babble babble


2014年03月の日記

2014年03月28日(金)
獣15
2014年03月23日(日)
豆騎士 風邪薬編
2014年03月19日(水)
黒スグリ姫1
2014年03月14日(金)
Happy Whiteday 2014
2014年03月07日(金)
縛3
2014年03月03日(月)
モモの節句
2014年03月02日(日)
縛2

獣15
『うわあ、でっかい水たまりッ!』
 車の窓から顔を突き出してハボックが叫ぶ。あんまり乗り出すので何度もヒューズに引き戻されながらもハボックはブンブンと尻尾を振って叫んだ。
『ねぇ、大佐!あれが海ッ?物凄いでっかい水たまりっスね!』
『せめて池と言え。いくら何でも水たまりじゃあ海に失礼だろう』
 公園で池くらい見たことがあるはずなのに、どうして例えにだすのが水たまりなんだ。後部座席のシートに私は呆れたため息を零したが、ハボックは全く気にした風もなく空色の瞳を輝かせて海を見ていた。
『ねぇ、ヒューズさん!まだ?まだ着かねぇんスか?!』
「ハボック、お前、少し落ち着け。冗談じゃなく窓から落ちるぞ」
 興奮しっぱなしのハボックを引き戻しながらヒューズが言う。それでもハボックは楽しそうに鼻先を風に当てながら海を眺めていた。
 久しぶりに休暇をとったヒューズに連れられて私たちは海の近くに遊びに来ていた。ヒューズに海に連れて行ってやると最初に言われた時、ハボックは『それって旨いんスか?』と、惚けた返事を返していたが、ヒューズに説明されてハボックなりにぼんやりと海というものを想像していたらしい。だが実際海を目の当たりにすればその広大さは海を知っていた私ですら感動を覚えるもので、初めて見るハボックにとっては度肝を抜くスケールだったに違いない筈だった。
『ねぇぇぇ、ヒューズさぁんッ!!』
「ああもう、仕方ねぇなぁ」
 このままでは本当に窓から落ちかねないと、ヒューズはメインの通りを外れて海へと続く脇道へと入っていく。砂浜近くの土手道に車を停めれば、ハボックが車の窓から半身乗り出した。
「だーかーらー、そこは出口じゃないっていつも言ってんだろうがっ」
『アイタタッ!痛いっス!』
 窓枠に腹を抉られるように引き戻されて、ハボックが情けない声を上げる。それでもヒューズがドアを開ければヒューズを乗り越えるようにしてハボックは外へと飛び出した。
「ハボック!」
 ヒューズが後部座席のドアを開けながら大声を上げると、ハボックは尻を落としてお座りする。私はヒューズが開けたドアから外に出ると思い切り伸びをした。
「ほんとお前ら足して2で割りてぇよ」
 落ち着かなげに尻を揺するハボックと大欠伸をする私を見比べて、ヒューズがため息混じりに言う。それでもハボックにジリジリとして見つめられればクスリと笑って言った。
「いいぞ、行ってこい」
『わあいッ!行ってきますッ!』
 ヒューズの言葉に弾かれたようにハボックが土手を駆け下り海へと走っていく。
「遠くに行くんじゃないぞ!」
 金色の背中に向かってヒューズが叫んだが、果たして聞こえているのか定かではなかった。
「おい、ロイ。頼むわ、ハボックが流されないように見ていてくれ」
『一度流された方が学ぶんじゃないのか?』
 頭で覚えるより体で覚えるタイプだろうと言ってみたが、やれやれと腰を下ろしたヒューズが「頼んだぞ」と言ってゴロリと転がり目を閉じるのを見れば仕方なくハボックの後を追う。砂浜に残る足跡を辿って波打ち際まで行くと、ハボックは波が来ないギリギリの所に立って足下を見ていた。
『海が行ったり来たりしてるっス』
『波と言うんだ』
『波』
 ハボックは私が言った言葉を繰り返して波を見つめる。打ち寄せた波をチョンと足先でつついたハボックは、意を決したように波を追って砂浜を歩いた。
『うおっ』
 波がちゃぷんと打ち寄せて脚を濡らされたハボックが声を上げる。次の瞬間ハボックは素っ頓狂な声を上げた。
『うひゃああッ』
『なんなんだ』
 煩いぞと睨む私をハボックが振り返る。空色の瞳をまん丸に見開いてハボックは言った。
『砂がぁッ!足下がなくなるっス!』
『ああ』
 何を騒いでいるのかと思えば、どうやら足下の砂が波に攫われる感触に驚いたらしい。それでも少ししてそれに慣れると、ハボックは足で水を掻き回したり鼻先を近づけて匂いを嗅いだりしていた。
『不思議な匂いがする』
『磯の香りだろう?』
『磯ぉ?』
 答えればハボックは首を傾げる。じっと海を見つめていたと思うと、何を考えたかいきなりペロリと海水を舐めた。
『あっ、馬鹿ッ』
『うえェッ!』
 止める間もあらばこそ海水を飲み込んだハボックはゲホゲホと咳き込む。
『なにこれッ?しょっぱッ!』
『当たり前だろう。海水は塩分を含んでるんだから』
『先に言って下さいよぅ』
『言う暇なんてなかったろう?』
 舐める前に聞けと思うが、身を持って体験する方が覚えるだろう。さっきヒューズに言った事を言えば、涙ぐんだ空色の瞳が恨めしげに私を見た。
 それでも暫くゲェゲェ言って落ち着くと、ハボックは遥か水平線を見つめる。見つめる瞳と同じ色の空が海と交わる所を見やって言った。
『あそこまで行ったら何が見えるのかなぁ』
『やめとけ。辿り着く前に死ぬぞ』
 下手なことを言えば本気でやりかねないのではっきりと言っておく。そうすればハボックは至極残念そうに鼻を鳴らした。
『んー、じゃあちょっとだけ!』
 だが、諦めたのかと思いきや、ハボックはいきなり海にダイブする。ギョッとする私の前で、ハボックは波に揺られて歓声を上げた。
『わあ、浮かぶ〜!』
『真水より浮力があるからな』
『へえ、そうなんスか!』
 ハボックは私の説明に感心したように頷きながら波に体を預ける。その時一際大きな波が来てハボックの体がふわりと大きく浮いた。
『おわッ?わわわッ!』
 ザザッと打ち上げられた拍子にハボックは波の中に潜ってしまう。慌てて駆け寄った私に、海水を飲み込んでパニックになったハボックが飛びついてきた。
『げっ?!』
 気づいた時にはハボック諸共海の中に倒れ込んで、海水を飲んでしまう。二人してゲホゲホ咳込みながら、私はハボックの頭を殴った。
『なにをするッ!』
『だって』
『だってじゃないッ』
 私は怒鳴ってハボックの頭を踏みつける。海水に顔を突っ込んでゲエゲエと塩水を吐き出したハボックが涙目で私を見た。
『ヒドイっス!!』
『こっちのセリフだッ!』
 私はそう言うとハボックを置いて歩き出す。慌てて追ってきたハボックがブルブルと体を震わせて海水を振りまいた。
『やめんかッ!』
『だってー』
 海水を垂らしながら私たちはヒューズの所に戻る。びしょびしょに濡れたハボックにすり寄られて、ヒューズが驚いて跳ね起きた。
「……お前ら、なんて格好してんの」
『ハボックが阿呆だからだ』
『えー、オレのせい?』
『明らかにお前のせいだろうッ!』
 バウバウと言い争う私たちにヒューズがため息をつく。ボリボリと頭を掻いたと思うととんでもないことを言った。
「お前ら車の後から走ってこい」
『はあッ?!』
『えーッ?なんでッ?』
「そんな砂と海水塗れのヤツ乗せたくねぇ」
 シートが汚れると言うヒューズにハボックが纏わりつく。
『ヒューズさんッ、車乗せてッ』
『貴様、愛犬より車が大事かッ』
 バウバウバウとステレオで吠えられて、ヒューズは両手で耳を塞いだ。
「まったくもう……」
 ヒューズはため息をついて荷物の中からタオルを取り出す。結局、ザッと海水を拭き取った後、私とハボックは海水でベタつく体を後部座席のシートの下で寄せ合って車に揺られる事になったのだった。


いつも遊びに来てくださってありがとうございます。拍手、沢山押して下さった方にもありがとうございます!いつ頂いても嬉しいですが、更新後に頂く拍手はまた一入です〜v

今日明日と熱海に来ております。会社の保養所があるんで温泉に浸かりに(笑)じじばばも連れてきているので、今夜は食べて飲んでUNOしてまったりする予定です。この保養所、部屋に梯子上がった高いとこに寝られるスペースがあるもんで、息子は嬉々としてそこに布団を運び込んで「秘密基地みたいじゃねえ?」と喜んでます(苦笑)ハボックも絶対登りそうだけどね(笑)

あ、それから明日の更新は通常通りですが、来週は帰省の為、火曜、土曜共お休みになります。日記は1〜2回は更新したいなぁと(願望)そんな感じでよろしくお願いします(ペコリ)

以下、拍手お返事です。

なおさま

豆、ホント錬金術師ってろくでもないですよねぇ!(爆)ハボック、いい迷惑(苦笑)わあ、blackネタ使っていいですか?ふふ、じゃあ遠慮なく(笑)久遠、そうそう、アレはクリスですよ〜(笑)そしてそろそろ久遠もラストです。私の木が変わらなければ最後はああなって終わるつもり(ニヤリ)どうぞお楽しみに!
2014年03月28日(金)   No.379 (カプなし)

豆騎士 風邪薬編
CP:エドハボ(R20)

