ロイハボ

=ハボロイ  =ロイハボ
=カプ色あり  =カプなし

2012年03月06日(火)
蒼焔8
2012年02月23日(木)
合成獣14
2012年02月21日(火)
蒼焔7
2011年10月29日(土)
商品目録
2011年06月08日(水)
六月八日
2011年03月18日(金)
比較
2011年03月09日(水)
純愛
2011年03月08日(火)
恋闇27
2011年03月03日(木)
恋闇26
2011年01月23日(日)
剃刀

カテゴリー一覧
カプなし(303)
ハボロイ(32)
ロイハボ(101)
カプ色あり(61)
その他(16)

蒼焔8
ロイハボ風味

 ザクザクと雪を踏み分けてロイは湖への道をたどる。暖かい季節は緑が生い茂っていた道は、雪が深く降り積もり進めば進むほど歩くのが困難になっていた。
「くそッ」
 今では腿の辺りまで雪に埋もれながら、それでもロイは進むのをやめなかった。冷静に考えればこれ以上進むのは到底無理で、今すぐ引き返さなければ早晩戻るのも難しくなるのは目に見えていた。それでも。
「絶対ハボックに会うんだ」
 ロイは白い息と共にそう言葉を吐き出す。手で空気を漕ぐようにして必死に前へ前へと歩いてきたロイは、ハアハアと息を弾ませて立ち止まった。
「あとどれくらいだ?」
 そう呟いてロイは辺りを見回す。だが、雪に埋もれた森は何処も彼処も同じに見えて、距離間が全く掴めなかった。
「湖まで行けばきっと何とかなるはずなんだ」
 肩で息をしながらロイは呟く。キッと正面を見据えて再び歩きだしたロイは、だが数メートルも行かないうちに雪に足を取られて倒れてしまった。
「あっ!」
 慌ててついた手は雪の中にズブズブと潜り込んで、ロイは雪に埋もれてしまう。もがくようにして何とか起きあがったものの、体は雪塗れでコートの中にまで雪が入り込んでしまっていた。
「ちくしょう……」
 ロイは顔や髪についた雪を手のひらで払う。中に入り込んだ雪が冷たくて、ロイはコートを脱ぎ捨ててしまった。
「歩いてれば暑くなる」
 実際雪の中を歩いて息があがった体は内側から発する熱で暑くなってきている。ロイは投げ捨てたコートをそのままに、雪をかき分けて足を進めた。だが。
「ハアッハアッ!!」
 踏み出した足を軸にしてロイはもう片方の足を前に進めようとする。だが、長いこと雪をかき分けて歩いてきた足はすっかりと冷えきって鉛のように重たく、持ち上げることが出来なかった。火照った顔だけが熱く激しい呼吸を繰り返す体は氷のように冷たい。遂にロイは立っていることすら出来なくなり、雪の中に膝をついた。
「ハアッ……ハッ……」
 梢の向こうにロイは湖を探す。そのすぐ畔に立つ姿に向かって、ロイは手を伸ばした。
「ハボック……ハボック……ッッ!!」
 降り出した雪の向こうに浮かぶ優しい幻影に腕を差し伸べたロイは、冷たい雪の中に倒れ込んで意識を失った。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手も嬉しいです。正直者なのでやはり拍手やコメント頂くと「書くぞ」という気持ちになります(笑)

「蒼焔」です。他の日記連載を更新したかったのですが、「パワー!」も「蒼牙」もまだ読み返してないもので(苦)基本書いている季節に話の中の季節も左右されるのですが、この話はまだ真冬っス。まあ、話の展開上仕方ないというか、さっさと話を進めろって事ですね(苦笑)頑張るー。でもって今日は「菫2」も頑張りました。相変わらずですが。早く話を進めたいと思いつつ、もう少しが続くと思われ(苦笑)お付き合い頂ければ嬉しいです。
2012年03月06日(火)   No.163 (ロイハボ)

合成獣14
ロイハボ前提 ジャクハボ(CP:R15)

「食事だ、ジャン」
 食器を載せたトレイを手にジャクは寝室の扉を開ける。そうすればつけられた首輪から伸びる鎖でベッドに繋がれたハボックがジャクを睨みつけた。
「ここから出して、ジャク」
 ベッドサイドのテーブルにトレイを置く兄の横顔を睨んでハボックが言う。ジャクは椅子を引いてくると両手両足をそれぞれ手錠で拘束されている弟の側に腰を下ろした。
「ほら、口を開けろ」
 食事の時ですら手錠を外してはやらず、ジャクは皿を手に切り分けた肉をフォークに刺してハボックの口元に差し出す。ハボックは差し出された肉に見向きもせず怒鳴った。
「これ外せよッ!!」
「外せばここから逃げようとするだろう?」
「ジャクがオレを自由にさせてくれるなら逃げない。ジャクが大佐を守るのに手を貸さないっていうならオレ一人でやるから。だから────」
「駄目だ」
 精一杯の譲歩を見せるハボックの提案をジャクは言下に退ける。ピシリと拒絶されてハボックは目を大きく見開いてワナワナと震えた。
「なんでッ?なんでオレの邪魔すんだよッ!!ジャクになんの権利があるのさッ!!」
 大声で喚く弟をジャクは昏い瞳で見つめる。ハボックは己を拘束する手錠や鎖を引きちぎろうと、闇雲に暴れた。
「チキショウッ!!大佐ッ、大佐ッ、たいさァッッ!!」
 どうやっても外れない拘束に、ハボックがベッドの上で泣き叫ぶ。傷ついた獣の遠吠えに似た切ない声に耐えきれず、ジャクは皿を放り出すようにテーブルに置くと寝室を飛び出した。

 夜になってそっと寝室の扉を開けたジャクの目に、ベッドの上に横たわるハボックの姿が映る。泣き叫び続けて疲れて眠ってしまったのだろう、辛そうに眉を寄せて眠るハボックの頬に残る涙の跡をジャクは指先でそっと拭った。ハボックの首に視線をやれば無理矢理外そうともがいたせいで皮膚がすれて血が滲んでいる。同じように手首にも足首にも血が滲んでいるのを見て、ジャクは眉を顰めた。
「馬鹿が」
 ジャクは低く呟いて拘束を解くと血の滲む肌に顔を寄せる。舌を差しだしペロペロと擦れた皮膚を舐めた。何度も何度も舌を這わせれば、ハボックがむずかるような声を漏らしてゆっくりと目を開けた。
「ジャク」
 傷を癒そうとするように肌に舌を這わせる兄をハボックはじっと見つめる。視線を感じて顔を上げたジャクは、横たわるハボックにゆっくりと圧し掛かった。見つめてくる空色を見返しながらハボックのボトムに手をかける。下着ごと引きずり下ろすと奥まった蕾に取り出した己を押し当てた。そのままグイと押し込めばハボックの顔が歪んだ。
「ジャ、ク……っ」
 ゆるゆると金髪を打ち振る弟の顔をじっと見つめてジャクは躯を進める。苦痛に涙を滲ませるハボックの瞳をペロリと舐めた舌を、ジャクは傷ついた首筋へと移した。そうしてペロペロと舌を這わせながらゆっくりと律動を始める。
 窓から射し込む月明かりの下、同じ姿形を持った二頭の獣が心の隙間を埋めようとするかのように、まぐわい続けていたのだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、やる気貰ってます、嬉しいですv

