった。
「ロイってば」
 ハボックは棚の上の黒猫に手を伸ばす。指先で柔らかい毛に包まれた脚先を撫でれば黒猫が嫌そうに脚を振った。
「ロイ、ごはん」
 そう繰り返しても黒猫は目を開けもしない。やれやれとため息をついたハボックは、それ以上ロイに餌をやるのを諦めて棚から離れた。ソファーの上のブランケットを畳んで脇に置くとソファーに腰を下ろす。手にしたボウルをソファーの前のテーブルに置き、シャツのポケットから煙草のパッケージを取り出した。トントンと底を軽く叩き少し覗いた煙草のフィルターを咥えようと唇を寄せる。ハボックが煙草を咥えようとした瞬間、ビュッと飛んできた塊がハボックの手から煙草のパッケージを叩き落とした。
「ロイ」
 煙草を咥えられなかった唇を動かしてハボックはロイを呼ぶ。ソファーの上でツンと顔を反らす黒猫にハボックはやれやれと笑みを浮かべた。
「さっきは呼んでも見向きもしなかったくせに」
 ハボックは言いながら大きな手を伸ばして黒猫を抱き上げようとする。その手をペシッと叩いて黒い瞳で見上げてくる黒猫に、ハボックは笑みを浮かべて狭い額を指先で撫でた。
「ローイ」
 コチョコチョと撫でてくる指先にロイは目を細める。その手を掻い潜るようにしてハボックに近づくとピョンと膝の上に乗った。
「やっと来てくれた」
 フフと笑ってハボックは滑らかな黒い毛を撫でる。撫でる手と反対の手を伸ばしてテーブルの上のボウルを取った。
「はい、アンタの好きな特製ご飯っスよ」
 言いながら決して市販の餌は口にしない黒猫に差し出せば、チラリとハボックを見上げたロイがボウルの中に顔を突っ込んだ。
「腹減ってるくせに」
 素直じゃないんだからと笑えば黒い瞳が睨んでくる。それでも美味そうに食べる姿を見て、ハボックは嬉しそうにその艶やかな毛を撫でた。
「……っと、煙草」
 ふと思い出したようにハボックは足下に落ちた煙草を拾い上げる。改めて咥えようとした途端シャーッとロイに睨まれて、ハボックは渋々パッケージを懐に戻した。
「はいはい、判りましたよ」
 ため息をつきながらも煙草をしまうハボックにロイは満足げに鼻を鳴らす。ボウルの中の餌を綺麗に食べ終えるとハボックの膝に前脚を突っ張って伸びをした。そうしてそのまま膝の上に丸まると目を閉じる。ハボックは空色の目を細めて膝の上の黒猫をそっと撫でた。
「大好きっスよ、ロイ」
 そう囁けば黒猫の長い尻尾がハボックの手を優しく叩く。ハボックは嬉しそうに微笑んでロイの背を撫で続けた。


ロイハボver.

「ただいま」
 ガチャリと鍵を開けて玄関の扉を開いたハボックは、中に向かってそう声をかける。リビングに向かうより先に洗面所に行くと、手を洗ってうがいをした。冷たい水に軽く体を震わせながら手を拭くと、リビングへと足を向ける。扉をあければ零れてくる暖かい空気にホッと息を吐いた。
「ただいま」
 もう一度そう言えば毛足の長いラグの上に横たわっていた黒い塊がのそりと立ち上がる。見上げてくる黒い瞳を見返して、ハボックは笑みを浮かべた。
「ただいま、ロイ」
 ハボックは言って黒豹の頭を撫でる。その手を嫌がるように顔を背ける黒豹にクスリと笑って、ハボックは着ていた上着をソファーの背にかけた。
「すぐご飯にしますね」
 そう言いながらキッチンに入ったハボックは、冷蔵庫を開けようと手を伸ばす。その手が冷蔵庫に触れる寸前、背後から飛びかかってきた黒い塊に、ハボックは慌てて伸ばした手を冷蔵庫の扉についた。
「ロイ────わわッ!」
 振り向く間もなくシャツの襟首を咥えた黒豹にグイと引っ張られる。キッチンから引きずり出したハボックを黒豹はポイと自分が寝ていたラグの上に放り出した。
「イテテ……と、うわッ」
 放り出された拍子に打ち付けた頭をさすっていたハボックは、ドンとのし掛かってきた黒豹に目を見開く。仰向けに押さえ込まれて、ハボックは見開いていた空色の瞳を細めて笑みを浮かべた。
「遅くなったから怒ってるんスか?」
 告げて出た帰りの時間より小一時間も遅れてしまったことを怒っているのかと尋ねれば、黒豹が歯を剥いて見せる。いかにも不機嫌そうなその表情に思わずハボックがクスクスと笑えば、ロイが低い唸り声を上げた。
「ごめんなさい、怒んないで」
 ハボックは慌ててそう言うと黒豹の首筋を撫でる。グルルと喉を震わせるロイにハボックは言った。
「腹減ってるっスよね。すぐ用意しますから」
 言いながら肘をついて身を起こそうとしても黒豹が自分の上から退く気配はない。「ロイ」と促すように呼んだが、じっと見つめてくる黒い瞳に、ハボックは諦めたようにカーペットに躯を戻した。
「腹減ってんでしょ?」
 自分を見下ろしてくる黒豹を見返しながらハボックは躯の力を抜いて腕を広げる。そうすれば笑みを浮かべるように目を細めたロイがハボックの首筋をぞろりと舐めた。
「……ッ」
 その濡れた感触にビクリと身を震わせるハボックに黒豹が喉を鳴らす。肉球の間から覗いた爪でハボックの白い肌に薄く紅い痕を残す獣に、ハボックは震える吐息を吐き出した。
「まぁ、アンタになら喰われてもいいっスけどね」
 そう言ってうっすらと朱を刷いた空色の瞳で見上げると、ハボックは手を伸ばして美しい獣をそっと抱き締めた。


ご無沙汰しております。不自由な日々が続いておりますが、みなさまお元気でお過ごしでしょうか?ポチッと拍手も頂いたりして、さっぱり更新もしてませんのに本当にありがとうございます、めっちゃ嬉しいですv
さて、今日は2022年の2月22日。今世紀最大の猫の日だそうで(笑)そんなわけで猫がらみの話など書いてみました。ロイハボの方は黒豹ですが(笑)書いてみたわりになんてことのない話ですみません。黒豹ロイにのし掛かられるハボックが頭に浮かんで、相変わらず妄想が脳内駆けめぐっております、てへv
北京オリンピックも気が付けば終わっていて、毎度一人鬱陶しく盛り上がるダンナを横目で見ながら相も変わらずゲームしております。今やっているのは「ニーア・レプリカント」というだいぶ前にPS3で出たのをPS4版にリメイクしたやつです。面白いんだけど、羊狩っても魔物狩っても血しぶきがあがるのがなんとも〜(苦)返り血どころか直後に歩くと血の足跡が……。ちょっとキモイと思っていたらCEROーDだった。CEROーDでこれかぁ。「ゴーストオブツシマ」というゲームがゲーム評がよかったので買ってみたいと思っているのですが、これ、CEROーZなんですよね。……動画見てから考えよう。FFも出るし、息子が買ったアルセウスもあるし、他にも積んでるゲームあるしなっ!そもそもニーアがまだまだ時間かかりそうだし。少年期→青年期で更にエンディングを全部見るためには周回しなきゃいけないらしい。うちのハボック(ニーア)まだまだ少年期です〜、可愛いvフフフv
2022年02月22日(火)   No.524 (カプ色あり)

豆騎士 邂逅編
エドハボ風味

「少尉ッ!!」
「えっ?大将?」
 ロイの半歩後ろから続いて建物の入口をくぐろうとしたハボックは、背後からかかった聞き覚えのある声に驚いて振り向く。そうすれば大きく手を振ったエドワードが長い三つ編みを靡かせて駆け寄ってきた。
「少尉もここに来てたんだ!」
「うん、大佐の護衛で。って、大将も?すごい偶然」
「偶然じゃねぇよ。俺たちやっぱり運命で決められた恋人同士ってことだろ」
 空色の瞳を丸くして「びっくりした」と言うハボックに、エドワードはニヤリと笑って腕を伸ばす。ハボックの後頭部に手を回し引き寄せようとすれば、わざとらしい咳払いが聞こえた。
「ここは往来だ、鋼の。少しは人の迷惑と言うものを考えたらどうだ?」
 そう言う声に視線を向ければロイがうんざりとした顔で二人を見ている。慌てて離れようとするハボックを抱き締めてエドワードはロイを睨んだ。
「なんだよ、久しぶりに会った恋人同士が再会を喜ぶののどこが迷惑だって言うんだよ」
「迷惑以外のなにものでもなかろう」
 唇を尖らせる少年にロイは大きなため息をつく。そんな二人のやりとりにハボックはなんとかエドワードの腕から抜け出して言った。
「これから会議なんだ、大将。早くしないと遅れちゃうから」
 ごめん、元気で、とすまなそうに言って足早に立ち去ろうとするハボックの腕をエドワードは慌てて掴む。振り向く空色に、エドワードは早口に言った。
「ホテルどこ、少尉?夜なら時間とれんだろ?」
「ごめん、夜も会食の予定が入ってるから」
「会食が入ってるのは大佐だろッ?少尉は関係ないじゃん!」
 だから、と言い募る少年にハボックは眉を寄せる。腕を掴む手を外して言った。
「オレは大佐の護衛官なんだ。大佐が行くところにはどこだって一緒に行く。だから今回は無理だ。ごめん、大将」
 ハボックはそれだけ言うとエドワードに背を向けロイを促す。素っ気なく立ち去ろうとするハボックを数歩追いかけて前に回ると、エドワードは言った。
「折角会えたんだぜ?ここんとこ全然会えなくて、そりゃ、俺があっちこっち行ってるせいだけどッ、こんなとこで偶然久しぶりに会えたんだ!一緒に過ごしたいって思うだろッ!少尉だって俺に会いたかったんじゃないのかよッ?!」
「大将……」
 激しく感情をぶつけてくる少年にハボックは唇を噛む。ハボックが何か言おうとする前にロイがエドワードとハボックの間にズイと割り込んだ。
「いい加減にしろ、鋼の。我々は仕事でここに来ているし、ハボックは任務中だ。行くぞ、ハボック」
「──イエッサー」
 一瞬の間の後、ハボックはピッと背筋を伸ばして答える。そのまま振り向きもせず建物の中に入る背中を、エドワードは手を握り締めて見送った。