 ベッドでうつらうつらしていたハボックはドンドンと扉を叩く音で目を覚ます。何か喚いている声もきこえたが、熱でぼうっとした頭ではなかなか意味をもった形にならなかった。
 久しぶりに酷い風邪をひいてしまった。朝目が覚めてみたら体の節々が痛く頭がガンガンする。なんとなく熱いような気もしたのでそんな事はないだろうと思いつつくわえた体温計が指し示した数字は三十八度を越えていた。流石に体を起こすとフラフラするし、これでは演習に参加しても三発もパンチを当てられそうにないと、仕方なしに休むと連絡を入れた。寝てれば治るとベッドに入った途端急激に症状が悪化し、今に至っているのだった。
「うるせぇ……いい加減帰れよ……」
 起き上がる気力もなくブランケットに頭まで潜るがその程度では扉を叩く音を遮る事が出来ない。しつこく鳴り響く音にハボックは歯を食いしばるとバッとブランケットを跳ねのけて体を起こした。
「あ……」
 その途端目が回ってハボックはシーツに突っ伏す。それでも何とか立ち上がり壁に縋って玄関に向かった。
「ぶん殴ってやる、コノヤロウ……」
 実際には腕を上げる力もないが、ハボックは目を吊り上げて思う。扉の近くまで来て、ハボックは聞こえる声に聞き覚えがあることに気づいた。
「えーと……」
 ノブに手を伸ばしながら考えるが頭が働かない。カチリと鍵を回せばこちらが扉を開けるより早く外から扉が開いた。
「少尉ッ!風邪って大丈夫なのかッ?!」
「――――大将?」
 扉を開ければ立っていたのは金髪金目の少年。普段は旅から旅への年下の恋人がどうしてここにいるのか咄嗟には判らず、ハボックは熱に霞む頭を傾げた。
「なんでここにいんの?」
「なんでって……心配して来たに決まってんだろッ!」
 エドワードはぽやんとして尋ねるハボックの様子にムッとして言う。
「司令部行ったら少尉が風邪で休んでるっていうから、ビックリして様子見に来たんだよ」
「ああ、そうなんだ……」
 エドワードの言葉にハボックは笑みを浮かべた。
「熱で幻覚が見えたのかと思っ――――ゲホゲホゲホッ!!」
「少尉ッ」
 言いかけた言葉の途中で激しく咳き込んで体を二つに折るハボックの背中を、エドワードは慌ててさする。暫く咳が続いた後、ハボックは「あー」とため息混じりに言った。
「折角来てもらっても何にも出来ないけど……」
「少尉に何かしてもらおうなんて思ってねぇよ」
 そもそも自分は見舞いにきたのだ。
「中入ってもらっていいか?なんかゾクゾクする……」
「あっ、ごめん!寝てたんだよな」
 寒いと大きな体を丸めるハボックをエドワードは慌てて家の中に押し込み扉を閉める。壁に縋りながら歩くのに肩を貸して、エドワードはハボックの顔を見上げた。
「大丈夫か?」
「うん、なんとか……」
 寝室まで戻ってくるとハボックはもぞもぞとベッドに潜り込む。肩の上までブランケットを引き上げてくれるエドワードを見上げて言った。
「ごめんな、折角こっち来たのにメシも作ってやれなくて……」
「気にすんなよ。俺が看病するから早く良くなってよね、少尉」
「はは、ありがと……」
 エドワードの言葉にハボックは軽く笑って目を閉じる。気を失うように瞬く間に眠ってしまったハボックをエドワードは心配そうに見つめて額にそっと手を伸ばした。
「すげぇ熱……。ちゃんと薬飲んだのかな」
 触れれば燃えるように熱い額に、エドワードは眉をしかめる。キッチンへ行きボウルを引っ張り出して氷水を入れるとタオルも持って寝室に戻った。氷水でタオルを絞りハボックの額に乗せてやる。熱のせいで白い肌を上気させ熱い息を零すハボックにちょっぴりドキドキして、エドワードは慌てて首を振った。
「少尉は病気だっての!」
 なかなか会えない年上の恋人。やたらと男にモテるくせに本人はぽやんとしてるのが心配でたまらず、会えば濃厚なセックスで己を刻みつけるのが常だ。そんな事をしなくてもハボックが他の誰かに心移りしたりしないのは判ってはいたが、やはりそこはまだまだ若い事もあり好きな相手の顔を見れば我慢出来ないというのが本音だった。だが。
「流石にそう言う訳にいかないよなぁ……」
 こんなに苦しそうなのにどうこう出来る筈もない。それにエドワードとしては、普段なら離れていて出来ないところを、丁度タイミングよくイーストシティに寄って看病出来るのが嬉しくて堪らなかった。
「なんか消化のいいもんでも作るかな……」
 エドワードはそう呟いてキッチンへと行く。だが冷蔵庫の中には牛乳と何やら野菜の切れっ端しかなく、エドワードはがっかりと肩を落とした。
「牛乳なんて飲んだら余計具合悪くなるっての」
 エドワードはそう決めつけて冷蔵庫を閉じる。食事が作れないならと、引き出しを引っ掻き回して風邪薬を取り出した。
「俺が一発で治る風邪薬を錬成してやる」
 エドワードはそう言って数種類の錠剤をテーブルに出す。パンッと合わせた両手を錠剤の上に翳せば金色の光が迸った。徐々に光が消えて後には新しい錠剤が出来て、エドワードはそれを摘み上げてニヤリと笑う。
「よし、完璧」
 エドワードは自信満々に言うとコップに水を注ぎ寝室に行く。荒い息を零して苦しげに眠るハボックの枕元の棚にコップと錠剤を置くと、ハボックの体を軽く揺すった。
「少尉……少尉、ちょっと起きて」
 何度か揺すって声をかけると金色の睫が震えて空色の瞳が現れる。熱に潤んだ瞳で見上げて、ハボックは言った。
「大将……?」
「オレがよく効く風邪薬作ってやったから飲めよ」
「風邪薬……大将が……?」
「おうよ、これ飲めば一発で治るぜ」
 ニヤリと笑ってエドワードはハボックが体を起こすのを手伝ってやる。ハボックの口に錠剤を押し込み、グラスを口元に当てて水を飲ませた。
「サンキュ……大将」
「おうよ」
 ほわりと笑って言うハボックに内心ドキリとしながらも、エドワードはなんでもないような顔をして答える。ハボックの体をベッドに戻してやって、タオルを絞って額に乗せた。
「これでもう安心だぜ。明日の朝には元気一杯になってるからな」
「うん……」
 エドワードの言葉にハボックは微かに笑って頷く。そっと目を閉じたハボックはだが数分もしないうちに目を開けて言った。
「なんか……すげぇ熱い……」
「えっ?熱上がった?」
 自信満々お手製の薬を飲ませたのにそんな筈は、とエドワードは慌ててハボックの顔を覗き込む。そうすればハボックが腕を伸ばしてしがみついてきた。
「大将……熱い……――――シよ……」
「えッ?!」
「熱いんだ、なんとかして……」
「んんッ」
 苦しげに呟いた唇を押しつけられてエドワードは目を剥く。擦り付けられる下腹は既に熱を孕んで立ち上がり始めていて、エドワードはドキドキしながら間近に迫るハボックの顔を見た。
「たいしょお……」
「ッ!!」
 熱に潤んだ空色に強請るように見つめられ心臓が跳ね上がる。熱い息を零す唇を首筋に押し当てられて、エドワードの理性がボンッと弾け飛んだ。
「少尉ッ!」
「あ……ッ」
 エドワードはしがみついてくる躯をベッドに押し倒す。噛みつくように口づければすぐさまハボックの舌が押し入ってきて、エドワードは夢中で己のそれを絡ませた。
「ん……んふ……」
 そうすればハボックが甘く鼻を鳴らしてエドワードの首に腕を絡める。更に長い脚をエドワードの腰に絡めてそそり立った楔をこすりつけた。
「たいしょう……」
「少尉ッ」
 グリグリとハボックは楔をエドワードの下腹に押し付ける。布地越しに感じる熱さに、エドワードはゴクリと喉を鳴らした。
「早く……も、我慢出来な……っ」
 普段なら恥ずかしがってなかなか口にしないハボックの強請る言葉に、エドワードは急いで服を脱ぎ捨てる。すると伸びてきたハボックの腕がエドワードの腰をグイと引き寄せた。
「えっ?少尉?――――ッ!ちょ……ッ?!」
 ハボックは引き寄せたエドワードの脚の間に頭を突っ込んだと思うと少年の楔を咥える。ハボックの顔を跨ぐようにベッドに膝立ちになったエドワードは、己の楔を咥えるハボックを信じられないように見つめた。
「少尉ッ?うあ……ッ」
「ん……ん……」
 クチュクチュと楔をしゃぶられエドワードは直接的な刺激に喉を仰け反らせる。ともすれば快感に力が抜けて尻を落としそうになるのを、ハボックの金髪に指を絡めて必死に耐えた。
「少尉、ヤバイ……も、出る……ッ」
 ハアハアと息を弾ませてエドワードは言う。だがハボックは口を離すどころか一層深く咥え込みきつく吸い上げた。
「少――――ッ、うああああッ!!」
 どうにもこらえきれず、エドワードは背を仰け反らせて熱を吐き出す。ドクドクと注がれる熱をハボックは飲みきれず、逸れた切っ先から溢れた熱がハボックの顔を濡らした。
「たいしょう……」
「ッッッ!!!」
 白濁で汚れた顔でエドワードを見上げてハボックが甘えたように呼ぶ。唇に残る白濁を紅い舌がペロリと舐めるのを見て、エドワードはパジャマ代わりのスウェットを毟り取り、ハボックの脚を乱暴に押し開いた。
「あっ」
 エドワードは押し開いた脚の付け根、双丘の狭間で戦慄く蕾を晒すと顔を寄せる。ヒクヒクとイヤラシくヒクつく蕾に舌を這わせた。
「あふ……あっあっ……」
 普段ならこんな事をしたら羞恥のあまり泣き出すハボックが、腰を揺らし両手で脚を持ち上げて自ら恥部を晒す。そそり立った楔からタラタラと蜜を零してハボックが言った。
「あん……たいしょ……気持ちイイ……」
「ッ!!」
 そう言われてエドワードは夢中になって舌を蕾に潜り込ませピチャピチャと舐める。エドワードの舌の動きに応えるように蕾が収縮を繰り返した。
「はあ、ん……ッ!イイ……ッ」
 頭上から聞こえる喘ぎ声にエドワードは興奮しきって鼻を膨らませる。顔を上げると鋼の指を唾液に濡れそぼった蕾にねじ込んだ。
「アアアッ!!」
 グーッと一気に根元まで押し込むと、ハボックが喉を仰け反らせて喘ぐ。乱暴にグチョグチョと掻き回せばハボックが腰をくねらせた。
「アアッ、指!気持ちイ……ッ!!」
「少尉……ッ」
 普段は機械鎧の指で弄るとその太さと固さが与える快感に怯えてすぐにも「抜いて」と訴えるハボックが素直に快感に溺れている。そのあまりのイヤラシさにエドワードは一気に三本まで指の数を増やしグチャグチャと乱暴に掻き回した。
「ヒィィィッッ!!」
 そうすればハボックが高い嬌声を上げて背を仰け反らせる。それと同時にエドワードの顔に楔から迸った白濁がビュビュッとかかった。
「うっそ……すげぇ……」
「あ……ふぁ……」
 射精して弛緩する躯をベッドに投げ出すハボックをエドワードは目を見開いて見つめる。まだ埋めたままの指をヒクつく蕾がきゅうきゅうと締め付けた。
「たいしょお……」
 じっと見つめる視線の先、ハボックがエドワードに手を伸ばす。エドワードの顔を汚す白濁を指先で拭うとその指をペロリと舐めた。
「たいしょう……大将の欲しい……」
「しょ、少尉……ッ」
 蕩けた表情でハボックが強請る。ハボックは投げ出していた脚を両手で抱え上げ脚を大きく開いて言った。
「大将のオチンチン挿れてェ……」
「ッッッ!!!」
 あまりに強烈な色香にエドワードは鼻を押さえる。たらりと垂れてきた鼻血を手の甲で拭うと、エドワードは乱暴に指を引き抜いた。
「アアッ!」
「今、挿れてやるッ!!」
 エドワードはハボックの脚を抱えて押し開く。大きく開いた脚の間に己の体をねじ込み、戦慄く蕾に痛い程に張り詰めた己を押し当てた。
「たいしょ……」
「しょおいッッ!!」
 うっとりと呼ばれ、エドワードは裏返った声で叫んで腰を押し付ける。焦るあまり二回狙いを外した後、指で味わった秘窟に楔を突き入れた。
「ヒアアアアッ!!」
 ズブズブと一気に押し込めばハボックの唇から甘い悲鳴が上がる。ズコズコと激しく抜き差しする楔に熱い内壁が絡みつき、エドワードは目も眩むような快感に頭がクラクラした。
「すっげぇッ、すっげぇイイッッ!少尉ん中めちゃくちゃ熱くてッ、絡みついてッ!」
「アひぃッ!もっと……ッ、奥突いてェッ!」
 激しい抽挿にハボックが身悶える。きゅうきゅうと締め付けてくるのに抗って抜き差しすれば、逃がすまいとするように絡みついてくる肉襞の熱さが堪らなかった。
「少尉ッ!イイッ!すげぇッ、こんなの初めてッ!!」
 ハボックとの行為はいつだって最高に気持ちよかったし、幾らヤってももっともっとシたかった。だが、これほどまでに強烈な快感を感じたことはなく、常にないハボックの乱れようと相俟ってエドワードは無我夢中でハボックを攻め立てた。
「少尉ッ!少尉ッ!!」
「ひゃううッ!ヒィィッ!イくッ!イくゥッ!!」
 ガツガツと突き入れればハボックが嬌声と共に熱を迸らせる。それと同時にエドワード自身をキツく締め付けた。
「くぅぅッ!」
「ンアアアアッ!!」
 想像以上のきつい締め付けに、エドワードは耐えきれずにハボックの奥底に熱を叩きつける。楔を中に押し込むようにしながら注ぎ込んで、エドワードはため息を零した。
「……気持ちイイ」
 ハアと息をついてエドワードは言う。ハアハアと息を弾ませるハボックを見下ろし、エドワードはニヤリと笑った。
「もっと欲しい?少尉……」
「……欲し……」
 囁けば激しい息の合間に強請るハボックにエドワードの楔が嵩を増す。
「ああん……っ、おっきい……」
 するとそれに応えるように甘ったるい声を上げるハボックにエドワードは乱暴に長い脚を抱えなおした。
「いっくらでもしてやるぜッ、少尉ッッ!!」
 言うなりガツガツと突き入れて、エドワードは思うままにハボックを攻め立てた。

