babble babble


2014年06月の日記

2014年06月25日(水)
金緑石14
2014年06月14日(土)
新・暗獣51
2014年06月08日(日)
下剋上?
2014年06月04日(水)
黒スグリ姫7
2014年06月02日(月)
遅刻

金緑石14
CP:ヒュハボ (R18)

「ほら、しまっとけ。そんな顔すんなよ、向こうについたらたっぷりシてやる。それまで我慢してろ」
 クスクスと笑ってそう言ったと思うと立ち上がり席を離れるヒューズを、ハボックは呆然と見送る。ハアハアと浅く息を弾ませてヒューズが去った先の列車の通路を見つめていたハボックは、下肢から背筋を這い上ってくる熱にブルリと躯を震わせて、乱されたボトムへと視線を落とした。
「あ……」
 半ばずり下ろされた下着の端からそそり立ちイヤラシく蜜を垂れ流す自身を見てハボックは顔を歪める。誰かに見咎められないうちに早くなんとかしなくてはいけないのは判っていたが、弾ける寸前まで追い上げられた楔を今すぐボトムに押し込む事も、ましてや熱を処理する事も出来ず、ハボックは上着を脱いで己の腰を覆った。
「なんで……そんなにオレの事……」
 列車の中でこんな辱めを与えずにはいられない程自分が憎いのだろうか。そう考えた次の瞬間、ハボックはそれも当然かもしれないと思う。
「だって……オレ……」
 こんな場所であるにも関わらずヒューズによって高められた熱は直ぐには収まりそうにない。ドクドクと中心に集まった熱はそのままヒューズへの想いを表していて、ハボックはヒューズへの抑えきれない恋情と愛しい相手によって掻き立てられた熱を場所も弁えず心のどこかで甘受している己の浅ましさに唇を噛み締めた。
「……っ佐」
 上着の陰、ハボックはそそり立つ自身にそっと触れる。脳裏に浮かぶヒューズの面影に知らず手を動かしそうになったハボックは、指先を蜜が濡らすのを感じて慌てて首を振ると楔をボトムの中に押し込もうとした。
「――――ッ?」
 その時射した影にハボックはギクリとして顔を上げる。そうすればいつの間に戻ってきたのか昏い瞳で己を見下ろすヒューズと目があった。
「お前、今何をしようとしてた?」
 低い声で囁かれてハボックは答えることが出来ない。目を見開いて見上げていれば、クッと喉奥で笑ってヒューズが言った。
「やっぱ淫乱だな、お前。いいぜ、淫乱なお前に相応しい事をしてやるよ。感謝しな」
「え……っ、な、なん――――ッ?!」
 言うなりヒューズは座席の間、ハボックの足元にしゃがみ込む。ハボックの腰を覆う上着を剥ぎ取り両膝に手をかけて脚をグイと左右に開くと、そそり立つハボック自身を咥え込んだ。
「ヒャ……ッ?嫌ッ!」
 突然の事に身を捩って逃げる事も出来ず、ハボックは悲鳴を上げてヒューズを押し返そうとする。乱暴に髪を掴まれて痛みに顔を歪めたヒューズは股間に手を差し入れ袋を力任せに握り締めた。
「ヒッ!」
「暴れんじゃねぇよ。握り潰すぞ」
 痛みと低く囁く声にハボックは凍りつく。ハボックの抵抗がやんだのを見て、ヒューズはジュブジュブと楔を唇で扱きだした。
「い、いや……ッ、やめて、中佐っ」
 こんないつ人が来るともしれないところでの口淫にハボックはふるふると首を振る。だが「やめて」と訴えればかえって淫行は激しさを増して、ハボックは零れそうになる喘ぎ声を掌で覆って堪えた。
「んッ、ふぅ……ッ、んふゥ」
 込み上がる射精感に床を蹴ったハボックは、片手で口を覆ったままもう片方の手でヒューズの髪を掴む。このまま熱を吐き出す訳にはいかないと思うと同時に、ヒューズの口でイかされると言う背徳にも似た甘い誘惑に流されそうになって、ハボックは激しく首を振った。
「ダメ……ッ、もう出ちゃう……ッ」
 何とかヒューズを押しやろうとすればより一層深く咥え込まれる。舌と熱い口内で締め付けられきつく吸われて、ハボックは目を大きく見開き背を仰け反らせた。
「ンッ!ンン――――ッッ」
 次の瞬間、ハボックはヒューズの口の中に熱を吐き出してしまう。ビクビクと震えながら熱を吐き出してガックリと座席に身を沈めたハボックは荒い息を零す唇をヒューズのそれに塞がれて目を瞠った。合わせた唇から青臭い液体が口内に移されて、ハボックはヒューズの腕を掴んだ。
「う……くぅ……」
「どうよ、イヤラシイお前の味は?」
 口移しで注ぎ込まれた己の精液をゴクリと飲み込めば、僅かに唇を離してヒューズが囁く。ヒューズは舌に残る青臭さを拭い取ろうとするようにハボックの頬を舐めると体を離した。
「さっさときたねぇもんしまえよ。誰かに見られたら変質者の部下を連れてるって俺が変な目で見られんだろうが、この淫乱野郎」
 向かいの座席に腰を下ろしたヒューズは吐き捨てるように言うと口直しとばかりに煙草を咥える。そうしてまるで何事もなかったように窓の外へ目を向けるのを見て、ハボックは唇を噛み締めのろのろと乱された服を整えた。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手もありがとうございます。

