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2021年08月の日記

2021年08月06日(金)
オランジュ

オランジュ
CP:ハボロイ(R18)

「おかえりなさい、遅くまでお疲れさまっス」
 車が停まる音に玄関の扉を開ければ、すっかり疲れ切った顔で玄関のステップをあがってくるロイにハボックが声をかける。顔見知りの警備兵に軽く手を上げると、警備兵は頷いて車に乗り込み走り去っていった。
「まったく会食なんてろくなもんじゃない。油っぽい食事もおべっかばかりの会話も胃にもたれるばっかりだ」
 ハボックが開けた扉から中へと入りながら愚痴を零すロイにハボックがクスリと笑う。そんなハボックをギロリと睨んだものの、文句に変えて盛大なため息を吐き出すロイから上着を受け取ってハボックが言った。
「風呂、沸いてますよ。デザートもあるっスけど腹が一杯ならいらないっスかね?」
「デザート?なんだ?」
 デザートと言う言葉にパッと顔を輝かせてロイが聞く。リビングへと入りながらハボックが答えた。
「オレンジのパンナコッタっスよ。パンナコッタにもオレンジの果肉を入れたんで爽やかな感じにできたと思うっス」
「オレンジのパンナコッタ!美味そうだ!」
 さっきまでの不機嫌が嘘のように黒曜石の瞳をキラキラと輝かせてロイが言う。今すぐにも食べたいという体のロイにハボックが言った。
「先に風呂どうぞ。今日は風呂もオススメっスから」
 ニコッと笑ってウィンクするハボックにロイが不思議そうな顔をする。ハボックは手にしていた上着をソファに置くと、ロイの背を押して風呂へと促した。
「さ、どうぞ。疲れもとれますよ」
 洗面所に入ると浴室へ続く扉を開ける。そうすれば甘い香りが鼻孔を擽って、ロイは目を見開いた。
「オレンジの香り……」
「よく乾燥させたオレンジの皮を入れて沸かしたんスよ。いい香りっしょ?」
「ああ、リラックスできそうだ」
 クンと香りを吸い込んでロイが言う。タオルは出しておくからと言ってハボックが出て行くとロイは服を脱ぎ捨て浴室に入った。
「いい香りだ」
 湯気の中に漂うオレンジの香りに顔を綻ばせてロイはシャワーの湯を出す。手早く体と髪を洗うといそいそと浴槽へ足を入れた。
「ふぅ……」
 そのままチャポンと肩まで浸かってロイは大きく息を吐き出す。見れば湯の中にガーゼの包みが浮かんでいて、ロイはそっとそれを引き寄せた。
「この間からなにやら作っていたのはこれか」
 手にしたガーゼを鼻に寄せると強くなるオレンジの香りにロイは呟く。大きく息を吸い込めば体の中から溜まった毒素が抜けるようで、ロイは気持ちよさそうに頭を浴槽の縁に預けた。