日記連載再開第二弾は「合成獣」です。2010年5月以来ですね(苦笑)それにしてもどうしてこう日記に連載してるのって薄暗い話が多いんだろう。「恋猫」やら「パワー!」やらを書けばいいのか。読み返すのが少しでも少ないのは「パワー!」だな。って事で次は多分「パワー!」です(笑)あ、でもその前に「暗獣」も書かなきゃだなー、冬が終わってしまう(苦笑)

以下、拍手お返事です。

はたかぜさま

わーん、そう言って頂けると再開する気力が湧きます!いや、書いてる本人が内容忘れてますから、筋を覚えて頂いただけでも大感謝です。毎度手間のかかるサイトでスミマセン(苦笑)うお、他にも再開をお待ち頂いてるのってなんでしょう。あまりに放置が多すぎて判らな……(殴)3月のトップはちょっぴり春らしく花にしたいと思ってますvこのまま春になるのかしらと思えばまた冬に逆戻り。お体大切にお過ごし下さいね。
2012年02月23日(木)   No.159 (ロイハボ)

蒼焔7
ロイハボ風味

 空を吹きわたる風の音に目を覚ましたハボックはゆっくりとベッドから足を下ろす。バルコニーに続く窓を開くとその先に広がる昏い森を眺めた。
 いつもならこの呪われた屋敷から逃げ出すように森が抱える湖に足を運び、そこでロイの事を待って過ごす筈だった。だが、夕べ湖に飛び込んだせいでずぶ濡れになったロイの冷えきった体を暖めてやるためとはいえ、ロイをこの屋敷に連れてきてしまったことを、ハボックは今では激しく後悔していた。そしてその後悔の念がハボックの足が湖に向かうのを引き留める。
「もっと早くこうしなければいけなかったんだ」
 輝く黒曜石の瞳、聡明な顔立ち、なにより彼と過ごす優しい時間が愛おしくて湖に行くことをやめられなかった。だが、所詮彼は過ぎゆく季節と共に成長する温かい肉体と熱く流れる血を持った人間なのだ。淀んだ闇の中でしか生きていけない己とは真逆の光の中を歩む存在。どんなに恋い焦がれたところで一緒に歩むことなど望むべくもない。
「さようなら、ロイ」
 ハボックはそう呟くと静かに窓を閉めた。

「今日も来ないつもりか」
 たった一度ハボックの家を訪れてから、ロイはハボックの姿を求めて毎日のように湖に通っていたが、その後一度も彼に会うことはかなわなかった。湖の周りを歩いてハボックの家に続く道を探してみたものの、ロイの住む街に続く道以外道は見当たらず、ロイは為す術もなく湖のほとりに佇むしかなかった。
「赦さない、こんなの絶対に」
 そう呻くように言ってみても何か変わる訳でもない。いっそもう一度湖に飛び込んだらハボックが来てくれるのではないかと、ロイは思い詰めたように湖を睨みつけた。

 そうしてゆっくりと季節は過ぎハボックに会うこともないまま時間だけが過ぎていく。冬になって時折街を薄く化粧する雪が森の中では厚く積もり、ロイが湖に近づくことを拒んでいるようだった。
「ただいま」
 学校から戻って、ロイは機械的にそう口にする。そうすれば(たまたま)玄関先にいた叔母が驚いたようにロイを見た。
「あら、早かったのね」
「病欠が多くて学校が休みになった」
 この冬、街には流感が蔓延していた。重症化して死亡する患者も出始め、多くの学校が少しでも病気の広がりを押さえようと休校して生徒を自宅待機させるようになっており、ロイが通う学校も例外ではなかった。
「アンタはどうなの?」
 自室へ向かう階段を上がりかけたロイの耳に叔母の声が聞こえる。それはロイの体調を気遣うものではなく、むしろ悪くなることを期待しているような響きを帯びていた。
「別にどうも」
 ロイは肩越しに振り向いてそう答える。冷たい黒曜石に見つめられて叔母は決まり悪そうに目を逸らすとそそくさとその場を離れていった。
「フン」
 そんな叔母を軽蔑するようにロイは鼻を鳴らして階段を上がる。自室に入りカーテンを開けると街の向こうに広がる森を見つめた。
「探しに行ってみようか」
 雪が降るようになってからは思うように行くことが出来なくなっていたが、今から行けば暗くなる前に何とか行って帰ってくることが出来るかもしれない。そう考えたロイは脱いだばかりのコートの袖に手を通し、自室を飛び出した。そのまま行く先も告げず家を出て森へと向かう。森の入口にたどり着いたロイは、思った以上に雪が道を閉ざしているのを見て唇をギュッと噛んだ。
「行こう」
 ハボックに会えなくなって胸の内には想いばかりがどんどんと降り積もっている。それはこんな雪などとは比べものもないほど深くて、このまま時間が過ぎていけばロイの全てを飲み込んでしまいそうだった。
「ハボック」
 絶対見つけだしてこの酷い仕打ちの責任をとらせてやるのだ。ロイはそう決めると森の中へと踏み込んでいった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、励みになります、嬉しいですv

もう忘れ去られていそうですが「蒼焔」です。前回の更新は2010年10月でした(苦笑)いや、先日50万打リクを募った時に「菫青石の恋2の続き」というコメントを頂いたので、前使ってたポメラからデータを引っ張ってくるついでに放置状態の日記連載も拾ってきたんですよ。どれも読み返さないとさっぱり内容覚えてない状態で一番読み返すのが短くて済んだのが「蒼焔」だったのでこれから手をつけてみたという(苦笑)「菫青石の恋2」も最初から読み返すという羞恥プレイを終えたので、とりあえず今回これも2010年10月以来の更新してみました。書いてる本人が内容覚えてないんだからきっと誰も覚えてないんじゃと思いつつ、よろしければ読んでやって下さい。一応「菫青石の恋2」は不定期更新で余裕がある時にボチボチ書いていくつもりです。でも間開けるとまた忘れるのであんまり開けずに書きたいと思いつつどうなる事やら。他の日記連載も読み返したら順次再開したいなーと思ってます。でも、ロイハボばっかりなんだよなぁ。どうしましょう(苦笑)
2012年02月21日(火)   No.158 (ロイハボ)