昨日は更新サボってすみませんでしたー。ちょっとなんか干からびたと言うか、要はハボックが足りない……ッ!書くのも楽しいけど、カッコ可愛いハボック読んで癒されたいよぅ!と言う訳で、書くのお休みして読みに出かけてました(苦笑)それでなんでヒュハボなんだよ、と言われそうですが、読みに出かけたのがヒュハボサイトさまだったもんで(爆)せめてロイハボに行けよって言われそう(笑)いや、姫ハボも書いてたのですが気分がヒュハボだったので、掘り起こしてヒュハボ書いてみました。例によって一年半ほど放置してたので、誰もどういう展開だったか覚えてないだろうなぁ。かく言う私も読み返してから書きましたもん(殴)次はちゃんとロイとハボックで日記書きます〜。あー、でもこの続きも書きたいなぁ(コラ)

ところで、昨日は関東地方、物凄い天気でしたね!皆様のところは大丈夫でしたでしょうか…。実はうちの方も雹が降りましてね。いやあ、私、雹って初めてだったんですが、家の中にいても音が物凄くて怖い!!強風でビシバシ窓ガラスに当たるので、ガラス割れんじゃね?と思うくらい。車、大丈夫かなぁと本気で心配になりましたよ。一時は水も出て10センチくらい溜まったので、降った雹が水面に浮かんで一面真っ白でした。ホント凄かった……。おかげで今が見ごろの紫陽花はズタボロになってしまいました。綺麗な盛りだったのに、しくしく…。まあ、それ以外は大した被害もなく雹もすぐ溶けたんですけどね。トヨタの人が「車大丈夫でしたか〜」と見に来てくれたんですが、お客さんの中には半地下の駐車場で車が屋根まで水没して、しかも直前に保険を安いのに切り替えたばかりに一銭も保険が出ない方がいるんだとか。き、気の毒な……しかも去年買ったばかりだって言うから、泣くに泣けないですよねぇ。今日も時々ゴロゴロと雷が鳴ってはバラバラと雨が降ってきます。雹はもう勘弁して欲しいなぁ(苦)

以下、拍手お返事です。

なおさま

暗獣、シャツ、大丈夫でしたか?(笑)ヤギって意外と危険ですよね(笑)パンツ!検索して頂けましたかッ?いやあ、すごいでしょう?あの竿カバーみたいのとかって、元気な時はいいけど、フツーの時は落ちないのかなぁと心配になりました(爆)そういや昔下着ネタを日記に書いた事を思い出しましたよ。色々そろえて穿かせるのはやっぱり髭ですかね(笑)セレスタ、我が道をゆくブラッドレイ、その道に無理矢理乗せられたらハボックも迷惑ってものですよね。ついに決戦だ!(笑)若い男のエキス……あながち違うとは言い切れない所が怖いです(爆)ええと、あのサイトさまってO〜C〜さま?私、読んできましたよ?変ですね……。風、とりあえずハボックは暫く可哀想だと思います。そしてこちらではロイが我が道をゆくかも(笑)
2014年06月25日(水)   No.402 (カプ色あり)

新・暗獣51
「あそこだな」
 長い坂道を降りながらロイが言う。坂道を下りきった所に「ふれあい広場」と看板を掲げたゲートが見えて、ハボックはロイの手を離して走り出した。
「転ぶなよ!」
 下り坂でスピードが出て、物凄い勢いで駆けていく小さな背に向かってロイは叫ぶ。ちょっぴり心配になって追いかければ、何とか転ばずについたハボックが柵にしがみつくようにして中を覗いていた。
「ろーいっ」
「ああ、ウサギはきっと奥にいるんだろう」
 外から見えるところにウサギの姿はない。ロイはハボックの手を取ると中に入る為に並ぶ子供達の列の後ろについた。少しずつ列が動いて中に入れる順番が近づいてくれば期待も高まってくる。ワクワクと顔を輝かせているハボックと顔を見合わせてニッコリと笑ったロイは、柵越しに中から顔を突き出してきた山羊がハボックのポーチにつけた口をモグモグとさせている事に気づいた。
「おい、何か食ってるぞ」
 言ってロイが指差す先、山羊がハボックのポーチから何やろ引っ張り出しながら口を動かしている。それを見たハボックが悲鳴を上げて飛び上がった。
「ろーいッ!」
 ハボックは山羊の口から出ている物を掴んで引っ張る。ビリッと音を立てて破けたそれは、動物園のチケットの半券だった。
「あー、食われたか……」
「ろーい〜〜っ」
 大事な記念のチケットを山羊に食べられてしまってハボックがわんわんと大泣きする。ボロボロと涙を零すハボックを抱き上げたロイがよしよしと背中を叩いてやっていると、何事かと飼育員の女性が駆け寄ってきた。
「どうかしましたか?」
「ああ、いや……山羊にチケットを食べられてしまってね」
 言って苦笑するロイの言葉にハボックが握り締めた千切れたチケットを見た女性が眉を寄せる。
「ごめんなさい、この子食いしん坊で……。もう、駄目でしょう、スノウ」
 めっと山羊を睨んだ女性は胸ポケットから何やら紙を取り出した。
「ごめんなさい、大事なチケット食べちゃって。お詫びにこのシールをあげるわ。本当にごめんなさいね」
 そう言って動物のシールを差し出す女性をハボックは涙に濡れた目で見つめる。すまなそうに笑う女性を見つめシールを見つめて、ハボックは手の甲で目をゴシゴシとこすった。
「……ろい」
「はい、どうぞ」
 女性が差し出すシールをハボックは受け取る。象やキリンやライオンや、色んな動物が描かれたシールを見つめるハボックにロイが笑って言った。
「よかったな、ハボック。ありがとう、すまないね」
「いいえ、こちらこそ」
 礼を言うロイに女性は首を振って答える。女性はハボックの涙をハンカチで拭くと「それじゃあ」と手を振って行ってしまった。
「大事にしまっておきなさい」
「ろいっ」
 ロイの言葉に頷いて、ハボックは今度は外ポケットではなくファスナーを開けて中に入れる。かじられたチケットも大事そうにしまってハボックはロイを見た。
「ろーいっ」
「うん、山羊は紙が大好物なんだよ。よく判っただろう?」
「ろーい……」
 やれやれといった様子でコクンと頷くハボックにロイはクスリと笑う。
「ほら、もうすぐ順番だぞ」
「ろいっ」
 言えば腕から飛び降りて、前の子の向こうを覗き見ようとピョンピョン跳ねるハボックの麦藁帽子のリボンがヒラヒラと舞った。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手もありがとうございます。

