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2018年08月の日記

2018年08月19日(日)
遅ればせながら…はぼっくの日(笑)
2018年08月09日(木)
はぼっくの日
2018年08月08日(水)
8月8日
2018年08月06日(月)
ハボロイの日2018

遅ればせながら…はぼっくの日(笑)
 ハボックは小さな手を伸ばして中庭に続く扉を開ける。カッと照りつける夏の陽射しに目を細めて、ハボックは外へと出た。
 イーストシティは今日もいい天気だ。陽射しが燦々と降り注ぐ庭は暑いの一言に尽きたが、それでも今日は北から吹く風がほんの少し暑さを和らげていた。ハボックはちょっぴりくたびれたように葉っぱを垂らす庭の草や木陰を作ってくれる木々の枝を見上げたりしながら楽しげに歩いていく。庭の片隅に来るとにっこりと笑みを浮かべた。
 そこには向日葵が夏の陽射しの中大きな花を咲かせている。春先、ロイと一緒に種まきしたそれは、今ではロイの背丈よりも高く伸びて、それは見事な大輪の花を咲かせていた。ハボックは首をうんと反らして黄色い花を見上げる。背の高い向日葵はそれに相応しい大きな葉っぱを茂らせていて、ハボックからは折角の花がよく見えなかった。
「ろーい……」
 雲一つない空に咲く黄色い花をよく見たくて、ハボックは小首を傾げる。次の瞬間ポンという小さな音と共に黒い小さな毛糸玉になると、ハボックは大きな葉っぱの上をポンポンと跳ねて、花に向かって向日葵を上っていった。一番上の葉っぱまで来れば眩しいほどの陽射しが降り注いでくる。ハボックは形のない目を細めたものの、もう一つポンと跳ねて花の上に飛び乗った。
 向日葵は少し種に色が付いてきたもののまだ黄色い花びらをいっぱいに開いて綺麗に咲いている。その黄色にハボックは嬉しそうにポンと跳ねて、花の中央に腰を落ち着けた。
 遮るものがなくて陽射しはジリジリと暑かったが、時折吹き抜ける風が毛糸玉の黒い毛をさやさやと撫でて暑さを和らげる。なにより大好きな向日葵の黄色にぐるりと囲まれて、ハボックは楽しそうにふるふると震えた。
 本当はロイと一緒に向日葵を見たいとも思ったが、家を出てくるとき窓辺の指定席で本を読んでいたロイの姿を思い出せば、彼がここへ来ることはないだろう。ちょっぴり淋しく感じたものの、ハボックは時折吹く風に黒い毛を黄色い花びらと一緒に靡かせながら夏の陽射しを浴びていた。
 少しすれば眠気がこみ上げてきてハボックは欠伸をするように体を震わせる。花の真ん中にちょこんと座ったままうつらうつらし始めれば、不意に足音と共に大好きな声が聞こえた。
「やっぱりここか、ハボック」
 呆れたような面白がるようなロイの声にハボックは形のない目を開いて下を見る。そうすれば、ロイが笑みを浮かべて向日葵を見上げていた。
「そんなところにいると干からびるぞ」
 燦々と陽射しが降り注ぐ花の上にいるハボックを見てロイが言う。それでもハボックが降りずにいれば、クスリと笑ったロイは向日葵の側を離れて行ってしまった。こんなに暑い中、やっぱり一緒に花を楽しむのは無理なのかしらんと残念そうに黒い毛を震わせたハボックは、不意に降り注いできた雫にびっくりして向日葵の上で飛び跳ねた。花の上にストンと落ちながら下を見たハボックは、長いホースを引っ張ってきたロイが潰したホースの先を上に向けて高く水を噴き上げているのを見る。高く噴き上げられた水が太陽の光にキラキラと輝いて降り注いでくるのを見て、ハボックは嬉しくてポーンと高く飛び跳ねた。
「気持ちいいか、ハボック」
 笑ってそう尋ねるロイにハボックは答えるように歌う。向日葵の黄色い花の上、キラキラと降り注ぐ水を浴びながら歌うハボックの歌声が夏の庭に流れていった。