商品目録
ロイハボ風味

「な……ッ、ナンダコレッワッ!!」
 見覚えのない差出人からの自分宛ての大判の封筒を開けたハボックは、引っ張り出したカタログを見て目を丸くする。思わず裏返った声で叫んでしまってから、ハボックは慌てて口を押さえた。
「なんでこんなものが……」
 そう呟いて改めて見たカタログは、所謂大人の玩具と呼ばれるものを扱った通販サイトのものだった。1センチ以上も厚みのあるそれをそっとめくってみれば、色も形も様々な玩具の群が目に飛び込んできて、ハボックは真っ赤になってカタログを乱暴に閉じた。
「とにかく早いとこ処分しなきゃ」
 こんなものがロイの目に触れたりしたら何を言われるか、何をされるか判ったものではない。いや、むしろはっきりと判っていて、ハボックはカタログを封筒に突っ込み急いで処分してしまおうと立ち上がった。だが。
「ハボック、さっき変な声を上げていたがどうかしたのか?」
 ガチャリと扉が開いてロイがリビングに入ってくる。ハボックは慌てて封筒を背後に隠すと、立ち上がったばかりのソファーにぽすんと腰を落とした。
「いや、その……ちょっとウトウトしちゃって変な夢をッ」
 アハハハと笑って頭を掻くハボックをロイがじっと見つめる。無表情にじっと見つめてくる黒曜石に居心地悪そうに身じろぎしたハボックは、ロイの唇の端がゆっくりと持ち上がるのを見た。
「何を隠してるんだ、ハボック?」
「ななな何も隠してませんッッ!!」
 ブンブンと千切れそうな程の勢いで首を振るハボックに、ロイはゆっくりと近づく。足音も立てずに近づいてくる様が野生の黒豹のようだと思いながら、ハボックは凍りついたように身動き出来なかった。
「後ろに隠したものをみせろ、ハボック」
(バレてるしッ!)
 結局のところロイに隠し事など出来る筈がないのだ。ハボックは背後に隠した封筒を取り出し、おずおずとロイに差し出した。
「最初から隠したりせずに素直に出せばいいんだ」
「ごめんなさい……」
 大きな体を小さく縮めて謝るハボックにフンと鼻を鳴らして、ロイは引ったくるように封筒を取り上げる。中から出したカタログの表紙を見たロイは器用に片眉を跳ね上げた。
「お前がこういうものを使ったプレイが好きだとは知らなかったな」
「別に好きじゃねぇっス!!」
「だがわざわざカタログを取り寄せたんだろう?」
「違いますよッ、勝手に送られてきただけで!」
「ふぅん、勝手に送られてくるほどこの通販サイトの常連だということか」
「だから違いますってば!!」
 ハボックは泣きそうになりながら違うと繰り返す。ロイがハボックの言いたい事が本当はよく判っていてわざとこういう態度をとっているのは見え見えだった。
「お前の気持ちはよく判った」
 パラパラとカタログを捲りながらロイが言う。次に何を言い出すのかと目を見開いてハボックが見つめる先で、ロイはニンマリと笑った。
「実は私も試してみたいと思っていたんだ。だが、お前が嫌がるかもと言い出せないでいたんだが」
 ロイはそう言いながら棚に近づく。引き出しから色とりどりの玩具を幾つも取り出してハボックを見た。
「いや、趣味が同じでよかったよ。やはり私達は相性抜群だな」
(カタログはアンタの仕業かッ!!)
 楽しそうな笑みを浮かべて近づいてくる男を好きになってしまった事を、ソファーに背を擦り付けながら心底後悔するハボックだった。


いつも遊びに来てくださってありがとうございます。拍手もとっても嬉しいですvv

久々日記が赤マークです(笑)いや、「オブシディアン」を書く参考に大人のオモチャ屋さんの店内の様子を調べたり、その手のサイトを見てたりしたら頭がすっかりピンク色になってしまいました(苦笑)オモチャの動画とかもあったりして、いやぁスゲェ(爆)ピンクや紫のとかはあんまりヤラシイ感じしないけど、あの肌色のは青筋とか立ってかーなーりー生々しい(苦)黒くて先っぽだけ赤いのとか、ハボック挿れられたら嫌だろうなぁ……。って、あんまりこんなところで書くと嫌がられそうだ(苦笑)まあ、エロがメインな話はこんな感じで書いているのでとても家人がいる時には書けません。家のパソコンの履歴消す私って一体orz

以下、拍手お返事です。

阿修羅さま

本、無事届いたとのこと、安心しました。あのメモはエプ○ンのホームページでダウンロード出来るんですよ。夏の映画に合わせての企画らしく、他にも便箋やら団扇やらあるようです。お友達、喜んでくださってよかったですv
2011年10月29日(土)   No.120 (ロイハボ)

六月八日
ロイハボ風味

「ハボック、今年のロイハボの日はなにをしてくれるんだ?」
 執務室にコーヒーを持っていけばそんな事を言い出すロイにハボックは目を丸くする。なにを言ってくれるだろうと期待に瞳を輝かせるロイの様子を見れば、ハボックの肩が知らずがっくりと落ちた。
「なにを期待してるのか知らないっスけど、オレ、六月八日は忙しいっスから」
「忙しい?こんな大切な日になにを忙しいというんだ」
 思い切り不満そうなロイにハボックはため息をつく。
「この間書類回したっしょ?新兵集めて大がかりな演習組むって、アンタ、判子押したじゃないっスか」
「そう言えばそんな書類あったような……」
 日々大量の決裁書類に忙殺されるロイだ。正直時々意識が朦朧としながらサインしているときがないとはいえない。
「朝から晩まで一日がかりで演習。その後は隊長で集まってその日の反省と個々の隊員の検討。忙しいんスよ、マジで」
「なにも六月八日にやらなくてもいいんじゃないか?」
「書類に承認の判子押したの大佐っしょ」
「う」
 押した記憶がないとはいえそう言われてしまえば返す言葉がない。ハボックは忌々しげに眉を顰めるロイを見下ろして言った。
「そんなわけっスから、つまんない期待しないでください。下手すりゃその日は司令部泊まるかもしれないし」
「なんだとっ」
 大事な記念日に一緒に過ごせないどころか家にも帰らないかもと言われてロイは椅子を蹴立てて立ち上がる。そのあまりの勢いに一瞬ギョッとしながらも、ハボックはきっぱりと言った。
「今年のロイハボの日はなんもなし!あ、幾ら何でもそれじゃ可哀想だから前の日にケーキくらい作っておいてあげます。八日はそれでも食べてください」
 せっかくの日に一人淋しくケーキを食えと言うのかとロイは恨みがましくハボックを見つめたが、ふと思いついて言った。
「雨だったら……雨だったらどうするんだ?」
「え?」
「雨でも予定通り演習をやるのか?」
 そう聞かれてハボックは小首を傾げる。書類に記された予定を思い出して答えた。
「いや、今回は新兵の訓練なんで雨天の場合は一週間先に延ばします」
「だったら雨ならお前は逆に暇ということだな?」
「まあ……その日は演習のために他の予定入れてないっスから」
 嘘をつくわけにもいかずハボックは渋々と答える。だが、今朝見た週間天気予報では六月八日は晴れ時々曇りだったのをハボックは思い出した。
「でも、その日は晴れって予報っスから」
 ハボックは言ってロイを見る。
「ケーキは作りますよ、じゃあ」
「……ああ」
 じっと見つめてくる黒曜石から逃げるように、仕事があるからと言ってハボックはそそくさと執務室を後にした。

 そして六月八日。
「うそ……晴れって予報だったじゃん」
 朝起きて窓を開けたハボックは、しとしとと降りしきる雨を見て目を瞠る。次から次へと絶え間なく降ってくる雨を呆然として見つめていたハボックは、背後から聞こえた声にギクリと身を強張らせた。
「どうやら雨のようだな」
「大佐」
「演習は延期だ。そうだろう?」
「はは……まあ、そうっスね……」
 ひきつった笑いを浮かべるハボックにロイは歩み寄る。思わず窓枠から落ちそうなほど後ずさるハボックを、ロイはグイと引き寄せて窓に手を伸ばした。
「せっかくやる気満々だったのに、残念だったな。まぁ、一週間後は今日の分も晴れるだろうさ」
 ロイは窓を閉めて言う。顔をひきつらせるハボックを見つめて続けた。
「昨日作ってくれたケーキは司令部に持っていこう。みんなにお祝いのお裾分けをするのもいいな。ああ、中尉は出張中でいないが」
「そっ、そうっスねッ」
 こんな大事なときに唯一ロイの暴走を止められる人物の不在が思い出されて、ハボックは泣きたい気分になる。
「さて、ハボック。今日はなにをして過ごそうか」
“なに”と言う言葉のアクセントが微妙に違って聞こえたのは気のせいだろうか。
(なんでオレ、この人のこと好きなんだろ……)
 ハボックは自分に激しく問いかけながら、長い一日を前にがっくりと肩を落としたのだった。


