ロイハボ

=ハボロイ  =ロイハボ
=カプ色あり  =カプなし

2017年06月08日(木)
六月八日 その1
2017年05月20日(土)
黒スグリ姫29
2017年02月25日(土)
向日葵
2016年07月07日(木)
黒スグリ姫 七夕編
2016年06月08日(水)
やっぱりロイハボの日
2016年05月10日(火)
止水栓
2016年04月07日(木)
あの子をイジメるのは誰だ?!
2016年03月22日(火)
イーストシティのケーキ屋さん
2016年02月05日(金)
Tulip
2016年01月20日(水)
黒スグリ姫28

カテゴリー一覧
カプなし(303)
ハボロイ(32)
ロイハボ(101)
カプ色あり(61)
その他(16)

六月八日 その1
ロイハボ風味

「えーッ、今日は二人でゆっくり過ごすって約束だったじゃないっスかッ!」
 そろそろ出かけようと用意をしていた時、不意に鳴り響いた電話に出るロイを心配そうに見つめていたハボックは、電話を切ったロイの唇から出た言葉に不満の声を張り上げる。非難の色を滲ませる空色に睨まれて、ロイは肩を竦めて答えた。
「仕方ないだろう、急ぎの書類が出てきたというんだから」
「アンタ、書類全部片づけたって言ってなかったっスか?」
「片づけたとも!今回書類を留めていたのは私じゃないぞ」
 私のせいじゃないと主張するロイをハボックはじとーッと見つめる。そんなハボックにロイはため息をついて立ち上がった。
「とにかく中尉が来いと言ってるんだ。行かない訳にはいかないだろう?」
「そりゃそうっスけど」
「他にも急ぎの案件があるらしいしな」
「え?──ええーッ?!じゃあ書類にサインしたらすぐ帰ってくるんじゃねぇのッ?」
 ぼそりと付け加えられた言葉にハボックは椅子から飛び上がる。リビングから出ていくロイを追いかけてハボックは言った。
「オレ、ずっと楽しみにしてたんスよッ?今日は絶対大佐と過ごすんだって、演習だって書類だって残さないように頑張ったのにッ!」
「仕方ないだろう、仕事だ」
「……オレと仕事とどっち取るんスか?」
 思い切り頬を膨らませて言うハボックにロイは足を止めて振り向く。見つめてくる空色を見返してロイは言った。
「お前に責められるより中尉に怒られる方が怖い」
 司令部最強の女性と天秤にかけられてハボックが目を見開く。むぅぅッとへの字に引き結んだ口を開いてハボックが叫んだ。
「もういいッ、浮気してやるッ!」
 その声に玄関を出ていこうとしていたロイが振り向く。ハボックを見てニヤリと笑った。
「浮気?お前が?出来もしないことを言うな」
「な……ッ?」
「グダグダ言わずにイイ子にして待っていろ」
 ロイはそう言うと丁度迎えに来た車に乗って行ってしまう。
「大佐の……大佐の馬鹿ァッッ!!」
 あっと言う間に小さくなる車に向かって空しく怒鳴り声を張り上げたハボックは暫くその場に立ち竦んでいたが、やがて肩を落として家に戻る。ボスンとソファに腰を下ろして、ハボックはクッションを抱き締めた。
「大佐の馬鹿……今日はずっと二人でいられると思ったのに」
 六月八日、二人にとって特別な日であるこの日を毎年色んな形で祝ってきた。今年は何ヶ月も前から二人一緒に休みを取ろうと決めて、絶対に仕事を残したりしなよう頑張ってきたのだ。
「大佐……」
 クッションをギュッと抱き締めてハボックはロイを呼ぶ。そうすれば出かけ際ニヤリと笑ったロイの顔が浮かんで、ハボックは眉間に皺を寄せた。
「いいもん、大佐が仕事だって言うならオレ一人で遊んでやるッ!オレだって女の子の一人や二人ひっかけられるんだからなッ!」
 一人置いてきぼりにされた上、自分に浮気は出来ないと決めつけられた事にムカムカしてハボックはそう言って立ち上がる。抱き締めていたクッションを投げ捨て、ハボックは足音も荒く家を飛び出した。

「オレだって大佐とつきあう前は結構モテたんだからなッ」
 ハボックはフンと鼻を鳴らして通りを歩いていく。ちょっと考えて若い女の子に人気のショップが立ち並ぶモールへと足を向けた。
 雨の季節を前に貴重な晴れを楽しもうとショップに挟まれた通りには結構な人が出ている。ハボックはクレープショップに並ぶ女の子たちに近づいていった。
「やあ」
 にっこりと笑いかければ友達同士おしゃべりしていた女の子たちがハボックを見る。驚いたように目を見開いた女の子がサッと顔を赤らめた。
「ここのクレープ美味しいんだって?オススメ、教えてくれる?」
 おごるからさ、と笑いかければ女の子たちが顔を見合わせる。一人の子が店のメニューを指さして答えた。
「一番の人気はこれですけど……私たち、クレープよりアイスかなぁって話してて」
「えっ?あ、ちょっと!」
 じゃあ、とそそくさと言ってしまう女の子たちの背を見送ってハボックはため息をつく。その後も何人も声をかけてみたものの、反応は似たり寄ったり。浮気どころか一緒にお茶も飲む事も出来なかった。
「なんで……?」
 声をかけた時の反応は決して悪くない。嫌そうな素振りもなければ、むしろ顔を赤らめたりしてハボックに気があるようにさえ思える。だが、どの女の子もハボックの誘いに乗るどころか逃げるように行ってしまうばかりだった。
「クソーッ、これじゃ大佐に馬鹿にされる」
 出掛けに笑っていたロイの顔が思い出されてハボックは悔しそうに爪を噛む。その時、ポツリと頭に当たる感触に空を見上げればいつの間にか曇っていた空からバラバラと雨が落ちてきた。
「うっそ!なんだよ、ゲリラ豪雨ッ?!」
 突然の雨にハボックは慌てて店の軒下に逃げ込む。僅かの間にびっしょりと濡れてしまったシャツを見下ろしてため息をついた。
「もー、サイアク」
 ナンパはちっとも上手くいかない上に突然の雨でびしょ濡れだ。がっかりと肩を落としたハボックは、雨宿りした店が喫茶店だと気づいて扉を押した。
 カランとドアベルを鳴らして中へと入れば店の女の子がハボックを見る。見開く瞳が濡れ鼠の自分を非難しているように感じて、ハボックは肩を窄めて言った。
「ちょっと濡れちゃってるんだけど、いいかな?」
「えっ、あ、はいっ!勿論です、どうぞッ!」
 ハボックの言葉に女の子は弾かれたように答える。案内されたテーブルにつくとホットコーヒーを注文した。
「あーあ……やんなっちゃう」
 折角の日にロイは仕事に出かけ、一人置いてきぼりを食らった自分は一緒にコーヒーを飲んでくれる相手もみつけられないまま濡れ鼠だ。運ばれてきたコーヒーを前にテーブルに頬杖をついてぼんやりと窓から外を眺めていたハボックは、不意にさした影に顔を上げた。
「やあ」
「────誰?」
 親しげに話しかけてきた男をハボックは胡散臭げに見上げる。にっこりと笑って男はハボックに尋ねた。
「一人?」
「そうだけど」
 ハボックの答えに男はテーブルを挟んだ向かいの席に腰を下ろす。他に幾らでも開いている席があるにも関わらず相席してくる男を睨むハボックに構わず、男はニコニコと話しかけてきた。
「一人なら俺と一緒にどっか行かない?」
「は?」
「ちょっとその辺うろうろして……そうだ、その濡れた服の代わりの、プレゼントするよ。映画見てもいいし、その後は一緒に飲みに行かないか?いい店があるんだ。な?そうしようぜ」
「なんでオレがアンタと一緒に……」
 勝手に話を進める男にハボックは眉間に皺を寄せる。だが、目の前の男がさらさらとした黒髪と切れ長の瞳であることに気づいて僅かに目を見開いた。
(ちょっと大佐に似てる……?)
 そう思ってじっと見つめれば男がニッと笑う。テーブルに置かれたハボックの手に己のそれを重ねて言った。
「行こうぜ。雨もあがったみたいだ」
 言って手を引かれるままにハボックは立ち上がる。ハボックの分も一緒に金を払う男についてハボックは店を出た。
「じゃあまず服を買いに行こう。知り合った記念にプレゼントするよ、────えっと……」
「ジャン」
 名を呼ぼうとして口ごもる男にハボックは短く答える。それを聞いて男も笑って言った。
「俺はニコラス、ニコルでいいぜ、ジャン」
「ああ、ニコル」
 頷くハボックの肩を抱いてニコラスはゆっくりと歩き出す。
(オレだって浮気くらいできるんだからなッ)
 ハボックは脳裏に浮かんだロイに向かってそう言うとニコラスについて歩きだした。


いつも遊びに来て下さってありがとうございますv
さて、ロイハボの日ですね!先日のロイの日は尾瀬に行っていてすっかり忘れ去っていたのですが、一応思い出しましたよ!と言いつつ書きあがらなかったんですけど(苦笑)いやあ、思ったより長くなりそうで、端折って書き上げちゃおうかとも思ったのですが、折角だしちゃんと書こうかなぁと。そんなわけで続くですー。なるべく間をおかずに続き書こうと思いますので、よろしければお楽しみ下さいv
2017年06月08日(木)   No.496 (ロイハボ)

黒スグリ姫29
ロイハボ風味

「ハボック、今度の土曜日、花霞公園に花見に行かないか?」
 学校の帰り、駅前の喫茶店でテーブルを挟んで向かいに座ったロイが言う。ハボックはパフェを掬っていた手を止めてロイの顔を見た。
「花霞公園?そう言えばこの間ヒューズ先輩が公園の桜が満開ですっごく綺麗だって言ってたっス」
 ハボックの口から出た親友の名に内心顔を顰めながらロイはさりげなくその名をスルーする。
「そろそろ散り始めてるからな、今週末くらいが見納めだろう。池のボートから見る桜は毎年それは見事なんだ」
 だからどうだと尋ねるロイにハボックが眉を寄せた。
「オレ、あそこの公園のボートって乗ったことないっス。手漕ぎっしょ?」
 上手く漕げないんスもん、と唇を尖らせるハボックにロイはクスリと笑った。
「私が漕ぐから大丈夫さ。池の上からの眺めをお前と一緒に見たいんだ」
 そう言って見つめればハボックの白い頬が薄紅に染まる。そんな様にドキリとするロイに気づかずハボックはにっこりと笑った。
「だったらオレ、サンドイッチ作って持ってくっス!」
「サンドイッチ?でも大変じゃないか?」
「平気。先輩に黒スグリのジャムのサンドイッチ、食べて欲しいしっ────オレの作ったサンドイッチじゃ嫌?」
「そんなはずないだろうッ、しかもあのジャムのサンドイッチならなにがあっても食べたいさ!」
 ちょっぴり不安そうに言うハボックにロイが答えれば、一瞬見開いた空色が笑みに解ける。「よかったぁ」と笑うハボックに、ロイはドキドキと高鳴る心臓を沈めようとガブリとコーヒーを飲んだ。
「それじゃあ土曜日、駅前に十一時でいいか?」
「はいっ、楽しみっス!」
 早起きしなきゃ、と嬉しそうに笑ってパフェを食べるハボックをロイは目を細めて見つめていた。