「それで?風邪で高熱を出して寝込んでいるハボックに怪しげな薬を飲ませた挙げ句散々ぱら無体を働いて、おかげでハボックは更に体調を悪くして欠勤と言うわけだ」
「や、でもさッ、俺としては少尉の風邪を早く治してやろうと風邪薬を錬成しただけでッ」
「どうやったら風邪薬からそんな強力な媚薬が錬成出来るんだ……」
 風邪薬を作ったつもりだっんだと必死に主張するエドワードにロイは額に指を当ててため息をつく。ハボックが風邪と聞いてぶっ飛んでいったエドワードが数種の風邪薬を錬成して作ったのはとてつもなく強力な媚薬だった。それを飲んだハボックは訳も判らずエドワードを強請り、それに応えたエドワードと激しいセックスを繰り返し――――。そして、媚薬の効き目が切れた今、ハボックは心身共に絶大なダメージを受けてベッドに伏せっている。
『もう顔も見たくねぇ……大っ嫌い……ッ』
 必死に謝るエドワードにハボックは羞恥のあまり潜り込んだブランケットの中から、嬌声を上げすぎて掠れた声で言ったきり顔を見せてはくれなかった。司令部にハボックの欠勤を知らせる電話を入れたエドワードはロイに呼び出され、何とか誤魔化そうとしたものの結局ことの次第を説明させられたのだった。
「久しぶりに会った恋人とついうっかりヤりすぎてしまうのは、何とか目を瞑ろう。風邪だと聞いて早く治してやりたいと風邪薬を錬成するのも、できあがったのがたまたま媚薬だったのもまあ許そう。だがな、鋼の」
 と、ロイはズイと身を乗り出してエドワードを睨む。
「媚薬を飲まされて訳が判らなくなったハボックを起き上がれなくなるほど攻め立てるのは容認出来んぞ。そうでなくとも人手不足なんだ。一人で三人分働くハボックを長期にわたって休ませるなんて」
 ギロリと睨んでくる黒曜石に、エドワードは首を竦めた。
「悪かったって!でも少尉、めちゃくちゃエロくて」
 そう言えば夕べのハボックの痴態が思い出されてエドワードの頬が弛む。それを見たロイがバンッと机を叩く音に、エドワードは慌てて顔を引き締めた。
「とにかく、ハボックの抜けた穴は鋼の、君に埋めてもらうからな」
「えっ?でも少尉の看病しなきゃだし!」
 激しいセックスで更に体調を崩したハボックの看病をしなくてはと言うエドワードにロイは顔をしかめる。
「看病にはフュリー曹長に行って貰う。これ以上ハボックに何かされたら堪らん」
 そう言えば「えーッ」と不満の声を上げるエドワードをロイはギロリと睨んだ。
「なにか不満があるのかね?」
「――――ありません」
「それならよろしい」
その後エドワードはハボックが復帰してくるまでの三日間、ロイに散々こき使われたのだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、コメント、頑張る素ですv嬉しいです〜vv

コメントで「豆も出してやって下さい」と頂いたので書いてみました。一体いつ以来だろうと前の日記を探してみたら、日記に書いたのは去年の3月が最後でした。5月に無配本に書き下ろしたけど、確かに久しぶりだわ〜。髭と豆だと髭の方が書きやすいのでつい(苦笑)久しぶりで頑張っちゃったら普段の更新の3回分位の長さになってしまいました。しかも電車の中でチマチマと(爆)電車の中で怪しいオーラを垂れ流しているのがいたら、それはきっと私です(苦笑)

以下、拍手お返事です。

なおさま

black、うわあ、それすっごい楽しい!!今度書いてもいいですか?(←またか笑)いつも私の妄想を刺激して下さってありがとございます!セレスタ、ふふふ、素直に言っちゃったらつまんないし!(こら)しかし、本当まだまだ終わりませんよ……もう三桁に突入したと言うのにラストがさっぱり見えてきません(苦)いい加減にしろ!って飽きられそうですー。でも頑張るんで、是非ともお付き合い下さいませvv

おぎわらはぎりさま

おおう、体調大丈夫ですか??大人になって高熱は辛いですよね……。お見舞いの意味も込めて豆、書いてみました〜。もっと早くお届けしたかったのですが、遅くなってすみません(汗)寒暖の差が激しい時期でもあり、お体大切になさってくださいねv

はたかぜさま

いえいえ、もう9.9割はたかぜさまだと思ったのですが、万一違うと拙いので(苦笑)うふふ、影響されやすいですか?嬉しいですーv黒スグリシンデレラはとっても楽しいネタで、すっごい続きが書きたくなるんですよね〜。多分また書いちゃうと思うので、その時はお楽しみ頂けたら嬉しいですvv
2014年03月23日(日)   No.378 (カプ色あり)

黒スグリ姫1
ロイハボ風味(チューだけなので“風味”で(笑)