遊びに来てくださった方にはどうもありがとうございますvぽちぽち拍手もとっても嬉しいですv
ハボックの日にアップしようと思っていたのですが、睡魔に負けたのと特に記念日話でもないな〜と思ったらついつい延びて十日も遅れてしまいました(苦笑)やっぱり期限を決めないとずるずる行くなぁ。更新もねぇ、ちゃんと日にち決めてやらないとダメっスね(苦笑)とりあえず読み返さないと書けないので今ぼちぼち読み返してます。あー、こんな話だったんだーって書いてる本人が思ってどうするって感じですが(笑)やっぱちゃんとプロットとか書かないといかんのかなと思いつつ、そんな先のストーリーなんて思い浮かばないし!これまで通り行き当たりばったりで頑張りまーす(笑)
2018年08月19日(日)   No.509 (カプなし)

はぼっくの日
睡魔に負けた〜orz
また明日ッ!
いや、ただのはぼっくのお話なので、多少遅れてもダイジョーブ(コラ)
2018年08月09日(木)   No.508 (カプなし)

8月8日
ヒュハボ風味

「よお、ハボック」
 ノックの音に答えて玄関の扉を開ければ満面の笑顔をたたえた髭面にハボックは眉を顰める。自分の来訪を喜んでいると信じて疑わない男の顔を見つめてハボックが言った。
「なんでアンタがここにいるんスか」
「なんでって、そりゃ今日が俺とお前の記念日だからだろう」
「記念日?」
 中に入れてくれないまま眉間の皺を深めるハボックにヒューズはズイと顔を寄せる。
「俺とお前が初めて想いを通じ合わせた記念日。可愛かったよな、あの時のお前。初めてで辛くて堪んないくせに俺の事ホシイなんて言っちゃって」
「ッッ!!」
 玄関先でニヤニヤと笑いながらそんなことを言い出す男の脛をハボックは思い切り蹴飛ばす。大袈裟な悲鳴を上げて痛がるヒューズをおいて部屋の中へと戻れば、玄関を閉めたヒューズがいそいそと着いてきた。
「お、いい匂い」
 中へ入れば鼻腔を擽るいい匂いにヒューズが笑みを浮かべる。さっさと椅子に陣取れば、キッチンへと入ったハボックが次々と料理を盛りつけた皿を持ってきてテーブルに並べた。
「なんだよ、ちゃんと用意してたんじゃないか」
 自分の好物ばかりが並べられたテーブルにヒューズが言う。ワインクーラーに入れたワインとグラスを二つ手にしたハボックが椅子に腰を下ろしながら答えた。
「べっつに用意してたわけじゃねぇしッ!ちょっと作りすぎただけで一人分だしッ」
「へぇ?これだけの量一人で食うつもりだったのか?」
 素直でないハボックの言葉に揶揄するように返せば空色の瞳が睨んでくる。目尻を薄桃に染めるハボックを見つめてヒューズは笑うとハボックの手からグラスを取り上げた。ワインの栓を開けグラスに注ぐ。テーブルの上で滑らせるようにハボックの方へグラスを押しだし、もう一つのグラスを手に取った。
「ほら」
 促すようにグラスを差し出せばじっと自分を見つめていた空色が一度瞼の陰に隠れ、ハボックの手がグラスを取る。ニッと笑うヒューズに漸く笑みを浮かべたハボックがグラスをチンとあわせた。
「────き、来てくれて……嬉しいっス」
 ボソリと呟くように言うハボックにヒューズは笑みを深める。早速とばかりに肉を頬張りながら聞いた。
「もし俺が来なかったらどうするつもりだったんだ?」
「んー、大佐に来てもらったかも」
「────は?」
 なにか可愛らしい返事を期待して尋ねれば返された思いもしない言葉にヒューズが目を剥く。素知らぬ顔でサラダを口に運ぶハボックにヒューズが言った。
「なんでそこでロイが出てくるんだよッ」
「だって一人で食いきれる量じゃねぇっしょ」
「だからってなんでロイッ?!」
 ハボックの上官であり自分の親友でもあるロイがハボックを気に入っているのはよく知っている。そんなロイにハボックが信頼を寄せどこまでもついていく覚悟なのも。だが、こんな風に名前が出てくれば心穏やかではいられない。
「ハボック、お前────」
「心配ならオレのことほっとかなきゃいいっしょ」
 言いかけた言葉を遮るように言うハボックにヒューズが目を瞠る。そんなヒューズを見返してハボックが言った。
「オレのこと、ほっとかないで。もっと会いに来て、オレのこと────」
 唇の動きが強請る言葉を形作るのを見て、ヒューズは椅子を蹴立てて立ち上がる。手を伸ばしてハボックの腕を掴むとグイと引いて立ち上がらせた。
「寝かせねぇぞ、今夜は」
「端からそのつもりっしょ」
 凄むように囁けば返る言葉に。
「覚悟しとけよ」
 ニヤリと笑って乱暴にハボックを引き寄せて、ヒューズは噛みつくように口づけた。