「せんぱぁい!」
 駅前の時計台の下、ロイは呼ぶ声に読んでいた本から目を上げる。そうすれば大きなバッグを肩にかけたハボックが手を振って駆けてくるのが見えた。
「先輩、いっつも早ぁい!オレ、一度も先に来たことなくて、待たせてばっかりでごめんなさい」
 ハアハアと息を弾ませながらハボックが言うのに、ロイは手にした本を鞄に入れながら答えた。
「待つと言っても精々五分かそこらだよ。それに今日はサンドイッチを作ってきてくれたんだろう?楽しみにしてたんだ」
「あ、はい。上手く出来たか自信ないっスけど」
「お前が作ってくれたんだ、きっと旨いさ」
 ちょっぴり自信なさげに言うハボックにロイが言えばハボックが笑う。バス停に向かって歩きだそうとしたハボックの肩からロイは手を伸ばして大きなバッグを取り上げた。
「あ、先輩!平気っス、オレ、持つから」
「いいから。作るのをやってくれたんだから持つくらいするさ」
「うわぁ、これで美味しくなかったらどうしよう」
 ロイの言葉にハボックが首を竦める。それでも有り難くロイに荷物を任せて歩き出せば、丁度バスがやってくるのが見えて二人は小走りに走ってバスに乗る人の列の後ろについた。バスに乗って二十分ほどもすると公園が見えてくる。遠目にも桜が満開なのが見て取れて、ハボックが空色の目を見開いた。
「うわぁ、すごい満開!早く着かないかな」
 ワクワクとした様子で言うハボックにロイはクスリと笑う。バス停に着くとハボックはタラップから飛び降りるようにしてバスから降りた。
「先輩!早く早く!」
「桜は逃げないよ、ハボック」
 少し先を行きながら振り向いてロイを急かすハボックの手をロイは伸ばした己のそれで握る。そうすれば顔を赤らめながらもハボックはロイと並んで公園に向かっていった。
「うわぁ……」
 公園の入口を抜ければ満開の桜が二人を出迎える。青い空をバックに咲き誇る桜の花を見上げてハボックが感嘆のため息を零した。
「すっごい綺麗……オレ、こんな満開の時に来たの初めてかも」
「天気がいいから余計に綺麗に見えるな」
「うん、空が青いからホント綺麗っス」
 そう言って空色の瞳に桜を映して笑うハボックにロイはほんの少し見蕩れてしまう。「先輩?」と不思議そうに呼ばれて、ロイは慌てて少し先の桜を指さした。
「あの辺りなんてどうだ?昼も近いし、早速だが弁当を食べよう」
「ふふっ、先輩ってば花より団子っスね」
 クスクスと笑いながらもハボックは繋いだ手を引いてロイが指さした先へと向かう。満開の桜の下、レジャーシートを敷いて腰を下ろした。
「はい、先輩、お手拭き」
「用意がいいな」
 差し出されたウエットティッシュを受け取りながらロイが言う。ハボックはバッグの中からランチボックスを取り出して二人の間に広げた。
「えっとね、これが卵でこっちがハムとレタス。これがツナでこれが黒スグリのジャムとスライスチーズ」
「ジャムとチーズ?一緒に挟まってるのか?」
 指さしながらのハボックの説明にロイが目を丸くする。そんなロイにハボックが笑って答えた。
「あー、先輩もやっぱり言った!ジャムチーズって言うとみんな変な顔するんスよね。でも、チーズケーキがあるんだからそんな変なことないっスよ」
 食べて食べてと言われて、ロイはジャムとチーズのサンドイッチを手に取る。カプリと噛みついてモグモグと口を動かしながらロイは大きく頷いた。
「うん、旨い。そうか、確かにチーズケーキを考えればおかしくないな」
「でしょ?」
 ロイの言葉にハボックは笑って卵のサンドイッチに手を伸ばした。
「オレ、卵サンド大好き」
「マヨネーズで和えたやつか。私も好きだよ」
 卵、ハムレタスと順に食べて、ロイは別のランチボックスに入っているラップの包みを手に取った。
「これは?おにぎり……じゃないな」
 ラップで茶巾絞りに包まれた白っぽい塊を見てロイは首を傾げる。ハボックはラップの包みを手に取ると広げてロイに見せた。
「ポテトサラダっス。こうしとくと齧ればいいから皿もフォークもいらないっしょ?」
「なるほど」
 言いながら齧って見せるハボックにロイもラップを広げて齧る。桜を見上げながら食べる弁当は思った以上に美味しく楽しくて、二人はあっと言う間にデザートのイチゴまで平らげてしまった。
「ああ、旨かった」
「ホントっスか?よかったァ」
 満足そうに呟いて紅茶を口にするロイにハボックが嬉しそうに笑う。
「とても美味しかった。次の時も頼むよ」
「えへへ、よかった」
 ロイの言葉にハボックが嬉しそうに笑う。空になったランチボックスを片づけようと伸ばしたハボックの手をロイがキュッと握れば、ハボックがびっくりして顔を上げた。
「今まで食べた中で一番美味しいサンドイッチだった。特に黒スグリのジャムとチーズのやつ」
「先輩……」
 そう言って見つめてくる黒曜石にハボックが擽ったそうに首を竦める。
「あのね、今日は先輩にサンドイッチ食べて貰おうって、早起きして作ったんス。作ってる間、先輩はどんなサンドイッチが好きかなぁとか、美味しいって言ってくれるかなぁとか、そんな事ずっと考えててすっごく楽しかった」
「ハボック」
「今度はおにぎりと卵焼きに挑戦するっスね」
 にっこりと笑うハボックにロイは顔を近づける。チュッと唇をあわせれば、ハボックが真っ赤になって顔を背けた。
「先輩っ、ボート乗るんでしょッ!ボート!オレ、早く乗りたいっス!」
 わたわたとランチボックスを片づけるハボックにロイはクスリと笑う。片づけるのを手伝ってバッグに入れると、立ち上がってシートを畳んだ。
「先輩、ボート漕ぐの得意?」
「まあ、人並みには」
 ボート乗り場に向かって歩きながらハボックが聞く。見上げてくる空色にロイが答えれば、ハボックがムゥと鼻に皺を寄せた。
「オレが漕ぐと何故だか曲がってっちゃうんスよね」
「左右のバランスが微妙に違ってるんだろう」
「言うの簡単!でも出来ない!」
 唇を突き出して言うハボックにロイはクスリと笑った。
「一緒に漕げばすぐ感覚をつかめるさ」
 そう言って繋いだ手をギュッと握れば一瞬目を瞠ったハボックが擽ったそうに笑う。ボート乗り場で順番を待つ人の列に並ぶと十分ほどで順番が来た。
「ハボック」
「あ、ありがとっ、先輩……っ」
 先にボートに乗り込んだロイが伸ばした手に掴まってハボックは岸からボートへと移る。ぐらりと揺らいだ足下に思わずロイの胸にしがみつけば、回された腕にハボックはホッと息を吐いた。
「大丈夫か?座るぞ?」
「あっ、はいっ」
 耳元で聞こえた声にちょっぴりドキドキしながらハボックは頷いてゆっくりと腰を落とす。ふと乗り場の方へ目をやれば、目があった女の子たちが慌てて目を逸らすのを見て首を傾げた。
「ハボック?」
「あ、大丈夫っス」
 向かい合わせに座ったロイに声をかけられ、ハボックは答える。それに頷いて、ロイはゆっくりとオールを動かし始めた。ギィ、ギィとロイが漕ぐのに合わせてボートは岸を離れて池の奥へと進んでいく。池の周りを囲む桜の木々を見上げて、ハボックは空色の目を見開いた。
「うわぁ……ここから見ると全然景色が違う」
 池の周りをぐるりと囲むように植えられた桜の木はその枝に数え切れない花をつけている。水面に映る満開の桜の姿と散った花弁が水面に浮かぶのとが相まって、まるで無数の花に閉じこめられているように錯覚させた。
「きれい……花びらが池に散って絨毯みたい」
「花筏と言うんだよ」
「ホントだ、筏みたいに見えるっスね」
 ロイの言葉にハボックはボートの近くに揺蕩う桜の花びらをそっと手で掬う。掌の上の花びらを見つめて、ハボックが言った。
「桜の花って散る間際になると真ん中がほんのり紅くなるって知ってる?先輩」
「真ん中が紅く?それは知らなかったな」
「ホント?うふふ、先輩に一つ教えちゃった」
 何でも知っているロイに知らなかったことがあったと、ハボックが嬉しそうに笑う。丁度流れてきた桜の花を掬い上げてロイに見せた。
「ほら、真ん中が紅いっしょ?これはもうすぐ散りますよーって言うサインだってこの間テレビで言ってたっス」
 そう言ってハボックが差し出した掌の上の桜の花をロイはオールを漕ぐ手を止めて摘む。中心を紅く染めた花を見つめた視線をハボックへと移した。
「先輩?」
 じっと見つめてくる黒曜石にハボックが尋ねるように首を傾げる。白い顔の目元をうっすらと刷毛で刷いたように薄紅に染めて見つめてくるハボックに、ロイは背筋がゾクリと震えたように感じた。
『散る間際になると真ん中がほんのり紅くなるって、知ってる?先輩』
(散る間際────散らせてしまってもいいだろうか)
 薄紅に染まる目元と中心を紅く染めた桜の花がロイの中で重なり、ロイは腰を上げるようにして向かいに座るハボックに手を伸ばした。ハボックの肩に手をかけ、そのままのし掛かるように体重をかければ狭いボートの中、ハボックの体がゆっくりと背後に倒れた。
「せんぱい……?」
 己の体に跨るようにして見つめてくるロイをハボックが空色の瞳を見開いて見上げる。不思議そうに見つめてくる縁を紅く染めた空色にロイが堪らず身を寄せようとした時。
「うわぁ……こうやって見ると凄いきれいっスよ、先輩」
「────え?」
「ほら、先輩も寝ころんでみて」
「えっ、……うわっ」
 言うなりグイと腕を引かれて、ロイはハボックの横に倒れ込む。「ほらほら」と指をさされて背後を振り向いたロイは、真っ青な空をバックに広がる桜の花に目を見開いた。
「ね?すっごいきれいっしょ?」
 そう言う声がした方を見れば、楽しそうな笑みを浮かべた空色が見つめてくる。その瞳に宿る無邪気な色を目を見開いて見つめたロイは、一つ息を吐き出すとボートの中に仰向けに寝ころんだ。
「本当だ、凄いな」
「でしょ」
「ちょっと狭いがな」
 抱いていた邪な考えを誤魔化すようにおどけた調子で言えばハボックがクスクスと笑う。
 寄り添う細い体の体温を感じながら、ロイは青空に広がる桜の花を見上げたのだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。
お久しぶりになってしまいましたー、お元気ですか?もう五月も半ばを過ぎたというのに今更桜でもないんですが、折角書いたのでアップしてみました(笑)実はスケート話も書こうと思っていたのですが、気が付いたら春になってたもので(苦笑)でも、ニュースで「桜の花の中心が紅くなると散るサイン」っていうのを聞いて、もうこれ絶対姫ハボ!ってずーっと思っていたんですよね。ジャムチーズのサンドイッチはうちではよく作るんですが、大体びっくりされます(笑)ポテサラは無精者の方法。でも便利です(笑)
最近集中して書けなくて、ちっとも更新出来てないのですが、色々ネタはたまってたりします。そういや来週は年に一度のサイトの誕生日……。実は姫ハボで無配本出したかったんですよ。ええ、サイトには載せられないエチを!でも、今の自分の体たらくを思うととても間に合いそうにないし、そもそもマジで貰ってくれる人いない気が……この日記も読んでもらえてるのか怪しいものだ(苦笑)んー、でも時間かかっても書きたいなぁ。とりあえず去年までの無配本配布はやろうかと思っています、一応〜。

スマホに変えてからちょこちょこゲームをやってみてます。続いてるのはねこあつめとスクフェスとデレステと、そしてふにゃもらけ。デレステもそうだけど、ふにゃも部屋を飾りつけするのが楽しいですねvまあ、センスがないので大したことないんですが(笑)ちなみにうちのふにゃの名前は「はぼっくすきー」です、てへvスクフェスのユーザー名がジャン、デレステのプロデューサー名がハボックなので、ふにゃははぼっくにしようと思っていたのですが、つける段になってなんか恥ずかしくなって……いや、はぼっくだろうがはぼっくすきーだろうが変わんないんですけどっ!まあ、そんなでちまちまゲームもしてます。ふにゃやってる方よろしければ遊びに来て下さいね〜v

息子が唐突にPS2を出してきてゲームしてます。鋼、懐かし〜〜vvそして画質荒い!(笑)アルモニ、やっぱり泣ける。そして大佐と少佐、激強っスね(笑)今はシャドウハーツやってますが、このゲームも大好きだったなぁ。vitaとかでリマスター版出してほしいけど、これ作ったゲーム会社確か潰れたかなにかしたんですよね……ああ、勿体ない!ジャッジメントリングとか面白いシステムなのになぁ。ストーリーもすごく好きだよ。音楽も聞いてて好きだったなーと思ったらつい、アマゾンでサントラ買ってしまいました(笑)
2017年05月20日(土)   No.494 (ロイハボ)

向日葵
ロイハボ風味

「ローイ!待って、ロイ!」
 前を行くすらりとした姿を追いかけてまだ小さな子供は必死に手を伸ばす。そうすれば振り向いた黒曜石が優しく細められた。
「ジャン」
「ロイっ」
 子供は立ち止まった年嵩の少年の胸にぱふんと飛び込む。少年は飛びついてきた子供の金色の頭を撫でてその空色の瞳を覗き込んだ。
「どうした、そんなに走ったら転ぶぞ」
「だって、ロイ、どんどん行っちゃうんだもんっ」
 ムゥとまだ丸みを帯びた頬を膨らませる子供に少年はクスリと笑う。そうすれば益々頬を膨らませる子供に少年は「ごめんごめん」と笑って、指にはめていたリングを外した。
「笑ったお詫びにこれをあげるよ」
「いいの?これ、ロイの大事な指輪じゃないの?」
「大事な指輪だからお前にあげるんだよ」
 そう言って見つめてくる黒曜石に子供は見開いた目を嬉しそうに細めた。
「ロイ、大好きっ!ずっと側にいてね」
「私もお前が好きだよ、ジャン。ずっと側にいる。この指輪はその印だ」
「ほんと?もうおいていったりしない?」
「しない。約束する」
 言いながらまだ細い指に指輪をはめて抱き締めてくれる少年に、金髪の子供はギュッと抱きついて柔らかい頬をすり付けた。


「────」
 木の幹に寄りかかっていたオレはどこからか聞こえた鳥の声に目を開ける。そうすれば青く晴れ渡った空が目に飛び込んできて、たった今まで見ていた光景が夢だったのだとしれた。
「……ッ」
 オレはそんな夢を見てしまったことに苛ついて、懐から煙草のパッケージを取り出す。気持ちを落ち着けようと煙草を吸おうとしたオレは、中が空なのに気づいてクシャリとパッケージを握り潰した。
「くそッ」
 ニコチンで宥められなかった気持ちは余計にささくれだって、オレは乱暴な仕草で立ち上がるともたれ掛かっていた木から離れて歩きだした。
 オレの名はジャン・ハボック。このアメストリス学院の大学に通う一年だ。休講になってぽっかりと空いた時間を潰そうと学院の中庭に出たオレは秋めいてきた風に誘われるまま気持ちのよい木陰に座り込み、そのまま転た寝してくだらない夢を見てしまったらしかった。
「……ッ」
 オレは苛々と頭を振ってくだらない夢の欠片を頭の中から追い出す。思い出したくない面影を何とか追い出したと思ったその瞬間。
「ハボック」
 あの頃より少しトーンの下がった、だが変わらず聞く者を引きつける甘いテノールが背後から聞こえる。オレは瞬間止めた足を無理矢理動かしてその場から立ち去ろうとした。
「ハボック」
 だが、そんなオレの背中に再び声がかかる。そうなればそのまま立ち去ることも出来なくて、オレは唇を噛み締めて振り返った。
「──なんか用っスか?」
「冷たいな、用がなければ声をかけちゃいかんのか?」
 振り返ったオレに綺麗な女性を連れたロイが笑いかけてくる。ゆっくりと近づいてくるロイに半身背を向けるオレに、ロイは数歩離れたところで足を止めて言った。
「最近家に帰ってないんだって?おばさんが寂しがってたぞ」
「別に帰る用事もないっスから」
「食事ついでに顔を見せればいいじゃないか」
「アンタに関係ないっしょ」
 諭すように言う黒曜石を睨んでオレが言えば、ロイの腕に細い腕を絡めていた女性がロイとオレを見比べて首を傾げた。
「マスタング君の知り合い?」
「幼馴染みなんだ、赤ん坊の頃から知ってる」
「あ、キミがそうなんだ!ねぇ、キミ。マスタング君の子供の頃ってどんなだった?」
 オレとロイが幼馴染みだと知った途端、興味津々の体で身を乗り出してくる女性にオレはプイと顔を背けて歩き出す。そのオレの背に「今度食事に行こう」と誘うロイの声が飛んできて、オレは唇を噛み締めて振り返った。
「食事なら彼女と行けばいいっしょ!」
「ミリアは単なる研究室の同僚だよ」
「やーん、マスタング君、冷たいっ」
 ロイの言葉に女性が可愛らしく唇を突き出して抗議する。それに答えるロイの声を背に、オレは逃げ出すように足早にその場を離れた。