ふー、最近どうも根性無しで、今日も更新ロイハボしか書けませんでしたーorz はー……。ロイハボもここまで来て話がチンタラしてるしなー(苦)誰か尻を引っ叩いてくれませんかね(コラ)

と言ったところで「暗獣」です。今回はウサギでもふもふの筈だったのに山羊でもぐもぐになってしまいました(苦笑)次回こそもふもふだーッ!

以下、拍手お返事です。

なおさま

下剋上、えへへ、頑張ってエロ目指してみました〜。楽しんで頂けて嬉しいですvいやいやこちらこそネタありがとうございます!毎度お世話になって助かりますv(コラ)ちなみにハボの下着はネット販売しています。定価4,628円(税込)のところ3,394円(税込)!「カモ/フラージュ/メッシュ/ジョッグ/パン/ツ」で検索すると出てくるかと(爆)あ、スラッシュは抜いて下さいね(苦笑)そういやハボのパンツを探すのに大人の玩具(SM系)のサイトで見てみたら下着はどれも革製でした(爆)ヒューズの黒革ヒモパンもきっとそこで購入……(爆)風、あはは、確かに「お前も?」とか思ってるかも(笑)ブレダにしちゃそれこそ堪らんだろうなぁ(苦笑)

阿修羅さま

下剋上、楽しんで頂けて嬉しいです〜vお母様お誕生日おめでとうございます!お寿司、いいですねvワンコのお散歩はお天気関係ないから大変ですよね〜。しかし、3時半はハードですね。私も朝は結構早いですが、流石に三時台はキツイですよ(苦笑)色々お忙しそうで大変ですね……。どうぞご自身もお大事に、うちのハボックが少しでも気分転換のお役に立てたら嬉しいですーv
2014年06月14日(土)   No.401 (カプなし)

下剋上?
CP:ロイハボ(R18)