遊びに来てくださった方には本当にありがとうございますv ポチッとしてくださって、とっても嬉しいですーvv
ヒュハボの日でーす。エロなし?って言われそうですが、始めちゃうと長くなりそうなので(笑)ヒュハボもいいですね、ロイハボともエドハボとも違って楽しいv ヒュハボでも色々書き掛けあるよなぁ。恋闇とか書きたいなー。今度読み返してみようかしら(←まず読み返さないと書けない)
ともあれ、とりあえずヒュハボの日クリアしましたー。明日はハボックの日?……ううむ、なんか思いつくだろうか(汗)
2018年08月08日(水)   No.507 (カプ色あり)

ハボロイの日2018
ハボロイ風味

「ローイ!────一緒に学校行こう……って、なんでまだ着替えてないの?!」
 玄関先で呼ぶ声に続いて聞こえた足音と共にバンッと開いた扉からハボックが駆け込んでくる。驚いたように尋ねる声にも、パジャマ姿のままソファーに足を投げ出して本を読んでいたロイは顔を上げもしなかった。
「ロイ!ロイってば!」
 ハボックは大きな声でロイを呼びながら本をグイと引く。呼んでいた本を引っ張られて、ロイはムッと眉を顰めてハボックを睨んだ。
「こら、ハボック!本を引っ張るな!読めないだろう」
「なに言ってんのさ、もう学校行く時間だってば!」
 本から手を離さず睨み返してくる空色に、ロイは壁の時計を見る。漸く今がどういう時間か察したように「ああ」と頷けば、ハボックがホッとしたように言った。
「もうっ、本読むのはおしまい!早く着替えて学校行こう!」
 今年学校にあがったばかりのハボックは大好きなお隣のロイと一緒に学校に行けるようになったのが嬉しくてしょうがない。毎朝ロイを迎えに来るのだが、その時にロイの支度が出来ていることは一度もなかった。
「ほーらー、早く着替えて!ロイ!」
 ハボックがそう言って急かすもののロイは未練たらしく本を離そうとしない。ムゥと頬を膨らませるハボックにロイが言った。
「そんなに急かすなら着替えさせてくれ」
「えーっ、なに言ってるの、ロイ!オレだって一人で着替えられるよ!」
 呆れたように見開く空色にロイは片手で広げた本をめくる。
「もー、ロイってば……」
 促すように本を持っていない方の手をひらひらさせるロイにハボックはため息をつくと、ソファーの端に丸めておいてあった着替えを手に取った。
「ロイってば赤ちゃんなんだからー」
 ブツブツと言いながらハボックはロイのパジャマのボタンを外す。片方ずつ腕を抜かせてパジャマを脱がせれば現れた白い肌に、ハボックは小首を傾げた。
(ロイってば色白いなぁ)
 五つ年上とはいえまだ少年の域を出ていないロイの肌は白く滑らかだ。ほんの少しドキドキしながら、ハボックはロイのパジャマを脱がせ服を着せていった。