 いつからだろう。ロイに対して素直になれなくなったのは。
 小さい頃のオレはいつもいつもロイの後をついて回っていた。ロイが話しかけてくれるのが嬉しくて、色んな事を一緒にするのが楽しくて、それはもうロイのことが好きで好きで大好きで。いつだってロイの手を握り締めて例え一時でもロイの側を離れるのが嫌だったのだ。
 そんなオレだったのにいつからか段々とロイに対して素直に接しられなくなっていた。ロイの事ばかり見つめていた視線をロイに向けられなくなり、ロイの手を握り締めていた手はロイに伸ばせなくなった。高校、大学とロイが進んでいくうち、ロイの周りには色んな人たちが集まってくるようになった。男も女もロイの周りにいる人たちは何かしら秀でていて、ちっぽけな子供はロイの側にいられなくなった。それでも変わらずロイはオレに話しかけてきたけど、ロイの側には大抵綺麗な女の子が一緒にいたから、オレはそんなロイの姿を見ていたくなくていつだってロイに乱暴な言葉を投げつけて逃げるようにロイから離れるのが常だった。小さな頃大好きでいつも追いかけていたロイは、今のオレにとってはあまりに眩しすぎてとてもじゃないけど側にいるどころか見つめていることすら出来なかった。


 内心の苛立ちを押し隠してドスドスと足音も荒く歩いていたオレは、いつの間にかたどり着いていた校舎を見上げてため息をつく。このアメストリス学院に入ったのもロイを追いかけての事だったけれど、今となってはその事を激しく後悔していた。
 キュッと唇を噛んだオレはいつも首から下げているチェーンの先につけているペンダントトップ代わりの物を服越しに握り締めると、校舎の中へと足を踏み入れる。時計を見れば丁度メシ時で、オレは学生達が行き交う廊下を学食に向かって歩いていった。
「おう、ハボ!」
「ブレダ」
 学食には入ろうとすると丁度向こうから歩いてきたブレダが声をかけてくる。連れだって中に入り定食を買う列に並んだ。
「今日の定食はメンチカツか。ご飯大盛りでも足りねぇな……うどんでも足すか」
「食いすぎだろ、それ」
「脳味噌使うには栄養が必要なんだよ」
「脳味噌じゃなくて全部腹にたまってんじゃね?」
 ブレダの逞しい腹をつつけばブレダが「なんだと」と腹を膨らませる。それならばと軽く叩けばいい音がするのがおかしくて笑ったオレは、頬に視線を感じて振り向いた。
「お、学院のプリンス、マスタングさんじゃん」
 そう言うブレダの声を聞きながらオレはこっちを見つめてくるロイに向けていた視線をプイと逸らして背を向ける。そうすれば見つめてくる強い視線が消えて、オレは知らず詰めていた息を吐き出した。
「なんだよ、学院のプリンスって」
 オレはさっきブレダが言った言葉を思い出して尋ねる。順番が来て定食の皿をトレイに乗せながらブレダが答えた。
「知らねぇのか?マスタングさんと言えば眉目秀麗、頭脳明晰、学院中の女の子どころか男までもが憧れる学院のプリンスだろ?」
「んなの、聞いたことねぇよ。学院のプリンスなんて……馬鹿じゃねぇの?」
「そうかぁ?結構あってると思うけど」
 ブレダはそう言いながらトレイの上にコロッケやらマカロニサラダやらの小鉢を次々と乗せていく。学食で食べるには結構なお値段をレジで支払ったブレダと一緒に、オレは手近のテーブルに腰を下ろした。
「じゃあお前はどんな呼び方がいいと思うんだよ。幼馴染みなんだろ?マスタングさんと」
「えっ?」
 唐突にそんなことを言われてオレはオムライスを食べようとした手を止める。目を丸くするオレにブレダが言った。
「みんな知ってるぜ?マスタングさんとお前が幼馴染みだって」
「────なんでっ?」
 オレは学院に入ってからロイと幼馴染みだなんて誰にも言ってない。それなのにみんなが知ってるってどういう事だと問い詰めるオレにブレダが小首を傾げた。
「さあ、誰かが言ったんじゃないか?」
「誰かって誰がッ?!」
 オレが言ってないのに一体誰が言うんだと喚くオレに、ブレダはメンチカツを齧りながら答えた。
「お前じゃないならマスタングさんじゃねぇの?」
「────え?」
 ロイが?なんでロイがオレと幼馴染みだなんて事、みんなに言って回る必要があるんだ?
「そんなの俺が知るかよ。直接マスタングさんに聞けばいいだろ」
 なんでと呟くオレにブレダは何でもないことのように言う。
「聞けるわけないだろ」
「なんでだよ、幼馴染みなんだろ?」
「何でだっていいだろ!それよりオレがアイツと幼馴染みだって事言うな!」
「言うなって……今更じゃねぇ?まあ、お前が言うなって言うなら言わねぇけど」
 ブレダは不思議そうな顔をしながらもそう言ってコロッケを頬張った。そんなブレダにオレは小さくため息をついてオムライスを口に運ぶ。
(ロイがオレと幼馴染みだって言って回るなんて……そんなことありえねぇ)
そんな事をロイがわざわざみんなに知らせる理由などありはしないのだ。ロイにとってオレはもう取るに足らない大勢の中の一人でしかないんだから。そう考えれば不意に沸き上がる胸の痛みに、オレはシャツの中のペンダントトップをギュッと握った。


 午後の講義の終わりを告げるベルが鳴り響くと講義室の中にざわざわとした空気が広がり始める。教科書をバッグに放り込み講義室を出れば、すれ違う友人達が遊びに出かけないかと声をかけてきた。
「悪い、今日はパス」
 普段なら一も二もなく乗る誘いに、今日はなんだか乗る気になれず、オレは手を振って誘いを断る。その理由を探れば思い出したくない面影が浮かびそうで、オレは軽く頭を振るとアパートに帰る為に学院の校舎を出た。門に向う間にも何度かかけられた遊びに誘う友人の言葉に断りの返事を返して、歩きながら煙草を吸おうとして懐を探ったオレは、いつも入っている筈のライターがないことに気づいた。
「あれ?どっか他のところに入れたっけ?」
 バッグの中から新しい煙草を懐に移した時、中にライターは入ってなかっただろうか。怪しい記憶を辿りながら服についているポケット全部に手を突っ込んでみたが、やっぱりライターは見つからなかった。
「落とした?どこに────あ」
 広い大学の中、落とした場所など判りっこないと思った次の瞬間中庭で煙草を吸おうとしたことを思い出す。きっとあそこだと、オレは外へ向かおうとした足を中庭へと向けた。
「確かこの辺で……、あった!」
 転た寝していた木の側の地面を探せば、程なく芝生の間に銀色のライターが落ちているのを見つけてオレはホッと息を吐く。バイトで貯めた金で買ったライターはそれなりの値段がするもので、オレは掌で銀色のライターの表面をこすって綺麗にするとポケットに入れて歩きだそうとした。その時。
「ハボック」
 不意に聞こえた声にオレは一瞬踏み出そうとした足を止める。だが、無視して再び歩きだそうとすれば伸びてきた手がオレの腕を掴んだ。
「ッ、離せよッ!」
 オレは声を張り上げロイの手を振り払おうとする。だが、思いの外強い力にそうすることが出来ず、オレは見つめてくる黒曜石をキッと睨みつけた。
「なんなんだよ、離せって言ってるだろッ!」
 じっと見つめてくる瞳の強さにオレは堪らず大声を上げる。そうすればロイが口を開いて言った。
「ブレダと仲がいいんだな」
「は?」
「講義が終わればいつだって誘いに来る連中がいるし」
「なに言って────」
「私と幼馴染みだと知ればちょっかいをかけてくる輩も減るかと思ったのに」
 そう言うロイの声に滲む不機嫌さにオレは驚いて目を瞠る。見つめてくる黒曜石に浮かぶのが何なのか、理解出来ずにいればロイが一つため息をついて言った。
「小さい頃はいつだって私の事を見つめて私の事を追いかけてきたのにな。置いていかないで、ずっと一緒にいてって、そう言って」
「な……ッ」
 懐かしいあの頃の夢を見ていた事を見透かされたように言われて、オレはカッと顔を赤らめる。そんなオレの頬に手を寄せてロイは言った。
「いい加減素直に私を見たらどうだ?私もそろそろお前に周りに群がってくる奴らを追い払うのに飽きてきたぞ」
「なに訳の判んないこと言ってんのさッ!」
 ロイの言うことはまるで意味が判らない。こうして間近でロイの存在を感じているのがどうにも辛くて手をふりほどこうとすれば、逆にグイと引き寄せられてオレは目を見開いてロイを見た。
「私を好きだと言っただろう?ずっと一緒にいると約束したじゃないか」
「ッ、子供の時の話っしょ!そんなの今更────」
「じゃあ、これは?」
 ロイはそう言うなりオレが首から下げているチェーンを引き出す。あっと思った時には目の前にチェーンに通した指輪がぶら下がっていた。
「約束の指輪だ」
「ッッ!」
 ニッと笑う黒曜石にオレは返す言葉もなく目を逸らす。そんなオレの顎を掴んで間近からオレの顔を覗き込んでロイは言った。
「ずっと好きだ、ずっと一緒にいる。そう約束したな」
「ッ、そんなの、子供の時のつまんない約束っしょッ」
「でもずっとこうして指輪を持ってた」
 そう言われてオレは唇を噛み締める。指輪にそっと口づけてロイは言った。
「私は子供の時の話だなんて思ってないよ。ずっとずっとお前が好きだ。子供の頃も今も変わらず」
 静かに、でもきっぱりと告げるロイをオレは驚いて見る。そうすれば昔と変わらない優しい光をたたえた黒曜石がオレを見つめていた。
「好きだよ────愛してる、ジャン」
「嘘言うなッ!オレの事なんてもうなんとも思ってないくせにッ!」
 ロイの側にはいつだって綺麗な女の子や優秀な友人たちが沢山いた。そんな連中に囲まれて楽しげに話すロイはとても遠くて、オレなんてもうロイにとっては子供のころから知っているただの知り合い、そんなものでしかないに違いないのに。
「────私としてはせっせと誘いをかけているつもりだったんだがな。つれなくしてたのはお前の方だろう?いくら食事に誘っても遊びに誘ってもちっとも首を縦に振ってくれなかったじゃないか。他の連中の誘いにはホイホイついて行く癖に」
「ッ、ホイホイってなんだよッ!」
「それを私がどういう気持ちで見ていたと思ってるんだ?」
 そう言う黒曜石の瞳に浮かぶのが嫉妬だと気づいてオレは目を瞠る。呆然と見つめるオレの頬にロイが手を伸ばしてきた。
「好きだよ、ハボック。向日葵みたいに明るいお前が私はずっと好きだった。だから昔のようにずっと私を見てくれ、私だけを」
「ロイ……」
 真摯な瞳で真っ直ぐに見つめてロイが言う。端正な顔が近づいてきたと思うとその唇にオレのそれを塞がれて、ビクリと震えてロイを突き放そうとしたオレを、だが力強い腕がそれを赦さなかった。
「ん……ッ、ンンッ!」
 重なった唇から忍び入ってきたロイの舌にきつく舌を絡め取られてオレはロイの胸に縋りつく。震える手でロイのシャツを握り締めるオレにロイは何度も何度も口づけた。
「好きだ、ハボック……好きだよ」
 口内に吹き込まれる優しい声がオレの涙を誘う。
「────ロイ……っ、オレもっ……ずっと好き、ロイのことがずっと好きだったっス……!」
 そんなロイにこれ以上強がる事も出来なくて、オレがポロポロと涙を零しながらずっと心の奥底に閉じ込めていた想いを口にすれば、折れんばかりに抱き締めてきたロイにオレは自分から口づけていった。


どうも!みつきですー。もっとマメに日記書こうと思ってたのに気がつけばもう十日も経ってますよ、早いなー、一週間(苦笑)
ええと、どうしてまたこんな季節外れな話かといいますと、夏ごろ頂いたコメントに萌え萌えして書いてたからなんですねー。途中まで書いてそのままになってまして、どうしようかと思ったのですが折角なので続きを書いてみました。間空いちゃったらなんかぎこちない話になっちゃった(汗)もっとダラダラ長く書きたかったかもー(笑)
んで、以前頂いたコメントへのお返事なのですが、すみません、次回に(汗)とりあえず復帰してから頂いたコメントだけお返事書かせて頂きますね。申し訳ないです。

2/19 久しぶりの更新、楽しみにしていました の方

ありがとうございます!そしてご心配おかけしました。とりあえず元気にしております〜(苦笑)黒スグリ姫、かわいいと言って頂けて嬉しいですvいいですよね、年の差v年下ハボに振り回されるロイが書いていてとても楽しいです。また続きを書きますのでお待ちくださいませv

なおさま

ただいま!ご無沙汰しておりましたv今更ですが、以前頂いた向日葵コメントをネタに書かせて頂きましたー!大きくなって素直にロイを見られないハボック……ふふふ、いいですね、向日葵vはぼっくチョコレート、これまで貰ったどんなチョコより嬉しいと思います(笑)ヒューズ、本当にいいパパですよね!はぼっくもその辺しっかり判っていて上手く甘えていると思います(笑)
2017年02月25日(土)   No.491 (ロイハボ)