「ああ、いいお湯だった」
 いつもの倍近く湯船に浸かってロイは満足げなため息を吐きながらリビングへと向かう。扉が開く音に、ソファーに座っていたハボックが振り向いてホカホカと湯気を上げるロイを見て言った。
「随分しっかり浸かってきたっスね」
「気持ちよくてついのんびり浸かってしまった」
 気持ちよさそうな顔で答えるロイにハボックが笑みを浮かべる。近づいてきたロイの肌から湯気と共に甘い香りが立ち上るのに気づいて空色の瞳を僅かに見開いたハボックの笑みが、剣呑なものに変わったことに気づかずロイが言った。
「それで?デザートはどこだ?」
 風呂上がりのデザートを楽しみにしていたのだと満面の笑みを浮かべるロイをハボックがじっと見つめる。デザートを要求する言葉にも立ち上がらずじっと見つめてくるハボックに、ロイは不思議そうに首を傾げた。
「ハボック?早くデザートを────わッ?!」
 グイといきなり腕を引かれて、ロイはバランスを崩してハボックの胸に倒れ込む。胸に飛び込んできた細い体をソファーに押さえ込んでハボックが言った。
「アンタ、オレンジの甘い香りがする」
「えっ?」
「デザートよりこっちの方が美味そう……」
「ちょ……ッ?!ハボック!」
 ニッと物騒な笑みを浮かべてのし掛かってくるハボックをロイは慌てて押し返す。だが、ハボックはロイの両手首を纏めて頭上に押さえつけると、バスローブの襟から手を滑り込ませた。
「ハボックッ!」
 滑り込んできた大きな手がバスローブの襟を乱し白い肌を露わにする。ハボックは風呂上がりでいつもより更にしっとりとした肌に唇を寄せた。
「いい香り……」
 鼻孔を擽るオレンジの香りに笑みを浮かべてハボックは白い肌にキツく唇を押し当てる。チクリとした痛みにロイは首を振ってもがいた。
「馬鹿ッ、なにするんだッ!」
「ふふ、オレンジの香りがするサクランボっスね」
 はだけたバスローブから覗く胸の飾りを見てハボックが笑う。片方に唇を寄せチュウと吸い上げながらもう片方を指で摘まんで引っ張ったり押し潰したりすれば、ロイが喉を仰け反らせて喘いだ。
「ああッ」
「ん……美味しい……」
 そう囁きながら口に含んだ飾りを吸い上げ甘く噛む。チロチロと這う舌の動きにあわせてロイの躯がビクビクと震えた。
「やぁ……んッ」
「ふふ、熟れちゃった、ヤラシい」
 顔を上げれば薄紅色だった乳首が赤みを増しているのを見て、ハボックがクスクスと笑う。手首を押さえつけられのし掛かられて、身動きを封じられたままロイが楽しそうに笑うハボックを睨んだ。
「ふざけるのもいい加減にしろッ!私はデザートを食べたいんだッ!」
「だから今食べてるじゃないっスか」
「食べてないッ!────って、私はデザートじゃないぞッ!」
 ふざけるなッ、とジタバタともがくロイの胸から顔を上げたハボックがロイを見下ろす。あ!と思いついたように見開いた空色の瞳を楽しそうに細めて言った。
「そっか、オレだけ美味い思いしちゃダメっスよね。そりゃアンタも食いたいっスよねぇ」
 いかにも納得したという顔で笑うハボックにロイはホッと息を吐き出す。
「判ったなら────ヒャッ!!」
 どけ、と言おうとしたロイの唇から短い悲鳴が上がる。グイと押し広げられた脚の付け根、双丘の狭間に顔を埋めたハボックがねっとりと蕾に舌を這わすのを感じて、ロイは慌ててハボックの金髪を掴んだ。
「やッ!なにして……ッッ?!」
「だって食いたいんでしょ?」
 オレの、と視線を上げて笑うハボックにロイは息を飲む。次の瞬間逃れようと暴れ出したロイをいとも簡単に押さえつけて、ハボックは指で割り開いたロイの蕾に舌を潜り込ませた。
「やだッ!そうじゃないッ!そうじゃ……ああッ!」
 ぬめぬめと這い回り潜り込んでくる舌先にロイが悶える。気が付けばそそりたっていた楔から先走りの蜜を零してロイは喘いだ。
「や……ん、ふぁ……ッ」
「ふふ……すげぇ、零れてくる。ヒクヒクしてんの、ビチョビチョにしてめっちゃイヤラシいっスよ」
「馬鹿ァ……ッ」
 クスクスと笑いながら目にした光景を口にするハボックに、ロイは顔を真っ赤にして首を振る。それでもそんな風に嬲られれば愛撫に慣らされた躯はいとも容易く反応して、ロイは熱い吐息を吐き出して悶えた。
「も……ぃやッ」
 気が付けばハボックの太い指が秘所に潜り込んでグチグチとかき回している。もう拒むことも出来ずにハアハアと荒い息を零すロイに、ハボックはかき回していた指を引き抜いた。
「ああッ!」
 指が抜ける衝撃にロイはビクンと大きく躯を震わせる。ボトムを弛めれば待ちかまえたようにブルンッと飛び出す己に苦笑しながら、ハボックはロイの細い脚を抱え上げた。
「お待たせしました────メインディッシュっスよ」
 自分で言った言葉にククッと笑って、ハボックは蜜と唾液でしとどに濡れた蕾に己を押し当てる。グッと腰を突き出せば待ち焦がれていたように花開いていく蕾に、ハボックは一気に押し入っていった。
「ヒャアアアアッッ!!」
 ズブズブと入り込んでくる熱い塊にロイの唇から甘い悲鳴が上がる。無意識に逃げようとする躯を引き戻して、ハボックは一気に押し込んだ楔を乱暴に引き戻し、次の瞬間再びガツンと突き入れた。
「ヒアアッッ!!アアッ!!」
 ガツガツと乱暴に突き上げられて、ロイの唇から切れ切れの悲鳴が上がる。甘く濡れたその声に煽られて、ハボックは更に激しく突き入れこね回し揺さぶった。
「アアッ!ハボックッ!!ハボ……ッ!!」
「大佐ッ!……ああ、すげぇ、イイ……ッ!!」
 まとわりついてくる熱く濡れた襞にハボックが呻くように言う。ガツンと思い切り最奥を突き上げれば、ロイが高い悲鳴を上げて爆ぜた。
「ひゃああんッ!……あ、待って、ハボック、待っ……ッ!ヒャウウッ!!」
 達したばかりの躯を容赦なく責め立てられてロイは身悶える。弱々しく押し返してくる手を押さえつけて、ハボックは激しく突き上げた。
「アヒィ……ッ!!アアッ!やめ……無理ィ……ッッ!!」
 ゴリゴリと前立腺を押し潰され掻き回されて、ロイは続けざまに熱を放つ。ガクガクと震える躯を押さえ込んで、ハボックは最奥を抉ると同時に滾る熱を叩き込んだ。
「く……ッ、たいさ……ッ」
「ヒ……ア……」
 ドクドクと注ぎ込まれる熱い液体にロイが黒曜石の瞳を見開く。熱い吐息を零す唇を塞が呼吸を奪われて、ロイの意識は闇に飲み込まれていった。