「お疲れさまっス、結構時間かかったっスね」
 会議を終えて出てきたロイを会議室の扉の前で出迎えてハボックが言う。手にした分厚いファイルの束をハボックに手渡して、ロイは思い切り眉を顰めた。
「下らんことにだらだらと時間をかけやがって。私が切り上げなかったら一晩中でも続けてたぞ、くそジジイども」
「強引に終わらせたんスね」
「いつまでも結論を出せずにいたから私が決めてやったんだ。感謝して欲しいくらいだ」
 おそらくはロイの言うとおりなのだろうが、また無駄に反感を買ったに違いない上司の言い分にハボックは苦笑する。だが、この時間でも次の会食にはギリギリの時間で、ハボックは急ぎ足で玄関へと向かうロイの後についていった。
「今、車を回して────」
 来ます、と扉を潜りながら言い掛けて、ハボックは次の瞬間ロイをつぎ飛ばすようにして庇う。その半瞬後、二人が立っていた場所を続けざまに銃弾が穿った。
「死ねッ!マスタングッッ!!」
 大声を上げて迫ってくる襲撃者に向かって、手にしたファイルをブーメランの要領で投げつけたハボックがフォルダーから銃を引き抜く。腹に分厚いファイルの一撃を食らって一瞬怯んだ男にハボックが引き金を引く寸前、小柄な体がハボックの目の前に飛び込んできた。
「俺の少尉に手を出すんじゃねぇぇッッ!!」
「大将ッ?!」
 叫ぶと同時にエドワードはパンッと胸の前で両手をあわせる。その手を地面につけば、激しい錬成光が迸ってバリバリと音を立てて盛り上がった地面が男に向かって一直線に走っていった。
「うぎゃあッッ!!」
 無数のギザギザした突起を突き出して地面を駆け抜けた錬成光は、男をはね飛ばした勢いのまま道路を突き抜けていく。道路沿いに建つ幾つもの建物の入口やら窓やらを壊しながら走り抜けるさまを、ハボックは銃を構えたまま呆然として見つめた。
「うそだろ……」
 一瞬にして瓦礫と化した通りに、壊れた建物の中から驚いた人々が飛び出してくる。人死にが出ていないのが不思議なほどの街の様子に呆然とするハボックに、エドワードが飛びついてきた。
「怪我ないかッ、少尉ッ?!」
「大将……」
 言ってハボックに怪我がないか確かめてエドワードは嬉しそうに笑う。「よかったァ」と喜んだエドワードは背後からゴツンと頭を殴られて、目を吊り上げて振り向いた。
「なにがよかったァ、だ。この街の有様を見てみろ」
 錬成陣を描いた白い手袋をはめた拳でエドワードの頭を殴ったロイが言う。言われて抉れた道路とそこここが壊れた建物を見て、エドワードはウッと怯みながらも答えた。
「そ、そりゃちょっとやりすぎたけどッ、でもおかげで大佐だって無事だったろ?」
「あれくらいのチンピラ、ハボックなら難なく処理できる。こんな被害など出さずにな」
「いや、だけどッ!俺の少尉に銃を向けたんだぜッ!」
「正しくは銃を向けられたのは私だ」
「だからちゃんと守ってやったじゃんッ!」
「鋼の」
 腕を広げて成果を主張する少年をロイが低く呼ぶ。その黒曜石の瞳を細めてエドワードを見据えた。
「壊した道路と建物を全部元通りに修復したまえ。それが済むまではハボックと会うのは認めん」
「はああッ?!なんだよ、それッ!折角助けてやったのにッ!」
「彼らの様子を見てもそれが言えるのかね?」
 そう言うロイの言葉にエドワードは街の人々へと目を向ける。なにがなんだか訳の判らないまま家や商店を壊されて呆然としたり怒りを爆発させる人々を見れば、エドワードも流石に言葉が出なかった。
「判ったのならきちんと、寸分違わず修復するように」
「な、なぁ、大佐ッ!明日やるッ!明日必ず全部元通りに直すからッ!」
「今すぐ、今夜中に、だ。鋼の」
「少尉が出てくるの、ずっと待ってたんだぜッ!なぁ、少尉ッ!少尉からもなんか言ってくれよッ!」
 そう言って縋ってくる少年をハボックは肩を落として見つめる。まだ手にしたままだった銃をホルダーに納めて言った。
「オレも大将にすっごく会いたかったし、ここで偶然会えてめちゃくちゃ嬉しかった」
「だろッ?だったら────」
「でも今回ばっかりは庇いようがねぇ……無理」
「しょ、しょういッ?」
 首を振ってため息と共に言葉を吐き出すハボックを、エドワードは金色の瞳を見開いて見上げる。そんなエドワードにロイが冷たく言い放った。
「我々は明日の朝ここを立つが、きちんと全部修復しろよ、鋼の」
「ええッ?明日の朝って、それじゃあ……ッッ!!」
「当然ハボックも一緒だ。さて、会食に向かうか、行くぞ、ハボック」
 そう言ったロイに肩を叩かれ、頷いたハボックが車を回してくる。ロイが乗り込んだ車の扉に慌てて縋ってエドワードが叫んだ。
「ちょっと待てって、大佐ッ!せめて明日の朝、少しだけでも────」
「ではな、鋼の。ハボックの事はちゃんと連れて帰るから心配するな、君はキリキリ働きたまえ」
 ニヤリと笑ったロイが合図すれば車はゆっくりと走り出す。すまなそうなハボックの表情が一瞬見えた車があっという間に走り去るのを為す術もなく見送ったエドワードは握り締めた拳をプルプルと震わせて、そして。
「大佐のバカヤローッッ!!!」
 エドワードの怒鳴り声が瓦礫と化した通りに空しく響きわたった。


いつも遊びに来てくださってありがとうございます。ポチポチ拍手もとっても嬉しいですv 励みになってますvv
お久しぶりの豆騎士です。どれくらい久しぶりかというと……三年半ぶりくらい?(笑)いや、豆騎士お好きだという方からメッセージを頂いたので自分でも読み返してみたら書きたくなったもので、えへへv 多分翌朝に帰らなくても間に合うんだと思うんだ、大佐。でも、それじゃあつまらないから帰っちゃうイジワルな大人の大佐です(笑)
そうそう、豆騎士を書いたついでに日記に載せたまま豆部屋に収録してなかった話を「citrine」に入れておきました。しかし、収録してて思ったけど、豆騎士って無配本に書き下ろしでサイトに載せてない話、多いなぁ……。書き下ろしは本を頼んでくださった方へのお礼も兼ねているのでサイトには載せない事にしているのですが、結構数あるよね(苦笑)むーん……。無配本は基本、サイトのお誕生日の時に再配布しているのですが、もし、どーしても読みたいよッ!と嬉しい事を言ってくださる方がいらっしゃいましたら、メールフォームの方からお問い合わせ頂ければ対応できるかも?まぁ、その時の状況にもよりますが。
何はともあれ久々の豆騎士、お楽しみ頂けましたら嬉しいです〜v

以下、拍手お返事です。

突然のメッセージ失礼致します  の方

はじめまして!遊びに来てくださって、そして更にはメッセージまでありがとうございます!うふふ、ビバ、懐かしさの気紛れ!拙宅を見つけてくださって嬉しいです〜v 理想のロイハボなんて、照れ照れ/// でもそう言って下さって本当に嬉しいです!そしてエドハボもお好きとは!いいですよね、エドハボ!エドは絶対に攻めだと思うのですよ、そして絶対相手はハボックでないとッvv 同志がいて嬉しいです〜v これからもぼちぼちと頑張っていきますので、よろしければどうぞこれからもおつきあいのほどよろしくお願いいたしますv
2018年10月02日(火)   No.511 (カプ色あり)

8月8日
ヒュハボ風味

「よお、ハボック」
 ノックの音に答えて玄関の扉を開ければ満面の笑顔をたたえた髭面にハボックは眉を顰める。自分の来訪を喜んでいると信じて疑わない男の顔を見つめてハボックが言った。
「なんでアンタがここにいるんスか」
「なんでって、そりゃ今日が俺とお前の記念日だからだろう」
「記念日?」
 中に入れてくれないまま眉間の皺を深めるハボックにヒューズはズイと顔を寄せる。
「俺とお前が初めて想いを通じ合わせた記念日。可愛かったよな、あの時のお前。初めてで辛くて堪んないくせに俺の事ホシイなんて言っちゃって」
「ッッ!!」
 玄関先でニヤニヤと笑いながらそんなことを言い出す男の脛をハボックは思い切り蹴飛ばす。大袈裟な悲鳴を上げて痛がるヒューズをおいて部屋の中へと戻れば、玄関を閉めたヒューズがいそいそと着いてきた。
「お、いい匂い」
 中へ入れば鼻腔を擽るいい匂いにヒューズが笑みを浮かべる。さっさと椅子に陣取れば、キッチンへと入ったハボックが次々と料理を盛りつけた皿を持ってきてテーブルに並べた。
「なんだよ、ちゃんと用意してたんじゃないか」
 自分の好物ばかりが並べられたテーブルにヒューズが言う。ワインクーラーに入れたワインとグラスを二つ手にしたハボックが椅子に腰を下ろしながら答えた。
「べっつに用意してたわけじゃねぇしッ!ちょっと作りすぎただけで一人分だしッ」
「へぇ?これだけの量一人で食うつもりだったのか?」
 素直でないハボックの言葉に揶揄するように返せば空色の瞳が睨んでくる。目尻を薄桃に染めるハボックを見つめてヒューズは笑うとハボックの手からグラスを取り上げた。ワインの栓を開けグラスに注ぐ。テーブルの上で滑らせるようにハボックの方へグラスを押しだし、もう一つのグラスを手に取った。
「ほら」
 促すようにグラスを差し出せばじっと自分を見つめていた空色が一度瞼の陰に隠れ、ハボックの手がグラスを取る。ニッと笑うヒューズに漸く笑みを浮かべたハボックがグラスをチンとあわせた。
「────き、来てくれて……嬉しいっス」
 ボソリと呟くように言うハボックにヒューズは笑みを深める。早速とばかりに肉を頬張りながら聞いた。
「もし俺が来なかったらどうするつもりだったんだ?」
「んー、大佐に来てもらったかも」
「────は?」
 なにか可愛らしい返事を期待して尋ねれば返された思いもしない言葉にヒューズが目を剥く。素知らぬ顔でサラダを口に運ぶハボックにヒューズが言った。
「なんでそこでロイが出てくるんだよッ」
「だって一人で食いきれる量じゃねぇっしょ」
「だからってなんでロイッ?!」
 ハボックの上官であり自分の親友でもあるロイがハボックを気に入っているのはよく知っている。そんなロイにハボックが信頼を寄せどこまでもついていく覚悟なのも。だが、こんな風に名前が出てくれば心穏やかではいられない。
「ハボック、お前────」
「心配ならオレのことほっとかなきゃいいっしょ」
 言いかけた言葉を遮るように言うハボックにヒューズが目を瞠る。そんなヒューズを見返してハボックが言った。
「オレのこと、ほっとかないで。もっと会いに来て、オレのこと────」
 唇の動きが強請る言葉を形作るのを見て、ヒューズは椅子を蹴立てて立ち上がる。手を伸ばしてハボックの腕を掴むとグイと引いて立ち上がらせた。
「寝かせねぇぞ、今夜は」
「端からそのつもりっしょ」
 凄むように囁けば返る言葉に。
「覚悟しとけよ」
 ニヤリと笑って乱暴にハボックを引き寄せて、ヒューズは噛みつくように口づけた。