黒スグリ姫 七夕編
とりあえず七夕に滑り込み(苦笑)後程追記予定

ロイハボ風味

「よ、ロイ」
「ヒューズ」
 校門をくぐったところで背後から肩を叩かれて振り向くと、ヒューズが肩を叩いた手を挙げてニッと笑う。それに笑い返したロイが一瞬止めた足を踏み出して歩き出せば、並んで歩き出しながらヒューズが言った。
「見たか?ホールの笹。今年もでっかいのが飾ってあったぜ」
「そう言えばそんな季節だったな」
 ヒューズの言葉にロイは学園のホールに飾り付けられた笹を思い浮かべる。毎年この時期になるとアメストリス学園の入口のホールには巨大な笹が飾られるのが常だった。
「で?ロイ君は何かお星さまにお願いしたのかな?」
「は?何を言ってるんだ、お前は」
 ニヤニヤと笑って覗き込んでくる髭面に、ロイは思い切り顔を顰める。馬鹿馬鹿しいとばかりにため息をつくロイにヒューズが笑って言った。
「でも、毎年あの大笹を埋め尽くすくらい短冊が飾られるだろ?」
「飾っているのはもっぱら初等部の低学年の子たちじゃないのか?」
 小学生でも高学年にもなれば星に願いをかけることもないだろうと言うロイにヒューズはチッチッと指を振った。
「なにを仰いますやら。あの笹にはガキんちょ達より女子高生やら女子大生の方が短冊飾るんだぜ。お前、知らないのか?学園の七夕伝説」
「学園の七夕伝説?なんだ、それ」
「相変わらずそう言う方面にはとんと興味がないのな、お前」
 キョトンとするロイにヒューズは苦笑して肩を落とす。それでもヒューズはそう言った事には疎い友人の為に説明してやった。
「あのホールの笹の一番高いところにつけた短冊の願い事は百パー叶うって言われてんの。聞いたことないか?」
「初めて聞いたぞ、そんなの」
 この学園には初等部の頃から通っているが、そんな噂を耳にしたことはこれまでなかった。だが、確かに毎年短冊は取り付けやすい下の方よりも高いところの方に沢山つけられていて、ロイはずっとその事を不思議に感じていたのだ。
「まあ、一番高いところつけると叶うって言っても実際つけるのは大変だからな。踏み台持ってきて届く範囲につけるのが精々ってところだろうけど」
 いくら叶えたい願い事があっても無理は出来ない。同じような高さに仲良く並んでつけられた短冊の願い事を星はどれも贔屓せずにちょっとだけ叶えてやるんだろうと言うヒューズに、ロイは「だろうな」と笑って頷いた。

「なあ、ハボック。短冊になんて願い事書いた?」
「えっ?!」
 級友のルイスに唐突にそう尋ねられ、ハボックは思わず声を上げてしまう。慌てて笑みで表情を取り繕って答えた。
「短冊って、まだそんなの書いてるの?ルイス」
「だって叶ったら嬉しいじゃん」
 そんなことを言うルイスに何を願ったのかと尋ねれば、ルイスは指折り数えて答えた。
「サッカーの優勝決定戦のチケット当たりますように、だろ。それからレギュラーになれますように、と、お小遣いが上がりますように。後は〜」
「そんなにお願いしてるの?欲張りだなぁ」
 五つも六つも願い事を口にするルイスにハボックは呆れて笑う。
「沢山お願いしとくと毎年一つくらいは叶うんだよ。お前もやってみれば?」
「ん……オレはいいよ」
「そんなこと言うなよ、叶うぜ?」
 ルイスはそう言って鞄の中から短冊を取り出してハボックに差し出した。
「ほら、これやるよ」
 ニコニコと笑って差し出された短冊を断ることもできずハボックは仕方なく受け取った。

(本当はもう書いたんだ)
 購買部に寄るというルイスと別れてハボックは校門を出て家路につく。胸のポケットから生徒手帳を取り出し、挟んであった空色の短冊を見つめた。
(書いたけど……)
 本当は七夕の今日までに飾ろうと思っていた。だがいついっても笹の周りには生徒が大勢いて、とても飾ることが出来なかったのだ。
(どうしよう、これ)
 星に願いをかけるなんて子供っぽいと思う。それでもハボックにとって短冊に書いた願いはどうしても叶えたいものだった。ハボックは足を止めて振り向く。短冊を挟んだ生徒手帳を握り締めて、ハボックは建物の陰で見えない学園の校舎がある方向をじっと見つめた。

「すっかり遅くなってしまったな」
 ロイは古書店の扉を押し開いて呟く。どうしても欲しい本を探してあちこち歩き回っていれば、時間は瞬く間に過ぎて時計の針は十時を過ぎてしまっていた。
「流石に腹が減ったな……」
 本を探していた間は感じていなかったが、やっと気づいて貰えたとばかりに腹の虫がグウグウと空腹を訴える。家に帰って何か作るのはとても腹の虫が許してくれそうもなくて、ロイはこの時間でもやっている店を探して足早に通りを歩いていった。
 その時、視界の隅を金色の光がよぎってロイは足を止めた。
「────ハボック?」
 振り向いた先に見えた背中にロイは目を瞠って大事な相手の名を呟く。時間を考えれば人違いかとも思ったが、ロイは構わず後を追った。
「やっぱりハボックだ」
 先を行く人影は間違いなくハボックのようだ。後を追うロイには気づかず、ハボックは小走りに夜の通りを進んでいく。その先にあるのが学園の校舎だと気づいて、ロイは眉を寄せた。
「何をしに行くんだ……?」
 忘れ物でもしたのかとも思ったが、わざわざこんな時間に取りに行かねばならないような忘れ物があるとも思えない。校門に手をかけて身軽に乗り越えてしまったハボックに、ロイは慌てて足を早めた。
「どこに行ったんだ?」
 同じように門を乗り越えている間にハボックの姿を見失ってしまって、ロイは小さく舌打ちする。警備員に見つかっていらぬもめ事を起こさないで済むよう、暗がりを選んで歩きながらロイはハボックの姿を探した。
「くそっ、どこだ?」
 なかなかハボックを見つけられず、ロイは苛々と呟く。その時、ホールの入口が細くすいている事に気づいて、ロイは足音を忍ばせて近づいていった。
 扉の隙間から体を滑り込ませてロイはホールの中に入る。そうすれば天井の明かり取りの窓から入る月明かりに照らされた大きな笹が、ホールの天井に向かって沢山の短冊をぶら下げた腕を広げていた。その大きな笹にどこから持ち出したのか長い梯子がかけられている事に気づいてロイは目を見開く。その梯子を目でたどれば天井に近いところに人影が見えて、ロイは見開いた目を更に大きく開いた。
 梯子の一番上にしがみついたハボックが大きな笹のてっぺんに手を伸ばす。手にした小さな紙片をなんとか結びつけようとするハボックの、梯子の上でつま先立った足がズルッと滑った。
「あっ?!」
「ハボックッ!」
 足を滑らせた拍子にバランスを崩したハボックが梯子から落ちる。ロイはホールの入口からダッシュで飛び出すと落ちてくるハボックに向かって腕を伸ばした。
「わああッ!」
「くぅ……ッ!」
 落ちてきた細い体をロイは必死に受け止める。ハボック諸共床に倒れ込んだロイは、慌てて腕に受け止めたハボックの顔を覗き込んだ。
「大丈夫かッ?!」
「……先輩?」
 自分を受け止めてくれたのがロイだと気づいてハボックが目を丸くしてロイを見上げる。怪我がないようだとホッとしたロイは、次の瞬間場所も忘れて大声を張り上げていた。
「何をやってるんだ、お前はッ!こんな暗いところで梯子に上るなんて、落ちて怪我でもしたらどうするんだッッ!!」
「ご、ごめんなさい……ッ」
 間近から怒鳴られて、ハボックがビクッと震えて身を縮める。ギュッと目を瞑るハボックを見つめて、ロイはハアアと大きく息を吐いた。
「怪我がなくて本当によかった……」
「先輩」
 ギュッと抱き締めてそう呟くロイをハボックは見上げる。ロイはハボックの金髪を掻き上げて尋ねた。
「一体何をしようとしてたんだ?」
「えっ?えっと……その……短冊を飾ろうと思って」
「短冊?」
 そう言うのを聞いて、ロイは昼間ヒューズから笹の一番高いところに飾った短冊の願いは百パーセント叶うと聞いたことを思い出す。手にした短冊を胸に抱き締めて俯くハボックを見つめてロイは言った。
「何をお願いするつもりだったんだ?」
「えッ?!な、内緒っス!」
 弾かれたように顔を上げたハボックがそう叫ぶのを聞いて、ロイはムッと顔を顰める。「ハボック」と低く囁いて睨めば、困ったように視線をさまよわせたハボックが小さな声で答えた。
「先輩とずっと一緒にいられますように、って……」
「え?」
 顔を赤らめて短冊を抱き締めるハボックをロイは驚いたように見つめる。呆れたようにため息をついてロイは言った。
「そんなことわざわざ星に願わなくても」
「だってッ!先輩、とってもモテるし!」
 ロイが言った途端ハボックが声を張り上げる。
「先輩の事、好きな女の子いっぱいいて、オレなんかよりずっと可愛いくて……いつか先輩、他の女の子の事好きになっちゃうかもしれないけど、オレ、先輩とずっと一緒にいたいから……ッ」
 短冊を握り締めてそう叫ぶハボックをロイは目を見開いて見つめていたが、やがてフッと笑って言った。
「馬鹿だな、そんなこと星に願わなくても私が好きなのはずっとずっとお前だけだ。お前が離れたいと言っても一生離してやらない」
「先輩……」
 言って見つめてくる黒曜石にハボックが目を見開く。ロイはハボックの頬をそっと撫でて続けた。
「好きだよ、ハボック。ずっと側にいる。だからお前もずっと側にいてくれ」
「ッ、うん……、うんっ、先輩っ」
 熱く囁けばハボックがくしゃくしゃと顔を歪めて頷く。そんなハボックを抱き締めて、ロイは深くふかく口づけた。
2016年07月07日(木)   No.488 (ロイハボ)

やっぱりロイハボの日
CP:ロイハボ (R18)