「はい、どうぞ」
 結局あの後もう一ラウンドつきあわされた上、オレンジの香りが漂う浴室でもいいようにされて、ロイはニコニコと笑みを浮かべるハボックをジロリと睨み上げた。
「お待ちかねのパンナコッタっスよ。いらないっスか?」
 そう言って差し出されたトレイの上にロイは目をやる。細かいオレンジの果肉を混ぜ込んだパンナコッタが盛りつけられたグラスの上には、カットされたオレンジの果肉とミントの葉が飾り付けられ見た目にも涼しげで美味しそうだった。
「このオレンジって……」
「ん?なんスか?」
 このオレンジの皮の入浴剤のせいで散々なめにあったのではと思うものの、疲れた体は甘いものの誘惑には逆らえず。
「────食べる」
「どうぞ」
 にっこりと笑って差し出されるグラスを受け取って、ロイは複雑な思いを抱えながらスプーンを口に運んだのだった。


ご無沙汰しております〜、毎日溶けちゃいそうな暑さが続いていますが皆さまお元気でお過ごしですか?ポチポチ拍手もいただいて、本当にありがとうございますv
ロイハボの日の続きを書こう書こうと思いつつ、気づいたらハボロイの日だったのでとりあえずハボロイの二人をお届けってことで(笑)ネタもとはいつもお世話になってるMさんです。本当はロイの髪にオレンジオイルをつけて、って話を書こうと思っていたのですが、オレンジオイルのレシピ、生のオレンジは使わないのよね。エチ後に渋々オレンジのデザート食べるロイが書きたかったので、結局お風呂になりました。でもこれ、見つけたのはみかんの皮を使う入浴剤だったんだけどね。まぁオレンジでもいいかって(笑)オレンジ使ったデザートもオレンジジュースを使うレシピが多くって……。じゃなければオレンジの皮のカップにしたゼリーとかね。いや、皮は使いたいから実だけがいいんだが、ってことでパンナコッタになりました。でも、結局レシピのかけらもでてこなかったし、別になんでもよかったんじゃって気がしなくもないですが、なんとなくこう、ちゃんと物がないと書けないんですよねぇ。レシピ調べてた時間の方が書いてた時間より長かったんじゃないかって(苦笑)
しかし、ハボロイエチ、久々に書いたわ〜。楽しんでいただけてたら嬉しいですが。後はロイハボの続きだなー。お清めエッチ頑張らないと(笑)

んで、緊急事態宣言下、どこにも行けないので相変わらずゲームやってます。前回書いてた「ゼルダ無双」は無事残りのメンバーも集め終わり、新たに開いたステージもあったけど、もういいかなってことで次の「天穂のサクナヒメ」へ。ストーリー全部終わって、後は300階ダンジョンとかは残ってましたがこれももういいかなって(笑)というのもですね、実はずーーーっと抽選に申し込んでいたPS5がやっと当たったんですよぅ!もう八ヶ月以上、息子と二人で申し込めるときは二人がかりであっちこっち申し込んでいたのですが全然当たらない……。これ、当たるときが来るのか?と思いつつも見かければ抽選に申し込んでいたのですが、珍しくみかけたビックカメラ.comで申し込んでみたところ当たったよ!しかも同時期に申し込んでいたドンキの抽選にも当たったっていう……。なんだかねぇ、当たるときはそんなもんなんですかね(笑)折角当たったので、ゲームをやる親戚に声をかけてみましたが、一人は仕事が忙しくてゲームどころではなく、もう一人は奥さんに「高い!」って却下されてました(笑)
そんなわけでPS5っス!PS5用ソフトのスパイダーマンをやろうかとも思ったのですが、ずっと積んだままだったPS4のFF7をやってます。なんかこれ、PS5でダウンロード出来るコンテンツがあるらしいので。しかし、PS5って決定が×ボタン、戻るが○ボタンなんですよ。なんで?めっちゃやりづらい……。なのでコントローラーのボタン設定を逆にしてみたところ、今度はゲーム内でも×と○が逆になる。○×△□ボタンを使うミニゲームも逆になっちゃうので結局そう言うときだけ設定を元に戻してやってたりしてます。めんどい……。まぁ、それはともかく当たって嬉しいv なんといってもPS5は2タイトルを除いてPS4のソフトが使えるのがいいなぁと。これまでPS3も4も前の機種のゲームは使えなかったから結構不便だったので。そんなわけでここ数日はクラウドさんでフィールド走り回る日々です。あ、クラウドって金髪に青い瞳じゃん!じゃあソルジャーのハボックネタをって、いやいやいや(笑)
2021年08月06日(金)   No.523 (ハボロイ)

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  Photo by 空色地図

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