 ゆっくりと身を寄せてくるロイにハボックの心臓がドキンと跳ねる。黒曜石の瞳が目の前一杯に広がったと思うと、重なってきた唇の感触にハボックは目を見開いた。
(うそッ!オレ……マスタング先輩とキスしてる!!)
 優しく抱き締められ押しつけられた唇が、今ロイが言ったことが本当だと告げている。そうと思えばキスをしているという現実も相まって、ハボックは心臓が破裂してしまうのではないかと言うほどドキドキした。
(し、信じらんない……オレ、オレ……ッ!)
 唇を重ねられてもどうしたらいいのかなんてさっぱり判らずハボックはロイのシャツを握り締める。そうするうちに唇の隙間からロイの舌が忍び入ってきて、ハボックはギョッとして身を強張らせた。
(べ、べろ入ってきたッッ!!べろチューしてるッ!!わわ……ど、どうしたらいいのッ?!)
 口内に入り込んできたロイの舌が口の中を舐め回す。どうしていいのか判らずにいれば、蠢いていた舌先がハボックのそれにきつく絡んできて、ハボックはドキドキして恥ずかしくてギュッとロイにしがみついた。そうすれば更に深く唇が合わさってくる。飲みきれない唾液が唇の端から零れて、ハボックの首筋を伝ってトレーナーの襟元を濡らした。
(ど、どうしよ……もうどうしたらいいのか判んない……ドキドキして……クラクラする……)
 フッと目の前が暗くなって、ハボックの体から力が抜ける。くったりと凭れかかれば、ロイの力強い腕が細い少年の体を慌てたように支えた。
「ハボック、おい」
 唇が離れてハボックはプハッと息を吐き出す。どうやらクラクラしたのは酸欠になっていたらしい。そんなハボックに、ロイがクスクスと笑った。
「クラクラするっス……」
「バカだな、息をしなきゃダメだろう?」
「息……?あれ、オレ……」
 息継ぎがうまく出来なかったらしい、初心なハボックの様子にロイが笑いを噛み殺して言った。
「鼻で息をするんだ。でなければ角度を変える時、少しだけ唇が離れるだろう?その時に息を吸う」
「なんか難しそう……」
 ロイの説明にハボックは情けなさそうに眉を下げる。そんな初々しいハボックに笑みを浮かべてロイが言った。
「何度かすればすぐ出来るようになるさ……ハボック」
「あ……」
 囁くように呼ぶ低い声に顔を赤らめる少年にロイがもう一度口づける。深く唇を合わせその口内を貪るロイに、ハボックはなんとか答えようと必死に舌を差し出した。
(鼻で息する!鼻で!)
 ロイに言われたことを実践しようとハボックは懸命に鼻で呼吸する。そうすれば鼻の穴がヒクついてしまって、ハボックは慌ててロイを押し返した。
「ダ、ダメッ!鼻の穴が膨らんじゃうッ!!」
 真っ赤な顔でそう叫ぶハボックに、一瞬ポカンとしたロイが次の瞬間爆笑する。あまりに可愛らしいその反応に声を上げて笑うロイを、ハボックは空色の瞳に涙を滲ませて睨んだ。
「そんな笑わなくったっていいじゃないっスか!どうせオレはキス、ヘタクソっスもん!」
 ハボックは赤い顔でそう怒鳴るとプイと顔を背けてしまう。キス一つちゃんと出来ないのが恥ずかしくて悔しくてロイを見られずにいれば、笑いを引っ込めたロイがハボックを優しく抱き締めた。
「ごめん、ごめん。あんまり可愛いからつい……。怒るな、ハボック……こっち向いて?」
 そう耳元に囁やかれてハボックはロイを見る。唇をへの字にして見上げる空色にチュッとキスをしてロイが言った。
「その年でキスが上手かったら困るよ。なあ、ハボック、キスしたのは私が初めてなんだろう?」
 そう聞かれてハボックは一瞬目を見開き、それからおずおずと頷く。そんなハボックを優しく見つめてロイが言った。
「だったらこれから上手になるよう幾らでもキスしてやるから……」
「マスタング先輩……」
「ほら、ハボック……」
 囁いて重なってくる唇を受け止めて、ハボックはそっと目を閉じた。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、本当に励みになりますv嬉しいですーーvv

ホワイトデーネタで書かせて頂きました現パロの二人です。なに続き書いてんだって言われそうですが、いやもう絶対手取り足取りだよねッvvって思っちゃったもんで(笑)ヒューズに紹介したらとか考えるとメチャクチャ楽しい。久しぶりにこういうのもいいなーッと一人ニヤケております(苦笑)

以下、拍手お返事です。

ホワイトデー企画の作品ありがとうございます(人´∀`o) の方

えへへ、きゅんきゅんして頂けましたか?すっごく嬉しいですv私自身久しぶりにこの手の話を書いたのでちょっぴりドキドキしながら書いてました。いっぱいきゅんきゅんして頂けたようでとっても嬉しいですvv自分で書いていてジャムが食べたくなりました(笑)これからも愛だけはたっぷり注いで書いていきますので、お楽しみ頂けたら嬉しいですv

なおさま

セレスタ、ですよね〜(笑)ロイもハボックも不器用だなぁと思いながら書いてます。ふふふ、一杯心配してやって下さいvホワイトデーネタ、わーい、楽しんで下さって嬉しいです!うわあ、ピチピチハボックの裸体プリンアラモード盛り!!鼻血でそうですよ!!(笑)いい夢見られてると良いのですが。久遠、うふふふ、そう言って頂けるのが最高に嬉しいです。やっぱり「続きはッ?」って待って頂けると頑張る力になりますv続き、楽しみにお待ち下さいねv

JOEさま

ドキドキ、モエモエ、キュンキュンして頂けましたか!嬉しいですーvv楽しんで頂けて頑張った甲斐がありましたvこれからも頑張りますよ!引き続きよろしくお願い致しますvv

阿修羅さま

いやもう、これくらいじゃぬるい!って言われるかと一生懸命頑張ってみました(笑)少しでもエロいと思って頂けましたら嬉しいですーvホント、ハボを啼かすのは楽しくて溜まりませんね!
2014年03月19日(水)   No.377 (ロイハボ)

Happy Whiteday 2014
今日はホワイトデーですねvバレンタインに引き続き皆さまからネタを頂いてホワイトデー話をかかせて頂きましたv頂きましたネタはロイハボ3本。ハボロイは自分ネタでと思っていたのですが、ちょっと間にあいませんでした、すみません〜(汗)というか、ロイハボもギリギリだったよ!敗因は春休みってことですね……息子が煩いったら(苦)
ともあれ頑張って愛を注いで書きましたv少しでもお楽しみ頂けましたら嬉しいです。サイトの企画部屋、もしくは下記からお出かけください。それでは、ラブなホワイトデーをお過ごしくださいませ〜v


Happy Whiteday 2014


以下、拍手お返事です。

なおさま

縛、お仕置き編も書きたいですよ!生え具合確認!(爆)ハボックも災難だなぁ(笑)セレスタ、ギャーッ、その焼ウインナー汚すぎ!(笑)ロイ、ちゃんと癒してやって欲しいです、本当に、ふふv久遠、私は推理妄想走らせて貰えるのすっごく大好きなので嬉しいです〜v色々妄想してやってくださいねvえへへ、エロ格好可愛いなんて最高の褒め言葉をありがとうございます!これからもどうぞよろしくお願いしますv
2014年03月14日(金)   No.376 (カプなし)

縛3
ロイハボ前提 CP:ヒュハボ(R18)