「と言うわけで、今日こそお前の気持ちを聞かせてもらおうか、ハボック」
「なんスか、と言うわけでって、どういう訳さ」
 ハボックはテーブルを挟んでリビングのソファーに脚をくんでふんぞり返るロイの事を上目遣いに睨む。「意味判んないんスけど」と言うハボックの目元が薄く染まっているのを見逃さず、ロイはニヤリと笑った。
「今日は六月八日、語呂合わせでロイハボの日だからな。記念日には丁度いいだろう?────さあ、ハボック」
 そう言って返事を促したものの、ロイにはハボックの答えなど疾うに判りきっていた。その気がなければ今日ここに来るはずはないし、それになにより促されて益々紅くなったハボックの顔を見ればハボックが自分の事を好きなことなど疑う余地はなかった。
 それでもなかなか正直に想いを口にしようとしないハボックに、ロイはゆっくりと立ち上がるとテーブルを回りハボックが座るソファーに近づく。僅かに空色の瞳を瞠って見上げてくるハボックから視線を逸らさないまま、ロイはハボックの隣に腰を下ろした。
「ハボック?」
 じっと見つめて名を呼べば、頬を染めたハボックが目を逸らす。恥じらう様も可愛いと思いながら返事を待つロイの耳に思いがけない言葉が飛び込んできた。
「嫌っス」
「────は?」
「今日は嫌っス」
 思わず間抜け面を晒せば今度ははっきりと否定の言葉が返ってきて、ロイは勢いよく立ち上がる。ギロリと見下ろせばロイの剣幕に怯えたようにソファーの袖に身を寄せてハボックが答えた。
「だって!ロイハボの日じゃオレが下って事っしょ?記念日にしたいって言うんだったら八月六日のハボロイの日がいいっス!オレだって男なんだしっ、下より上の方がいいッ!」
 真っ赤な顔でそう主張するハボックをロイはまじまじと見つめる。無言のままじっと見つめられて、居心地悪そうにハボックが身じろぎするに至って、ロイが漸く口を開いた。
「なんだ、そんな事か」
「そんな事って……大事な事っしょ!」
 お互い男なのだ。どちらが受け身になるかはとても重要な事だろうと垂れた目を吊り上げるハボックに、ロイは肩を竦めた。
「今日が六月八日だろうがお前が上になりたいというなら別にそれでも構わんが?」
「へ?────い、いいんスか?」
「上とか下とかより、私はお前の正直な気持ちが聞きたいよ」
 ロイはそう言って優しく笑うとハボックの隣に腰を下ろす。手を伸ばしてハボックの頬を撫でて言った。
「私はお前のことが好きだよ。ハボック、お前は?」
 優しい笑みを浮かべながら尋ねれば空色の瞳が大きく見開く。その瞳が泣き出しそうに細められたと思うとハボックが口を開いた。
「好きっス……!オレも大佐の事が好き!」
「それを聞いて安心したよ」
 判っていたとはいえはっきりと想いを言葉にされて、ロイは嬉しそうに微笑む。ハボックに顔を寄せて、唇をハボックのそれに重ねた。
「ん……んふ……たいさァ」
ぴちゃぴちゃと舌を絡めるようにして口づけを繰り返せば、ハボックが甘く鼻を鳴らす。その声にニヤリと笑みを浮かべて、ロイはハボックのシャツに手をかけると素早くボタンを外して肩から落とした。
「あっ、大佐……ッ」
 シャツを落とされ慌てて身を離そうとするハボックを引き寄せロイは更に深く口づける。きつく舌を絡められて震えるハボックのボトムに手をかけ、ロイは神業とも言える素早さでハボックを瞬く間に裸に剥いてしまった。
「ちょ……ッ、やだッ、ア、アンタ、素早すぎ……ッ!」
 キスに酔っていたハボックも流石にロイを突き放してシャツを拾おうとする。そんなハボックの腕をグイと引きながら、ロイは自らソファーに倒れ込んだ。
「お前がのんびりしてるからだ。────ほら、お前が上になるんじゃなかったのか?」
 そう言ってロイはハボックを見上げる。そうすれば、驚いたようにハボックが空色の瞳を見開いた。
「大佐……いいんスか?」
「お前を手に入れられるなら別に私は上とか下とかに拘らんよ」
 ロイはそう言いながらハボックの腕を優しく撫でる。そんなロイを目を見開いて見つめていたハボックが照れくさそうに笑った。
「大佐……」
「ほら、早く私の服を脱がせてくれ」
 ロイは言ってハボックの手を自分のシャツの胸元に導く。ハボックは小さく頷くと、ロイのシャツのボタンを外し始めた。震える手でボタンを全部外しシャツを広げれば逞しく引き締まったロイの体が現れる。ハボックはゴクリと喉を鳴らして鍛えられた体を見つめた。
「大佐って着痩せするんスね……こんな逞しいなんて思ってなかったっス」
「私だって軍人だぞ、当然だろう?」
 ハボックの言葉にロイは苦笑して言う。手を伸ばしてロイはハボックの鍛えられた体を撫でた。
「お前こそ、鍛えられたいい体だ。とても美しい」
 ロイはそう言うと同時に伸ばした手でハボックの乳首をキュッと摘む。クリクリと指先でこねれば、ハボックがビクリと大きく体を震わせた。
「や……ッ!なにして────」
「ほら、ハボック、まだ私の服を全部脱がせてないぞ」
 ロイはグニグニと乳首をこねながらハボックに言う。言われて、ハボックはハッとして慌ててロイのボトムに手を伸ばした。胸を弄られビクビクと震えながらハボックはベルトを外そうとする。だが、上手く行かずにハボックは身を捩ってロイを睨んだ。
「大佐ッ、上手くできねぇから触んの、やめてッ!」
「おや、悪かったな。つい手持ちぶさたでな」
 紅い顔で睨んでくるハボックにロイはまるで悪びれた様子もなくそう言って手を引っ込める。ホッと息を吐いてベルトを外そうとするハボックにロイが言った。
「こうやって見てるとまた弄りたくなりそうだ。悪いが向こうを向いて脱がせてくれないか?」
「えっ?……そう言うなら、まあ……また胸弄られたら堪んねぇし」
 正直また胸を弄られたら脱がせられるものも脱がせられなくなりそうで、ハボックは頷くとロイの顔に背を向けるようにしてロイの体に跨り直す。ベルトを外しボトムを弛めれば、勢いよく飛び出してきた牡に目を見開いた。
「うそ……ッ、デカッ!」
想像していたのとはまるで大きさも勢いも違うイチモツにハボックは目を大きく見開く。そんなハボックにロイはクスリと笑って言った。
「ハボック、お前のと一緒に扱いてくれないか?」
「えっ?……ハイ」
 唐突にそんなことを言われて驚いて肩越しに振り返ったハボックは、熱っぽく見上げてくる黒曜石に小さく頷く。ゴクッと唾を飲み込んで、ハボックは両手で己のモノと一緒に両手で包み込むとゆっくりと扱き出した。
「は……ん……ッ」
 一緒に扱けば堅くそそり立ったロイのモノがゴツゴツと自身のそれに当たって堪らなく興奮してしまう。ハボックは顔を真っ赤に染めて、夢中でロイと自分の楔をすり合わせるようにしながら扱いた。
「ん……上手だよ、ハボック……もっと強く扱いてくれ」
「はぁ……んッ、たいさァ……」
 ハッハッと息を弾ませながらハボックは言われるまま激しく楔を扱く。夢中で手を動かすハボックの桜色に染まる項を軽く息を弾ませながら見上げていたロイは、徐にハボックの双丘を鷲掴んだ。
「あっ、やんッ!」
 ムギュッと双丘を揉まれて、ビクッと震えたハボックの手が弛む。その途端、ロイの厳しい声が飛んだ。
「ハボック!手を休めるな!」
「アッ、でも……ッ、そんなとこ触られたら……ッ」
「お前が私を気持ちよくしてくれてるんだ、私にもやらせてくれるだろう?」
 ハボック、と甘えるように呼ばれて、ハボックはキュッと唇を噛む。小さく頷いて、ハボックは目を瞑ると二人の楔を握り直して扱き出した。
「ああ、そうだ……いいよ、ハボック」
「はぁん……たいさ……ッ」
 ビクビクと震えながらも必死に手を動かし続けるハボックの双丘をロイは両手でむぎゅむぎゅと揉みしだく。双丘の狭間で戦慄く蕾を目にしてニヤリと笑うと、ソファーの背と座面の間に押し込んであったジェルのチューブを取り出した。片手で器用に蓋を外し、チューブの先端を蕾に押し当てる。軽く押し込むようにしてギュッとチューブを押した。
「ヒャッ?!」
 いきなりぬるんと冷たいものが蕾に入ってきて、ハボックの体がビクンを大きく跳ねる。驚いたハボックが振り向くより早くロイが言った。
「ああっ、もう少しでイきそうだッ!やめないでくれッ」
「えっ?あ……ひゃ、ひゃいっ」
 ひっくり返った声でハボックは答えて必死に手を動かす。そんなハボックにロイは笑ってチューブを放り出すと、双丘を両手で下から包み込むように握って左右の人差し指をグイと押し込んだ。
「ひゃうッ!」
 ギョッとして体を跳ね上げるハボックに構わず、ロイは強引に指を根本まで押し込みグチュグチュと掻き回す。いきなり蕾を掻き回されて、ハボックはロイの腿に手をついてもがいた。
「やっ、やあんッッ!」
「ほら、どうした?私のモノを可愛がってくれるんじゃなかったのか?」
「アッ、だってッ!くぅ……ッんッ!」
 出来る筈もないことが判っていながらロイはニヤニヤと笑って蕾を掻き回す。逃れようとしてもがくハボックを引き戻し、更に激しく掻き回した。
「あっあっ、やだッ!やめてッ!」
 そんなところをいきなりぐちゅぐちゅと掻き回され、ハボックは大きく目を見開いて身を強張らせる。身動き出来ずに凍り付くハボックの下で、ロイは体をずらすと蕾から指を引き抜いた。
「可愛いよ、ハボック」
 そう囁くと同時に、ロイはジェルに塗れた蕾に堅くそそり立った自身を押し当てる。そして下から一気にズブズブとハボックの躯を貫いた。
「ヒャアアアアッッ!!」
 巨大な牡で狭い器官を強引に押し開かれて、ハボックの唇から悲鳴が迸る。ロイはハボックの腰を掴んで、ガツガツと突き上げた。
「ヒィッ!ヒィィッ!!やめ……ッ!ヒャアアッッ!!」
 ロイの上でハボックは大きく見開いた瞳から涙を零し、背を仰け反らせる。ガクガクと震え躯をロイは容赦なく突き上げては掻き回した。
「ヤアアッ!た……さァッ!ひぅ、ンアッ!」
 悲鳴を上げ続けるハボックの躯を思うまま犯しながら。
「ちゃんとお前の望む通り私が下になってやったろう、ハボック」
 そう言って笑うロイだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、とっても励みになります、嬉しいですvv

ロイハボの日ですねっ!やっぱりハボックをだまくらかすのは楽しいなぁ。ホントちょろいですよね(笑)どう頑張ってもロイには敵わないと思います、ウフフv

あ、それから無配本申込みですが、申し込めなかったというお声を頂いたのでもうしばらく受付することに致しました。もし申し込んでやろうという方がいらっしゃいましたら、どうぞよろしくお願いいたしますv

以下、拍手お返事です。

なおさま

ロイの日、忘れますよねー。私も今年はたまたまスーパーマースで思い出しただけですから。「あ、ネタになる!」って(笑)ヒューズの顔した星が空に浮かんでたら落ち着かないだろうなぁ(笑)うふふ、子供を取り合う夫婦のようv確かにそうかもー(笑)あ、私もそのカプは大嫌いですー。考えられなーい!

市川さま

こんにちは、お仕事お疲れ様ですー!異動だったんですね、落ち着かれましたでしょうか。いやいや、もうお忙しいのに覗いて下さって嬉しい限りです!本当にいつもありがとうございますvえっと、無配本ですがもう少し受付致しますので、よろしければ申し込んでやってくださいvお忙しいでしょうがお体大切になさってくださいねv

10周年おめでとうございます!!   の方

どうもありがとうございますー!まさか自分でも十年も続けられるとは思ってもみませんでした。これもいつも遊びに来て下さる皆様のおかげです、本当にありがとうございますvこれからもどうぞよろしくお願いいたしますvv
2016年06月08日(水)   No.486 (ロイハボ)

止水栓
ロイハボ風味
(ちょっとロイがヘンタイオヤジくさい(苦笑)


「お、来た来た」
 ドアベルの音にロイは勢いよくソファーから立ち上がる。いそいそと玄関に向かうと扉を開けた。
「こんばんは、マスタングさん」
 扉を開ければメンテナンス会社の制服に身を包んだ青年がにっこりと笑って立っている。その笑顔に顔を弛めてロイは嬉しそうに答えた。
「急にすまないね、ハボック」
「いいえ、こちらこそ遅くなってしまってすみません」
 そう言うハボックの背後にロイは目を走らせる。ハボックがロイの家に来るときは必ずくっついてくる同僚の姿が見えない事を確認して、ロイは尋ねた。
「ええと、今日は彼は来てないのかな?なんだっけ、あー……」
「ブレダっスか?急だったんでマスタングさんの家の前で待ち合わせしてたんスけど、前のお客さんのとこ、延びてるみたいで……。十分か十五分で着くから待ってろって言われたけど、オレもう着いててマスタングさんだってお困りなのにブレダを待つことないなって思ったんで」
「────そうか!まず客のことを考える、君は立派だ!ありがとうっ、ハボックッ!」
 ハボックの言葉にロイは甚く感激してハボックの右手を両手で握り締める。「いえ、そんなことは……」と顔を赤らめるハボックにズイと顔を寄せてロイは言った。
「いやいや、君は立派だよ、ハボック。メンテナンスマンの鑑だッ!」
「言い過ぎっスよ、マスタングさん」
 目の前に迫るロイの顔に困ったように目を伏せてハボックが言う。空色の瞳に陰を落とす金色の長い睫にドキドキしながらロイが更に顔を寄せようとするより早く、顔を上げたハボックがニコッと笑って言った。
「じゃあ早速見せて貰えるっスか?風呂場のシャワーっスよね?」
「あ?あ、ああ、そうだなッ、折角ブレダ君を待たずに来てくれたんだからなッ!早く見て貰わんとッ!」
 ロイは慌てた様子で言うと渋々握っていた手を離す。こっちだと先に立って浴室に向かいながらチッと小さく舌打ちした。
(キス出来るかと思ったのに!もう少し素早く引き寄せればよかった!)
「ここなんだが、ハボック。シャワーがちゃんと止まらなくなってしまってね」
 心の中で思った事は全く表情には見せず、ロイは浴室の扉を開けながらハボックを振り向く。「失礼します」とハボックがすぐ側をすり抜けて浴室に入れば彼が吸っている煙草の香りがして、ロイは鼻を膨らませて大きく息を吸い込んだ。
「ああ、随分出てるっスね!」
 シャワーと切り替えられる蛇口から細く水が出ているのを見てハボックが声を上げる。手に提げていたバッグからタオルを取り出し濡れていた床を拭くと、壁に取り付けてあるシャワー水栓を覗き込んだ。
「んーと……」
 ハボックは腰のホルダーからドライバーを取り出して栓を閉め、レバーを上げ下げしたりして具合を確かめる。大きな体を縮めて狭いところを覗き込むハボックの引き締まった尻を、ロイは食い入るように見つめた。
(相変わらず引き締まったいい尻だ!出来ることならズボン越しでなく生で見てみたいッ!撫で回して揉んでみたいッッ!!)
 垂れそうになった涎を手の甲で拭ってロイは腰を屈めてハボックの尻に顔を近づける。大きく広げた鼻の穴をひくつかせてロイは吸えるだけ空気を吸い込んだ。
「そうっスねぇ、やっぱ交換かなぁ」
 一通り点検してハボックがそう呟く。床に手をつきよっこらせと体を起こすハボックから素早く身を離して、ロイは何事もなかったように浴室の扉に寄りかかった。
「修理出来ない事もないっスけど、あちこち磨耗してきてるし、交換した方がいいと思うっス」
「そうか、まあ、もう随分使ってるからな。仕方ないだろう。すぐ交換出来るのかね?」
「あー、それなんスけど」
 と、ハボックは申し訳なさそうに言う。
「今ちょっと部品がなくて取り寄せなんスよ。発注かけて三、四日で届くと思うんスけど」
「そうなのか?それは困ったな。それまで水は垂れ流しか」
 チョロチョロとはいえ三日も出しっぱなしではそれなりの水量になってしまう。流石に困った様子でロイが言えばハボックがニコッと笑った。
「止水栓があるっスからそれ止めれば大丈夫っスよ」
「止水栓?そんなものどこに?」
「ここっス」
 ハボックは水栓の前に膝をついて指さす。ロイは首を捻ってハボックの手元を覗き込んだ。
「どこだ?」
「ここ、ここ」
 ロイはハボックのすぐ側に膝をつく。ハボックの背中に手を乗せて指さす先を覗いた。
「どこかな?よく判らんな」
「ここっス。湯温を調整するレバーの下とシャワーと蛇口の切り替えレバーの下。マイナスのネジがあるっしょ?」
「どれどれ……ああ、これかな?」
 ロイはハボックに身を寄せながら尋ねる。下からハボックの顔を覗き込むようにして尋ねれば、ハボックが笑って頷いた。
「ああ、そうっス、それそれ。右が温度を調整するための水の栓で左がお湯。右は閉めっぱなしでいいっスから、お湯の方だけ使うときにドライバーで開けて貰えばいいっスよ」
「なるほど……こんなところに止水栓があるのか。知らなかったな」
 ロイはハボックの説明に頷きながら、背中に乗せていた手をハボックの太腿に移しその手で体を支えるふりをしながら水栓を覗き込む。さりげなく指先でハボックの太腿を撫で、体を密着させた。
「めんどくさくて申し訳ないっスけど、そうすれば水を無駄にすることないっスから」
「君が申し訳なく思うことはないよ。故障なんだから」
 ロイはハボックに顔を寄せてにっこりと笑う。間近からイイ男に微笑まれて、顔を赤くしてハボックは身を起こした。
「えっと、じゃあカタログ見てどの水栓にするか決めちゃいましょう!」
「ん?ああ、そうだな」
 ロイは頷いてハボックの太腿に乗せていた手にグッと力を込めて立ち上がろうとする。その拍子に乗せていた手がズルッと滑ってハボックの股間に落ちた。
「うひゃッ?!」
「おおっとぉ」
 いきなり股間に手を突っ込まれてギョッとしてバランスを崩したハボックに体重を乗せるようにしてロイはハボックを浴室の床に押し倒す。びっくりして見上げてくる空色に顔を寄せてロイは囁いた。
「実は私のムスコも水漏れしそうなんだ……君の手で止水栓を回してくれんかな?」
「えッ?……ええッ?!ちょ……ッ、マスタングさんッ」
 目を細めて囁くロイに股間を押しつけられて、ハボックが大きく目を見開く。のし掛かってくるロイを慌てて押し返そうとするハボックの首筋にロイは顔を寄せた。
「頼むよ、ハボック……君の手で私のムスコの止水栓を──」
「俺でよければ幾らでも捻ってあげますけど?いっそのこと二度と水漏れしないようにねじ切ってあげましょうか?」
「ッッ?!」
 ジタバタと暴れるハボックに股間を押しつけ囁くロイの背後から地を這うような低い声が聞こえてロイは飛び上がる。慌てて振り向けばいつの間にやってきていたのか、腕を組んだブレダがもの凄い目つきでロイを睨んでいた。
「あ、いや、これはだなッ!」
「言い訳はいいんで俺の同僚の上からどいてくれませんかね」
「そ、そうだなッ、判ってるともッ!」
 ドスの利いた声で言われてロイは慌てて立ち上がる。そんなロイをドンッと押し退けて、ブレダは手を伸ばすとハボックを引き起こした。
「なにやってんだ、待ってろって言ったろ!」
「だって、マスタングさん、困ってると思ったから」
 シュンとして項垂れるハボックに「はあぁ……」と大きなため息をついたブレダが、手を伸ばしてハボックの金髪をわしゃわしゃと掻き混ぜる。その様子を羨ましそうに見ていたロイを肩越しにギッと睨むと、ブレダはバッグの中からカタログを取り出した。
「どれにするか決めたら連絡をください。入荷次第修理にきますから」
「そ、そうか。判った、決めたらハボックに連絡するよっ」
「“俺”が修理しますんで」
「あっ、そうだなッ、助かるよッ、ブレダ君ッ!」
「ほら、行くぞ、ハボック」
「あ……う、うん」
 ひきつった笑みを浮かべるロイにフンと鼻を鳴らして、ブレダはハボックを促して玄関に向かった。
「それじゃ、失礼します、マスタングさん」
「ありがとう、ハボック、また頼む────」
 外へと出ていきながら振り向いて言うハボックに答えようとしたロイの鼻先でバンッと音を立てて玄関の扉が閉まる。
「くそうッ、あと少しアイツが来るのが遅ければ……ッ」
 遠ざかる足音を聞きながらダンダンと足を踏み鳴らして悔しがるロイだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、本当にありがたいです、嬉しいですvv