遊びに来てくださった方には本当にありがとうございますv ポチッとしてくださって、とっても嬉しいですーvv
ヒュハボの日でーす。エロなし?って言われそうですが、始めちゃうと長くなりそうなので(笑)ヒュハボもいいですね、ロイハボともエドハボとも違って楽しいv ヒュハボでも色々書き掛けあるよなぁ。恋闇とか書きたいなー。今度読み返してみようかしら(←まず読み返さないと書けない)
ともあれ、とりあえずヒュハボの日クリアしましたー。明日はハボックの日?……ううむ、なんか思いつくだろうか(汗)
2018年08月08日(水)   No.507 (カプ色あり)

これからはぽっちゃり系だ!
ロイブレ風味

 カチャリと扉が開く音にブレダはハッとして腰を浮かす。執務室の扉を背に立つハボックを見て、ブレダは乾ききった唇を舐めた。
「ハボック……」
 掠れた声で小さい頃からの友人の名を呼べば、ハボックがピクリと震えて俯けていた顔を上げた。
「あ……ハボック、俺……ッ」
 何をどう言っていいか判らず、ブレダは唇を噛み締める。そんなブレダにハボックが青褪めた顔に無理矢理笑みを浮かべた。
「大佐の事よろしく頼むなっ!あの人、お前も知ってると思うけど結構抜けてるとこあるからさっ!────オレはもう大佐のためになんもしてあげらんないから……っ」
 ひきつった笑顔でそう言ったハボックの言葉の語尾が震える。ブレダはギュッと手を握り締めて頭を下げた。
「ごめん、ハボッ!お前から大佐を奪うような真似……ッ」
 深々と頭を下げて叫ぶように詫びの言葉を口にする。そんなブレダにハボックは慌てて駆け寄ると肩に手をかけブレダの体を起こした。
「お前が謝ることないって!仕方ないよ、オレはお前みたいに可愛いぽっちゃり系じゃないんだから。オレみたいにデカくてゴツイ奴、大佐が愛してくれるわけ……ッ」
 そこまで言ったハボックがクシャクシャと顔を歪める。
「お前の幸せ、願ってるけど……っ、でも今はオレ……ごめんッ」
 空色の瞳からボロボロと涙を零してハボックは呻くように言うと司令室を飛び出していってしまった。
「ごめん、ハボ……でも俺も大佐の事……だから譲れない」
 飛び出していったハボックを追うことも出来ずブレダはそう呟く。そっと目を閉じたブレダは目を開くとゆっくりと執務室の扉に近づいた。大きく息を吸い込んで吐き出し持ち上げた拳で軽く扉をノックする。中から聞こえるロイの声に小さく震えたブレダは意を決して執務室の扉を開いた。
「ブレダ少尉」
 中に入れば執務机の向こうに座っていたロイが弾かれたように立ち上がる。扉を背に立ち尽くすブレダにゆっくりと歩み寄って、ロイはブレダの手を取った。
「来てくれてよかった、少尉。もし君が来てくれなかったら、私は……」
「少尉だなんて……これからは二人の時はハイマンスって呼んでください」
 ほんの少し頬を染めたブレダがそう言うのを聞いてロイが嬉しそうに笑う。ブレダの手をギュッと握り締めて尋ねた。
「キス……してもいいかな?」
「そ、そんな、いちいち聞かないでくださいっ」
「でも、嫌かもしれないだろう?」
「嫌なわけない、して欲しいに決まってるじゃないですかッ────あ……」
 ロイの言葉に思わず言い返してしまってから、ブレダは自分が言った言葉にハッとして顔を真っ赤に染める。恥ずかしそうに目を逸らすブレダに、ロイはクスリと笑ってふっくらとした頬をそっと撫でた。
「可愛いな、もうずっとこうして触れたいと思ってたんだ。お前のこのぽっちゃりとした体に」
「た、大佐っ」
「愛してるよ、ハイマンス」
「あ……お、俺もっ、ずっと大佐のことッ」
 にっこりと笑って名を呼ばれて、ブレダは泣きそうに顔を歪める。そんなブレダの体に手を回して、ロイはぽっちゃりとした体を引き寄せた。
「私のものだ、ハイマンス」
「大佐……」
 囁いて近づいてくる唇を、ブレダはそっと目を閉じて受け止めた。


いつも遊びにきてくださってありがとうございます。拍手、本当にありがたいです!嬉しいですーvv

さて。
これまでずっとロイハボ、ハボロイで頑張ってきた私ですが、やっぱり時代はぽっちゃり系よね!と思い至るようになりました。つきましては今日からロイハボ、ハボロイサイト改めロイブレサイトで頑張っていきたいと思います。ハボの事は勿論好きですので、これからはブレダのよい友人ってことで登場させたいなと。そんなわけで、本日からはロイブレサイトyeux de bleuをよろしくお願いいたします!






………
……………


で。(←だがしかし風に)
もう毎年やってるんで誰も信じてくれないと思いつつ、以前楽しみにしているというお声を頂いた事があったので、今年もエープリールフールにやってみました。如何でしたでしょう、今年のエープリールフール劇場(笑)もういい加減ネタがないわーと悩んだ結果たどり着いたのがロイブレ!(爆)いやあ、なかなかにチャレンジャーだわとぞわぞわしつつ書いてました(笑)きっと今頃妙な芝居をさせられて、ブレダは全身にジンマシンが出て、ロイはハボックに慰めて貰っていると思います(笑)
そんなわけで、これからもブレダには親友ポジションで、ロイハボ、ハボロイメインにヒュハボ、エドハボなどなど織り交ぜつつ頑張っていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いいたしますv

以下、拍手お返事です。

なおさま

ケーキ屋ハボック、チョー怖い番犬(笑)ものすごい噂の的になっていそうです。花粉症、辛いですよね〜!私も今年は久々に鼻に来てます。くしゃみと鼻づまりでフガフガ言ってますよ(苦笑)花粉症ネタで書こうと思っていたのですが、エープリールフールだったので次回花粉症ネタ頂いちゃいますねッ!えへへv

ラインさま

こちらこそ今でもこうして遊びに来て下さって本当に本当にありがとうございます!やっぱりこうして遊びに来て下さる方がいると思うと続けていく励みになります。これからもどうぞよろしくお願いいたしますv
2016年04月01日(金)   No.480 (カプ色あり)