「よう、少尉。一緒にメシどうよ?」
 演習が延びて昼休みに食い込んでしまい、司令室に帰ってみればもう同僚たちは昼食に出た後だった。一人で食べに出るのも億劫でどうしようかと思っていたハボックが聞こえた声に振り向くと、セントラルから出張で来ていたヒューズがドアのところに立っていた。
「中佐?あれ?大佐と一緒じゃないんスか?」
 てっきり上司と一緒だとばかり思っていたと言うハボックにヒューズが肩を竦める。
「会議が終わんなくてそのままメシ付きに変更だってよ。中尉も一緒だからフケらんなくてな」
「そりゃ気の毒に」
 逃げたくとも中尉に睨まれては逃げる事も出来ず、不味い弁当を食べているであろうロイの姿を想像してハボックはクスリと笑う。そういうことならとヒューズと連れだって司令部近くのレストランに行くと、一番奥のテーブルに向かい合って腰を下ろした。
「はあ……」
「どうしたよ、元気ねぇな」
 メニューも見ずに昼の定食を頼んだハボックが、背後の壁に凭れてため息をつくのを見てヒューズが言う。
「悩み事か?聞いてやるぜ、お兄ちゃんに言ってみ?」
「誰がお兄ちゃんっスか」
 ニヤリと笑って言うヒューズを胡散臭そうに見たハボックだったが、本気で悩んでいたのだろう、迷うように口を開いた。
「大佐の事なんスけど……」
「ロイ?なんだ、喧嘩でもしたのか?」
 ハボックがロイとつきあっていることはヒューズも知っている。最初は正直どうしてこの二人がと思ったが、二人の様子を見ていればいつしかこうなるべくしてこうなったのだと思えるようになり、今では二人のよき相談相手を自負しているほどだ。なかなか話そうとしないハボックにヒューズが促せば、ハボックが俯いてテーブルを見つめながら言った。
「えっと、その……もうすぐ六月八日なんスけどね」
「ああ、ロイがロイハボの日だとか騒いでるヤツな」
 ヒューズは言って苦笑する。日にちに語呂合わせしてまでラブラブぶりを発揮するとは、あのロイがなぁと思いつつ「それがどうかしたのか?」と尋ねた。
「ロイハボの日って事はっスねッ、つまりそのッオレが下って事っしょ?それって納得行かないつうかッ!」
 ハボックは顔を真っ赤にして言う。
「大佐のことは好きっスけど、オレだって男なんだし、いっ、挿れられるばっかより挿れたいっつうかッッ!!」
「なるほど。ジャン君が言いたいのはこのままだとまたロイハボの日記念とか浮かれたロイに突っ込まれてバコバコヤられちまう、でも、今年のロイハボの日は自分がヤりたい。ロイのもんを突っ込まれる前に自分がロイのケツに突っ込みたい────そう言う事だな?」
「そっ、そんな露骨に……ッ、い、いやまあそうなんスけど……」
 真面目な顔をしながらその実面白がってそんな風に言うヒューズに、ハボックは首まで真っ赤になりながらも頷く。羞恥のあまり目に涙まで滲ませているのを見て「こんなだからヤられるんだよなー」と内心思いつつ、ヒューズは腕を組んで考え込むふりをして言った。
「そうさなぁ、やっぱり最初が肝心じゃねぇ?」
「最初?もう今更遅いってことっスか?」
 一番最初にこういう関係になった時に押し倒されてしまったから、今になって受け攻めを変えるのは無理かという意味かと聞くハボックにヒューズはひらひらと手を振った。
「いや、そう言う意味じゃねぇ。当日、スルに当たっての最初が肝心だって言ってんだよ」
「と言うと?」
 ハボックがそう尋ねた時店員の女の子が皿を運んでくる。ギクリとしてひきつった笑みを浮かべながら店員が皿を並べてこちらの声が聞こえないところまで行くのを待って、ハボックはズイと顔を寄せて尋ねた。
「最初が肝心ってどうすりゃいいんスか?」
「ん?だからさ、最初に今日はこっちがヤるんだって意気込みを見せんのよ」
 ヒューズは運ばれてきた料理を早速口に運びながら答える。
「今日はオレが“挿れます”って言うんスか?」
 “挿れます”の部分を小声で言って尋ねてくるハボックに、ヒューズは「冷めるぞ」と言いながら食べ続けた。
「中佐っ、メシなんていいから!」
「メシ食いに来たんだろうが」
「ちゃんと方法を教えて貰わないと喉通らないっス」
「もう、ジャン君ってば仕方ない子ねぇ」
 言えばギロリと睨んでくる空色に、ヒューズは仕方ねぇなと水をゴクゴクと飲む。タンッとコップをテーブルに置いてハボックの方へ顔を寄せて言った。
「意気込み見せるにはやっぱ格好からだろ。セクシーで男らしい下着つけてだな、そんで襲っちまえ」
「ええッ?!」
 いきなりそんなことを言われて、ハボックは思わず大声を上げてしまった口を手で覆う。近くの客に睨まれて、ひきつった笑みを浮かべて頭を下げると、ハボックは乗り出すようにして言った。
「そんなこと言われてもそんなもん持ってねぇっスよ!」
「なんだよ、お前。エッチな下着の一枚も持ってねぇの?だらしねぇなぁ」
「そう言う中佐は持ってるんスかっ?」
「あったり前だろ?大人の常識よ」
 ニヤリと笑って言われれば、ハボックは顔を赤らめて黙り込む。そんなハボックにヒューズは「よし」と頷いた。
「いいだろう、それなら俺が用意してやるよ。少尉の幸せなロイハボの日のためだ。任せておけ」
「えっ?いいんスか?」
「おうよ。大船に乗った気で待ってな」
「はあ、じゃあお願いします」
 正直そんな下着などどこで買っていいかさえ判らない。ヒューズがそう言うならと頭を下げるハボックに頷きながら、内心楽しくて仕方ないヒューズだった。

 そして数日後。
「こっ、これわ……ッ」
 セントラルのヒューズから送られてきた包みを開けて、中から出てきたものにハボックは目を見開く。真っ赤になりながらも一緒に入っていた手紙を読めば、そこには自信満々これを着れば絶対今年はハボックが思うとおりのロイハボの日になると記してあった。
「こんなんで本当にうまく行くのか……?」
 ハボックは中に入っている下着を摘んで見つめる。
「うう……でも今年こそは逆転したいし……明日はこれを着てなんとかっ」
 ヒューズがこれが逆転に必須のアイテムと言うなら仕方ない。ハボックは下着をギュッと握り締めると今年こそはと堅く胸に誓った。

「今日もいよいよこの日が来たか!」
 ロイはウキウキとしながら大きな花丸が書かれたカレンダーを見る。今日はいよいよロイハボの日となれば、ロイは始業時間前から猛スピードで仕事を始めていた。
「残業なんて以ての外だからなッ!さっさと仕事を終えてハボックをお持ち帰りしてッ!」
 鼻の下をだらしなく伸ばしながらロイは仕事を進めていく。途中、ハボックの仕事の進み具合も確認してどんなに遅くともちゃんと定時には上がれるよう細心の注意を払っていたロイだったが、終業時間間際持ち込まれた書類の山に目を吊り上げた。
「なんだ、これはッ!今頃こんなもの持ってきても知らんぞッ!今日は大事な日なんだ、私は帰るからなッ!」
 バンッと机を叩いて立ち上がろうとしたロイは、目の前に立つホークアイにギクリとする。ホークアイは書類の山の上に手を置いて冷ややかに言った。
「たとえどんな理由があろうと、これが済むまで今日はお帰りにはなれません」
「いっ、いやっ、だがなっ、中尉ッ!」
「全部済ませてください、大佐」
 ズイと山を押し出され、ロイはウッと怯む。このホークアイを前にしては帰ることも出来ず情けなく眉を下げるロイに、ハボックが執務室の扉から顔を出して言った。
「大佐。オレ、先に帰って準備して待ってますから。だから、ね?仕事頑張って」
「ハボック……。判ったッ!すぐ済ませるッ!待っていなさいッッ!!」
 にっこりと笑うハボックに頷いてロイは猛然と書類に取りかかる。ハボックはホッと息を吐くと先にロイの家へと向かった。