いつも遊びに来てくださってありがとうございます。拍手もとってもとっても嬉しいですvv

ロイの一念岩をも通す……ちょっと違うか?(笑)もしかしたらチョイチョイと気圧くらい弄ってそうな気がしなくもないですが(苦笑)きっと今日はみんなにケーキ分けた後、執務室にこもって生クリームプレイにふけるかと思われ(爆)いや、いい加減ネタがないなぁと、去年はなに書いたっけと思わず確かめたりしてたんですが。
実は今度の日曜は息子の運動会でしてね、今日は晴れたら午前中四時間予行練習だったんですよ。当然授業は潰れるので、月曜の理科の実験結果のレポート「来週の月曜提出だ。ラッキー」なんて言ってた息子だったんですが……。雨だよ(爆)昨日の天気予報、あんまりちゃんと見た記憶がないんですが(週末の天気ばかり気になってたから)昨日のうちから今日は雨だったのかしら。朝起きたら外が濡れてたので五時過ぎに息子を起こし、「雨降ってるけど、レポート書いたの?」と聞いたら「うそ、マジっ?やってねぇよッ!!」って慌てて飛び起きてました。「実験結果書いたの、学校起きっぱなしだ」って、アンタそれ、油断しすぎだろう!「なにやったけなぁ…」って記憶で粗方纏め、「細かい数字は学校で書けばオッケ!」ってもの凄いやっつけ仕事でレポートを書き、英語の予習もやってました(苦笑)日々の平常点大きいからなぁ。まあ、梅雨時に週間予報信じきって油断してるのが自業自得。おかげで母はネタ貰ったけどね(酷い)ありがとう、息子!(爆)

以下、拍手お返事です。

風汰さま

ええと、アドレスの件ですが、以前教えて頂いたメアドにメールしたんですが unknown で戻ってきてしまいます。お手数ですが一度メールフォームからメール頂けますか?そうしたらそのアドレス宛にこちらからご連絡させて頂きますので。よろしくお願いいたします。

柚木さま

ありがとうございます。続きも楽しんでいただけるよう、頑張りますv

蒼さま

あはは、うちのサイトじゃブレダは永遠の親友なので大丈夫です(笑)私もハボは体柔らかい、ロイは堅い派です。アクロバティックな体位……思わず48手、見ちゃいましたよ、ハボにヤらせる気か、自分!(爆)でも、文章じゃ表現仕切れないなぁ(そこか!)ハボック雑貨店で求人!!!もう、ウケてニヤニヤしちゃいました。もし本当に求人があったら、私が給料払ってでも雇って貰うって思いました(笑)セントラル支店、ロイなら作っちゃいそうですよねぇ。ものっ凄い繁盛しそうだけど、ロイが睨みきかせてて客が入れなかったりして(笑)

押川さま

無事、本到着の由、安心しました。お楽しみ頂けましたら嬉しいですv「暗獣」宮崎アニメ!うわ、そんな風にかけたらいいなと思います。まだ暫く続きますのでよろしくおつきあいください。

ゆきのんさま

本、無事に届いて安心しました。ボリューム、二年分だから(笑)胸焼け起こさないで楽しんで頂けたら嬉しいですv

菜ノ花さま

本、無事に届いてよかったです。せっかくお届けするのだから綺麗な状態でときっちり梱包してます。それにほら、包装綺麗だとちょっとは立派に見えるし(爆)お楽しみ頂けたら嬉しいですv

葉月さま

ハボックーーーーーッッ!!もう、絶対公開初日に行かなきゃって決意を新たにいたしました(笑)情報ありがとうございますv本、明日には発送できると思います。発送したらご連絡いたしますねv
2011年06月08日(水)   No.62 (ロイハボ)

比較
ロイハボ風味

「ん……」
 ベッドの上で身じろいだ拍子にずくんと痛んだ下肢に、ハボックは眉を顰める。少しでも躯が楽なようにと引き寄せた枕を抱き締めて、ハボックはホッと息を吐いた。
 夕べは久しぶりにロイと肌を合わせた。ここのところずっと忙しく、その上出張が重なった事もあって一緒に過ごす時間を全く作れなかった。キスどころか顔を合わせるのもままならない状況ですっかり煮詰まってしまっていたのも相まって漸く仕事がひと段落つけば、時を忘れて激しく求めあってしまった。結果ろくに身動きも出来ずにベッドに横たわる羽目になって、ハボックはため息をつく。
(まだ入ってるみてぇ……)
 散々に突き入れられ注ぎ込まれた蕾は、熱く熱を持って未だにロイを含んでいる気がする。一晩中受け入れて掻き回されて、腹の奥が鈍く痛むような気がした。
(でけぇんだもん、大佐の……)
 ハボックは枕を抱き締めたままそんな事を考える。ロイ以外の男とセックスをした経験はないが、いつになっても慣れる事のない挿れる瞬間の辛さを考えればやはり標準より大きいのではないかと思えた。
(マイクよりデカいんじゃね?)
 と、ハボックは小隊の中でもかなり大柄な部下を思い浮かべる。訓練の後とも言えば前も隠さず平気な顔でシャワーを浴びる部下たちの姿を思い起こしていれば、不意に頭上から声が降ってきた。
「なにを考えている?」
「えっ?!」
 ギクリとして視線をあげればバスローブを着たロイと目が合う。反射的にひきつった笑みを浮かべて身を引くハボックに、ロイの目がスッと細められた。
「ハボック……?」
「べっ、別に変なことなんて考えてないっス!!」
「……考えてたんだな?」
「違……ッ!」
 慌てて言い訳しようとしてかえって墓穴を掘ってしまった事に気づいてハボックは必死に首を振る。ロイはベッドに片膝をつくとズイとハボックに身を寄せて言った。
「変なことじゃなければなにを考えてたんだ?言ってみろ」
「そ、それは……」
 流石にロイと部下たちのイチモツを比べていたとは言えず、ハボックは口ごもる。だが、グッと肩を掴まれて、ハボックは悲鳴混じりの声で答えた。
「大佐とマイクたちと、誰のが一番デカいかなって!」
 そう叫べばロイが目を丸くする。ハボックは顔を赤らめて続けた。
「大佐の、フツウと比べてデカいんじゃないかと思ったから……」
「……お前、まさか私以外のヤツと」
「なわけねぇっしょッ!!」
 眉を顰めて言うロイの言葉をハボックは思い切り否定する。流石にそんな誤解はたまらないと、ハボックはロイに言った。
「訓練のあと、ロッカールームじゃみんなスッポンポンだから」
 それと比べてみたのだと言えばロイがハボックをじっと見つめる。黒曜石の瞳に真正面から覗き込まれて、困ったように視線をさまよわせるハボックにロイは言った。
「思い出して見比べられる程、私以外のモノをみているわけだ、お前は」
「な……ッ、別に見たくて見てるわけじゃ……」
 正直そんなことなど考えたこともない。だが、ロイは一層剣呑な光を目に浮かべて言った。
「逆に言えば部下たちもお前の体をじっくりと見ているわけだな」
「ッ、あのねぇッ!」
 とんでもない事を言い出すロイにハボックは飛び上がる。
「誰も変な目で見ちゃいねぇっスよ!」
 ハボックはそう言うものの、ロイがいるから手を出さないだけで、ハボックに不埒な想いを抱いている部下は大勢いるであろう事をロイは確信していた。
「そう思っているのはお前だけだ」
 そう言えば不服そうにハボックが見つめてくる。本気で部下たちからそんな目で見られているとは思っていないらしいハボックにため息をついてロイは言った。
「まあいい、少なくともお前は私のイチモツとそいつらのとを比べられるくらいじっくり見ているらしいからな」
「別に見たくて見てるわけじゃねぇしっ!」
「思い出して比べなくても判るくらいよぉくその体に教え込んでやろうじゃないか」
 そう言ってギシリと音を立ててベッドに乗り上げてくるロイをハボックはひきつった顔で見上げた。
「無理……絶対無理ッ!」
 攻められ過ぎて、流石にもう無理だと泣いて頼んでやっと赦して貰ったのだ。熱く疼く蕾も鈍く痛む腹の奥もこれ以上の行為は無理だと主張している。
「無理と言いつつ結局欲しいと強請るのはお前だろう?」
「んなこと言ってな……わっ」
 巻き付けていたブランケットを跳ね退けられてハボックは抱き締めていた枕でロイをぶっ叩いた。
「ぶっ!……ハボック、この…ッ!」
「無理ッ!絶対無理だもんッ!」
 そう叫んで枕を抱き締めるハボックを見れば、開いた脚の奥に薄紅く腫れ上がった蕾が見える。それはあまりにも男の欲を刺激する光景で。
「無理かどうかはヤってみれば判るだろう」
「そんな…ッ、わーッ!やだやだッ、たい───」
 ロイはにんまりと笑うと無駄な抵抗を試みるハボックを押し倒し、ゆっくりと躯を繋げていったのだった。