「ふう……」
 頭からシャワーを浴びてハボックは息を吐き出す。シャンプーの泡を洗い流しキュッと蛇口を捻って湯を止めた。その拍子に己の下半身が視界に入って慌てて目を逸らす。浴室を出てなるべく体を見ずにタオルで滴を拭うと、ボクサーパンツ一つで洗面所を出た。ハボックはタオルでガシガシと乱暴に髪を拭きながらリビングへと行く。ソファーにドサリと腰を下ろし大きなため息をついた。
 先日、ロイに輪ゴムで楔を縛られて射精を禁じられたまま何度も絶頂を極めさせられるという不埒を致された上、輪ゴムに毛が絡んでとれなくなりどうすることも出来ないまま剃毛までされてしまうというとんでもない目にあった。度重なる空イきで思考がまともでなかったとは言え、剃毛など許してしまったことをハボックは後になって死ぬほど後悔したのだが、剃ってしまったものはすぐには生えてくるはずもなく、ロイを一発殴って後は一刻も早く毛が生えて元のようになるのを待っているのだが。
「なんで生えてこないんだろう……」
 ハボックはボクサーパンツに包まれた下肢を見下ろして呟く。ロイに剃毛されてからというもの、一本の毛も生えてくる気配はなく、いつまでたってもハボックのソコは子供のようにツルンとしたままだった。
「いい加減生えてきたっていい筈なのに」
 髪の毛が伸びる速度を考えたら例えこっちの方が伸びるのが遅いとしてもそろそろ生えてきてもいいはずだ。
「もう……司令部でシャワー浴びんの、気ぃ使って大変だっての」
 流石にこんなツルンを部下たちに見られたくはなく、シャワーを浴びるたび必要以上に前を隠さなくてはならない。ついうっかりタオルを落としたらどうしようと思うあまり不自然にタオルを体に巻きつけてしまい、かえって部下たちの興味を引いていることにハボックは気づいていなかった。
「育毛剤とかかけたら早く生えてこないかな……」
 こっちの毛にも育毛剤が効くのかどうか知らないが、藁にもすがりたい気持ちでハボックは呟く。見れば恥ずかしいばかりなのであまり見ていなかったが、もしかして少しくらい生えてきてないだろうかと、ハボックがボクサーパンツの中を覗いて見た時。
「なに?もっとデカいブツが欲しかったってか?少尉」
「ッッ!!!」
 すぐ後ろから面白がるような声が聞こえてハボックは飛び上がる。パンツの前を押さえて振り向けば、肩越しに覗き込むヒューズと目があって、ハボックはソファーの端まで飛びすさった。
「よお、久しぶり」
「な、な、なんでアンタがここにッ?!」
 いるはずのない男の登場にハボックはパニックに陥る。まん丸に見開いて見つめてくる空色を見返してヒューズは言った。
「ロイの奴、帰り際にリザちゃんに捕まっちまってさあ。時間かかりそうだったから鍵取り上げて先に帰ってきたってわけ」
「で、でもっ、玄関開く音しなかったスよっ?」
「そりゃあ少尉がひとりエッチとかしてたら楽しいって思ったからさ。結果的には、もっと面白いもんが見れたけどなっ」
 あっけらかんとした調子で告げられた言葉をついスルーしそうになって、ハボックはハッとする。ヒューズをじっと見つめ恐る恐る尋ねた。
「もしかして……見ました?」
「うん、バッチリ」
「ッ!!」
 ニーッコリと笑って言われてハボックは真っ赤になる。バッとソファーから飛び降りて逃げようとするハボックの腕を掴んで、ヒューズは長身をソファーに押さえつけた。
「なに、ソレってロイの趣味?」
「んな訳ねぇっしょッ!」
「えっ?じゃあ少尉の趣味なんだ!」
「違うッッ!」
「人って見かけによらねぇんだなぁ」
「だからッ、違うって言ってんでしょッ――――人の話聞けよッ!!」
 いやーん、ジャンくんってばカワイイ顔してスケベー、などとシナを作って言うヒューズにハボックは身を起こして怒鳴る。そうすれば、ソファーの上、ハボックの下肢に跨った男はニヤリと笑って言った。
「ふぅん、じゃあ聞かせてくれるんだ。どうぞ、聞いてやるから話してくれよ」
「えっ?いや、そう言う訳じゃっ」
「だって今話聞けって言ったろ?」
「だからッ、それはそう言う意味じゃ――――」
「じゃあどういう意味だよ?」
 ない、と言おうとすれば、それならどういう意味だと尋ねられてハボックは言葉に詰まる。じっと見つめてくる瞳の強さに耐えかねて視線を逸らしたハボックは、グイとボクサーパンツをずり下ろされて慌てて手で隠した。
「なにするんスかッ!」
「いや、こういうの見たことないからさ、よく見せてもらおうと思って」
 ヒューズはそう言うと隠そうとするハボックの腕を掴みソファーに押さえつける。逃げようともがく体を押さえ込んで、ヒューズはハボックの股間をジロジロと遠慮もなしに見つめた。
「すげぇな、見事なまでにツルンだ――――触ってみていいか?」
「馬鹿ッ、見るなッ!――――ヒャッ!」
 無遠慮に見つめられて、真っ赤になって怒鳴ったハボックは不意に伸びてきた手に触れられてビクンと体を震わせる。
「おお、ツルッツル!ここまで剃れるとは職人技だな!」
「バカっ、触んなッ」
 剃り上げて毛の一本も生えていない股間をさわさわと撫でられて、ハボックはビクビクと震える。股間を行き来する指先にいやいやと首を振った。
「やだ、ホントにもう触んないでッ」
「なに?感じちまった?」
「ッ!んな事言ってねぇっ――――アッ!」
 キッとヒューズを睨んだ瞬間楔をキュッと握られて、ハボックは喉を仰け反らせる。絡んできた指に楔を扱かれて、ハボックは逃れようともがいた。
「やめろってば!……やっ、嫌ッ!」
 直接的な刺激に楔は瞬く間に勃ち上がって、ハボックは込み上がる快感に息を弾ませる。今ではすっかりそそり立ち先端から先走りの蜜を零す楔に、ヒューズはニヤニヤと笑った。
「子供みたいにツルツルなのに、こんなおっ勃てて汁垂らして……すげぇイヤラシイ眺めだな」
「馬鹿ッ!触んな、ヘンタイッ!」
「そのヘンタイに触られてこんなしてんの、どこのどいつよ」
「アアッ」
 ハボックの暴言もニヤニヤと笑って聞き流しつつも、ギュッと楔を握り締めるヒューズに、ハボックは悲鳴を上げる。ハアハアと息を弾ませ涙の滲む瞳でヒューズを見上げて、ハボックは言った。
「ホントにもうやめて、中佐……ッ」
 涙をたたえた空色に見つめられてそんな風に懇願されればかえって嗜虐心を煽られる。
(判ってねぇなぁ、ワンコ……同じ男だろうに)
 こんなところがロイは堪らないんだろうと思いつつ、ヒューズは苦笑した。
「中佐ァ……」
 弾む息の合間に舌足らずに呼ばれれば、ゾクゾクとしてヒューズは言った。
「そんなにやめて欲しいのか?」
 そう尋ねればハボックがコクコクと頷く。ヒューズは立ち上がった楔の先端を指でグリグリとこねながら言った。
「じゃあ脚を抱えておっきく広げてよく見せてくんねぇ?そしたら触るのやめてやるから」
「えっ?」
「これ以上触られたくねぇんだろ?」
「アッ、アアッ」
 楔を指でキツく握られハボックは悲鳴を上げる。「少尉?」と促してヒューズが押さえ込んでいた腕を離せば、ハボックはソファーに横たわったまま脚に手を伸ばした。そうして膝裏に手を入れ脚をM字に大きく開く。顔を羞恥に真っ赤に染めて、ハボックはギュッと目を瞑った。
「こっ、これでいいっスか……?」
 そう言って恥部を晒すハボックをヒューズはじっと見つめる。目を閉じていれば余計に強い視線を感じて、ハボックはゆるゆると首を振った。
「見ないで……」
 羞恥に小刻みに震えながらそう呟くハボックの中心は、萎えるどころか腹につくほどそそり立っている。子供のように毛が全く生えていないその中心がいきり立ってタラタラと蜜を垂れ流している様は、堪らなくイヤラシかった。
「なんか、小さい子にイタズラしてる悪いオジサンになった気になるなぁ」
 半ば苦笑してそう言ったヒューズは次の瞬間ニヤリと笑う。
「折角そう言う気になったんだから実践するか」
「えっ?」
 聞こえた不穏な言葉に、ハボックが驚いて引き瞑っていた目を開ける。その時には既にヒューズが圧し掛かってきていて、逃げる間もなくヒューズの指が大きく開いた脚の付け根、双丘の狭間でひっそりと息づく蕾に押し当てられていた。
「な……ッ?やだっ、アアッ!」
 拒む暇もなくヒューズの指が蕾に潜り込んでくる。楔を伝って零れた蜜のぬめりを借りて、ヒューズは沈めた指をグチグチと掻き回した。
「やだぁッ!」
「毛がないと簡単に濡れて便利だな」
 普通なら多少蜜が垂れた位では途中の叢を濡らす程度であるはずが、遮るものがないせいで蕾をしっとりと濡らしている。蕾をグチュグチュと掻き回されて、ハボックは脚を閉じる事も忘れて悶えた。
「んあッ……ああんッ」
「なあ、なんでこんなヤラシイ事になっちまったわけ?」
 そう尋ねられてハボックはキュッと唇を噛む。次の瞬間ぐりりと蕾を抉られて、ハボックは悲鳴を上げた。
「教えろよ、少尉」
「それは……」
「それは?」
 口ごもるハボックに先を促すようにヒューズはグリグリと蕾を掻き回す。ハボックはいやいやと首を振って言った。
「大佐が……輪ゴムで縛ったら……毛が、か、絡んで……ッ」
「ああ、とれなくなっちまったのか」
 皆まで言わせずヒューズは後を引き取って呆れたようにため息をつく。だが、そう聞けばやってみたくもなって、ヒューズはポケットから輪ゴムを取り出した。
「絡む心配ないからいいよな?」
「え……?ッ?嫌ッ!」
 ハボックはヒューズが持っているものに気づいて身を捩る。だが今更逃げられる筈もなく、ハボックの楔は輪ゴムでキチキチと縛られてしまった。
「やだぁ……ッ、とってぇ……ッ!」
 子供のように無毛な下肢の中心を固くそそり立たせ、その根元は輪ゴムで縛られている。そんなハボックのイヤラシイ眺めに、ヒューズはゴクリと唾を飲み込んだ。
「すっげぇヤラシイぜ、ジャンくん……オジサン、堪んなくなっちゃったよ」
 ヒューズは容赦なく蕾を掻き回しながら興奮に掠れた声で囁く。
「ちょっと位ならいいよな……」
 ヒューズはそう呟いてボトムを緩めた。ハボックの痴態にすっかりとそそり立った自身を取り出すと、乱暴に指を引き抜いた。
「アアッ!」
 ビクッと震えるハボックの下肢を抱え直し、ヒューズは滾る自身を蕾に押し当てる。今まさに突き入れようとした瞬間、リビングの扉がバンッと物凄い音と共に開いて鬼の形相のロイが飛び込んできた。
「ヒューズッ、貴様ァッ!」
「あれ?ロイくん、お早いお帰りで」
「何をしてるッ!」
「いやぁ、ツルンはどんなもんかと味見を」
 そう言いながら、ヒューズはハボックから身を離し服を整える。
「ヒューズ、貴様――――燃やすッ!」
 低く囁いたロイが指をすり合わせるより早く、ヒューズは物凄い勢いで部屋を飛び出していった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、励みになります、頑張れますvv

ロイハボ続きですみません(汗)調子に乗って「縛3」です。しかもまだ続き書けそう(苦笑)こういうエロはあまり考えずに書けて楽しいです(笑)

以下、拍手お返事です。

なおさま

えへへ、縛3書いちゃいました。うっかりヒューズに見られたバージョンです(笑)ロイが定期的に剃ってる話、上手く入らなかったから次は亀甲縛りと共に縛4ですかね?(爆)いかん、調子に乗ってしまう(苦笑)ハボックの桃尻は旨そうですよね!確かに雛人形、しまってくれなさそうです(笑)久遠、うふふ、妄想吹き荒れて下さって嬉しいです(笑)いつもコメントありがとうございます!本当にいつもなおさまのコメントには励まされてますvもう一息頑張る時の原動力ですよ、本当にv

おぎわらはぎりさま

ネタ、美味しく頂かせていただきましたv着物も考えたんですけどね、着せるだけで時間かかりそうって思ったので、とりあえず桃尻がプルンと出しやすいドレスにしてみました(苦笑)端午の節句かぁ……流石に先過ぎて何ともお約束し難い(苦笑)それにしても相変わらずお仕事大変そうですね(汗)拙宅が気分転換のお役に立てていれば嬉しいです。お体お気をつけて頑張って下さいねv
2014年03月07日(金)   No.375 (ロイハボ)