「よかった、先に帰れて」
 ハボックは渡されていた鍵で家に入ると呟く。正直いつ着替えたものかと悩んでいたので、ロイが残業になったのは好都合だった。
 ハボックは二階の寝室へ行くと荷物の中から袋を取り出す。中身を覗いて「うー」と唸ったハボックだったが、意を決すると服を脱ぎ捨て袋の中身を取り出した。
「何度見ても恥ずかしい……」
 ハボックはそう呟きながら下着に足を通す。下着の紐を整えて、改めて下着をつけた下肢を見下ろし顔を赤らめた。
 ヒューズが送ってきたのは迷彩柄のジョグパンツだ。ウエストの部分は二センチほどの幅の黒いゴムになっており、その中央から前の部分に迷彩柄の三角の布地がついており股間を覆うようになっている。バックには生地はなくヒップの輪郭をなぞるように黒い紐がついていた。
「しかも透けんじゃん……」
 迷彩柄の布地はメッシュになっておりつけてみると思った以上に透ける。迷彩の柄を通して金色の恥毛と楔が透けて見え、バックに生地がなくスースーする事も相まって、ハボックは羞恥のあまり泣きたくなった。
「その上これつけろって」
 ハボックはもう一枚袋の中に入っていたものを取り出す。それは潜入用のコンバットベストにアレンジを加えたコンバットエプロンとでも言うものだった。
「これって男らしいの……?」
 正直いくつものポケットがついたベストの前部分に、フリルのついた肩紐がついているエプロンは男らしいというより恥ずかしいだけではないのだろうか。腰から下は動きやすいようにと前にスリットが入っているせいで、動くと下着が丸見えだ。こんなもので意気込みが伝わるのだろうかと甚だ疑問を感じつつ、ハボックはエプロンを身につけた。
「や、やっぱ恥ずかしくねぇ?」
 自分の格好を見てハボックは呟く。エプロンのポケットを覗けば小さなローターやジェルが幾つも入っているのを見て、ハボックはヒューズの手紙に書いてあったことを思い出した。
「まずは大佐を押し倒してコイツを挿れちまえって書いてあったけど」
 優しく口説きながら、まずは最初に挿れてしまえば後はじっくり蕩かして己のブツを突っ込めばいい。そんな風に指南する内容を思い出していると、ガチャリと玄関の鍵が開く音がした。
「帰ってきたッ!」
 飛び上がったハボックはどうしようとワタワタと寝室の中を見回す。寝室に続きの浴室に飛び込んだハボックは扉の陰で耳を澄ませた。