いつも遊びに来てくださってありがとうございます。拍手も嬉しいです、やる気沸いてきますvv

一昨日くらいからお腹の調子が悪いです。今日は時々痛いくらいに治まってきたのですが初日はピー状態で、お腹は痛いわ、お尻は痛いわ、ガツガツヤられすぎた挙げ句中出しされっぱなしのハボの気ぶn(殴)そんなわけでこんな話……って、元気じゃんって言われますね(苦笑)最初にこのネタで日記書こうと思って書いてたらやけにエロが長くなってしまってもう一度書き直したという……。ネタとしてはロイ受けでも良かったんですが、見比べるならハボだろうと言うことでハボ受け。ロイハボ多くてすみません(汗)昨日は漸くたどり着いたハボロイのエッチも書いてたし、「お腹痛い〜」と言いつつエロばかり書いてました、元気だな(爆)……なんてアホな事書いてたらまたお腹下ってきた。むーん、なんでーorz

停電の話。
昨日は大規模停電になるかもということで、夕方は交通機関がかなり大変だったようですね。遊びに出ていたうちの息子も行きは一時間の道のり、帰りは二時間かかって帰ってきました。乗り換え駅までは座れたので買ったばかりのガンガン広げてたら、隣に座ったおじさんに「そう言う本は何日位かかって読むものなの?」といきなり聞かれてびっくりしたと言ってましたが(苦笑)
関東地方では毎日どこかで実施されている停電ですが、うちはまだ一度も停電してません。東電のリストには町名が載ってるんですが、市役所のリストには載ってなくて「リストにない地域は停電しません」って。実際停電の前後には外で「○時から○時まで停電が実施されます」って放送が流れるもののその時間になっても電気はついたまま……。実家は東電のリストにも載ってなくてやっぱり停電になったことがないと言ってました。どういう配電になってるんだろう。まあ、ないのはないで助かるんですが、本当に落ちないの??と思いつつ待っているのはどうにも落ち着かないものです(苦笑)

以下、14〜17日拍手のお返事です。

蒼さま

ふふふ、ホワイトデー、今回はちゃんと覚えてましたさー!手作りチョコだと一ヶ月前のは危険ですか?市販のならオッケーですが(苦笑)鋼の胃のはずなんですが、今回ちょっと長引いてます、何故だろう(苦)黒シャツ外人の細マッチョに目の保養を感じてしまうのは腐の宿命みたいなものですから!(笑)「バラード」50章??あと五章もエチやるんですか?ロイ、大変そうだ(笑)停電のWチャンスは遠慮したいです(苦笑)トイレとお風呂の時だけは停電やら地震やらは勘弁して欲しいですよ!

ホワイトデーのお話読みました♪ の方

わーい、バレンタインに引き続きのコメントありがとうございますv楽しんで頂けて嬉しいですvv計画停電、確かに被災地のことを考えたら協力出来るのはこれくらいしかないし、でも、いつ停電するのかと思うと無駄にドキドキしちゃいますよね(苦笑)本当に早く明るいニュースが聞けるようになって欲しいです。まだ大きな余震もあるようなので、どうぞお気をつけくださいね。

naoさま

わーん、naoさま〜!ニュースで妊婦さんの話とか聞く度どうされてるかなぁと思っておりました。関東だとはいえ全く被害がないわけじゃなし、コメント頂けて嬉しいです。みなさまご無事でなによりでした。本当に早く落ち着いて出産、子育て出来る環境に戻って欲しいです。まだ寒い日もあるようですのでくれぐれもお体大切にお過ごしください。
2011年03月18日(金)   No.33 (ロイハボ)

純愛
ロイハボ前提

「それでは来週の御着任、お待ち申し上げております!」
「うむ」
 ピッと敬礼を寄越す事務官にメッケルは鷹揚に頷く。これで用は済んだと立ち上がると来週から己の居室となる執務室を出た。
 今日、メッケルは来週から着任する予定の南方司令部へとやってきていた。用事は書類の提出と後は電話でも事足りるものであったからわざわざ出向くまでのこともなかったのだが、新しい赴任地を確かめるのも悪くないと来てみたのだった。
 メッケルは長い脚でゆっくりと廊下を歩いていく。廊下に面した窓からは春めいた陽射しが射し込み、メッケルの銀髪を煌めかせていた。角を曲がったメッケルは、暖かい陽射しを切るように吹き抜ける風に足を止める。風の出所へ目を向ければ外へと続く扉が僅かにすいている事に気づいてそちらへと足を向けた。
「准将、どちらへ?」
 後からついてきていた事務官が尋ねるのにも答えずメッケルは扉を開けて外へ出る。先へと続く通路を歩きながら振り向きもせずに尋ねた。
「この先は?」
「演習場になります。ご覧になりますので?」
 予定にはない行動をとるメッケルに事務官が戸惑ったように言う。それには答えずメッケルは先へと進んだ。
 通路を進んだ先にある入口を抜けてメッケルは演習場に足を踏み入れる。そこでは数十人の兵士達が棒状のものを手に訓練に励んでいるところだった。
「棒術か、珍しいな」
 あまり訓練には取り上げられない武術を組み入れているのを見て、メッケルは呟く。なんの気なしに見ていたメッケルの視線が吸い寄せられるように一人の兵に向かった。
 それはまだ二十歳になるかならずの若い士官だった。黒いTシャツ姿の彼は二メートルほどの長さの棒を巧みに操りプロテクターをつけた相手の急所に的確に叩きつける。彼の隙を狙って背後から近づいた相手は、棒を支えに蹴り上げた彼の長い脚の一撃で後方へと吹き飛んだ。まるで舞うような動きで彼は棒を振り上げ振り下ろし突き入れる。その動きに合わせて躍動する若い躯は生命力に溢れ、とても美しかった。
 メッケルの視線の先、若い士官は最後の相手を吹っ飛ばすとフゥッと息を吐き出す。彼は棒を地面について躯の力を抜くと、汗に濡れた金髪をかき上げた。
「やめッ!」
 彼の号令で兵達が動きを止める。彼は息を弾ませる部下達の顔を一渡り見回して言った。
「今日はここまでにしよう」
 そう言った彼の顔が笑みに解ける。それはまるで大輪の向日葵が太陽の光を浴びて花開く瞬間に似て、メッケルの目と心を一瞬にして奪った。
「……あの士官の名は?」
 メッケルは掠れた声で背後の事務官へ尋ねる。事務官は少し考えてから答えた。
「ハボック准尉です。ジャン・ハボック准尉」
「ジャン……ハボック」
「お話になりますか?」
 部下達に囲まれて楽しそうに笑うハボックをじっと見つめるメッケルに事務官は尋ねる。ハボックを見つめたまま答えないメッケルを事務官が訝しげに呼べば、メッケルは視線を無理矢理引き剥がすようにして振り向いた。
「いや、必要ない」
 メッケルはそう言うと演習場を後に歩き出す。慌ててついてきた事務官に向かって言った。
「人事部に案内しろ。護衛官を変更する」
「えっ?今からですかっ?」
 今更変更というわけにはと追い縋る事務官にメッケルはピシャリと言う。
「黙れ。自分の背中を誰に預けるかは私が決める」
 そう言ったメッケルの瞳が切なげに細められたのを、見た者は誰もいなかった。