モモの節句
CP:ロイハボ(R18)

「桃の節句を祝いたい!」
「────は?」
 中に入ってくるなり唐突にそう叫ぶロイをハボックはポカンとして見上げる。この無駄に頭のいい男は時々自分の脳味噌では理解出来ない妙ちきりんな行動をとるから困ると思いつつ、ハボックは律儀にも読んでいた雑誌を脇に置いて尋ねた。
「いきなりどうしたんスか?」
 正直聞けば八割方は災難として自分に降りかかってくるのが常だったから聞きたくはないのが本音だ。だが、聞かなければ聞かないで構ってくれオーラが鬱陶しいのも確かなので、ハボックとしてはあまり差し障りのないよう適当に聞き流して終わりにするつもりだった。
「桃の節句を祝いたいんだ」
「はあ」
 それはさっき聞いたが“モモノセック”とはなんだろう。アメストリスにそんなものはないからハボックには判らず、仕方なしにハボックはロイに尋ねた。
「モモノセックってなんスか?」
「うん、それはな」
 ハボックが尋ねれば案の定待ってましたとばかりにロイが説明を始める。きっちり事の始まりから説明された内容を要約すれば、どうやら東の方の国で桃の花が咲く頃に女の子の健やかな成長を願って執り行われる祭りのようだった。
「でも、うちには女の子はいないじゃないっスか」
 ロイも自分も残念ながら男だ。そう言えばどこに隠し持っていたのかパッとレースも可愛らしい水色のドレスを取り出すロイに、ハボックが目を吊り上げた。
「却下!」
「冷たいな、ハボック……私はただ遠い東の国で行われるという華やかな桃の節句を味わってみたいだけなのに」
「味わってみたいっていうなら、その祭りにあわせた料理くらいは作ってあげるっスよ。でもドレスは無しですから」
ハボックとしては最大の譲歩でそう言っても「えー」と不服そうな顔をするロ イをハボックは睨む。すると思い直したのかロイがドレスをしまって言った。
「判った。じゃあドレスは次の機会にするから桃の節句料理を作ってくれ」
「作るのはいいんスけど、レシピしりませんよ、オレ」
 次の機会なんてあってたまるかと思いつつハボックが言えば、ロイが懐から数枚の紙を取り出した。
「レシピならここに」
「……相変わらず準備がいいっスね」
 その準備の良さが怖いと思ったことは口に出さず、ハボックはレシピを受け取る。
「ええと……材料は」
 何を用意すればいいのか、レシピに目を通すハボックを見つめて、ロイはにんまりと笑った。


「んーと、ちらし寿司に蛤の吸い物、菜の花のピーナツ和え、と。あ、そろそろ焼きあがったかな」
 ハボックは用意が出来た料理を皿に盛りつけていく。レシピにはなかったが丁度旬の桜鯛を見つけたので、それをグリルしたものに春キャベツのソースを添えて皿に盛った。
「よし、出来た!」
 ロイの唐突なおねだりにつき合った形ではあったが、元々料理は好きな方だ。作り出せばすっかりやる気になって、ハボックは出来上がった料理を満足げに見回した。
「大佐、出来たっスよ、……あれ?大佐?」
 ダイニングにちらし寿司の皿を持っていけばあらかじめセットしておいた食器がない。首を傾げてロイを呼ぶとリビングの方から返事があった。
「こっちだ、ハボック。こっちで食べよう」
「えっ?なんで?────って、なにこれ」
 リビングのテーブルは食事をするには向かないだろうと思いつつそちらへ回ったハボックは、暗く証明を落とした部屋に置かれた大きなスタンドに目を丸くした。
「ぼんぼりと言うんだ。東で使われてるスタンドだよ」
「へぇ、これ、絹で出来てるんだ。綺麗な柄っスねぇ」
 絹張りの覆いには細かな花模様が描かれている。中には蝋燭が入っているのだろうか、時折かすかに灯りが揺れるのがなかなかに風情があった。
「この方が雰囲気が出ると思ったんでな」
「そうっスね。じゃあ今こっちに持ってくるっスから」
 ロイの言葉に頷いて、ハボックは料理をリビングのテーブルに運ぶ。ロイはグラスを持ってくると用意していた酒を注いだ。
「米から作った酒だ。今日の料理に合うぞ」
 言って差し出されたグラスをハボックは受け取る。軽くチンと合わせてにっこりと笑った。
「レシピみて作ったんスけど、うまく出来たかな」
「お前なら大丈夫さ」
 ハボックが取り分けた皿を受け取ってロイは早速ちらし寿司を口に運ぶ。うん、と大きく頷いて言った。
「旨い。流石だな、ハボック」
「ホントっスか?これ、蛤の吸い物、結構旨く出来たと思うんで、食べてみて」
 ロイの言葉にハボックは嬉しそうに料理を勧める。酒を交わし料理を口に運べば気持ちもお腹も満たされて、ハボックは嬉しそうにロイを見た。
「いきなり桃の節句を祝いたいなんて言い出した時は一体なんなんだって思ったっスけど、結構楽しいっスね」
 ハボックはそう言ってグラスに口を付ける。
「この酒、旨いっスねぇ。なんか気持ちよくなっちゃった……」
 アルコールは強い方だ。滅多なことでは酔って潰れるなんて事はないのだが、旨いからと言って飲み過ぎたろうか。
「たい……」
 急速に襲ってきた眠気のせいで霞む視界の向こう、ロイが立ち上がるのを見たのを最後にハボックの意識は途切れた。


 コテンとソファーに躯を預けてスウスウと眠ってしまったハボックにロイはにんまりと笑みを零す。テーブルに置かれた酒のボトルを手にとって言った。
「この武士(さむらい)と名の付く日本酒はアルコール度数が46度もあるんだ。流石のお前も潰れるだろうな」
 自分は舐める程度にしておいて、ハボックには「飲め飲め」と勧めて杯を重ねさせた。ロイはこの日のために選んでおいた水色のレースも華やかなドレスを持ってくると、酔い潰れて眠ってしまったハボックの服を脱がせいそいそと着替えさせた。
「うん、桃の節句にはやはり可愛いお姫様が似合うなッ!」
 桃の節句の国の住人が聞いたなら絶対間違っていると言われそうな事を口にして、ロイはハボックをぼんぼりの近くに座らせる。ぼんぼりの柔らかい光の下、白い肌をほんのりと染めて眠るハボックをロイはうっとりと見つめた。
「ふふふ、そして私はお内裏さまだッ!」
 と、ロイはパッと冠と笏を取り出す。頭に冠を乗せ笏を握ってハボックの隣に座った。
「ハボック……ハボック……」
 そうして手にした笏でハボックをつついて起こす。最初は目覚める気配のなかったハボックも、何度かつつけば「うーん」と声を上げて目を開けた。
「……たいさ?」
 ハボックは隣に座るロイをぼんやりと見つめる。ゴシゴシと目元をこすりながら言った。
「あれ?オレ、眠ってたっスか?すんませ────」
 と、謝罪の言葉を言いかけたハボックは自分が身につけている服を見下ろして絶句する。ハッと右肩を見、左肩を見たハボックはふうわりと広がるドレスの裾を持ち上げてワナワナと震えた。
「なんスかッ、これッ!」
「お姫様のドレスだよッ、ハボック」
「なんでオレがドレスなんて着なくちゃ────」
 いけないんだと詰問しようとロイに目を向けたハボックはにこにこと両手で笏を握るロイを凝視する。二の句を継げず空色の瞳を見開くハボックにロイは言った。
「そして私はお内裏様。残念ながら衣装は用意出来なかったが、やはり桃の節句だからなッ!お内裏様とお雛様は必要だろうッ!」
「アンタね……」
 たぶん、いや絶対どこか間違っている。一体どこの誰に桃の節句の話を聞いたのか知らないが、どうしてちゃんと教えてくれなかったんだと、ハボックはロイに桃の節句の事を吹き込んだ誰かを心の底から恨んだ。
「大佐、お姫様ってのはそもそも女の子なんス。オレは男っスから!」
 幾ら可愛いドレスを身につけようが、ロイ自身がハボックのことをどう思っていようが、自分はれっきとした男でありお姫様にもお雛様にもなりようがないときっぱりと告げる。そうすればロイは握り締めた笏を唇に当てて小首を傾げた。
「じゃあ、お前は私が他の女の子と桃の節句を祝ってもいいと言うのか?」
「えっ?」
「私は桃の節句を祝いたい。だが、お前は自分は女の子じゃないからお姫様にもお雛様にもなれないと言う。だったら私は他の女の子を誘って桃の節句を祝わなければならないじゃないか。それでもいいのか?」
「う……ッ、それは……」
 桃の節句のお祝いで何をしようと言うのか知らないが、それでもロイが自分以外の誰かと二人きりになるなんて赦せるはずがない。ウッと口ごもるハボックに、ロイはにんまりと笑うとズイと身を寄せた。
「そう言うわけだから────いいな?」
 いいなと聞かれても流石に「はい、どうぞ」とは言えるはずもない。だが、返事がないことを肯定ととってロイはドレスの裾から手を差し入れた。
「あ……ッ」
 スルリと腿を撫で上げる手にハボックの躯がビクリと震える。ロイは撫で上げた手で下着を掴んで引き下ろした。
「やッ!」
 服の下とは言え下着を引き下ろされてハボックは慌てて脚を縮める。だが、そうすればかえって楽に下着をはぎ取る事が出来て、ロイは手にした下着を遠くに放り投げてクスクスと笑った。
「なんだ、結構その気じゃないか」
「やだ……ッ!つか、なんで桃の節句をお祝いすんのにこんな事する必要あるんスかッ?」
 そもそも桃の節句は女の子の健やかな成長を願う行事じゃないのだろうか。そう主張するハボックにロイは答えた。
「健やかな成長を願うんだろう?だったらやっぱりコレじゃないか?」
「だからどうしてッッ?────ヒャッ!」
 訳判んないと叫ぶハボックの尻をロイはぞろりと撫で上げる。ビクンと震えるハボックの尻を何度も撫でると、今度はその手を双丘の狭間へと忍ばせた。
「健やかな成長を願うならその成長を確かめないと、だろう?」
 ロイは言いながら双丘の狭間で密やかに息づく蕾に指を這わせる。クッと指先を押し込めば、ハボックが顔を歪めてロイの腕にしがみついた。
「クゥ……ッ」
 潤いのない秘所は流石に容易には受け入れない。ふるふると首を振るハボックの顎を掬って口づけると、ロイはハボックの躯を裏に返した。
「あっ?!」
 ソファーの上、いきなり俯せに押さえ込まれてハボックは驚きの声を上げる。ハボックに抵抗の隙を与えず、ロイはドレスの裾をめくり上げた。ぼんぼりの淡い光の中浮かび上がる双丘に、ロイは目を細めて顔を寄せる。酒のせいでうっすらと桃色に染まった尻にカプリと歯を立てた。
「いたッ!」
「ふふ……あんまり旨そうなんで、つい齧ってしまったよ」
「馬鹿ッ」
 言いながら尻を撫でさする男を、ハボックは肩越しに振り返って睨む。その途端、双丘を手で割り開かれて羞恥に顔を染めた。
「やっ、やだッ」
 ぼんぼりに照らされる中、そんな風に恥部を晒されて、ハボックはまくり上げられた裾をおろそうとする。だが、おろすより先にロイに蕾を舐められて、ハボックは悲鳴を上げた。
「ひゃあんッ!」
 大きく躯を震わせてハボックはソファーの座面に爪を立てる。何とか逃げ出そうと這い上がろうとする躯をロイはグイと引き戻した。そうして双丘の狭間に顔を突っ込み蕾に舌を這わせる。ねっとりと蕾の入口を何度も舐めると、指先で蕾を押し広げ中に舌を差し入れた。
「や、だァ……ッ」
 ぬらぬらと這い回る舌の動きに、ハボックはビクビクと躯を震わせてソファーに顔をすり付ける。気がつけばロイに抱え込まれた尻だけを高く掲げ、熱い吐息を零していた。
「かわいいな、ハボック。ちゃんと成長してるようだ……ほら」
 クスリと笑ってロイは今ではもうすっかりと立ち上がったハボックの楔を握り締める。途端に甘い悲鳴を上げて仰け反る躯を、ロイは腕を伸ばしてギュッと抱き締めた。
「どれ、中もちゃんと成長してるか確かめないとな」
 ロイはそう言ってボトムを緩める。途端にブルンと飛び出した自身を戦慄く蕾に押し当てた。
「挿れるぞ」
 低く囁くと同時にグイと突き挿れる。無意識に逃げをうつ躯を引き戻し一気に貫いた。
「ヒアアアアアッッ!!」
 ズブズブと押し入ってくる熱い塊にハボックが高い悲鳴を上げる。ロイはハボックの尻を鷲掴み、激しく抜き差しした。
「アアッ!ヒィッ!!ヒィィッッ!!」
 ドレスの裾だけをまくり上げ曝け出した尻を猛った牡が激しく出入りする光景が、ぼんぼりの淡い光に照らし出される。その淫猥な光景にロイの楔がググッと嵩を増した。
「ヒ……ッ?!」
 更に狭い肉筒を押し広げられて、ハボックが目を見開く。
「や……っ、おっき……ッ!」
 ふるふると首を振ってそんな風に告げられれば余計に興奮を煽られる。同じ男でありながらそんなことも判らないのかと思いながら、ロイはいっそう激しく突き上げた。
「あ……ッ!アアアアアッッ!!」
 ガツンと前立腺を抉られて、ハボックは高い嬌声と共に熱を放ってしまう。綺麗なドレスに転々と飛び散る白濁を目にして、ハボックは羞恥に顔を染めた。
「ヤダぁ……ッ」
「ふふ、しっかり成長しているようで、よかったな、ハボック」
「馬鹿ッ、ヘンタイッ、鬼ッ!────ヒィィンッッ!!」
 羞恥のあまり罵れば、倍になって返ってくる。時折ゆらゆらと揺れるぼんぼりの灯りの中、ハボックは成長の具合をたっぷりと確かめられたのだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、とっても励みになります、嬉しいですv