 猛スピードで書類を終わらせて帰ってきたロイは、玄関の扉を開けて中へ入る。灯る灯りがハボックが既に来ていることを告げていて、ロイはワクワクしながらリビングに入った。
「ハボック?どこだ?ただいま、待たせて悪かったな」
 そう言いながら見回すがハボックの姿はない。リビング、キッチンと覗いていないことを確かめると、ロイはヘラリと笑みを浮かべた。
「そうか、寝室か。ハボックのヤツ、待ちきれないってかッ」
 ムフムフと鼻の穴を膨らませて、ロイは二階へと向かう。寝室の前に立つと期待に胸を膨らませて扉を開けた。
「待たせたなッ、ハボック!────と、あれっ?」
 てっきりいるとばかり思っていたハボックの姿がないことに気づいて、ロイは寝室の中へと入る。どこにいるんだと思いながらベッドの側に立ったロイは、いきなり背後から押されてベッドに倒れ込んだ。
「うわッ」
「大佐……ッ」
ボ スンと俯きに倒れ込んで、ロイは肩越しにのしかかってくる相手を見上げる。そうすれば、なにやら怪しげなエプロンを身につけたハボックに、ロイは目を丸くした。
「たいさっ、今日はオレがシてあげるっスから!」
「えっ?────ええッ?どっ、どういうことだッ?」
 驚いてもがけば押さえ込もうとするハボックと揉み合いになる。なんとか仰向けになって見上げれば、自分にのし掛かるハボックの格好にロイは目を見開いた。
「ハボック……」
 普段潜入捜査の時に来ているコンバットベストに似たエプロンを素肌につけたハボックの、ロイを押さえ込む為に開いた足の間から覗く下着はミリタリー迷彩柄のメッシュ下着だ。迷彩柄の下から金色の毛と楔が覗く刺激的な格好に、ロイはゴクリと唾を飲み込んだ。
「オレがシてあげるから……じっとしてて」
 紅い顔でそう囁いたハボックがロイの服に手をかける。上着を脱がせシャツを脱がせると、ボトムの前を弛めたハボックが言った。
「腰、浮かせて……?」
「ああ……」
 ロイは言われるまま腰を浮かせてハボックが服を脱がせるのに手を貸す。服を全部脱がされて一糸纏わぬ姿になると、ロイはハボックに手を伸ばした。
「ダメ……」
 尻に触れればハボックがやんわりとその手を拒む。触れた尻には輪郭をなぞるように紐があるだけで生地がないことに気づいて、ロイは鼻の穴を膨らませた。
「たいさ……」
 囁くように呼んだ唇がロイのそれに押し当てられる。甘く鼻を鳴らしてのし掛かる体を抱き締めようとしたロイの手を押さえ込んだハボックが、ロイの唇から頬、顎、首へと唇を這わせた。
「ハボックっ」
「ダメ、今日はオレがスルの……」
 腕を離せと手をパタパタさせればハボックが言う。己を押さえ込んだハボックの薄色の唇が肌を這い回るのを、ロイは興奮して見下ろした。
(こんなに積極的に……ッ!ハボック、お前も今日を心待ちにしてくれていたんだなッ!)
 先に行って待っていると聞いた時からもしかしたらと期待はしていたが、まさかこれほどとは。
「ハボックッ!そろそろ……ッ」
 エロティックな下着の下のハボック自身も興奮を見せているのを見れば、ロイ自身もガチガチになってしまう。これ以上焦らされるのは堪らないと訴えれば、ハボックがコクンと頷いた。
「待って……」
 そう言ったハボックがコンバットベストのポケットに指先を入れる。そろそろとポケットから抜き出したハボックの指先に小さなローターが摘まれているのを見て、ロイの頭に血が上った。
「ハ、ハボックっ、お前……っ」
「今、スルから……」
 ハボックはそう言うと別のポケットからジェルのチューブを取り出す。ハボックがローターにジェルをぬらぬらと塗るのを目にして、ロイの頭に上ってきた血がカーッと一気にボルテージを上げボンッと爆発した。
「ハボックッッ!!」
「えっ?うわッッ!!」
 ロイはガバッと起き上がると己にのし掛かっていたハボックと体勢を入れ替えベッドに押さえつける。突然のことに反応出来ないでいるハボックの手からローターを取り上げ、ハボックの脚を大きく開いて押し上げた。
「ちょ……ッ?なん……嫌ッ!」
 慌てたハボックに抵抗する暇を与えず、ロイは剥き出しの白い双丘に手をかける。生地のない下着の紐をよけてジェルに塗れたローターを蕾に押し当て、グッと中に押し込んだ。
「やああッッ!!」
 ぬぷんと中に潜り込むローターにハボックが悲鳴を上げる。ローターから伸びる紐の先にあるスイッチを入れた瞬間、ハボックの体が跳ね上がった。
「ヒィィッッッ!!」
 小さいながらも激しく振動するローターにハボックが身悶える。ロイは手を伸ばしてベストのポケットを探ると中からコックリングを取り出した。
「こんなものまで用意して……そうか、判った、ハボック。今つけてやるからな」
「え……?やっ、違……ッ!それはオレがアンタに……ッ」
「お前が私につけて欲しかったんだろう?判ってるとも。ちょっと待っていなさい」
 ロイはそう言うと透けるショーツの脇からハボックの楔を取り出す。そそり立ち蜜を零し始めているそれに、ロイはパチンとリングを取り付けた。
「ヤダァッッ!!」
 つければ途端にその力を発揮して締め付けてくるリングにハボックが悲鳴を上げる。後孔に押し込まれたローターと楔を戒めるリングに悶えるハボックを見下ろして、ロイは感激のため息をついた。
「こんなものまで用意して、今日のロイハボの日に備えてくれてたなんて……ッ、私は感激だよ、ハボック!!」
「だからそれは違……ッ、アアッッ!!」
 ブブブと低い振動音をたてながら蠢くローターにハボックは激しく首を振る。メッシュの迷彩柄パンツの脇からリングに戒められた楔をそそり立たせ、蕾からローターの紐を覗かせて身悶えるハボックに、ロイは鼻を大きく膨らませた。
「今、私のも挿れてやるッ!最高のロイハボの日にしようなッ、ハボック!」
 ロイは言ってハボックの脚を抱え込む。痛いほど張り詰めて赤黒く光る自身をローターが入ったままの蕾に押し当てた。
「ヒ……い、嫌……」
 熱く滾る塊を押しつけられて、ハボックが目を見開いてふるふると首を振る。ロイはハボックを見下ろして優しく囁いた。
「愛してるよ、ハボック。今年も最高だッ!」
 言うと同時にズブリと押し当てた楔を突き立てれば、ハボックの唇から悲鳴が上がった。
「ヒィィィッッ!!」
 強張る体に構わずロイは一気にハボックの体を穿つ。ローターにぶつかるのもお構いなしに押し込めば、ハボックが大きく身を仰け反らせた。
「アヒィィィッッ!!」
 ブルブルと振動するローターが切っ先に当たって、ロイは低く呻きながらもガツガツと突き上げる。突き挿れるたびハボックの体が面白いほどに跳ね上がって、ハボックの唇から切れ切れの悲鳴が上がった。
「ヒィッ!!アヒッッッ!!ヒャアアッッ!!」
「ハボックッ!!ハボックッッ!!」
「な、んで……今年はオレが挿れ……、ヒアアアッッ!!」
 振動するローターとロイの激しい突き上げにハボックが身悶えながら首を振る。ガツンッと一際きつく突き上げられて、ハボックは射精できないまま果てた。
「ヒ……ィッッ!!」
 吐き出せない熱に体を焼かれて、ハボックはガクガクと震える。キュウと無意識に締め付けてしまえば興奮したロイに更に激しく攻め立てられて、ハボックは続けざまに絶頂に達した。
「アヒィ……ッッ!!んあああッッ!!」
 おかしい。ヒューズの言うとおりにやれば今年は上下入れ替えたロイハボの日になるはずだったのでは。快楽に霞む頭でこれまでの己の行動を振りかえってハボックは思う。
「中佐のうそつき……ッッ!!ひゃあああんッッ!!」
 いつにない激しい攻めに高い嬌声をあげながら、ヒューズを罵るハボックだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございますv拍手もとっても励みになってますv嬉しいですvv

ロイハボの日ですね!「ネタないなぁ」って言ったら「裸エプロンにエロ下着で恥ずかしがりながらロイを襲う遅い受けなハボック」ってコメント頂いたので書いてみました。いやもう、すっかりハボがおバカというか、ロイがオヤジというか……しょうもないロイハボの日ですみません(汗)「下剋上」は単純に下が上になりたいって言う事で(苦笑)