いつも遊びに来てくださってありがとうございます。拍手もコメントもとっても力になってます。嬉しいです〜vv

ええと「純愛」です。ロイハボ続いちゃったな、すみません。いや、久しぶりに昔の作品にコメントを頂いたら無性に書きたくなってしまって(苦笑)一目惚れなメッケル(笑)これ最初に書いたの2006年9月ですよ、文章堅くって読み返して死にそうになりましたが(苦)この頃は私も可愛かったなぁ、ちょっとハボ啼かせた位で「ギャーッ」と思ったりしてましたもん。今じゃねぇ……、慣れとは恐ろしい(苦笑)ともあれ久しぶりに書けて楽しかったので、少しでもお楽しみ頂けましたら嬉しいです。

以下、拍手お返事です。

ハボック受け凄く素敵でした! の方

ありがとうございますーッ!!初期の作品の感想を頂いたのは久しぶりだったのでとっても嬉しかったです。嬉しさのあまり調子に乗って日記ネタにしてしまいましたが(苦笑)優しい気持ちの時間が二人にあったとしたら……それはそれでまたその先ハボが酷く傷ついて楽しいだろうとv(こら)ロイハボの再録本は残念ながら完売でお届け出来ないのが残念です。お引っ越し作業中とのことですが、サイトをお持ちなのでしょうか、気になります。これからも頑張りますのでおつきあい頂けましたら嬉しいですv

摩依夢さま

更新お休みですみません。なかなか最後のエチにたどり着けない(苦笑)延ばしに延ばして期待外れだったらどうしようとちょっとドキドキしてみたり。回文なカウンター、思わず一人で楽しんだりしちゃいますよね、うふふv
2011年03月09日(水)   No.29 (ロイハボ)

恋闇27
 ロイは玄関の前まで来ると足を止めて佇む。知らず疲れきったため息が唇から零れて、ロイは緩く頭を振ると鍵を開けて家の中へと入った。
 あの日、ハボックが忽然とロイの前から姿を消してからと言うもの、ロイはハボックを探し続けていた。思いつくところは片っ端から当たり、ハボックらしい姿を見たと聞けば例え夜中であろうと飛んでいった。最悪の事も考えて遺体安置所にまで足を運んだが、ハボックの行方は杳として知れなかった。
 今夜も何の情報も得られぬままロイは家へと戻ってきていた。ハボックへの想いは狂おしいほどにロイの中で渦巻き、『愛している』と言いながら自分の前から消えてしまったハボックを恨めしくさえ思うようになっていた。向かう先を見失った愛情はロイの中で轟々と燃え盛り、ロイを内側から苦しめていた。夜もろくに眠れず、精神的にも体力的にも憔悴しきって、ロイは自分の精神がバランスを失うのも時間の問題かと思っていた。
 家の中に入れば暗く沈んだ空気を震わせて電話のベルが鳴り響いていることに気づく。ロイはのろのろと廊下を歩いてリビングへ行くと、耳障りな音を立てる受話器をそっと持ち上げた。
「……もしもし」
 疲れきったため息と共に何とかその言葉だけ絞り出す。相手の返事を待っていたロイは、聞こえてきた声に目を見開いた。
『ロイ以外にキスされるのは嫌か?少尉』
 低く嘲るような男の声。それに続いて聞こえた声がずっと探し続けてきた相手のものだと気づいて、ロイは受話器を握り締めた。
『今更キスぐらいどうってことねぇだろ?こんな風に俺に犯されて、体の奥底に散々俺のもんぶちまけられてんのに』
『や、だ……ぁッ』
『ロイに……こうされたかったか?』
 そう尋ねられて一瞬息をのむ気配がする。それから聞こえた嗚咽混じりの声に、ロイの体が震えた。
『た…さ……ぁッ』
「……ッッ!!」
 切なく、縋りつくように己を呼ぶ声。まるで心臓を鷲掴みにされたようでロイがギリと唇を噛み締めた時、低い笑い声と共に嘲るような声が言った。
『凄いな、絡みついてくるぜ、少尉』
『言うな……ッ』
『これがロイのだと思ったら興奮したか?ん?』
『違……ッ』
『クク……ッ、また締まった』
 グチュグチュとイヤラシイ水音とベッドが軋む音に被さるように流れる喘ぎ声。揶揄する声と必死に抗う涙声を聞けば、否応なしにロイの脳裏にベッドの上でまぐわう二人の姿が浮かんだ。怒りと嫉妬でロイが血が滲むほどギリと唇を噛み締めた時。
『どうだ、ロイ!お前の想い人は俺に犯されながらお前に抱かれるのを想像して興奮しまくってるぜ。尻をグチョグチョ掻き回されてイきっぱなしだ!』
 受話器から聞こえたヒューズの声にロイの怒りが一気に沸点を超える。
「ヒューズ……貴様……ッ」
 ギリと噛み締めた唇の隙間から言葉を絞り出せば、受話器の向こうから今までとは種類の違う短い悲鳴が聞こえた。
『さっきからずっと繋がってるぜ。お前、ロイのこと呼び続けてたからな、聞かせてやりたいと思ってよ』
 聞こえたヒューズの言葉がハボックを貶め侮辱する意志を滲ませているのを感じて、ロイの顔が憎悪に歪む。
『や、だ……ッ、やだァッッ!!』
 受話器からハボックの悲鳴が聞こえたのと同時にロイは電話を叩き切ると、たった今し方入ってきた玄関から飛び出し全速力で駅へと向かっていった。
「ハボック……ッ!!ヒューズ、よくも……よくも……ッッ!!」
 どうしてハボックがヒューズと一緒にいるのか、そんな疑問も吹き飛ぶほどの怒りに支配されてロイは夜の街を走り抜ける。これまで心のどこかに抱いていた親友に対する希望も困惑も、さっきの電話で全て吹き飛んでしまった。列車の発車を告げるベルの音が響くイーストシティの駅にたどり着くと、ロイは改札を飛び越えホームを走った。ゆっくりと走り出す列車を追いかけ最後尾のデッキに飛び乗る。ロイはスピードを上げる列車のデッキに立ち吹き抜ける風に黒髪をなぶらせて、愛する相手とその相手を卑しめる男が待つ彼方を睨みつけていた。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます!拍手、元気貰ってます、嬉しいですvv

本日の更新ですが……間に合いそうにありませんorz 書き終わんないよぅ。週末も忙しいので平日の間になんとか書きあげて、土曜日の更新にあてようかと思います。そんなわけで、ごめんなさいです。