今日は桃の節句ですね。「桃の節句にぼんぼりに照らされたハボックの桃尻」って言うコメント頂いたので、ハボックの桃尻書きたくて書いたのですが、なんか妙ちきりんな話になっちゃった(苦)書き直そうかとも思ったけど時間がなくてそのままアップ。すみません、大佐が変態な話で……って、うちの大佐、変態佐がデフォかしら(苦笑)

以下拍手お返事です。

なおさま

縛、うふふ、喜んで頂けて嬉しいですvうお、そんな写真是非納めて頂きたいですよ!ツルンにエロ下着……そんなハボック見たら鼻血噴きそう(笑)定期的に剃……ッ!!(爆)縛3書こうかな(笑)
2014年03月03日(月)   No.374 (ロイハボ)

縛2
CP:ロイハボ(R20)

「も……やだ……ッ」
 ガクガクと躯を震わせてハボックが言う。もう何度目か判らない絶頂へと駆け上がっていく躯に、ハボックは涙に濡れた顔を歪めた。
「ヤダ……ッ、嫌ッ!────あ。アアアアアッッ!!」
 ロイが楽しげに見下ろす視線の先、ソファーの上に組み敷いた躯が高い悲鳴と共に大きく仰け反る。涙をためた瞳を大きく見開きガクガクと躯を震わせたが、ハボックが熱を吐き出すことはなかった。
「あ……あ……」
「ふふ……気持ちイイか?ハボック」
 ロイはハボックの頬を撫でながら囁く。ハアハアと苦しげに喘ぎながらハボックが言った。
「もうイきたい……イかせてぇ……ッ」
「なにを言ってる?さっきから何度もイってるじゃないか」
 クスリと笑って優しく頬を撫でてくるロイにハボックは顔を歪める。ふるふると首を振って言った。
「イってない……ッ!出したいッ、もう壊れちゃう……ッ」
 ハボックは泣きじゃくって己の股間に手を伸ばす。高々とそそり立った楔の根元は輪ゴムでギチギチと縛られ、ハボックが熱を吐き出すのを禁じていた。
「とって、たいさ、とってェ……ッ」
 子供のように泣きじゃくりながら縋りついてくるハボックに、ロイはゾクゾクとした悦びを感じる。縋りついてくる背を優しく撫でてやれば、ハボックはロイの顔中にキスを降らせた。
「とって、お願い……たいさァ……」
 甘えるように鼻を鳴らしてチュッチュッとキスを降らせてくるハボックに、ロイはクスクスと笑う。こんなハボックも可愛くて仕方ないが、流石にこれ以上苛めては可哀想かとロイはキスをしてくるハボックの顎を掬い唇をあわせた。
「ん……ん……」
 唇を深くあわせ口内に差し入れた舌をハボックのそれときつく絡めれば、ハボックが甘ったるく鼻を鳴らす。必死に舌を絡めあわせてくるハボックにロイは笑みを浮かべると、唇を離した。
「仕方のない子だな、そんなにイきたいのか?」
 そう尋ねればハボックがコクコクと頷く。やれやれとわざとらしくため息を零してロイは言った。
「判った、解いてやろう」
 仕方ないとまるでハボックが我が儘を言っているかのように言って、ロイはハボックの股間に手を伸ばす。根元を縛った輪ゴムをとろうとして引っ張れば、ハボックが悲鳴を上げた。
「痛ッ!痛いっス!」
「え?」
 きつく縛り過ぎたかとよく見れば、輪ゴムに金色の毛が絡まっている。ロイは股間に顔を寄せると絡んだ毛を解こうとした。だが。
「痛いッ!」
 ちょっと弄っただけでハボックが痛いと悲鳴を上げる。ゴムの粘着性が大量の毛を巻き込んで、無理に外そうとしようものなら大変な事になりそうだった。
「たいさっ、早く……ッ」
 ハボックがハアハアと息を弾ませて早く取ってくれと急かす。チラリとハボックの顔を見、股間に目をやってロイはコホンと咳払いした。
「ハボック」
「なに…?ねぇ、早く取って!」
 どうして早く取ってくれないのだとハボックが顔を歪めて訴える。ロイは涙に濡れた瞳を見つめて言った。
「ちょっととるのは難しそうだ」
「え……?」
「輪ゴムに毛が絡んでちょっとやそっとじゃとれそうにないんだ」
 すまなそうに微笑んでそう言うロイをハボックは目を見開いて見つめる。そのまま三十秒ほども見つめていただろうか、その次の瞬間ハボックは飛びつくようにロイの襟首を掴んだ。
「とるのが難しそうって、とれないってことッ?じゃあずっとイけないじゃんッ!」
「ああ、まあ、そうなるかな」
「や、やだッッ!!とってよッッ!!」
 大声で叫んでハボックはロイの手をとり股間へと押しつける。輪ゴムで根元をキチキチに縛られて、可哀想なほど真っ赤に張りつめた楔を見下ろしてハボックは言った。
「お願いッ、早く……ッ、も、おかしくなっちゃうッッ!!」
 本当にもう限界なのだろう。輪ゴムがとれないと聞いてハボックは半狂乱だ。ロイを罵った次には甘えるように舌足らずな言葉で懇願し、とにかく輪ゴムをとってイかせてくれとせがんだ。
(これはこれで可愛いが)
 と、ハボックに聞かれたら殺されかねないような腐ったことを考えつつも、流石にこのままではまずいとロイも思う。「エッエッ」と泣きじゃくるハボックを優しく抱き締めてその耳元に囁いた。
「ハボック、その輪ゴムを取る方法が一つだけあるんだが」
「えっ?ほ、ほんと?」
 ロイの言葉にハボックがロイの腕を掴んで言う。涙をいっぱいにためた空色にロイは頷いて言った。
「ああ。毛が絡んでしまってとれないなら絡んだ毛を剃ってしまえばいいんだ」
「そ、る……?」
 ポカンと見つめてくるハボックにロイは答える。
「そうだ。毛を全部剃ってしまえば引っ張られて痛い思いをしなくて済むだろう?」
「で、でも……」
 快楽に翻弄され切羽詰まっているとはいえ、流石に躊躇いを見せるハボックにロイは続けて言った。
「イきたいんだろう?ハボック……」
「アッ!」
 言ってロイは埋めたままだった己でハボックを軽く揺さぶる。その途端甘い悲鳴を上げて、ハボックはビクビクと震えた。
「イきたい……ッ」
「じゃあ、剃ってしまおう。でも、その前に」
 にっこりと笑ってロイはハボックの脚を抱え直す。
「このまま抜いたらお前も辛いだろうからな」
「えっ、嫌ッ、も、やだ……ッッ!!」
 言うなりガツガツと突き上げられてハボックは悲鳴を上げた。
「やだやだッッ!先にとってッ!!」
 激しい突き上げに絶頂へと追い上げられて、ハボックはロイの胸を叩く。そんな幼い仕草にロイは興奮しきって、いっそう激しく腰を動かした。
「ハボックッ、ハボック!!」
「嫌ッ、やだァッッ!!」
 パンパンと激しく肌がぶつかる音が続いたと思うと、ロイの低い呻き声とハボックの高い嬌声が部屋に響く。ロイはハボックの最奥に熱を注ぎ込むと、ホッと息を吐いた。
「あ……あ……」
 躯の奥底にロイに熱をぶちまけられると同時にまたもや空イきさせられたハボックはぐったりとソファーに沈み込んで宙を見つめる。ロイは頬を濡らす涙を唇で拭うとゆっくりと己を引き抜いた。
「よし……今とってやるからな」
 待っていろ、と酷い男はそう言うと浴室に消える。少ししてクリームと剃刀、タオルを手に戻ってきた。
「まずは拭いてやろうな」
 ロイは言って汗と注ぎ込まれたもので汚れたハボックの下肢をタオルで拭ってやる。終わらない絶頂にもう息も絶え絶えになってなすがままのハボックにロイは言った。
「膝裏を持って脚を大きく開いていてくれるか?」
「え……?」
「その方が剃りやすいからな、ほら」