以下、拍手お返事です。

なおさま

ロイの日って忘れがちですよね〜(苦笑)そうそう、ハボにお祝いして貰えればね(笑)風、酷いでしょ、ロイ(笑)逆嫉妬するのはいつ頃かなぁ……ともあれ、続きをお楽しみにーvふふふ。黒スグリ、それが禁句かどうかさえきっとロイは気づいてないと思います(苦笑)セレスタ、来たよ、ブラッドレイ!(笑)これからが正念場だ!ドキドキハラハラしつつも応援してやって下さいvロイハボの日、ネタ頂きました!ありがとうございますvvこんなお話になってしまいましたが、お楽しみ頂ければ嬉しいです〜v

阿修羅さま

本、無事届いたようでよかったです。お友達にも楽しんで頂けると良いのですが。病院の待ち時間ってどうしてああも長いんでしょうね…。元気な時なら待てても、病院って体調がいいわけじゃないからなぁ…(苦)エスカレーター、怖いですね!でも、大事故にならなくてよかったです〜!お祭り、参加してる時は賑やかだな〜と思っても、家で聞いてると煩いになりますよね(苦笑)お疲れ様です。

本、無事に届きました♪  の方

無事に届いたよし、安心しました。お楽しみ頂けましたら嬉しいですv

はたかぜさま

本、早速読んで頂けて嬉しいですvふふふ、そうそう「私と彼」ってどっか妖しい響きですよね(笑)そうなんですよ、和物じゃないんです。でも、書いてる本人が和物な気分なので、やっぱりそう取れますよねぇ。何故だろう、パンとワインなのに(苦笑)こちらこそ、読んで頂いた上に感想まで本当にありがとうございます!これからも少しでもお楽しみ頂けるように頑張りますねv
2014年06月08日(日)   No.400 (ロイハボ)

黒スグリ姫7
ロイハボ風味

「ここの映画館、学生三人割引ってのがあるんスね」
 チケット売場の前、料金表を見上げてハボックが言う。
「だからってヒューズを呼ぶとか言うなよ」
「言わないっスよ!────オレだって先輩と二人がいいし……」
 ジロリと見下ろしてくる黒曜石に声を張り上げたハボックが、頬を染めてボソボソと付け足した言葉にロイは笑みを浮かべた。チケット売場の女性に枚数を告げると、財布を取り出すハボックを押し留めて二枚分の料金を支払った。
「先輩、チケット代!」
「いいよ、デートなんだから私が出す」
「折角お小遣いもらってきたのに」
 ロイの言葉に喜ぶどころかムゥと唇を突き出すハボックの反応を好ましく思って、ロイはハボックの金髪をクシャリとかき混ぜる。見上げてくる空色にキスを落として、ロイはハボックを映画館の中へと促した。
「先輩、ポップコーン買うっしょ?」
「ああ、そうだな」
 休日の映画館はそこそこ混んでいる。二人はロビーを進むとドリンク&フードの看板を掲げたカウンターに並ぶ人の列についた。
「ポップコーンペアセットでいいだろう?」
「えっ?あ、はいっ!それでいいっス!」
 一瞬驚いたような顔をするハボックに尋ねる視線を送ればハボックが答える。
「えっと、オレ、友達と来るときはみんな自分の分って買うから。ペアセットなんて買ったことなくて」
「そうなのか?私は映画に来たらいつもペアセットだな」
 そう答えるロイをハボックは複雑な表情で見た。
(きっといつもは女の子と一緒に来るんだろうな……)
 映画といえばデートの定番だ。ロイはモテるから女の子とデートで映画館に来るなどしょっちゅうだったに違いない。
「塩とキャラメル、どっちがいい?」
 俯きそっとため息をつけば尋ねる声が聞こえて、ハボックは慌ててロイを見る。
「え、えとっ、先輩が好きな方でいいっス」
「お前はどっちが好きなんだ?ハボック」
“お前は”と強調するロイをじっと見上げて、それからハボックは答えた。
「……塩」
「よし、じゃあ塩な」
 言ってにっこりと笑うロイにハボックも笑い返す。
「先輩、オレ、メロンソーダね」
「判った」
 笑って頷くと丁度順番が回ってきたカウンターに歩み寄って注文を伝えるロイの背をハボックはじっと見つめた。
(気にしても仕方ないよね、マスタング先輩がモテるのは判ってることだもん)
 折角の初デートなのだ、つまらぬ嫉妬で台無しにしてしまっては勿体ない。
「ハボック」
「先輩、ありがとうございます!」
 ポップコーンペアセットを乗せたトレイを手にするロイに駆け寄って。
「六番シアターだって。行きましょう、先輩!」
 甘えるように腕にしがみつくハボックだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、励みになります、嬉しいですーvv

「黒スグリ姫」です。ポップコーンは塩派です(笑)友達と来たらポップコーンセット、デートならペアセットかなぁって。

それから、8周年記念無配本、お申込み頂きありがとうございます。本日までにお申し込み頂いた方には発送、ご連絡させて頂いております。お受け取りよろしくお願い致します。それで、申込期間を当初6月20日ごろまでと考えておりましたが、そんなに開けていても仕方ないかな〜と思ったので6月10日までに短縮しようと思います。もしまだ「貰ってやろうじゃないの」という方がいらっしゃいましたらよろしくお願い致します。

以下、拍手お返事です。

なおさま

遅刻、ロイの日ってつい忘れちゃうんですよね〜(苦笑)それどころかロイハボの日も忘れそうな予感が……。いい加減ネタもないしなぁ(コラ)風、ふふふ、まさに撃沈ですよね。続きも楽しみにして頂けたら嬉しいですーv
2014年06月04日(水)   No.399 (ロイハボ)