二年半くらい前に書いた「メンテナンス」っていう日記の続きっぽくなってますが、相変わらずロイがヘンタイ入ってる気が(笑)
半月ほど前にいきなり風呂のシャワーがちゃんと止まらなくなってしまいましてね。ふつうなら蛇口との切り替えの手前でカチッと音がして水が止まるはずなんですが、どこまで回しても止まらずそのまま蛇口の方に切り替わっちゃう……。もう夜も遅くて普段メンテナンスを頼んでる不動産会社は営業時間終わってるし、仕方なくよくある二十四時間対応の水道屋に電話をする事に。電話してから四十分くらいで来たおじさんは水が垂れてる蛇口を見た瞬間「これはもう交換ですね」って。まあ交換しなきゃいけないのは仕方ないからいいけど、すぐ交換してくれるのかと思いきや、今は部品を持っていなくて明日も朝一は他の修理が入っているからやってくれるのは早くて明日の二時だって言うんですよ。……それって二十四時間対応っていうの?部品代と修理代、出張費合わせて見積もり54,000円。それが高いのか安いのか分からないけど、明日の二時まで待つならいつも頼んでるとこに頼むよって事にしてお引き取り頂きました。見積もりだけならタダだったんで。最初明日の二時って言ったときに明日まで水垂れ流しておいて大丈夫ですか?って聞いたら「これくらいならメーター動きませんよ」って言っていたし、どうしようもないので結局そのまま水を垂れ流した状態で翌朝不動産会社に連絡。結局のところメンテナンスの人が来てくれたのも午後になってからだったんですけど、見た瞬間「あー、結構出てますね!」って。「ベテランの検針員の人だったらどこか水漏れしてるかもしれませんっていうメモ入れるくらいだと思いますよ」って……おじさん、オイ!んで、その後修理までの間は「面倒でしょうけどここに止水栓があるので使うたび開けてくださいね」と、止水栓の位置を教えてくれました。こんなところに止水栓があるのかー、知らなかったよ!っていうか、最初に来たおじさん、止水栓のこと知らなかったの??ろくに見もしないで交換って言ってたし(メンテナンスの人はハボックみたいに見てました)金額もいつものところだと43,000円だった。やっぱりちゃんとしたところに頼んでよかったです。そのメンテナンスの人が言うには水回りの故障だと慌てて二十四時間対応のところに連絡しちゃうけど、結構金額ぼられたりするそうです。「トイレも止水栓ありますからね、みつきさんところはトイレ二か所あるから慌てず水止めて落ち着いて修理頼んだ方がいいですよ」って、トイレの止水栓の場所も教えてくれました(笑)ホント、いつも頼りになるお兄さんで助かってます(笑)

以下、拍手お返事です。

なおさま

散ってきた花びらを片手で掴まえられると……初めて聞きました!でもそれって結構難しいですよね。まあ、だから願いが叶うとか言うんだろうけど(笑)はぼっくなら絶対簡単につかんじゃいますよね!熊本地震、あんなに何度も大きな地震が来るなんて本当に言葉もありません。少しでも早く元の暮らしが戻るようにと祈るばかりです。

JOEさま

お久しぶりです!わ〜ん、嬉しいお言葉ありがとうございますッ!なかなか更新できませんが、頑張ろうって思います。これからもどうぞ遊びに来てくださいね。でもって、時々ポチっと拍手入れて下さったら元気湧きますv本当にありがとうございますv
2016年05月10日(火)   No.483 (ロイハボ)

あの子をイジメるのは誰だ?!
(カプなしでもいい気もするけどロイハボ風味なのかなぁ(笑)


「今日は隊長、遅いな……」
 マイクは腕時計を見て呟く。その呟きに詰め所にいたハボック小隊の隊員たちはそれぞれに壁の時計や腕時計に目をやった。今日は朝から演習の予定だ。だが、肝心のハボックが定時を十五分過ぎても姿を現さず、隊員たちは司令室に様子を見に行くかこのまま待つか、決め倦ねているところだった。
「またマスタング大佐に足止め食らってんじゃねぇの?」
「かもな」
 ハボックの直属の上官であるロイ・マスタングの顔を思い浮かべて隊員たちは顔をしかめた。
 何かにつけてロイは隊員たちから見れば我儘としか思えない無理難題をハボックに言っている。それをまたハボックが怒りもせず赦しているのが隊長絶対至上主義の彼らからすればどうにも納得がいかず、ロイがハボックの敬愛する上官以上の存在であるとはいえいつか必ず思い知らせてやるというのが隊員たち全員の一致した意見だった。
「やっぱ司令室見てくる」
 そう言って立ち上がったマイクが詰め所の扉を開けるより一瞬早く外側から扉が開く。開いた扉から入ってきたハボックの姿にホッとした隊員たちは次の瞬間、目を真っ赤に腫らしたハボックに息を飲んで凍り付いた。
「遅くなってごめん」
 ズズッと鼻をすすってハボックが言う。目を見開いて見つめてくる部下たちの視線に気づいて、ハボックは困ったように笑った。
「あー……ごめん、みっともない顔で」
 えへへ、と笑ってハボックは指先で目元の涙を拭う。言葉もなく見つめてくる部下たちに、ハボックは頭を掻いて言った。
「わりぃ、今日の演習、明日に延期ってことで。遅れた上に勝手言ってごめん」
 ハボックはそう言って軽く頭を下げると、司令室に行くからと詰め所を出ていってしまう。パタンと扉が閉じれば、誰ともなく詰めていた息を吐き出して隊員たちは互いの顔を見合わせた。
「隊長、泣いてたぞ……」
「あれは絶対マスタング大佐に……っ」
「今まで我慢に我慢を重ねていたが、今日という今日はもう我慢できんッッ!!」
「俺たちの隊長を泣かせるなんてッッ!!」
「「マスタング、赦すまじ!!」
 隊員たちはその全身から怒りの焔を吹き上げて、ロイを倒す事を誓った。

「ううッ」
 突然の悪寒にロイはブルリと体を震わせる。風邪か?と首を傾げた時、コンコンと執務室の扉をノックする音がしてハボックがトレイを手に入ってきた。
「失礼します、コーヒー持ってきたっス」
「おお、ハボック。今朝は遅かったなっ」
 愛しのハボックの声に、窓辺に立っていたロイは勢いよく振り向く。トレイに乗せたコーヒーのカップを机に置くハボックの横顔を見たロイは、大好きな空色の瞳を真っ赤に腫らしている事に気づいて黒曜石の瞳を大きく見開いた。
「ハボックッッ!!一体なにがあったッッ?!」
「へ?」
 ドカドカと足音も荒く近づいてきたロイに腕を掴まれて、ハボックがキョトンとする。涙の滲む目元をロイの指先で拭われて、ハボックは「ああ」というように苦笑した。
「別になんでもないっスよ」
「なんでもないわけないだろうッ!一体誰がお前をイジメたんだッ?」
「別に誰にもイジメられてなんか──あー、でもある意味イジメられてんのかな」
 否定しかけたハボックがボソリと呟くのをロイはしっかりと聞きとめる。
「誰がお前を────そうかっ、ヒューズだなッッ!!あの髭めッ、私の大事なハボックをよくもッッ!!」
「えっ?中佐?中佐は関係ないっスよ」
「嘘はつかんでいい、ハボック!私がヒューズを懲らしめてやるッッ!!おのれ、悪徳髭めッッ!!待っていろッッ!!」
「あっ、ちょっと、大佐っっ!!」
 ハボックが止めるのも構わずロイは執務室を飛び出していってしまう。その背を呆然と見送ったハボックは、やれやれと大きなため息を吐き出して執務室を出た。
「おい、今大佐がもの凄い雄叫びあげて飛び出して行ったけど」
 一体なんだ、ありゃと首を傾げるブレダに答えようとしたハボックは、言葉の代わりに大きなくしゃみを連発した。
「う〜、くしゃみ止まんねぇ……目ぇ痒いし」
「なんだ、花粉症か?薬はどうした?いっつも飲んでんだろ?」
 目をゴシゴシとこするハボックにブレダが言う。ハボックはティッシュでチーンと鼻をかんで答えた。
「仕事が忙しくて貰いに行く暇なくて切らしてんだよ。花粉がオレをイジメル……ああもう、痒いッッ!!」
 大声で叫んでハボックは両手で両目をこする。真っ赤に腫らした瞳から涙を零すハボックを見て、ブレダがハボックの手を押さえた。
「そんなこすったら余計ひどくなんだろ。さっさと薬貰ってこいよ。仕事になんねぇだろうが」
「うん、演習出来なかった……」
「だろ?ほら、行ってこいって」
「ん……ちょっと行ってくる」
 パンとブレダに背中を叩かれて、ハボックは涙に濡れた瞳をしょぼつかせながら司令室を出ていった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、嬉しいです、励みになりますv

杉の花粉は少なくなったようですが、まだ花粉予報は真っ赤ですね。花粉症の方々、大丈夫ですかー?私も今年はちょっぴり鼻に来てます。くしゃみと鼻づまり……鬱陶しい(苦)
花粉症で苦労なさってる方からハボの花粉症をヒューズにイジメられたと勘違いするロイっていうコメント頂いたので書いてみました。ついでに部下たちも勘違い(笑)早く花粉症の季節が終わるといいですねっ!