ノーマル路線に変更しますっ
リザハボ風味

「そう言うわけで大佐、アンタとは今日を限りにおしまいってことで」
「────は?」
 唐突にそんなことを言われて、ロイは執務机を挟んで立った長身の部下を見上げる。単なる部下と言うには深いつき合いの男を不思議そうに見つめてロイは言った。
「そう言うわけでってどう言うわけだ?今日を限りにおしまいって何を言っているのか判らんな」
 そう言うわけもなにも執務室に入ってきて最初に言った言葉がこれだ。なんの説明もされていないし、そもそもおしまいとは一体どういう意味だと尋ねるロイにハボックは答えた。
「どういう意味もなにも言葉の通りっスよ。大佐とはもう単なる上司と部下っていう、それ以上でもそれ以下でもない関係になるって事っス」
 ハボックはなんでもないように肩を竦めて言う。
「今までお世話になりました。それじゃあ失礼します」
 軽く頭を下げて形ばかりの礼を言って執務室を出ようとするハボックの腕をロイは慌てて掴んだ。
「ちょ……ッ、ちょっと待てッ!単なる上司と部下って……まさか他に好きな男が出来たのかッ?」
 漸くハボックの言葉の意味が脳味噌に届いてロイは目を吊り上げる。そんなロイをうんざりしたように見つめてハボックが答えた。
「男じゃねぇっス。つか、なんで好きな相手が男限定なんスか」
「いやだってお前……」
 自分から心変わりしたというのだ。一体どこの野郎かと尋ねればハボックが言った。
「そもそも男同士って不毛じゃありません?やっぱり生物学上で考えたら男女っていうのが普通なんスよ」
「え……?それじゃあ」
 ハボックの言葉にロイが目を丸くした時、コンコンとノックの音がして執務室の扉がカチャリと開いた。
「失礼します────ジャン、挨拶はもうすんだの?」
「中尉っ」
 顔を出してそう言うホークアイにハボックがパッと顔を輝かせる。腕を掴むロイの手を振り解いてホークアイに駆け寄るとその手を取った。
「はいっ、もうすんだっス、中尉。ちゃんと挨拶したっスよ」
「そう、ならもう何も問題ないわね」
 ギュッと大きな両手で手を包み込んで報告するハボックにホークアイは優しく微笑む。そうすれば嬉しそうに垂れた目を細めるハボックの髪を撫でるホークアイに、ロイが恐る恐る尋ねた。
「おい、ハボック……もしかして新しい相手っていうのは……」
「そうっスよ、中尉っス」
「な……ッ?!」
 満面の笑みを浮かべて頷くハボックにロイが黒曜石の目を見開く。信じられないとばかりに大きく口を開くロイの心情など気にする風もなく、ハボックは言った。
「中尉は優しいし頼りになるし、ずっと好きだったんスよね。そしたら中尉もオレのこと好きだって……へへ、すっげぇ嬉しかった」
「私もとっても嬉しいわ、あなたは素直でとっても可愛くて、ずっと大佐には勿体ないって思ってたの」
 そう言って見つめあう二人をロイは呆然と見つめる。
「え……い、いやだが、ハボックは私とつきあって……ッ」
「これまではそうでしたわね。でも今日からは……ね?ジャン」
「はいっ、中尉っ!」
 ハボックは自分のものだと必死に主張するロイを冷たく見遣った視線を優しいものに変えてハボックを見つめれば、元気よく返る答えにホークアイはクスリと笑った。
「中尉じゃないでしょう、ジャン」
「えっ?あ……え、えと……リ、リザ……っ」
 照れくさそうに言うハボックの染まった目元にホークアイはチュッとキスをする。それからジロリとロイを見て言った。
「そう言うわけで大佐。ハボック少尉は今日から私のものですから」
「い、いや、だがしかしッ」
「なにか異論でもおありですか?」
 必死に言い募ろうとしたものの鳶色の瞳で冷たく睨まれてロイは言葉を飲み込む。
「────な、なにもありません……」
「そうですか。じゃあ行きましょう、ジャン」
「はい、リザっ」
 ハボックは嬉しそうに答えると優しく微笑むホークアイと手を繋いで執務室を出ていってしまう。
「そ、そんな……ハボックっ」
 仲睦まじい二人の姿が扉の向こうに消えるのを呆然と見送って、がっくりと跪くロイだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、とっても励みになりますvv

んで。
やっぱり鋼で最強はリザ姐さんなので、ハボのお相手もやっぱりリザ姐さんって事で、今日から当サイトはハボロイ、ロイハボサイト改めリザハボサイトに衣替えしようかなって!かなって!って!(←強く主張してみた)

………………
………


――――ええ、もう毎年恒例過ぎて誰も相手にしてくれなさそうなエイプリールフールネタでございます。もうネタにもなにもなってない気もしますが(苦笑)でも、どうですか?リザハボv結構楽しいと思うんですが。いっそカプリング増やそうかしら、ふふふv
2015年04月01日(水)   No.449 (カプ色あり)

豆騎士 成人編
エドハボ風味

「成人おめでとう、大将」
「サンキュー、少尉」
 おめでとうの言葉と同時に差し出されたグラスに、エドワードは己のそれを軽く合わせる。チンとグラスが合わさる高い音に笑みを交わすと、二人は普段飲むのよりは少しだけいいワインを喉に流し込んだ。
「それにしても大将が大人の仲間入りかぁ」
「へへ」
 しみじみと言うハボックにエドワードは照れくさそうに笑う。だが続くハボックの言葉に眉をしかめた。
「会った頃はまだこーんなチビだったのにな」
「こーんなって、それは幾ら何でも大袈裟だろ」
 掌をテーブルの高さよりも下にしてかつての身長を表す仕草を見て鼻に皺を寄せるエドワードの、まだどこか幼さの残る顔にハボックは笑みを浮かべる。エドワードはグラスのワインを飲み干して言った。
「でもまあ、これからはチビだのガキだのとは言わせないけどな」
「大将」
 ニヤリと笑みを浮かべた顔がさっきとはうって変わって男臭さを滲ませるのを見て、ハボックは目を瞠る。そんなハボックにエドワードはグラスを置くと手を伸ばしてハボックのテーブルに置かれたそれに触れた。
「早速今夜はたっぷり啼かせてやるから」
 そう言ってエドワードは指先でハボックの手の甲を擽る。指先の微かな動きにゾクリと背筋を悪寒にも似た何かが這い上がって、ハボックは慌てて手を引っ込めようとした。
「なに馬鹿な事言って――――アッ」
 引っ込めようとした手をだがエドワードはそうはさせず、手首を掴んでグイと引く。思いがけず引っ張られて腰を浮かしたハボックのもう片方の手の中のグラスが大きく揺れて、テーブルに零れた。
「大将」
 責めるように睨んでくる空色もエドワードはものともしない。掴んだ手首を指先で擽れば大きく身を震わせるハボックにエドワードが言った。
「なに?感じちゃった?」
「ッ!生意気言ってんじゃねぇ、ガキ!」
「だからもうガキじゃないって」
 頬を染めながら声を張り上げるハボックにエドワードが笑う。ハボックの手を掴んだまま席を立つとゆっくりと近づいてきた。
「ジャン」
「ッ!」
 低く呼ぶ声にハボックは目を見開いてエドワードを見上げる。そこにいるのはもう少年の殻を脱ぎ捨てた一人の男だった。
「大将……」
「エドって呼べよ」
 エドワードはそう言うとハボックの手からグラスを取り上げる。一口飲んでエドワードはワインが半分程残るグラスをハボックの頭の上で傾けた。
「ッ?!」
 グラスから零れたワインがハボックの金髪を濡らし白い頬へと流れていく。頬を濡らす赤紫の液体にエドワードは金色の目を細めた。
「ふふ……ヤラシイ」
「バ、バカッ!ワインの染みは落ちないんだぞッ」
「だったら脱いじゃえよ」
「うわッ」
 エドワードは言うなり掴んだ手首を引く。思いがけない強い力に、ハボックは引き上げられるままエドワードの胸に飛び込んだ。
「大将……っ」
 この一年で急激に身長が伸びて、かつて自分の胸元位までしかなかったエドワードの顔が目の前にある。ニッと男臭い笑みを浮かべて、エドワードは言った。
「だからエドって呼べって――――ジャン」
 低く呼んでエドワードは頬を濡らすワインに舌を這わせる。ビクリと震えるハボックのシャツのボタンを素早く外して、肩から落とした。
「おいッ」
「染みになったら落ちないんだろ?」
 慌てて身を捩るハボックにエドワードは笑って言う。逃げようとするのを赦さず、ハボックの躯を床に押し倒した。
「大将ッ!」
 痛みに顔を歪めながらもハボックは圧し掛かってくる相手をおしやろうとする。だが、今や自分と変わらぬ体格になったかつての少年を振り払う事は出来なかった。
「大人の仲間入りした記念の日なんだ。朝までたっぷりお祝いしてよ」
「エド……ッ」
 ジャンと耳元に低く吹き込まれる声に抗う事も出来ず、ハボックは這い回るエドワードの熱い掌に翻弄されていった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、ホントにホントに励みになります、ありがとうございます!!

昨日の休日はなんで休日だったのかすっかり忘れていたのですが、晴れ着姿のお嬢さんを見て「あー、成人式!」と思ったのでした(笑)そんなわけで豆騎士で成人したエドをと思って書いたものの、眠気に負けて一日遅れでアップしましたー(苦笑)うちのエドとハボは九歳違い設定なのでエドが二十歳だとハボは二十九。この頃にはきっとハボとおんなじくらいに育っていると思います。これまで以上に啼かされるに違いない、ふふふv

以下、拍手お返事です。

ハボロイ・ロイハボの素敵過ぎる小説を の方

うわあ、ありがとうございます!えへへ、恥ずかしいー、でも嬉しいv微力だなんてとんでもない!物凄いやる気貰ってますvこれからもどうぞよろしくお願いしますねvv

なおさま

セレスタ、ふふふ、愛あるえっちは初めてですからねvそれにハボとしては自分の反応にロイがどう思うかちょっぴり怯えているところもあると思うのです。ハメ撮り!連写しまくりで大変そう(爆)益々エロ可愛くなったらどっかの爺さんを呼び寄せそうでヤバいです(笑)
2015年01月13日(火)   No.433 (カプ色あり)

お盆
CP:ヒュハボ(R18)