遅刻
「おはよーっス」
「おう、帰ってきたのか、ハボ」
「うん、今朝方ね」
 司令室の扉が開くと同時にハボックが元気な声と共に入ってくる。ニコニコと笑みを浮かべて部屋の中を見回したハボックは、皆がどこどなくげんなりした様子であることに気づいて首を傾げた。
「なんかあったのか?みんな元気ないけど」
 不思議そうに尋ねるハボックに、ブレダたちは顔を見合わせる。ブレダが大きなため息をついて言った。
「それがさぁ、昨日は六月一日だったろ?」
「ああ、大佐の日っていう奴だろ?ちゃんと祝ってあげた?」
 煙草の煙を吐き出しながら何てことないように言うハボックをブレダたちがまじまじと見る。次の瞬間全員が大きなため息をついて言った。
「なんでお前、昨日いなかったんだよ!」
「なんでって……出張で今朝帰ってきたんだもん。仕方ないだろ」
 朝方イーストシティの駅につき、アパートに戻ってシャワーを浴びただけですぐ出勤してきたのだ。「お疲れさま」と労われるならまだしも責められる謂われはないはずだ。
「それがさぁ、昨日は一日バタバタしてさ。“ロイの日”だなんてすっかり忘れてたんだよ」
「僕たちがなにもしなかったもんだから大佐、すっかり拗ねちゃって」
「書類も滞って大変なんです」
 げんなりとして言うブレダたちにハボックが目を丸くする。ブレダがズイとハボックに顔を寄せて言った。
「とにかくハボ、お前なんとかしろ。俺たちが言っても全然ダメなんだよ。中尉はいねぇし、このまんまじゃ仕事にならねぇ」
「少尉っ、お願いします!」
「もう、朝から天の岩戸状態で!」
 仲間たちに縋られて、ハボックは“しょうがねぇなぁ”と頭を掻く。それでも執務室の扉の前に立つとコンコンとノックした。
「大佐ぁ、ハボックっス。ただいま帰りましたァ」
 ハボックはそう言うとロイの返事を待たずに中へと入ってしまう。ムッとして閉じていた目を開けるロイに近づきながら言った。
「おはようございます、大佐。今朝方帰ってきました。あとで報告書出しますんで」
「────ああ、ご苦労だった」
 ムスッとしながらも答えるロイにハボックはポケットからガラスのペーパーウェイトを取り出して机に置く。
「これ、お土産っス。いいっしょ、これ。火蜥蜴が彫ってあるんスよ。本当は昨日が大佐の日だから昨日渡したかったんスけど」
 すんません、遅れちゃって、と申し訳なさそうに笑うハボックに、ロイは目を瞠るとペーパーウェイトを手に取る。
「ああ、いや……いいな、このペーパーウェイト」
「でしょ?こんなのがあるとちょっと仕事する気にもなりません?」
「そうだな」
 ニコニコと笑って言うハボックに、ロイは早速手にしたそれを書類の上に置いてみると言った。
「うん。確かにお前の言う通りだな」
 気に入ったと笑うロイに笑い返したハボックが「あっ」と声を上げる。
「あ、そうそう。もう一個あったんだ」
 ハボックは言いながら懐から小さな封筒を取り出してロイに差し出した。
「これは?」
「開けてみて、大佐」
 言われて封筒を逆さにすれば焔をイメージした絵柄のついた織物の栞が落ちる。小さく“R”と刺繍してあるのを目を丸くして見るロイにハボックが言った。
「列車の中で刺繍したんス。一日遅れだけど、大佐の日のお祝い。ヘタクソで恥ずかしいんスけど」
 えへへと顔を赤らめて言うハボックにロイはそんなことはないと首を振る。
「ありがとう、ハボック。嬉しいよ」
「どういたしまして。仕事、頑張ってくださいね、大佐」
「おお、任せておけ」
 ハボックの言葉にニコニコと笑って書類に向かうロイに、ハボックはそれじゃあと声をかけて執務室から出ると扉を閉めた。
「仕事してくれるってさ」
「ハボック、お前……っ」
「流石、少尉……っ」
「そう?どうってことないじゃん。意外と単純だぜ、あの人」
 自席に腰を下ろしてそう言うハボックを尊敬のまなざしで見つめながら。
「来年のこの日はハボックを絶対出張に行かせないようにしよう」
 そう堅く心に誓うブレダたちだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、とっても嬉しいですv

昨日はロイの日でしたね〜。いやあ、すっかり忘れてました!(笑)寝しなにカレンダーを見て「あ」と思ったんですが、流石にそれから書く気にはなれず(苦笑)誰も祝ってくれないし、ハボはいないしできっと拗ねまくっていたロイだったかと(笑)

以下、拍手お返事です。

なおさま

妖、確かにジャクにも幸せになって欲しいですー。あんなこと言ったけどきっと側で二人の事を見守ってると思います(笑)セレスタ、いよいよ正念場ですよ!ハラハラしつつお楽しみにv(笑)8周年ありがとうございますvなおさまのコメントにはいつもとってもやる気と元気を頂いてます。あと萌えもv(笑)こちらこそこれからもどうぞよろしくお願い致しますvv

8周年おめでとうございます♪   の方

ありがとうございます!これもこうして遊びに来て下さる皆様のおかげですvvこれからもハボック激ラブで頑張りますよ!是非是非お付き合いお願い致しますねvv

阿修羅さま

もー、ムギューッってしてあげたい!阿修羅さま、ムギュムギュ!!あまり役には立たないかもしれませんが、うちのハボックとロイがちょっとでも気分転換のお役に立てたらって思います。本、今準備中ですのでもう少しお待ち下さいね。急に暑くなりました、どうぞお体大切になさってくださいね。
2014年06月02日(月)   No.398 (カプなし)

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