「恋闇」です。26のロイサイドってとこでしょうか。しかしこれ、このままいくとハッピーエンドにならないんですが(爆)そもそもハボがヒュについていった時点ではこの先無体はしないつもりだったんですよねぇ(苦笑)むーん、さてどうしよう。やっぱり啼かせっぱなしはアレだよなぁ。ない知恵絞らなくちゃ(苦笑)

以下、6、7日拍手お返事です。

蒼さま

日記から入る方、多いんだろうなぁ(笑)一応ブクマは玄関へ(笑)「恋闇」「合成獣」「凌霄花」ついでに「菫」も啼きハボですよ。どんだけ啼かせたいんだか(苦笑)確かに自分が泣きを見そうな状況になってます、どうしよう(爆)春コミまでに啼き止むのは無理かと(苦)ハボしめじ、増える時は一分に一匹以上増えてたりしますが、増えない時は一時間たっても二匹くらいしかいなかったりしますよね。今もわらわらと走り回ってます、可愛いvv(←腐れ)例の件は別途お返事致しますね。
2011年03月08日(火)   No.28 (ロイハボ)

恋闇26
ロイハボ前提、CP:ヒュハボ(R20)

 ヒューズは電話のフックボタンに続いて電話番号を記憶させておいたボタンを押す。そうすれば小さな呼び出し音がハボックの喘ぎ声に被さるようにして寝室の中に響いた。
「……探し回ってて家にはいないか?」
 呼び出し音の数が十を過ぎても先方の受話器が上がる気配がないことに、ヒューズは眉を顰めて呟く。思惑が外れた事を残念に思いながらも無意識にハボックを突き上げれば、キュンと締まる後孔にヒューズは顔を歪めて笑った。
「そんなにコイツが好きか?少尉」
「ンッ、アアッ!やあ……ッ!」
 引き締まった双丘に手を添え小刻みに揺すればハボックの唇から甘い悲鳴が上がる。
「も、や……ッ、ふ、ぅ……んッ」
 ポロポロと苦悶の涙を零しながらも快楽に震えるハボックの顔をじっと見つめていたヒューズは、次の瞬間噛みつくように切ない声を漏らす唇を塞いだ。
「んっ、んんッ!」
 ハボックは涙に濡れた空色の瞳を一瞬大きく見開いて、イヤイヤと首を振る。逃げようとする唇を追いかけて執拗に口づけるヒューズは、そのままになっていた電話のスピーカーからカチリとフックが上がる音が響いたのに気づいた。小さなため息と共に疲れきった声が答えるのを聞いたヒューズの瞳に昏い歓びの火が灯る。ガツンと突き上げれば甘い悲鳴を上げる唇に己のそれを寄せて、ヒューズは言った。
「ロイ以外にキスされるのは嫌か?少尉」
「んっ、や、アッ!」
 強引に唇を重ねようとすればハボックが激しく首を振ってヒューズを押し返す。その仕草にヒューズは低く笑って言った。
「今更キスぐらいどうってことねぇだろ?こんな風に俺に犯されて、体の奥底に散々俺のもんぶちまけられてんのに」
「や、だ……ぁッ」
「ロイに……こうされたかったか?」
 ぐちゅぐちゅと注ぎ込んだものをかき混ぜるようにハボックを突き上げながら囁けばハボックの顔が歪む。新たな涙を零しながらハボックが言った。
「た…さ……たいさ…ぁッ」
 切なく呼ぶ声に合わせてきゅうきゅうと締め付けてくる蕾にヒューズはクククと笑う。
「お前のココがどれだけ熱くてイヤラシイか、ロイが知ったらなんて言うかな」
 そう言うと同時にガツンと突き上げればハボックが背を仰け反らせて悲鳴を上げる。ビュッと二人の腹の間で揺れていた楔から熱を迸らせるハボックを見て、楽しそうに言った。
「凄いな、絡みついてくるぜ、少尉」
「言うな……ッ」
「これがロイのだと思ったら興奮したか?ん?」
「違……ッ」
「クク……ッ、また締まった」
 言葉をぶつける度反応する体を攻め立てながらヒューズは電話を見る。それがまだ繋がったままなのを確認して、声を張り上げて言った。
「どうだ、ロイ!お前の想い人は俺に犯されながらお前に抱かれるのを想像して興奮しまくってるぜ。尻をグチョグチョ掻き回されてイきっぱなしだ!」
『ヒューズ……貴様……ッ』
 電話のスピーカーからまるで絞り出すような低く怒りに震えた声が流れる。決して大きくはないその声は、だが雷よりも大きくベッドの上でまぐわう二人の耳に響いた。ハボックの体がビクッと大きく震え涙に濡れた目が大きく見開かれる。その目が信じられないと言うように電話に向けられるのを見て、ヒューズが言った。
「さっきからずっと繋がってるぜ。お前、ロイのこと呼び続けてたからな、聞かせてやりたいと思ってよ」
「う……そ……」
 信じられないとばかりに見開く空色をヒューズはうっとりと見つめる。涙に濡れた頬を両手で包み込んでヒューズは囁いた。
「可愛いぜ、少尉……もっともっと善くしてやる」
「や、だ……ッ、やだァッッ!!」
 ハボックの悲鳴と同時に電話がブツリと切れる。ヒューズは恍惚とした表情を浮かべながら、呆然と宙を見つめるハボックの体を犯し続けた。


いつも遊びに来てくださってありがとうございます!久々新しくなりました拍手も読んで頂けて嬉しいですvv

おかげさまで無事移転完了いたしました。拍手もあんまり久しぶりでちょっと心配だったんですが、ちゃんとアップできていたようでよかった(笑)これでとりあえず一安心なので次は作文頑張りますv

といったところで「恋闇」です。ひーさーしーぶーりー!(殴)ええと、去年の六月以来?書いてる本人ですら内容覚えてないくらいだからなぁ(苦)せっかく再開したので、間が空かないうちに続きも書きたいと思います。

以下、拍手お返事です。

J.A.さま

お久しぶりですー!いや、実はブログの一言で開花宣言が出されているのを見たのでコメント入れようかとおじゃましたんですが、どこに入れようかと迷った末帰ってきてしまったという(苦笑)ともあれ本当にお疲れさまでした。親は本人以上にやきもきするしかないから大変ですよね。これから楽しい新生活、ハボとロイみたいな出会いがあるとよいですが(笑)復活、お待ちしてまーすv

拍手面白いです!! の方

ありがとうございます〜!!じゃあ、次の拍手入れ替えで続き書いちゃおうかなっv(←のせられやすいタイプ)これからも頑張りますのでよろしくお願いしますv

摩依夢さま

ありがとうございます、無事引っ越し出来ましたvコブシより木蓮、紅より白がいいですよね!玄関は毎度写真を探してくるのが楽しみなので、ご一緒に楽しんで頂けたら嬉しいですーv

ちょうど二年前のことです の方

どう言葉にしていいのか判りませんがお辛い経験をされたんですね。今は穏やかにお暮らしと読んでホッと致しました。私の書いたもので少しでも楽しい気持ちと結びつけて頂けたのでしたら、これほど書き手冥利に尽きることはありません。私の方こそとっても嬉しかったです。これからも気分転換のお役に立てたら嬉しいです。コメント、本当にありがとうございました!