「ん……っ」
 ベッドの中、ハボックは肌を這う手の感触に僅かに眉を寄せる。眠りの淵から引き戻そうとする不埒な手の動きに、ハボックは不機嫌に緩く首を振ってうっすらと目を開けた。アパートの寝室、狭いベッドの上にはハボックしかいない。それどころか寝室の中にもハボック以外の誰の姿もありはしなかった。だが。
「あっ……、ふ……ぁっ」
 何者かの手がベッドに横たわるハボックの肌を明らかな意志をもって這い回る。その手がパジャマ代わりのスエットのボトムにかかるに至って、ハボックは顔をしかめて思い切り脚を蹴り上げた。
「いい加減にしろッッ!!」
 なにもない空中、だが蹴り上げた脚は何かに当たったように僅かにスピードを緩める。ハボックが脚にかかる抵抗に構わず思い切り蹴り上げた脚を振り抜けば、そこにいた何かが悲鳴を上げて霧散した。
「こ、の……いい加減にしろってんだ、ボケッッ!!」
 ベッドの上に身を起こし、ハボックは誰もいない空間に向かって怒鳴る。半ばずり下がったボトムを引き上げて、ハボックはハアと息を吐いた。
「まったくもう……なんで幽霊に悪戯されなきゃなんないんだよっ、ふざけるなっての!今度やったら祓ってやるからなッッ!!」
 ハボックは垂れた目を思い切り吊り上げて怒鳴る。そうすれば宥めるように誰かに肩を引き寄せられ、ハボックはギリと歯を食いしばってその何者かの手をはね退けた。
「もうやだ……こんな体質っ」
 ベッドから乱暴な仕草で降りたハボックはパチンと部屋の灯りをつける。ベッドの他には窓際の小さなテーブルと棚、それにクローゼットがあるだけの寝室の中を見回して、ハボックは大きなため息をついた。
 誰にも話したことはないが、実はハボックには霊感がある。普通なら見えないものが見えるだけでなく言葉を交わしたりする事も出来るのだ。普段そこここにいる幽霊にはさほど悪いものはいなかったからハボックも大して気にはしていなかったが、元来幽霊には寂しがり屋が多く、そんな幽霊たちが数少ない視える力を持つハボックにちょっかいを出してくるのだった。
「この時期多いんだよなぁ……嫌んなる」
 ハボックはキッチンに行き冷蔵庫からミネラルウォーターのボトルを取り出し直接口をつける。ゴクゴクと飲んでハアと大きく息を吐き出した。それからキッとなにもない空間を見据える。
「言っとくけどオレには幽霊とエッチする気はねぇの!判ったかッ!」
 そう言えば不満げな声が幾つも返ってきたがハボックはその全てを無視して手にしたボトルを冷蔵庫に戻し乱暴に扉を閉めた。
「まったく……どうせ幽霊が視えるならあの人の幽霊が見えればいいのに」
 ハボックはふと脳裏に浮かんだ面影に僅かに顔を歪めて呟く。トンとキッチンの壁に背を預けて、ハボックは浮かんだ面影をじっと見つめた。
「中佐……」
 小さく呼んで唇を噛み締める。セントラルの中央司令部に勤務していたヒューズが死んだと知らせが入った時、ハボックが受けた衝撃は言葉には表せないほどのものだった。ハボックはヒューズの事がずっと好きだったが、家庭をもつ彼には自分の想いを打ち明けられずにいた。時折イーストシティにやってくるヒューズと他愛のないおしゃべりをし、ごくたまに一緒に飲みにいければそれだけでいいと自分に言い聞かせて過ごしてきたのだ。
「逝っちゃうんだったら言っとけばよかった……」
 伝えられなかった想いはハボックの中でいつまでも消えない焔となってハボックを苦しめる。行き場をなくした想いにじりじりと身の内を焼かれて、ハボックは深いため息をついた。
「そういやもうすぐお盆とか言う奴だっけ……」
 博識なファルマンが先日の酒の席で言っていた東の国の風習。年に一度死んだ者の霊を迎えてその冥福を祈るという。胡瓜で作った馬に乗って駆け戻り、茄子で作った牛に乗ってゆっくりと帰って貰うのだとそんなことをファルマンが言っていたことを思い出して、ハボックは冷蔵庫から胡瓜を一本取り出した。ナイフと割り箸を使って器用に胡瓜の馬を作る。
「中佐……一度でいいからオレんとこ来てよ」
 ハボックはそう囁いて作った馬を窓辺に置いた。

「ああ、疲れた……」
 重い足を引きずってアパートに帰りついたハボックは最後の難所の階段をなんとか上りきって自室の扉の前に立つ。ポケットを探って鍵を取り出し扉を開けると中に入った。短い廊下を歩く間に上着を脱ぎ捨て小さなソファーに放り投げる。洗面所にたどり着く前にボトムもシャツも脱ぎ捨てて、ハボックは洗面台に手をついて鏡を覗き込んだ。
「あー、マジ疲れた……」
 疲れきった顔で見返してくる己に「お疲れさん」と呟いて、ハボックは残った下着を脱ぐと浴室へと入る。ちいさな浴槽にドボドボと湯をためる間に体と頭を洗い、ハボックはたまった湯にタプンと浸かった。
「はあ……」
 暖かい湯に包まれればドッと眠気が襲ってくる。湯に浸かってウトウトしていたハボックは、ふと聞こえた声に閉じていた目を開けた。
「え……?」
 部屋の中には誰もいないはずだ。もしかしてまた霊の類かとハボックはうんざりとため息をついた。
「まったくもう……疲れてんだから勘弁しろよな」
 ハボックはげんなりと呟いてザバリと湯から上がる。タオルで体に残る水気を拭きボトムだけつけて洗面所から出たハボックは、リビング兼ダイニングの扉を乱暴に開けた。
「────」
 何かいないかと部屋をぐるりと見回す。部屋の中には何の影も見えず、気を張って気配を伺っていたハボックはホッと息を吐いた。
「なにもいない、よな……気にし過ぎってか」
 そう呟いたものの何かが気になってハボックはもう一度部屋の中を見回す。だが、近くに嫌な気配はせず、ハボックは緩く首を振ると寝室に入っていった。
「疲れてんだな、きっと……もうさっさと寝よう」
 疲れているから妙に気が立ってありもしない気配にまで神経が逆立つのだ。のろのろとベッドに潜り込んだハボックは、そっと目を閉じ眠りの淵へと落ちていった。