 優しく笑って言うロイに促され、ハボックは仕方なしに脚に手を伸ばす。自ら大きく脚をM字に開いて、ハボックは羞恥に顔を真っ赤に染めた。
「こ、これで剃れる……?」
「ああ、バッチリだッ」
 どう意味でバッチリなんだとハボックが正気ならきっとそう言っていただろう。だが、今のハボックはもうイきたい一心でロイの言うままに大人しく脚を開く。ロイはクリームを手で掬い取るとハボックの股間に塗り付けた。
「アッ!」
 冷たいクリームの感触にハボックの躯がビクンと大きく震える。ロイはハボックの股間をクリーム塗れにして言った。
「いいか?絶対に動くんじゃないぞ。手元が狂って大事なところを傷つけてしまったら困るだろう?」
「た、たいさ……」
「大丈夫だ、お前が動きさえしなければ失敗したりしないから」
 だから動くなよと念押しすればハボックがコクコクと頷く。ロイは剃刀を手に取り、にっこりと笑った。
「では剃るぞ」
 楽しげにそう宣言して、ロイはハボックの股間に手を伸ばす。大事な部分を傷つけないよう、細心の注意を払ってゆっくりと剃り始めた。
「あ……」
 ショリショリとロイが剃刀を動かす音が部屋に響く。剃刀が肌に触れ、毛を少しずつ剃り落としていく感触に、ハボックはハアハアと息を弾ませた。
「ん、ん、……いやッ」
 甘く鼻を鳴らしてハボックは白い内腿を震わせる。張りつめた楔から新たに蜜を滲ませているハボックに、ロイが言った。
「もしかして感じてるのか?」
「いっ、言わないでッ!」
 快楽に翻弄されすっかりと過敏になっている肌を剃刀の刃が微妙なタッチで触れていくのが堪らない。脚を抱える指が肌に食い込むほど力を込めて、ハボックは喘いだ。
「やだ……なんで……ッ」
 毛を剃られているだけの事に感じてしまう躯が恥ずかしくて仕方ない。それでもどうすることも出来ずハアハアと喘ぐハボックの様にロイはにんまりと笑った。
「可愛いな、ハボック……。ほら、今根元を剃るからな……」
 そう言いながらロイは楔の先端を摘みその根元に剃刀を走らせる。そうすればハボックが喉を仰け反らせて喘いだ。
「やあん……ッ」
「ああ、この辺は特に毛が絡んでるから大変だ」
 ロイはもっともらしく言って、殊更ゆっくりと剃刀を動かす。ショリ……ショリ……と這い回る刃の感触にハボックの指に力が入った。
「だめ……ッ、ちょ……待ってッッ!」
 ゾクゾクと背筋を駆け上がる快感に、ハボックはロイに止めてと訴える。それを無視してロイが剃刀を動かし続ければ、ハボックの躯がそれと判るほどはっきりと震えた。
「イく……ッ、イ……ッッ、────アアアアアッッ!!」
 喉を仰け反らせてハボックが高い嬌声を上げる。そそり立った楔からじんわりと蜜が滲んで、ハボックが果てたと判った。
「お前にこういう趣味があったとはな」
「違……ッ」
 ハアハアと息を弾ませるハボックにロイが揶揄するように言えば、ハボックが羞恥に顔を染めてロイを睨む。だが、ロイが再び剃刀を動かし始めれば、その瞳が快楽に蕩けた。
「ん……ッ、ぅん……ッ」
「ふふ……この辺を剃ったらどうだ?」
「アアッ!やあ……ッ!」
 ロイは楽しげに言って柔らかい袋を摘み上げ、その周りに剃刀を走らせる。そうすればハボックが面白いように身悶えた。
「も、やだァ……ッ!」
「嘘はいかんな、嘘は」
 えぐっ、えぐっと泣きじゃくるハボックにロイは言いながら殊更丁寧に毛を剃っていく。結局その後二回、絶頂を極めさせられ全て剃り終わる頃にはハボックはもうぐったりとなっていた。
「よし、剃れた。よく頑張ったな、ハボック」
 ロイは絞った熱いタオルでクリームを拭ってやる。最後に仕上げを確かめるようにツルツルに剃り上げた股間を眺めた。
「ふふ……いい眺めだ」
 ロイは満足げに言うとまだ戒めたままの楔に手を伸ばす。ギチギチに縛ったままだった輪ゴムを今度こそ外せば、ハボックがガクガクと震えた。
「ア……ヒ……、────ヒアアアアアッッ!!」
 高い嬌声と共にハボックがビュクビュクと熱を吐き出す。子供のようなツルツルの股間をそそり立った楔から吐き出した大量の熱で汚して、ハボックはビクビクと震えた。
「あ……ふァ……」
「ふふ……可愛いよ、ハボック。これからは毛を巻き込む心配もないし、幾ら縛っても大丈夫だな」
 そんな物騒なことを囁いて、ロイはハボックの躯にのし掛かるとゆっくりと己を埋めていった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、やる気貰ってます!嬉しいですーvv

今日は本当は別の話を書くつもりだったんですけどね。「縛」を書いた時、輪ゴムで縛ったら絡んで大変だよなー、とれなかったらアレだよねと密かに思っていたらそんなコメントを頂いたので嬉しくて思わず書いてしまいました(笑)いやだって、嬉しいじゃないですか、仲間がいると!(笑)うふふふvv

嬉しいと言えば先日のホワイトデーネタ募集にはネタを頂きありがとうございました!今回はロイハボ三つ、ハボロイはなかったです。需要ないなぁ(苦笑)どれも面白そうなネタだったので頑張りまーすvv

以下、拍手お返事です。

なおさま

「縛」うふふふ、やっぱりそう考えますよねッ!!思わず書いてしまいましたよ(笑)錬金術で永久脱毛!!燃やすんですかッ?(爆)暇潰しに自慰(苦笑)性に奔放なハボックだとかえってロイが振りまわされそうですね。セレスタ、ピンポイントでローストですね!(笑)ダグラス射撃の的説、きっとナニは点数が高いと思います。足とかは低そうだなぁ。あと胸もポイント高そう(笑)

はたかぜさま

おお、ホワイトデーリク!大丈夫ですッ!ありがとうございますvうわ、胸がきゅーっとなるようなかわいいお話……私に書けるかしらッ(汗)心配…でも、精一杯頑張らせて頂きますねvバレンタインのお話も楽しんで下さってありがとうございますv久遠、えへへ、ハボ、カッコ良いですか?ありがとうございますーvなんだかんだでかなり長くなってきましたが、そろそろラストスパートの筈なのでこれからも鼻息荒く見守って頂けたらと思いますv輪ゴムパワー、本当凄かったですよ、見事にピタリと止まります!あ、でも長時間すると指が壊死しかねないのでご注意くださいね。私は15分くらいで外しましたが、あっという間に指が綺麗なピンク色になったと思うとジンジンしてました。でも外しても出血はしなかったですよ。しかし、やはり包丁を落としそうになったら素直に落とした方がいいのでしょうか(苦笑)ああ、鍵穴の油切れに鉛筆の芯!あれ、お役にたったんですか?うわあ、嬉しいなぁvv私自身すごく感動したので日記に書いたのですが、お役に立って嬉しいですvvでも、ネタ元は確かに言えないかも(苦笑)春はやっぱり花より団子でしょうか(苦笑)はたかぜさまも楽しい春をお過ごしくださいねv

久々にロイハボ読ませて頂きましたが  の方

おお、読んで下さってありがとうございます!ハボック、大好きと言って頂けて嬉しいvvまたお時間ありましたら是非読んでやってくださいねv
2014年03月02日(日)   No.373 (ロイハボ)

No. PASS
 OR AND
スペースで区切って複数指定可能
  Photo by 空色地図

[Admin] [TOP]
shiromuku(fs4)DIARY version 3.50