蒼さま

ホント、一体いつ以来?の拍手入れ替えでした。前は月に一度は変えてたのになぁ(苦笑)うわ、またはぼきゅにブクマ直後でしたか?すみません〜(汗)でも、今回はアドレス短いから!これで当分引っ越しはありませんので〜。おお、パパ付き女子会!それはのびのび出来そうですね(笑)我儘を言えば春休み後に実現すると一番嬉しいんですが(我儘過ぎ)紳士的で大人の余裕でハボをエスコートする大佐……私の方が耐えられそうにありません(爆)やっぱり俗モノでないと〜(笑)
2011年03月03日(木)   No.26 (ロイハボ)

剃刀
ロイハボ風味

「大佐、朝飯の卵、オムレツと目玉焼きどっちに───」
 朝食の支度をしていたハボックは、卵をどう料理するか聞こうとキッチンを出る。廊下を歩きながら尋ねる言葉を口にしたハボックは、洗面所をひょいと覗いた途端言葉を飲み込んだ。
 洗面所の鏡の前ではロイが剃刀を当てていた。電動のシェーバーもあるのだが、何故だかロイはこの剃刀が好きなようでどんなに時間がない時でも剃刀を使っていた。鏡に映る己の顔をじっと見つめてロイは剃刀を滑らせていく。ハボックは洗面所の扉のところから鏡の中のロイをそっと見つめた。剃刀を当てるロイを見るのがハボックは好きだった。綺麗に爪を整えた長い指が鋭い刃を操り肌の上を滑っていく。それを見ていればハボックは無性にゾクゾクとして興奮してしまうのだった。
 洗面所に来た理由も忘れてハボックはロイが剃刀を操るのを見つめる。扉の陰から隠れるように見つめながらハボックはホゥと息を吐いた。
(大佐が剃刀使うの見るの、好きなんだよね……)
 何でだろうと不思議に思いつつハボックはロイを見つめ続ける。ハボックの視線の先でロイは丁寧に剃り終えると冷たい水を出しバシャバシャと顔を洗った。
「……」
 ふぅ、と息を吐き出してロイはタオルに手を伸ばす。柔らかいパイル地でそっと顔の水滴を押さえるように拭き取りながらロイはクスリと笑った。
「いつまでそこで見てる気だ?」
「ッ!」
 笑いを含んだ声にビクリと飛び上がったハボックは、決まり悪そうに洗面所の入口に立つ。
「気づいてたんスか?」
「鏡に映ってた。それに大体お前、私に話しかけながら来たじゃないか」
「あ」
 言われてみれば確かにその通りだ。モゴモゴと言い訳のような言葉を口にするハボックを鏡を通して見つめてロイは目を細めた。
「お前、私が髭を剃るのを見るのが好きだな」
「えっ?や、別にそんな事───」
「この間も見てた」
 否定しようとしてそう指摘され、ハボックは押し黙る。ロイはローションのボトルを手に取り肌につけて言った。
「剃ってやろうか?」
「えっ?でもオレ、もうひげ剃りしたし」
「電気シェーバーだろう?剃刀の方が剃り残しがない」
 おいで、と手招きされてハボックは洗面所に入る。困ったように視線をさまよわせるのに気づかぬフリで、ロイは洗面台の縁を示した。
「そこでいいから座って」
「でも大佐」
「黙っていろ」
 ロイは言って熱い湯を出しタオルを絞る。それをハボックの顔に当て肌を湿らせるとシェービングフォームを手に取った。シュッと泡を出しハボックの頬に載せる。剃刀を手にしてハボックを覗き込むようにして言った。
「動くなよ」
 言って刃を当てればハボックがピクンと震える。その様に笑みを深めてロイは剃刀を滑らせた。
(どうしよう……ドキドキする……)
 単に刃物を当てられる事に対する緊張とは違う緊張が体を支配する。視線を上げれば間近にロイの端正な顔が見え、視線を落とせば剃刀を操る長い指が見えるという状況に、ハボックは困りきって目をギュッと閉じた。だが。
(やば……目、瞑るんじゃなかった)
 目を閉じればロイの微かな息遣いや肌を滑る刃の感触を嫌でも感じてしまう。気にすまいと思えば思うほど意識はロイの唇から零れる呼気と肌に触れる剃刀の刃の動きを追ってしまい、ハボックは自分が興奮していることに気づいて狼狽えた。
(早く……早く終わりにして……)
 瞑った目を更にギュッと閉じてハボックは思う。もういいと叫びそうになった時、近くにあった気配が離れてロイの声が聞こえた。
「もういいぞ、顔を洗って」
「は、はい……っ」
 言われてハボックはホッとして蛇口に飛びつく。水を出してバシャバシャと乱暴に顔を洗うとハアと息を吐いた。
「ありがとうございます」
 差し出されたタオルを受け取ってハボックは言う。ドキドキと高鳴る鼓動を聞かれやしないかとタオルに顔を埋めるようにして拭いていたハボックは、ロイが背後に立っている事に気づかなかった。
「勃ってるな」
「ッッ?!」
 背後から抱え込むようにしてボトムの上から中心をキュッと握られ、ハボックは身を強張らせる。硬く芯が出来て布地の下で息づく中心をそっと揉んでロイは言った。
「興奮したか?」
「大佐……っ」
 耳元に囁く声にゾクリと背筋を震わせてハボックは身を捩る。逃れようとする体を抱き込んでロイはハボックの耳に吐息を吹き込むようにして言った。
「ここも剃ってやろうか?」
「アッ」
 言いながらロイは中心を握る手に力を込める。大きく震えて腰を引くハボックのボトムを弛めるとロイはスルリと手を滑り込ませた。
「これも、綺麗に剃ってやろう。あの剃刀で───興奮するだろう?」
「たい、さ…ッ」
 しっとりと湿気を帯びる茂みを軽く引っ張ってロイはハボックの耳を軽く噛む。指先に触れる茂みを絡めてクンクンと引っ張れば、それに合わせるようにハボックの体が震えた。
「頬に当てるだけでもゾクゾクしたろう?ここを剃ったら……もっとゾクゾクするだろうな」
「アッ、……くぅっ」
 触れる茂みが濡れてくるのを感じてロイは笑みを深める。股間を弄っていない方の手でボトムを引きずり下ろしてしまうと、ロイはハボックを洗面台に腰掛けさせた。
「たいさっ」
 双丘に触れるヒヤリとした感触に、ハッとしてハボックが声を張り上げる。降りようとしたハボックは、だがロイが剃刀を手に取るのを見て動きを止めた。
「好きだよな、ハボック……私がこれを使うのを見るのが」
「たいさ……」
「大丈夫、お前を傷つけるような事を私がするはずがないだろう?」
 ロイはそう言ってにっこりと笑う。
「綺麗にしてやるから」
 そう言うロイの剃刀を持った手がゆっくりと近づいてくるのを、ハボックは大きく見開いた目で食い入るように見つめたまま動くことが出来なかった。


いつも遊びに来てくださってありがとうございますv拍手も本当に嬉しいです〜、励まされますvv

相変わらずしょうもない話ですみませんー。いやダンナが髭剃ってるの見て、ロイが剃刀操るの見たらゾクゾクしそうだなーと思ったもので(苦笑)しかしどうしてこう、変態チックな方向へ話が進むんだかなー。でも、つるんなハボを美味しく頂く大佐の続きも書きた…(殴)ハボロイバージョンだとこうはならないだろうけど……(シミュレーション中)それでもやっぱり行き着く先はエロかもしれない(爆)

以下、22日拍手のお返事です。

摩依夢さま

ご心配をおかけしました。とりあえず何とかやっております。小話リンク、ありがとうございます!作品の雰囲気をぶち壊すなんてことはないですよー。それに摩依夢さまのお話も皆さんのお話と同じくらい素敵ですもんvうふふ、さあ、リンク出来るところまで話を進めなきゃ!摩依夢さまのお話と上手く繋げられるよう頑張りますねv
2011年01月23日(日)   No.8 (ロイハボ)

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