「ん……」
 ゆっくりと肌を這う手の感触にハボックは眉を寄せる。シャワーを浴びたままの素肌をさわさわと撫でられて、ハボックはむずかるように腕を振って這い回る手を振り払った。振り払った手で枕を抱き込んでハボックはベッドに俯せる。そうすれば微かに笑う気配がして、何かがのし掛かってきた。
「────え?」
 その時になって漸くハボックはハッとして目を開ける。起き上がろうとベッドに手をついたハボックの体と、ベッドとの間に出来た隙間に何かが背後から手を差し込んでキュッと胸の頂を摘んだ。
「ひゃッ?!」
 いきなり乳首を摘まれて、ハボックはギョッとして悲鳴をあげる。振り返ろうとしたものの摘まれた乳首をキューッと引っ張られて、ハボックは痛みに顔を歪めた。
「い……ッ!ふざけんなッ、馬鹿ッ!」
 ハボックは怒りと羞恥に顔を赤らめて背後からのし掛かってくる相手を振り払おうとする。だが、今度は四つに這った股間をスエットの上から掴まれて、ハボックはビクリと大きく身を震わせた。
「や……ッ、やだッ!」
 布越しムギュムギュと股間を揉まれて、ハボックはビクビクと震えてシーツを掴む。込み上がる快感をこらえようと顔をシーツにこすりつけて喘いだ。
「ふざけんな……ッ、この野郎ッ!」
 ギリと歯を食いしばってハボックは呻く。肌を弄る不埒な手を払いのけようとするものの、その都度弱い場所を攻められ、ハボックは怒りに顔を歪めてシーツを握り締めた。
「幽霊とエッチする気はないって言ったろッ!いい加減に、――――ッ!」
 怒りに駆られて大声を張り上げたハボックは、いきなり下着ごとボトムを引きずり下ろされてギョッとして身を強張らせる。肌を弄っていた指が双丘の形をなぞったと思うと、狭間で息づく慎ましやかな蕾をゆるゆると撫でた。
「ヒ……ッ」
 自分でさえそうそう触れる事のない場所を探られて、ハボックは恐怖に凍りつく。ゆるゆると撫でさすっていた指がクッと蕾をこじ開けて入り込もうとするのを感じて、ハボックは目を大きく見開いた。
「や……やだ……」
 誰にも、好きだった相手にも触れられた事のない箇所に遠慮の欠片もなく潜り込んでくる指に、ハボックの瞳に涙がこみ上げてくる。恐怖と羞恥に身を震わせて、ハボックは小さく首を振った。
「嫌だ……誰か助け……中佐……ッ」
 恐怖のあまり抵抗も出来ず、ハボックは無意識に忘れられない男の名を呼ぶ。そうすれば背後からのし掛かっていた何者かがハボックの耳元で囁いた。
「なんだ?少尉」
「――――え?」
 何度も忘れようとして忘れられなかった懐かしい声にハボックは目を見開く。信じられないと思いながら恐る恐る振り向いたハボックは、肩越しに自分を見つめる常盤色を呆然と見返した。
「な、んでここに……?」
 ヒューズがここにいることが信じられず、ハボックは掠れた声で尋ねる。そうすればヒューズがニヤリと笑って答えた。
「お前が呼んだんだろ?胡瓜の馬作って帰ってこいって。結構乗り心地よかったぜ、あの馬」
 ヒューズは言ってハボックの首筋にキスを落とす。「ありがとな」とキスした首筋に舌を這わせようとするヒューズを、ハッと我に返ったハボックが振り払った。
「なにしてんスかッ!」
「なにって……ナニ?」
 怒りに目を吊り上げて怒鳴れば茶化すような答えが返ってきてハボックはヒューズを睨む。生前と変わらず面白がるような光をたたえて見つめてくる常盤色を見れば、不意に胸の中に押さえ込んでいたヒューズへの想いが溢れて涙になってポロポロと頬を伝って落ちた。
「お、おい、少尉っ?なにも泣くことはねぇだろっ」
 いきなりポロポロと泣き出したハボックに、ヒューズが慌てて言う。ハボックは涙に濡れた瞳でヒューズを睨んで言った。
「なんでこんなことすんの?ひでぇ……オレの気持ちも知らないくせに」
 ヒューズにしてみたら軽い悪戯かもしれないが、自分は本気でヒューズの事が好きだったのだ。だからこそこんな悪戯はして欲しくなかった。
「中佐の馬鹿……ッ、オレは……オレは……ッ」
 涙は後から後から溢れてくる。ハボックは泣きじゃくりながらヒューズを押しやった。
「帰れよ、馬鹿ッ!」
 逝ってしまうなら伝えればよかったと後悔した想いも、いざヒューズを目の前にすると伝えられない。零れる涙を乱暴に手の甲で拭ってヒューズを罵っていたハボックは、不意に優しく抱き締められて涙に濡れた目を瞠った。
「知ってたよ、お前の気持ち。知ってたさ」
「……え?」
 耳元で囁く声にハボックは目を見開く。ヒューズはハボックを抱き締めたまま言った。
「お前が俺を好いていてくれるのは知ってた。俺も……お前が好きだったから」
「……うそ」
「嘘なわけねぇだろ。好きだったからこうしてやってきたんじゃねぇか」
 そう言って見つめてくるヒューズをハボックは目を見開いて見つめ返す。ヒューズはハボックの頬を撫でて言った。
「好きだったんだ。でも言えなかった。言えばお前を苦しめると判ってたから……いや、違うな。逃げたんだ、俺は。言って誰かを傷つけるのも自分が傷つくのも怖くて逃げた。死ぬ間際、何より後悔したのはお前に好きだって言わなかった事だったよ」
 後悔を滲ませる声でそう告げるヒューズをハボックは信じられない思いで見つめる。小さく首を振るハボックにヒューズは苦く笑って言った。
「卑怯だって言うなら言っていいぜ。死んで(しがらみ)がなくなってからこんな風に気持ち伝えんのは卑怯だよな」
 それでも、とヒューズは言葉を続ける。
「お前が俺を呼んでくれて嬉しかったんだ。どうしても好きだって言いたくて来ちまった……好きだ、少尉――――ごめんな」
 拒まれるのを恐れるようにヒューズは囁くように告げた。ごめんなとポツリと付け足す声を聞けば、ハボックはたまらずヒューズに抱きついた。
「謝んないで、中佐っ、いつもみたいに言ってよ!“俺様が好きになってやったんだぜ。お前だって俺を好きだろう”って!」
「なんだよ、そんなに俺様キャラかよ、俺は」
 随分な言いようにヒューズが苦笑する。それでも抱きついてくる体を抱き返してヒューズは言った。
「怒んないのか?少尉」
「怒るわけねぇっしょ……どうしてオレがアンタを呼んだと思ってんのさ」
 ハボックは言って体を離すとヒューズを見つめる。
「ずっと……ずっと好きだったんス。アンタには大事な人達がいたからこんな気持ちでいちゃダメだって思ったけど、やめらんなかった。アンタが逝っちまって……言えばよかったって胸が苦しくて……ッ」
「少尉」
 顔を歪めてそう告げるハボックの、熱い想いのこもった言葉にヒューズはたまらずハボックの体を掻き抱く。ギュッと抱き締めハボックの耳元に囁いた。
「好きだ……お前が好きだよ、ハボック」
「オレも……っ、オレも中佐が好きっス!」
 伝えられずにいた想いを漸く伝えあって二人は互いを見つめる。どちらともなくゆっくりと近づいた唇が躊躇うように触れたと思うと、次の瞬間深く合わさった。
「ん……んふ……」
 忍び入ってきた舌に口内を弄られて、ハボックは甘く鼻を鳴らす。トサリとベッドに押し倒されて、ハボックはヒューズを見上げた。
「中佐……」
「欲しい……いいだろう?」
「さっきはいきなり指突っ込もうとしたくせに」
 尋ねられ込み上がる恥ずかしさを誤魔化すように、ハボックは言ってヒューズを軽く睨む。そうすれば、ヒューズが決まり悪そうに答えた。
「あー、あれは寝ぼけたお前があんまり可愛かったから」
 つい、と言うヒューズにハボックはプッと吹き出す。クスクスと笑って、ハボックは腕を伸ばした。
「いいに決まってるっしょ――――オレをアンタのものにして、中佐」
「――――ああ。途中でやっぱりやめたは聞かねぇからな」
「アンタこそ、やっぱり要らないとか言わないで下さいね」
「言うかよ、そんな事」
 ヒューズはニヤリと笑ってハボックの頬を撫でる。撫でた手を下へと滑らせて、胸の頂をキュッと摘んだ。
「アッ」
 ビクリと震えてハボックが声を上げる。胸に顔を寄せたヒューズがもう一方の乳首を口に含んだ。
「やっ……やだっ」
 チュウと吸われ舌先でチロチロと舐められてハボックがビクビクと体を震わせる。込み上がるのが痛みなのか何なのか判らず、ハボックは小さく首を振ってヒューズの頭を押しやった。
「それ、や……ッ」
「よくねぇか?」
「よ、よく判んねぇっス」
 こんな風に胸を弄られた事などない。痛いのか感じているのか判らないと呟くハボックにヒューズはクスリと笑った。
「胸はこれから開発するってことだな……、――――んじゃこっちはどうよ」
「ヒャッ!」
 言うなり楔を握られてハボックが大きく体を震わせる。そんなハボックの様子を見て、ヒューズはハボックの脚を押し上げて股間に顔を埋めた。
「やっ、やだァッ!」
 いきなり楔を咥えられて、ハボックはビックリして悲鳴を上げる。逃れようともがけばより深く咥えられ喉奥で締め付けられて、ハボックは喉を仰け反らせて喘いだ。
「あッ……アアッ!やあ…ん…ッ」
 ビクビクと震えながらハボックは甘ったるい声を上げる。普段のハボックからは想像もつかない甘い声にヒューズがクスクスと笑った。
「可愛いぜ、ハボック」
「――――馬鹿ッ」
 からかうようなヒューズの言葉にハボックはカアアッと顔を赤らめて、乱暴にヒューズの髪を引っ張る。容赦なく引っ張られ、痛いと顔を歪めたヒューズがムッと唇を突き出して言った。
「そういうことする奴にはこうだ」
 言うなりヒューズはじゅぶりと深く楔をくわえ込む。ジュブジュブと激しく唇で擦られて、ハボックは高い嬌声を上げた。
「ヒャアアッ!ンアアッ!」
 瞬く間に追い上げられてハボックはビクビクと震える。
「や……ッ、出ちゃうッ!やめ……ッ」
「いいぜ、イけよ」
「ッッ!」
 低く囁く声にハボックは目を見開く。次の瞬間キツく吸い上げられて、ハボックは堪らず熱を吐き出した。
「アアアアアッッ!」
 大きく体を震わせてハボックは甘い悲鳴を上げる。熱を吐き出してがっくりとベッドに沈み込むハボックの脚をヒューズはグイと押し開き胸につくほど押し上げた。
「あ……?」
 射精の快感に霞む視線でハボックはぼんやりとヒューズを見る。ヒューズは双丘に顔を寄せると、奥まった蕾に舌を這わせるようにして口に吐き出された蜜を流し込んだ。
「ヒッ?」
 いきなり蕾をぬめぬめと舐められて、ハボックはギクリと身を強ばらせる。逃れようともがく体を強く押さえ込まれて、ハボックは羞恥に泣き声を上げた。
「やだッ、恥ずかし――――」
「ハボック」
 恥ずかしいと訴えようとすれば低く呼ぶ声にハボックはピクリと震える。
「欲しい――――寄越せよ」
 低く囁いて見つめてくる瞳にハボックは息を飲む。拒む事が出来ずに見つめ返せば、クッと潜り込んでくる指にハボックは震える唇を開いて小さく首を振った。
「こ、こわい……」
「怖かねぇよ、俺がお前を傷つけると思うのか?」
 そう言われてハボックは目を見開く。ヒューズをじっと見つめていたが、何度か浅い呼吸を繰り返して体の力を抜いた。
「イイコだ」
 ニッと笑ってヒューズは言うと、押し込んだ指をグチグチと動かす。蕾を掻き回す指の動きに、ハボックは目を見開いてシーツを握り締めた。ハッハッと浅い息遣いとクチクチと粘着質な水音が部屋に響く。ヒューズは掻き回す指を増やして蕾を解すと、埋めていた指を引き抜いた。
「挿れるぜ」
 低く囁く声にハボックは目を見開いてヒューズを見上げる。ヒューズは長い脚を抱え直すと取り出した己を狭間に押し当てた。
「あ」
 次の瞬間グッと押し入ってくる楔にハボックは空色の瞳を見開く。ズブズブと一気に貫かれて、ハボックは背を仰け反らせて悲鳴を上げた。
「ヒアアアアッ!」
 逃げようとずり上がる体を引き戻して、ヒューズはガツガツと突き入れる。狭い肉筒を押し開かれ最奥を抉られて、ハボックはガクガクと震えた。
「ヒィッ!ヒィィッ!」
「ハボックッ!ジャンッ!」
 容赦ない突き入れにハボックは弱々しくもがく。乱暴に押し開かれる痛みにヒューズを押し返そうとしたハボックは、次の瞬間脳天を突き抜けた感覚に大きく体を跳ね上げた。
「ひゃうッ?!」
 前立腺をガツンと突き上げられて、ハボックは目を大きく見開く。突き抜けた感覚が快感だと気づく間もなく激しく攻め立てられて、ハボックはガクガクと震えて切れ切れの嬌声を上げた。
「ここがイイのか?すげぇ絡みついてくるぜ」
「やっ……やあんッ!」
 信じられない程感じてしまう体に、ハボックは羞恥に震えながらふるふると首を振る。次の瞬間ガツンと突かれて、高々とそそり立っていたハボックの楔からびゅるりと熱が迸った。
「ヒャアアアンッ!」
 甘い嬌声を上げる唇をヒューズは噛みつくように塞ぐ。それと同時にガツガツと突き入れると、キュウと締め付けてくる最奥に熱を放った。
「――――ッ?ッッ!!」
 体の奥底を焼く熱にハボックは目を見開く。ギュッと抱き締めてくるヒューズをしがみつくように抱き返せば、ヒューズが低く囁いた。
「好きだ、ジャン……お前ん中に俺を刻み込ませてくれ」
「……好き……忘れないように俺ん中にいっぱい頂戴」
 囁き返せば噛みつくように口づけられる。注ぎ込んだ熱を掻き回し染み込ませるようにガツガツと突き上げてくるヒューズを、ハボックは少しでも奥へ迎え入れようと自ら腰を突き出した。
「好きっ、中佐、好きッ!」
「好きだ、ジャンッ!俺を忘れないでくれッ!」
 今この時だけときつく抱き締めあって、二人は何度も何度も求め合った。

そうして。
「……なんで?もうお盆は過ぎたっしょ?」
 夜が明けて、独りきりになったとため息を零したハボックは隣に寝ているヒューズを見て目を丸くする。そうすればヒューズがボリボリと頭を掻いて言った。
「あー、帰ろうと思ったんだけどよ……お前、牛作ってなかったろ」
「――――あ」
 言われてみれば確かに胡瓜の馬は作ったが、茄子の牛は作らなかった。
「で、でもっ、別に牛に乗らないと帰れない訳じゃねぇっしょ?!」
「どうだかなぁ……もう夜が明けちまったし――――無理じゃねぇ?」
「ええっ?!」
 小首を傾げて言うヒューズに、ハボックが驚いて声を上げる。そんなハボックにヒューズはニヤリと笑って言った。
「まあ、帰れないものは仕方ねぇ。世話になるぜ、少尉」
「……そんな簡単に言っていいんスか?」
「いいじゃねぇか、一晩じゃ教えらんなかった事、色々教えてやるから」
「――――別にそれはいらないっス」
 眉を寄せて言うハボックをヒューズは笑って抱き締める。
「一緒にいられて俺は嬉しいぜ?――――お前はそうじゃないのか?」
 言って見つめてくる瞳に。
「オレも……オレも嬉しいっス」
 答えれば降ってくる唇をハボックは目を閉じて受け止めた。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、とっても励みになります、嬉しいですーvv