以下、拍手お返事です。

なおさま

あはは、被害者!(笑)確かに今年のブレさんは被害者ですよねぇ。腕回すために物凄く密着したと思われ(爆)いや、あれはぽっちゃりですよ!某忍者もぽっちゃりだって言ってますし(笑)
2016年04月07日(木)   No.481 (ロイハボ)

イーストシティのケーキ屋さん
ロイハボ風味

「えっと、このレモンのケーキとミルフィーユ。それとこっちのチョコレートムースも入れてくれる?」
「はい、全部で三つっスね」
「ああ、いや。全部二つずつ!合計六個ね」
 注文のケーキをトレイに載せるハボックに客の男が言う。丁度店の中へ入ってきたロイは、客の言葉に顔をあげたハボックがにっこりと笑うのを見て眉をしかめた。
「二個ずつ合計六個っスか。いつも沢山買ってくれてありがとうございます」
「や、ハボックさんのケーキ旨いから当然ですよっ」
 笑みを浮かべて礼を言われた客が顔を赤らめて答える。アハハとわざとらしい笑い声を上げて頭を掻く男を、ロイはギロリと睨んだ。
「ハボック」
「あ、マスタングさん!いらっしゃい」
 ロイに気づいたハボックがパッと顔を輝かせてロイを見る。ゆっくりと近づいたロイはハボックが手にしたトレイの上のケーキを見て言った。
「シュークリームを買ってないとは、この店のケーキが本当に好きとは言えんな」
「えっ?」
「ちょっと、マスタングさん!」
 もの凄い目つきで睨まれてタジタジとする客を見て、ハボックが眉を寄せる。
「好きなものを好きなだけ買って貰うのが一番嬉しいんスから。────今お詰めするっスからちょっと待ってくださいね」
「あ、う、うんっ」
 ニコニコと笑うハボックに頷いた客はなるべくロイを見ないようにと顔を背ける。それでもロイの鋭い視線を頬に感じて、ヒクヒクと唇の端を震わせながらハボックが会計してくれるのを待った。
「お待たせしたっス、どうぞ」
「あ、ありがとう、ハボックさん!また来るねッ、ハボックさん!」
「はい、お待ちしてるっス」
 ロイの方を極力見ないようにしながら金を払ってケーキの箱を受け取った客は、ハボックの名を連呼しながら逃げるようにして店を出ていってしまう。「またどうぞ」とその背に声をかけるとハボックは店の奥へ引っ込んだ。ハボックがいなくなると、ロイは店の中にいる他の男性客を睨みつける。そうすればそのあまりの眼光に怯えて男たちがなにも買えずに店を出ていき、そうやって全ての男性客を無言の圧力で追い出して、ロイはフンと鼻を鳴らした。
「マシュマロの追加、持ってきた────あれっ?」
 店の奥からマシュマロのカップを手に戻ってきたハボックは、客がいなくなっていることに気づいて目を丸くする。出すの遅かったかなぁと呟きながらマシュマロを並べるハボックにロイが言った。
「おい、お前の店、やけに男の客が多くないか?」
「そうっスねぇ、結構男のお客さん、来てくれるっスね」
 ハボックはマシュマロの口を縛っているリボンを整えながら言う。
「みなさん、ケーキが好きなんスねぇ、嬉しいっス」
「ケーキが好きぃ?」
 嬉しそうに笑うハボックにロイは思い切り口元を歪めた。
「マスタングさんだってそうっしょ?ケーキが好きな男性が増えるのはケーキ屋としては嬉しい限りっスよ」
 だが、ハボックはロイの表情には気づかずそう言う。丁度ドアベルを鳴らして入ってきた女性に「いらっしゃいませ」と声をかけるハボックを、ロイは眉をしかめて見つめた。
(好きなのはケーキじゃないだろうっ!ちょっと見れば下心ありありなのが丸見えだろうがッ!)
 どの客もケーキよりハボックを見ていた。それに気づきもせずのんびりと笑っているのは如何なものか。
(これはやはり毎日通って他の男どもを近づけないようにしなくてはッ!)
 ニコニコと嬉しそうに客の対応するハボックの横顔を見つめながら、ロイは堅く心に誓ったのだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、本当に元気貰ってます、嬉しいですーvv

ええと、バレンタイン、ホワイトデーとリク頂いて書いたケーキ屋さんハボックです。「ハボックの事だから自分目当てで来ているとは夢にも思わず“みなさん、お菓子が好きなんスねぇ”なんて呑気に思っていそう」とコメント頂いたので書いてみました。ハッ、コメントは男限定じゃない!(爆)そうだよねぇ、女性だってハボック目当てで来ますよね!でも、女性客も追い出しちゃうとハボック、商売あがったりだから(笑)それにしても、働けよ、ロイ!(笑)やっぱり休講ばっかりの大学教授かしら(笑)

以下、拍手お返事です。

なおさま

うふふ、ホワイトデーエロネタ、楽しんで頂けて嬉しいですvロイ、チョロイですよね!(笑)軍の大佐と中佐がこんなんでいいのかって感じですが。悪友二人でエロチョコレート開発!なんか物凄い大変なチョコができそうです。そして、チョコを見ただけで反応するハボック!流石ワンコ、パブロフの犬状態ですねッ(笑)いやあ、そんなになったらハボック大変だなぁ、と言いつつ書いてみたい(爆)

はたかぜさま

えへへへへv可愛いって言って頂けてとっても嬉しいですーvロイ×2、色んな面で騒がしそうです。先輩は「私はあんな大人にはならん」って思ってそうだし、マスタングさんは「私が学生の頃はもう少し可愛げがあった」とか思っていそう(笑)拙宅の話を読んでいると頭の中で映像化して頂けるなんて、本当にもう嬉しい限りです!自分の頭の中に浮かんだハボやロイの姿や周りの様子を少しでも伝えられたらと思いながら書いているので、そう言って頂けるのは本当に本当に嬉しいですvv勿論はたかぜさまの想像力の賜物でもあるんですけど(笑)エロチョコレート、いい響きですよね!なんかフツーにCМやっていそう(爆)こちらこそ、楽しいリクエストをありがとうございましたvこれからもどうぞ囁いてやってくださいませv

里奈さま

わぁい、ロイもハボも可愛くて大好きなんて、ありがとうございます!萌えて頂けてますか?うふふふふ、嬉しい〜v作品数だけはちょっぴり自慢です(笑)これからも是非ストーキング(笑)お願いしますねv
2016年03月22日(火)   No.479 (ロイハボ)

Tulip
ロイハボ風味

「なああ、マイク〜〜ッ!」
「な、なんスかッ?隊長ッ!」
 酒の入ったグラスを手にデレ〜ンとしなだれかかってきたハボックに、マイクはドギマギしながら答える。必要以上に密着してくる体に身を強張らせるマイクには気づかずハボックは言った。
「あのさぁ、唇はなんのためにあるか、お前知ってるぅ?」
「へ?唇、っスか?」
「そお、く、ち、び、るっ」
 ハボックは大きく頷いて自分の唇を指でなぞる。酒の滴で濡れる唇にゴクリと唾を飲み込みながら、マイクは出来るだけ平静な声で答えようと努めた。
「そ、それはやっぱりメシ食うためじゃないですかッ?ほら、これ、旨いっスよ、たいちょッ!」
 努力とは裏腹に裏返った声で答えながら、マイクはいい色に揚がった鶏の手羽先を差し出す。目の前に突き出された手羽先を不服そうに見つめてハボックは言った。
「ブッブーッ!不正解ッ!ちげーよぉ、マイクぅ」
 ハボックは酒精の混じる息を吐き出しながら唇を尖らせる。その唇を凝視するマイクから体を離したハボックは、ぐるんと振り向くと反対側に座るベンにググッと顔を寄せた。
「なあ、お前は知ってる?唇がなんのためにあんのかっ!」
「エッ?え、ええとッ!それはっスねッ!」
 唐突に迫られてベンは顔を真っ赤にする。ジーッと見つめてくる酔いに煙った空色にドキドキしながら答えた。
「そ、それは……、あっ、ほらやっぱり喋る為でしょッ!ねっ、こんな風に、ほらっ」
 カーッと熱が上る頭を必死に回転させたベンがひきつった笑みを浮かべるのに、ハボックは思いっ切り顔をしかめた。
「ブブーッッ!ぜんぜぇんちがぁうッ!」
 もう、お前ら全然なってなぁい、としなだれかかってくるハボックに、ベンは体中が熱くなって心臓が破裂しそうになるのを感じる。一緒にテーブルを囲んだ他の部下たちも唾を飲み込み膝をギュッと寄せて腰をもぞもぞとさせているのに気づかず、ハボックはベンに寄りかかって手にしたグラスをグビリと呷った。
「あのね、唇っていうのはぁ」
 ハボックは酔いに呂律が回らぬ口でそう言いながらベンを見上げる。そして。
「────キスするために咲いてんの」
「ッッッ!!たっ、たいちょッッ!!」
 唇を間近に寄せて酒精混じりの吐息と共に囁かれて、ベンが飛び上がり他の部下たちがすわと身を乗り出した。
「それなのにさぁ、あの人ってば全然オレにキスしてくれないんだ……」
 ハボックはそんな部下たちの様子には全く気づかずにしょんぼりと呟く。
「この間の雨の日だって、オレ、わざと傘忘れてったんだ。そしたら大佐、傘にいれてくれんじゃん?雨の日は自然と寄り添って近づけるだろ?ちょっとこっち向いたらキス出来る距離なのにさぁ……」
 ハボックはハアアと大きなため息をついて手にしたグラスを呷った。そして。
「キスしてぇ……Kiss me chu chu chu」
 呟いて軽く突き出した唇に人差し指で触れる。次の瞬間、テーブルを囲んでいた部下たちが一斉に椅子を蹴って立ち上がった。
「たいちょおッッ!!だったら俺がキスしてあげますッッ!!」
「なにを言うッ、俺がキスしてあげるんだッッ!!」
「あんなイケズな女ったらしより俺の方がずっと優しくキス出来ますッ!」
「駄目だッ、どけッッ!!俺がキスするんだッッ!!」
「俺だッッ!!」
「いや、俺がッッ!!」
 ギャーギャーと喚きあいながら我先にキスしようとする部下たちを、ハボックはだらしなく椅子に寄りかかってぼんやりと見上げる。そんなハボックにど突き合いを制したマイクが手を伸ばした。
「たいちょッ!今キスしてあげますッ!!」
「キス……?してくれんの……?」
「ハイッッ!!」
 酔ってぽやんとした顔で見上げてくるハボックの肩を掴んでマイクはハボックに顔を寄せる。薄く開いた唇に突き出した己のそれを触れ合わそうとしたその寸前。
 パチン!
 指をすり合わせる音とほぼ同時にマイクの前髪が焦げる。「アチッ!アチィッ!!」と飛び上がって前髪を焦がす焔を手ではたくマイクの耳に涼しげな声が聞こえた。
「私の大事なハボックに何をするつもりかね?」
「マ……マスタング大佐ッ?!」
「マスタング大佐ッ、どうしてここにッ?」
 声と共に現れた黒髪の上官にマイクだけでなく他の部下たちも飛び上がって凍り付く。直立不動の姿勢をとる部下たちを黒い瞳で見回したロイは、その視線をハボックへと向けた。
「まったくお前は何をやってるんだ」
「あ、たいさぁ〜」
 眉をしかめるロイをハボックは酔いに煙った瞳で睨む。
「たいさがぁ、キスしてくんないからみんながキスしてくれようとしてくれたんじゃん!」
 ハボックは呂律のまわらないままに文句を言って唇を尖らせた。
「イケズー、たいさのイケズぅ!キスしてって言ってんのにィ」
「この酔っぱらいめ」
 ロイはへべれけに酔って絡んでくるハボックに顔をしかめて手を伸ばす。ハボックは差し出された手をパンッと弾いて言った。
「どぉしてキスしてくんないんスか、たいさぁ」
「ハボック」
「キスして欲しいのに……オレの唇はたいさにキスして貰う為にあるのに……」
 酔って撃沈しそうになりながらハボックは呟く。半ば閉じかけた瞳で見上げてくるハボックに苦笑してロイは言った。
「どうしてかって、そんなのキスしたら抑えが効かなくなるからに決まってるだろう?」
「抑え……?そんなの効かせなくっていいっスもん……」
 殆ど寝そうになりながらそう言うハボックをロイは腕を伸ばして引き寄せる。
「本気で言ってるのか?この間は寸前で逃げ出したくせに」
「あん時はびっくりしただけ……だからぁ、キス……」
 シて、と呟いたきり眠ってしまったハボックにロイはやれやれと笑ってその長身を抱き上げた。そうして直立不動のまま事の成り行きを見守っていた部下たちをぐるりと見回した。
「こう言うわけだ。後は私がハボックにたっぷりキスしてやるから心配はいらんよ――――勿論キスするのは唇だけじゃないがね」
 ニヤリと笑ってそう付け足してロイはハボックを抱いたまま店を出ていってしまう。後には一体ハボックのドコとドコとドコにキスするんだと悶々とする部下たちが残されたのだった。


いつも遊びに来て下さってありがとうございます。拍手、元気の素です、本当にありがとうございますvv

スマホゲームのデレステの今のイベント曲が「Tulip」っていうんですけど、この曲の振り付けが結構好きでしてね。ハボックに踊って欲しいなぁって……踊ってないですけど(笑)唇に人差し指当てて「Kiss me chu chu chu Tulip」っていうのが可愛いなって、つい(笑)なんて言ってる間にイベントポイントためないと、7日までだよ、今回のイベント。まだ4000ぐらいしかない。せめて一万ためてキャラの一人も貰わんとなー。と思っている間に今日からスクフェスもイベント始まるし。前回のことりちゃんのイベントの時はどうしても自力で五万位に入れそうになくて、息子に縋ってやって貰って次回は自力でやるようにとお達しが出ているのでやらんとだし。そんなことしてる間にバレンタインネタどうするんだって話だし!週末はダンナが不在なので頑張んなきゃー!って、お前、少しは働けって言われそうですー(苦笑)趣味にばかり走るダメな大人……(腐)
2016年02月05日(金)   No.475 (ロイハボ)

黒スグリ姫28
ロイハボ風味

「できたっ」
 覗き込んでいたプリンターの吐き出し口から出てきた写真を待ちきれないとばかりに半ば引っ張るように取り出して、ハボックは嬉しそうな声を上げる。ロイと二人並んで写った写真を見て、満面の笑みを浮かべた。
 ロイと二人秋祭りに出かけた帰り、射的の景品でとった写真たてに入れる写真が欲しいと言うロイのために、家の前で写真を撮った。本当はその場ですぐに印刷して渡したかったのだが、運の悪いことにプリンターのインクが切れていて印刷できなかったのだ。母親にブウブウ文句を言ったハボックは、学校帰りに文房具屋でインクを買ってきて早速印刷したところだった。
「先輩、やっぱりカッコいいや……」
 ハボックは写真の中で笑みを浮かべるロイを見つめてホゥとため息をつく。頬を染めた自分の肩をさりげなく抱いて微笑むロイは、ハボックの目には大人っぽくてとてもかっこよく写った。
「先輩、喜んでくれるかな」
 自分の写真を渡すのは恥ずかしいが、喜んでくれるなら嬉しい。ハボックは二枚印刷した写真のうち一枚をインクと一緒に買ってきた写真たてに入れて机の上に飾る。そうしてもう一枚を封筒に大切にしまった。
「よし、明日学校で渡そう」
 昼休みなら渡す時間もあるだろう。ハボックは喜んでくれるロイの顔を思い浮かべながら封筒を学校用の鞄の中へそっとしまった。