 そうして。
「ロイ、アンタねぇ……」
 例によってパジャマのまま本を読んでいるロイにハボックはため息をつく。一度着替えを手伝ってやってからと言うもの、少しでも長く本を読んでいたいロイが毎朝ハボックに自分の着替えを手伝わせるようになってもう十年が過ぎようとしていた。
(ほんっとにいい加減にして欲しい……)
 ハボックは慣れた手つきでロイを着替えさせながら心の中で大きなため息をつく。ただ一緒に学校に行くことが楽しいだけだった幼い頃と違い、いつの間にか目の前の相手に恋心を抱くようになっていた身にとって、毎朝の着替えは苦行以外の何者でもなくなっていた。
(なんだって好きな相手のパジャマを脱がせて服を着せなきゃなんないんだよ……どんな拷問だよ)
 すっかり大人になった今でもロイの肌は白く肌理細やかだ。薄色の胸の頂を見れば抱き締めてしまいそうになる己を押さえ込むのが、今ではもう限界に近くなっていた。
(オレの気も知らないで)
 ハボックは素知らぬ顔で本を読むロイの顔を上目遣いに見つめる。こうして側にいても本ばかり見ているロイを見るうち、ハボックは自分の気持ちにこれっぽっちも気づいていないらしいその態度にムカムカとしてきた。
「────もう我慢出来ないっス」
 ボソリと呟いてハボックは立ち上がる。ロイの手から乱暴に本を取り上げれば、驚いたように見上げてくるロイにハボックは言った。
「もう限界っス。毎朝毎朝こんな拷問」
「ハボック?」
 なにを突然言い出すのかと見上げてくる黒曜石を見返したハボックは、グイとロイの肩を掴んでソファーの背に押しつけた。
「オレ……ッ、アンタの事、ずっと好きなんスよ!なのにこんな風に着替えの手伝いさせるなんて……いい加減襲ったって文句言わせないっスからねッ!」
 人の気も知らないでと責める言葉を口にするハボックをロイの黒曜石がじっと見上げる。次の瞬間ニッと笑って言った。
「やっと言ったか」
「ホントにどんだけオレが自分の気持ち抑えてきたか────って、……はい?」
 並べ立てていた文句を思いがけない言葉で遮られてハボックがキョトンとする。そんなハボックに手を伸ばすと、ロイはハボックの襟元をグイと引いた。
「好きでもない相手にこんな事させると思ってたのか?いつになったら押し倒してくるのかとずっと待ってたのに」
 口元に笑みを浮かべてそんなことを言うロイにハボックは目を見開く。見開いた目を二度三度瞬かせてハボックは言った。
「えっと……それってつまり……」
「はっきり言わないと判らんのか?随分なニブチンだな」
 ロイは苦笑するとハボックに顔を近づける。
「つまりこう言うことだ」
 間近で囁いた唇がゆっくりと重なってくるのを、ハボックは目を見開いて受け止めたのだった。


遊びに来てくださった方にはありがとうございますv
ハボロイの日ですねッ!というわけで、誘い受けのロイでございましたー。親はおらんのか?とちょっと思わないでもなかったですが、まぁその辺はあれで(笑)
次は8月8日のヒュハボの日と8月9日のハボックの日?……何かネタありませんかーッ?(笑)って、もうネタを囁いてくださる方もおらんかなぁ(苦笑)ちょっと寂しさを感じつつ、ネタ……考えてみるかなー。
2018年08月06日(月)   No.506 (ハボロイ)

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  Photo by 空色地図

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