ええと、今日まで、ですよね?お盆……。ヒュハボでお盆ネタを貰っていたのですが、7月のお盆には間に合わず、そして今回も間に合わないかと思っちゃいましたー。一度殆ど書き上げていたのですが、全部書き直したのでメチャクチャ時間かかりましたよ(苦笑)絶対一発で書いた方が早い……書きなおすと単純に書き直した時間以上に時間がかかるんですよねぇ。ともあれ!ゴースト・ヒューズ、ハボックんとこに居座るようです(笑)少しでもお楽しみ頂ければ嬉しいですー。

でもって、お盆ネタにかまけていたら今日の更新分がさっぱりだって言うね(爆)頑張ってみる……けど、書けなかったらごめんなさいー(苦)

以下、拍手お返事です。

なおさま

平行世界、えへへ、ジャン可愛いですか?嬉しいですーvじいじマスタング!(笑)ジジイになっても枯れませんね(爆)ぷかぷかハボックとタッパの氷、書きたいなと思いつつ(苦笑)セレスタ、ふふふ、※マークつきですよ!(笑)ロイ、頑張って走ってます(笑)inしてないって(笑)間に合うか、ロイ!(おい)風、うっふっふvワクワクしますか?嬉しいですーvなにするのか……乞うご期待!(笑)うお、耳の病気で目眩ですか?目眩、辛いですよね(苦)早く良くなりますように!

おぎわらはぎりさま

改めましてネタ投下ありがとうございます!何とか、ギリギリ、滑り込みましたーッ(爆)お楽しみ頂ければいいのですが…(汗)ひまわり見ると妄想膨らみまくりますよねッ!うふふ、脳味噌腐食具合、同じくらいで嬉しいっスvv

わー、平行世界だああ  の方

おお、ありがとうございます!私自身四人の微妙な関係が楽しくて書いているので、それが大好きと言って頂けて嬉しいですvv頂いたコメントでジャンのジャンプが目の前にキラキラと浮かびました(笑)こちらこそ嬉しいコメントをありがとうございましたvv
2014年08月16日(土)   No.409 (カプ色あり)

金緑石14
CP:ヒュハボ (R18)

「ほら、しまっとけ。そんな顔すんなよ、向こうについたらたっぷりシてやる。それまで我慢してろ」
 クスクスと笑ってそう言ったと思うと立ち上がり席を離れるヒューズを、ハボックは呆然と見送る。ハアハアと浅く息を弾ませてヒューズが去った先の列車の通路を見つめていたハボックは、下肢から背筋を這い上ってくる熱にブルリと躯を震わせて、乱されたボトムへと視線を落とした。
「あ……」
 半ばずり下ろされた下着の端からそそり立ちイヤラシく蜜を垂れ流す自身を見てハボックは顔を歪める。誰かに見咎められないうちに早くなんとかしなくてはいけないのは判っていたが、弾ける寸前まで追い上げられた楔を今すぐボトムに押し込む事も、ましてや熱を処理する事も出来ず、ハボックは上着を脱いで己の腰を覆った。
「なんで……そんなにオレの事……」
 列車の中でこんな辱めを与えずにはいられない程自分が憎いのだろうか。そう考えた次の瞬間、ハボックはそれも当然かもしれないと思う。
「だって……オレ……」
 こんな場所であるにも関わらずヒューズによって高められた熱は直ぐには収まりそうにない。ドクドクと中心に集まった熱はそのままヒューズへの想いを表していて、ハボックはヒューズへの抑えきれない恋情と愛しい相手によって掻き立てられた熱を場所も弁えず心のどこかで甘受している己の浅ましさに唇を噛み締めた。
「……っ佐」
 上着の陰、ハボックはそそり立つ自身にそっと触れる。脳裏に浮かぶヒューズの面影に知らず手を動かしそうになったハボックは、指先を蜜が濡らすのを感じて慌てて首を振ると楔をボトムの中に押し込もうとした。
「――――ッ?」
 その時射した影にハボックはギクリとして顔を上げる。そうすればいつの間に戻ってきたのか昏い瞳で己を見下ろすヒューズと目があった。
「お前、今何をしようとしてた?」
 低い声で囁かれてハボックは答えることが出来ない。目を見開いて見上げていれば、クッと喉奥で笑ってヒューズが言った。
「やっぱ淫乱だな、お前。いいぜ、淫乱なお前に相応しい事をしてやるよ。感謝しな」
「え……っ、な、なん――――ッ?!」
 言うなりヒューズは座席の間、ハボックの足元にしゃがみ込む。ハボックの腰を覆う上着を剥ぎ取り両膝に手をかけて脚をグイと左右に開くと、そそり立つハボック自身を咥え込んだ。
「ヒャ……ッ?嫌ッ!」
 突然の事に身を捩って逃げる事も出来ず、ハボックは悲鳴を上げてヒューズを押し返そうとする。乱暴に髪を掴まれて痛みに顔を歪めたヒューズは股間に手を差し入れ袋を力任せに握り締めた。
「ヒッ!」
「暴れんじゃねぇよ。握り潰すぞ」
 痛みと低く囁く声にハボックは凍りつく。ハボックの抵抗がやんだのを見て、ヒューズはジュブジュブと楔を唇で扱きだした。
「い、いや……ッ、やめて、中佐っ」
 こんないつ人が来るともしれないところでの口淫にハボックはふるふると首を振る。だが「やめて」と訴えればかえって淫行は激しさを増して、ハボックは零れそうになる喘ぎ声を掌で覆って堪えた。
「んッ、ふぅ……ッ、んふゥ」
 込み上がる射精感に床を蹴ったハボックは、片手で口を覆ったままもう片方の手でヒューズの髪を掴む。このまま熱を吐き出す訳にはいかないと思うと同時に、ヒューズの口でイかされると言う背徳にも似た甘い誘惑に流されそうになって、ハボックは激しく首を振った。
「ダメ……ッ、もう出ちゃう……ッ」
 何とかヒューズを押しやろうとすればより一層深く咥え込まれる。舌と熱い口内で締め付けられきつく吸われて、ハボックは目を大きく見開き背を仰け反らせた。
「ンッ!ンン――――ッッ」
 次の瞬間、ハボックはヒューズの口の中に熱を吐き出してしまう。ビクビクと震えながら熱を吐き出してガックリと座席に身を沈めたハボックは荒い息を零す唇をヒューズのそれに塞がれて目を瞠った。合わせた唇から青臭い液体が口内に移されて、ハボックはヒューズの腕を掴んだ。
「う……くぅ……」
「どうよ、イヤラシイお前の味は?」
 口移しで注ぎ込まれた己の精液をゴクリと飲み込めば、僅かに唇を離してヒューズが囁く。ヒューズは舌に残る青臭さを拭い取ろうとするようにハボックの頬を舐めると体を離した。
「さっさときたねぇもんしまえよ。誰かに見られたら変質者の部下を連れてるって俺が変な目で見られんだろうが、この淫乱野郎」
 向かいの座席に腰を下ろしたヒューズは吐き捨てるように言うと口直しとばかりに煙草を咥える。そうしてまるで何事もなかったように窓の外へ目を向けるのを見て、ハボックは唇を噛み締めのろのろと乱された服を整えた。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手もありがとうございます。

昨日は更新サボってすみませんでしたー。ちょっとなんか干からびたと言うか、要はハボックが足りない……ッ!書くのも楽しいけど、カッコ可愛いハボック読んで癒されたいよぅ!と言う訳で、書くのお休みして読みに出かけてました(苦笑)それでなんでヒュハボなんだよ、と言われそうですが、読みに出かけたのがヒュハボサイトさまだったもんで(爆)せめてロイハボに行けよって言われそう(笑)いや、姫ハボも書いてたのですが気分がヒュハボだったので、掘り起こしてヒュハボ書いてみました。例によって一年半ほど放置してたので、誰もどういう展開だったか覚えてないだろうなぁ。かく言う私も読み返してから書きましたもん(殴)次はちゃんとロイとハボックで日記書きます〜。あー、でもこの続きも書きたいなぁ(コラ)

ところで、昨日は関東地方、物凄い天気でしたね!皆様のところは大丈夫でしたでしょうか…。実はうちの方も雹が降りましてね。いやあ、私、雹って初めてだったんですが、家の中にいても音が物凄くて怖い!!強風でビシバシ窓ガラスに当たるので、ガラス割れんじゃね?と思うくらい。車、大丈夫かなぁと本気で心配になりましたよ。一時は水も出て10センチくらい溜まったので、降った雹が水面に浮かんで一面真っ白でした。ホント凄かった……。おかげで今が見ごろの紫陽花はズタボロになってしまいました。綺麗な盛りだったのに、しくしく…。まあ、それ以外は大した被害もなく雹もすぐ溶けたんですけどね。トヨタの人が「車大丈夫でしたか〜」と見に来てくれたんですが、お客さんの中には半地下の駐車場で車が屋根まで水没して、しかも直前に保険を安いのに切り替えたばかりに一銭も保険が出ない方がいるんだとか。き、気の毒な……しかも去年買ったばかりだって言うから、泣くに泣けないですよねぇ。今日も時々ゴロゴロと雷が鳴ってはバラバラと雨が降ってきます。雹はもう勘弁して欲しいなぁ(苦)