「先輩、何処にいるんだろ…」
 昼休み、写真を入れた封筒を手に大学の建物へとやってきたハボックはキョロキョロとあたりを見回して呟く。目立つロイの事だからすぐ見つかるかと思ったが、流石に昼休み学生達で賑わう中目指す姿はなかなか見つからず、ハボックはロイがいそうな場所を早足で探して回った。
「早くしないと昼休み終わっちゃう……わッ?!」
 学生達の中にロイの姿を探しながら呟いた時、突然背後から抱きつかれてハボックは悲鳴を上げる。びっくりして振り向けば目と鼻の先に女子大生の顔があって、ハボックは目を丸くした。
「キミ、前にマスタング君のところに来た子だよね!」
「は、はいッ、マスタング先輩何処にいるか知りませんか?」
 ギュッと抱きついてくる女子大生にドギマギしながらハボックは尋ねる。
「マスタング君より私とおしゃべりしない?お昼おごるよ?」
「いいいいいですッ!お昼食べたからッ!しっ、失礼しますッ!」
 ニコニコと笑う女子大生に掴まれた腕をハボックはなんとか振り解く。逃げ出すように駆け出せば、背後から女子大生の声がきこえた。
「マスタング君なら多分図書館の方のカフェテリアだよ!」
 その声に驚いて振り向けば女子大生がニコッと笑ってウィンクする。「いつでも遊びにおいでねーっ」と手を振る女子大生にペコリと頭を下げてハボックはその場を後にした。
「図書館の方のカフェテリアかぁ」
 メインのカフェテリアを覗き図書館も見てみたのだが、近くにカフェテリアがあるのは知らなかった。ハボックは昼休みが終わってしまう前にと足早に図書館へと向かう。図書館の入口から書架とは逆の方へ行けば、窓から陽射しの差し込む明るいカフェテリアがあった。
「マスタング先輩……?────いたっ!」
 カフェテリアの中をグルリと見回したハボックは、奥の一角にロイの姿を見つける。パッと顔を輝かせて近づこうとしたハボックは、ヒューズと顔をつき合わせて話していたロイが仰け反るようにして爆笑する姿を見て目を丸くして足を止めた。
「ヒューズ、おまえ……ッ!何言って……っ」
「えーっ、なんでそんな笑うんだよっ、ロイくんってばひどいッ!」
 ヒューズが情けなく髭面を歪めればロイが腹を抱えて笑う。そんなロイをエイエイと小突いたヒューズが顔を上げた拍子に、カフェテラスの入口で立ち止まったハボックと目があった。
「あ、ハボックじゃねぇか」
「えっ?ハボック?」
 ヒューズの声に顔を上げたロイの顔がスッと表情を変え見慣れた涼しげな笑みを浮かべる。
「ハボック」
 と、笑みを浮かべて呼びかけてくるロイを見た瞬間、ハボックはクルリと背を向けて走り出していた。
「えっ?おいっ、ハボックっ?」
 なにも言わず駆けだしていってしまったハボックを、驚いたロイの声が追いかけてくる。だが、それに構わずハボックは図書館の入口を飛び出していった。飛び出した勢いのままハボックは大学の構内を駆けていく。驚く大学生の間を駆け抜けて、ハボックは幾つか角を曲がったところで漸くスピードを緩めてゆっくりと足を止めた。
「……先輩のあんな顔、初めて見た」
 ハボックが知っているロイはいつでも涼しげな笑みを浮かべていた。いつだって大人っぽく微笑んで、ハボックの憧れであったのだが。
「あんな風に楽しそうに笑うんだ……」
 ヒューズの話に爆笑するロイはいつもの大人っぽく澄ましたロイとはまるで雰囲気が違った。だが、ずっと生き生きして自分といる時よりずっとずっと楽しそうにハボックの目に映ったのだ。
「マスタング先輩……」
 ハボックは手にした封筒の中からロイと一緒に撮った写真を引っ張り出す。自分の肩を抱いて笑みを浮かべるロイの顔を見てキュッと唇を噛んだ、その時。
「ハボック!」
「ッ!」
 呼ぶ声と共に後ろからグイと腕を引かれてハボックは振り向く。そうすれば軽く息を弾ませたロイの顔が間近にあった。
「ハボック、どうしたんだ?私に会いに来たんじゃないのか?」
 不思議そうに問いかけてくるロイの顔をハボックはじっと見つめる。そのロイの背後にやはりハボックを追いかけてきたらしいヒューズの姿を見つけて、ハボックはギュッと唇を引き結んで俯いた。
「ハボック?」
 答えないハボックの顔をロイが眉を寄せて覗き込む。「どうした?」と頬に触れてくるロイの手をハボックはパンッと振り払った。
「ハボ────?!」
「先輩、オレといて楽しいっスか?」
「えっ?」
 手を振り払われ唐突に尋ねられてロイは驚きに目を見開く。そんなロイの顔を睨みつけるように見上げてハボックは言った。
「さっきの先輩、すごく楽しそうに笑ってた。オレと一緒の時はあんな風に笑ったことないのに」
 ハボックは言って手の中の写真をロイの胸に押しつける。
「オレといる時の先輩はいつだって澄ました顔して、あんな風に楽しそうに笑ったりしない。それって、オレといても楽しくないってことじゃないんスかッ?」
 声を荒げて見上げてくる空色をロイは驚いて見つめた。咄嗟に言葉を返せずにいれば、ハボックが顔を歪めてロイの胸をドンと押した。
「オレと一緒にいても楽しくないなら無理に誘ってくれなくてもいいっスッ!」
「な……ッ、おいっ、ハボック!」
 言ってクルリと背を向けたハボックの手から写真が落ちる。走りだそうとするハボックの腕をロイが慌てて掴んだ。
「なに言ってるんだッ!楽しくないわけがないだろうッ!楽しいから、一緒にいたいから誘うんだッ!」
「でも先輩、あんな風に楽しそうに笑わないっしょッ!」
「ッ、それは……」
 張り上げた声にそれ以上に激しい口調で返されてロイは思わず口ごもる。睨んでくる空色にうっすらと涙が浮かぶのを見て、ロイは何とか言葉を紡ごうとして何度も口を開いては閉じた。
「もういいっス……ッ」
 それでもなにも言わないロイにハボックは震える声で言うとロイの手を振り払おうとする。そうさせまいと腕を掴む手に力を込めるロイと振り解こうとするハボックと、無言のままやりあう二人の足下から写真を拾い上げたヒューズがやれやれとため息をついた。
「ロイ、本当のこと、言ってやれよ」
「えッ?!」
 ため息混じりにそう言われて、ロイがギクリとする。いや、そのっ、と珍しく歯切れの悪いロイの様子にハボックがくしゃくしゃと顔をしかめた。
「やっぱオレの事、本当は好きでもなんでもないんだッ」
「違……ッ!ハボックッ!」
 声を張り上げたハボックの瞳からポロリと涙が零れるのを見てロイが慌ててハボックを引き寄せようとする。抱き締められまいともがくハボックにヒューズが手にした写真をひらひらと振りながら言った。
「違う違う、逆だって。お前さんの目にどう映ってようと結局のところロイ君も単なる恋する男ってことよ」
「ヒューズ!」
 ヒューズの言葉にロイが慌てたように声を張り上げる。目配せしてくるロイに構わずヒューズが言った。
「ロイ君はねぇ、お前さんにクールでカッコいい男と思われたいわけ。大口あけてバカ笑いしたり友達とワイ談したり、女の子の脚見て鼻の下伸ばしたりしてるなんて知られたくないわけよ」
「……え?」
「ヒューズッッ!!」
 ヒューズの言葉にハボックが目を丸くし、ロイが顔を赤くする。
「貴様ッ、それ以上言ったら燃やすぞッ」
「恋の焔で?」
「ッッ!!」
 脅し文句にニヤリと笑って返されて、ロイが言葉を返せずにいる間にヒューズは空色の瞳をまん丸にしているハボックを見て言った。
「お前の事が好きじゃないどころか好きで好きで堪んなくて、ちょっとでもカッコいいって思われたくて必死な訳。だからその辺判ってやってくれよ」
 な?とウィンクするヒューズをハボックはじっと見つめる。それから見たこともないほど慌てふためくロイに視線を移した。
「先輩」
「な、なんだ?」」
「オレ、先輩のカッコいいとこ、大好きっス。でも」
「でも……?」
 言って言葉を区切るハボックをロイが心配そうに見つめる。そんなロイの顔を見て、ハボックはそっと視線を落として言った。
「でも、カッコいい先輩ばかりじゃなくて、大口開けて笑う先輩もみたいっス。オレの前でもあんな風に笑って欲しい……ダメ?」
「ハボック」
 上目遣いにロイを見てハボックが小さく問う。強請る視線に煽られてロイはハボックを乱暴に引き寄せ噛みつくように口づけた。
「んっ?!ンンーッ!」
 突然の口づけにハボックが目を見開き逃れようともがく。だが、逃れようともがけばもがくほどきつく抱き締められ深く口づけられて、ハボックの体から次第に力が抜けていった。
「ふぁ……せんぱぁい……」
 激しく長い口づけから漸く解放されて、ハボックはくったりとロイの腕に身を預ける。とろんと蕩けた表情で見上げてくる空色の瞳に堪らずもう一度口づけようとするロイの肩をヒューズがポンポンと叩いた。
「あー、ロイ君、その辺にしておこうね」
「────あ」
 ヒューズの声にロイが顔を赤らめて抱き締める腕を緩める。照れたように視線をさまよわせるロイにやれやれと肩を竦めてヒューズが言った。
「判ったろ?ロイの気持ち」
「あ……はい」
 言われてハボックがコクンと頷く。チラリとロイを見遣るハボックと恥ずかしげに見返すロイを見てヒューズが笑いながら言った。
「よかったな、ロイ。無理にカッコつけなくていいってさ。大口開けて笑おうがワイ談しようがガッカリしないって。な、ハボック」
「うん。あ、でも女の子の脚見て鼻の下伸ばすのはヤだけど」
「だったらお前の脚見せとけば大丈夫!」
「ヒューズ!黙って聞いてればお前さっきからなに勝手なこと言ってるんだッ!」
「カッコつけてるだのワイ談だのなんだのと!」と、目を吊り上げるロイと「まあまあ」とそれをいなすヒューズの様子を見てハボックがクスリと笑う。制服のボトムを見下ろして言った。
「オレの脚でよければ幾らでも見せるっスけど……今度会う時ハーフパンツはいてく?ちょっと寒いけど」
「それはダメだッッ!!」
「へ?なんで?やっぱりオレの脚より女の子の脚の方がいいってこと……?」
「いや、そう言う事じゃなくてだなッ」
 折角の提案を即座に否定されてハボックがしょんぼりする。そんな二人にヒューズがプッと吹き出した。
「恋する男ってのは厄介だなぁ、ロイ」
「ヒューズ!」
「え?なに?ヒューズ先輩、オレ、どうすればいいんスか?」
 ゲラゲラと笑うヒューズにロイが目を吊り上げハボックが目を丸くする。そんな二人の様子にヒューズの笑い声が更に大きくなって響きわたった。


いつも遊びに来てくださってありがとうございます。すっかりサボってますのに拍手、本当にありがとうございますっ!!

松の内の間に日記書こうと思ってたのに、もう20日だよ(苦)今更ですが今年もどうぞよろしくお願いいたしますーっ!
でもって、漸くアップしました秋祭りの続きの姫ハボです。あはははは、いつの話だよ、秋祭り(殴)えっと、ヒューズの前では自分の前とは全然違う表情を見せるロイに自分の前でもそう言う顔を見せて欲しいっていうコメントをだいぶ前に頂きましてね。使わせて頂きました〜!きっとコメントくださった方ももうお忘れじゃないかと思われますが、ありがとうございますーっ!
最近脳内で妄想するばかりでちっとも文章になってません。昨日もはぼっくで雪ネタとか書きたかったんですがね。ホント脳内の妄想を文章にする機械が欲しいです。

そういや去年の今頃はバレンタインネタを募集したりしてたなぁとふと思ったり。書きたい気持ちはあれど更新さえまともにできてないこの体たらくで募集しても書けるか判らんしなぁ……でも折角の季節ネタ、書きたい……。
そんなわけで「書けたら書いてみれば〜」くらいな感じでネタ囁いて頂けたらって(おい)もし、そんな優しい方がいらっしゃいましたら一週間くらいこっそり募集しますんで、よろしくお願いいたしますっ!

以下、拍手お返事です。

なおさま

暗獣、ヒューズサンタにこれじゃない感の顔をするはぼっく!!絶対そうですよねっ!!いやもう、頭にはっきり浮かんでオオウケしちゃいました。クリスマスはトナカイさんだったんですね。はぼっくが通りかかったら目をキラキラさせてその場を動かなくなっちゃいそうです(笑)キラキラ満載の福袋もハボック、抱えて離さそうですよね。すっかり遅くなってしまいましたが、今年もどうぞどうぞよろしくお願いいたしますvv

市川さま

お正月からお仕事だったのですね、お疲れさまです!雪景色を眺めるロイを後ろから暖めるハボック〜v市川さまのコメント見ると改めてハボロイもいいなーと思いますvゆるゆる更新に暖かいお言葉ありがとうございますっ!こんなサイトですが、今年もどうぞよろしくお願いいたしますvv
2016年01月20日(水)   No.473 (ロイハボ)

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]
 OR AND
スペースで区切って複数指定可能
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2022年 /
02月 / 03月 / 05月 / 06月 / 08月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2021年 / 05月 / 06月 / 08月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2020年 / 05月 / 06月 / 08月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2019年 / 05月 / 06月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2018年 / 05月 / 06月 / 07月 / 08月 / 09月 / 10月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2017年 / 02月 / 03月 / 05月 / 06月 / 08月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2016年 / 01月 / 02月 / 03月 / 04月 / 05月 / 06月 / 07月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2015年 / 01月 / 02月 / 03月 / 04月 / 05月 / 06月 / 07月 / 08月 / 09月 / 10月 / 11月 / 12月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2014年 / 01月 / 02月 / 03月 / 04月 / 05月 / 06月 / 07月 / 08月 / 09月 / 10月 / 11月 / 12月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2013年 / 01月 / 02月 / 03月 / 04月 / 05月 / 06月 / 07月 / 08月 / 09月 / 10月 / 11月 / 12月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2012年 / 01月 / 02月 / 03月 / 04月 / 05月 / 06月 / 07月 / 08月 / 09月 / 10月 / 11月 / 12月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
2011年 / 01月 / 02月 / 03月 / 04月 / 05月 / 06月 / 07月 / 08月 / 09月 / 10月 / 11月 / 12月
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
  Photo by 空色地図

[Admin] [TOP]
shiromuku(fs4)DIARY version 3.50