以下、拍手お返事です。

なおさま

暗獣、シャツ、大丈夫でしたか?(笑)ヤギって意外と危険ですよね(笑)パンツ!検索して頂けましたかッ?いやあ、すごいでしょう?あの竿カバーみたいのとかって、元気な時はいいけど、フツーの時は落ちないのかなぁと心配になりました(爆)そういや昔下着ネタを日記に書いた事を思い出しましたよ。色々そろえて穿かせるのはやっぱり髭ですかね(笑)セレスタ、我が道をゆくブラッドレイ、その道に無理矢理乗せられたらハボックも迷惑ってものですよね。ついに決戦だ!(笑)若い男のエキス……あながち違うとは言い切れない所が怖いです(爆)ええと、あのサイトさまってO〜C〜さま?私、読んできましたよ?変ですね……。風、とりあえずハボックは暫く可哀想だと思います。そしてこちらではロイが我が道をゆくかも(笑)
2014年06月25日(水)   No.402 (カプ色あり)

やっぱり髭騎士
CP:ヒュハボ(R18)

「うわああああッッ!!」
「え……?なに……?」
 寄り添って眠っていたヒューズが大声と共にいきなり飛び起きて、ハボックはぽやんとして目をこする。ブランケットを握り締めハアハアと肩で息するヒューズを、ハボックは不思議そうに見上げて言った。
「どうしたんスかぁ……?」
 欠伸混じりに尋ねれば、大きく息を吸ったり吐いたりしていたヒューズが最後に大きく息を吐き出して答えた。
「……もの凄い悪夢を見た」
「もの凄い悪夢?どんな?」
 あんな大声を上げて飛び起きるほどの悪夢とは一体どんな悪夢なのだろう。ちょっとばかり興味を覚えて、ハボックは身を起こして尋ねる。するとヒューズは眉間を揉みながら言った。
「俺がお前に突っ込まれる夢」
「は?」
「お前がいきなり今日からはハボヒュだとか言い出してな、俺を押し倒して乳首舐めたりナニを弄ったりしてだな!つか、俺がヒャア!とかヒィ!とかあり得んだろうッ!その上、尻の穴を指で掻き回された挙げ句、お前のナニをつ、突っ込まれ……ッッ!!」
 目を吊り上げワナワナと震えて話すヒューズをハボックはポカンとして見つめる。次の瞬間プッと吹き出したと思うと、ゲラゲラと笑いだした。
「なっ、なにその夢ッ!」
「ジャン、てめぇッ、笑い事じゃねぇッ!俺がどんだけ恐ろしかったと思ってんだッ!」
 肩を震わせて笑うハボックにヒューズがキーッとなれば、益々ハボックの笑いが止まらなくなる。クックッと笑いながら滲む涙を指先で拭って、ハボックは言った。
「そんな夢見るなんて、実はそういう願望があるんじゃねぇの?」
「なにッ?!」
「本当はオレに突っ込まれたいんじゃないんスか?」
 ニヤリと笑って覗き込んでくる空色にヒューズはムッと唇を歪める。ギロリとハボックを睨んで凄んだ。
「ふざけんなッ、そんなこと思ってるわけねぇだろ!」
「とか言って。どうだったっスか?オレに突っ込まれて」
「どうって……」
 聞かれて夢を思い出したヒューズは、そのあまりの恐ろしさにブルリと体を震わせる。青褪めて頬を引き攣らせるヒューズの情けない顔に、ハボックは再び笑い出した。
「ア、アンタ……その顔ッ!!」
「ッッ!!」
 身を折ってゲラゲラと笑うハボックにヒューズはムッとして目を吊り上げる。笑いが止まらずヒーヒーと腹を抱えるハボックに、ヒューズは握り締めた手をブルブルと震わせたが、ヒクヒクと震える唇を開いて言った。
「ジャン、てめぇ……、そんな態度とってただで済むと思ってんじゃねぇだろうな……?」
「……え?」
「そんだけ俺のこと馬鹿にしたんだ。夢でも散々悪さしやがって……キチッと落とし前はつけて貰うぜ?」
 そう言う瞳の剣呑さにハボックは目を見開く。暫し黙ったまま見つめ合った二人だったが、次の瞬間ハボックがブランケットを跳ね上げてベッドから飛び降りようとした。だが、素早いハボックの動きを上回る速さで伸びてきた手がハボックの肩を掴む。グイと引き戻され仰向けにベッドに倒れ込んだハボックは、のしかかってくる男を見上げて言った。
「オレがなにしたって言うんスかッ!ちょっと笑っただけっしょ!」
「ちょっとぉ?ゲラゲラ笑ってたじゃねぇか」
「悪さしたのはオレじゃねぇしッ!」
「お前の願望があんな夢見させたに違いねぇ」
「そんな無茶なッ!」
 笑ったのはともかく夢で悪戯したハボックと自分はこれっぽっちも関係ない筈だ。だがそんなハボックの言い分にヒューズは全く聞く耳を持たなかった。
「全部お前が悪い」
 低くそう囁いたヒューズの指がハボックの双丘の間をまさぐり、蕾にグッと押し入ってくる。夕べの行為の名残を残す秘所をヒューズはグチグチと掻き回した。
「クゥ……ッ」
 乱暴に掻き回す指に、ハボックは目を見開いて身を仰け反らせる。のし掛かるヒューズの胸を弱々しく押し返してハボックは言った。
「……んなの、八つ当たり……ッッ」
 夢の中の出来事にまで責任持てない。必死にそう訴えても蕾を掻き回す指の動きは止まるどころか激しさを増した。
「ちゅうさ……ッ」
 瞬く間に三本まで増やされた指がハボックの蕾を容赦なく掻き混ぜる。喉を反らしビクビクと震えて、ハボックはふるふると首を振った。
「や……ッ、やだぁ、ちゅうさ……ッ」
「うるせぇ」
「アアッ」
 ヒューズは低く囁いて、グリッと抉るようにして指を引き抜く。長い脚をグイと押し上げれば、ハボックが目を見開いてヒューズを見上げた。
「ちゅうさ……」
 涙の滲む瞳でヒューズを見つめて、ハボックは小さく首を振る。その幼い表情をじっと見下ろしたヒューズは、ニヤリと笑って言った。
「俺の事を淫乱だとか言いやがって。お前の方がよっぽど淫乱だってことよっく教えてやる」
「な……っ、そんな夢の事なんて知らな────アアアッッ!!」
 自分の全く与り知らない夢の事を持ち出されて激しく首を振ったハボックは、一気にズブズブと貫かれて高い悲鳴を上げる。根元まで突き挿れた楔を今度はズルリとギリギリまで引き抜くと、ヒューズは再びガツンと突き挿れた。
「ヒィッ!やめ……ッ!!」
 容赦なく最奥をガツガツと突き上げられて、ハボックは目を見開いてもがく。逃げをうつ躯を乱暴に引き戻され、その勢いのまま突き込まれた楔にゴリゴリと感じる部分を潰されて、ハボックがガクガクと躯を震わせた。そそり勃った色の薄い楔をヒューズは握り締めるとその先端を容赦なくこねた。
「や、め……ッ!ヒィィッッ!!」
 こね回す指を押し返すように楔の先端から熱が迸る。喉を仰け反らせビクビクと震えるハボックを見下ろして、ヒューズはクツクツと笑った。
「なんだよ、もうイったのか?やっぱお前の方がイヤラシイ躯してんじゃねぇか」
「そんな……っ、オレ、なんも言ってな……」
 ヒューズが勝手に見た夢の中でのことを責められるという理不尽に、ハボックは泣きじゃくって首を振る。だが、そんな弱々しい様子はかえってヒューズの嗜虐心を煽るばかりで、ヒューズは貫いたままのハボックの躯を強引に返した。
「うああッッ!!」
 張り詰めた楔に内壁をグリリと抉られて、ハボックが悲鳴を上げる。俯せに返したハボックの腰を抱え上げて、ヒューズはガツガツと突き上げた。
「ヒゥゥッッ!!そんな奥……ッ!無理ィッ!!」
 突き破られる恐怖にハボックはシーツを掴んで這い上がろうとする。だが、ヒューズはハボックの躯をいとも簡単に引き戻すと同時に腰を突き挿れた。
「ヒアアアアッッ!!」
 ガンッと突き抜ける痛みにも似た快感に、背を仰け反らせたハボックが再び熱を吐き出す。達したばかりの躯を容赦なく攻め立てられて、ハボックはガクガクと躯を震わせた。
「ヒ、ィ……ッ!も、赦し……」
「うるせぇ、全部お前が悪い」
「ひど……ッ、オレなにもしてないのに……ッ」
 悪夢に魘された鬱憤を晴らそうとするヒューズに容赦なく攻められて、その後ハボックは散々啼かされたのだった。


いつも遊びに来てくださってありがとうございます。拍手、コメント、本当に嬉しいですvv

昨日のハボヒュの続きです。やっぱり夢落ち(笑)勝手に見た夢のことで責められて、ハボックいい迷惑ですよね。この後はボロボロになったハボックに枕でぼすぼす殴られたヒューズが、ブランケットに潜ったまま出てこなくなったハボックを必死に宥めすかすんだろうなぁ(笑)

以下、拍手お返事です。

はたかぜさま

ふふふ、エイプリルフールに乗ってくださってありがとうございますv読みながら思わず声出して笑っちゃいました。暗獣はぼっくにもふもふ攻められたら、ヒューズ喜んじゃう気がします(笑)かえってはぼっくの危機かも?ブラ髭!私も何がなんだかわからなくてコーフン!(笑)来年のエイプリルフールも頑張りますッ!!(笑)

なおさま

ふふふ、ちょびっと焦っちゃいましたか?嬉しいなぁ(ニヤリ)うわあ、ハボヒュ、書いてらっしゃる方いらっしゃるんですね!チャレンジャーだ(笑)確かに喘ぐ髭はあまり想像したくないですが(苦笑)夢落ちネタ書いてみました。やっぱりこうなりますよねぇ(笑)

黎耀さま

おお、ハボヒュ、ドストライクでしたか!いや〜ん、そう言って頂けるとメチャクチャ嬉しいですッ!書いてよかったーvvいつものカプも楽しんでくださってありがとうございます。これからも楽しんでいただけるよう頑張りますねv
2014年04月02日(水)   No.381 (カプ色あり)

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  Photo by 空色地図

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