「ハボックちゃあんッッ」 呼び鈴の音に扉を開ければ眼鏡の奥の瞳に涙を滲ませた髭面が目に飛び込んできて、ロイは開いた扉をバンッと閉じる。だが、ドンドンと扉を叩きながらハボックの名前を大声で連呼されて、仕方なしに扉を開けた。 「ヒューズ、お前────」 「ハボックちゃんっ、どこッ?!」 文句を言いかけたロイをドンッと突き飛ばしてヒューズは家の中に飛び込んでくる。リビングの扉を叩き壊さんばかりの勢いで開けたヒューズは、びっくりしてカーテンにしがみついているハボックの姿を見つけてパアアッと顔を輝かせた。 「ハボックちゃんッッ!!」 「ッッ!!」 もの凄い勢いで突進してくるヒューズに、ハボックはビクッと震えてカーテンの陰に隠れようとする。だが、一瞬早くヒューズの腕が伸びて、ハボックは力任せに抱き締めてくる男に目を白黒させた。 「ハボックちゃんっ、また会えるなんてッッ!!嬉しいッ、本当に嬉しいよッッ!!」 ヒューズは大声で喚いてハボックをギュウギュウと抱き締めながら、ハボックの滑らかな頬に髭面をこすりつける。手荒い抱擁にハボックが涙目になってロイを呼んだ。 「ろーい〜〜」 助けを求めて伸ばされるハボックの手を見て、ロイはズカズカとヒューズに歩み寄るとヒューズの頭を拳骨で思い切り殴る。「いてッ」と頭を押さえたヒューズの腕からハボックを取り戻してロイは言った。 「いい加減にしろ、ハボックが嫌がってるだろうが」 「なにするんだ、折角の感動の再会を邪魔するなんてっ」 「感動しているのはお前だけだ」 冷たくピシャリと言い捨てて、ロイは抱き上げたハボックを下ろすとキッチンに入る。後からついてきたハボックがロイのシャツの裾を掴むのを目を細めて見遣ると、ロイは手早くコーヒーを淹れた。 「こんなにすぐ来るとは思わなかった」 言いながらカップをテーブルに置いてソファーに腰を下ろすロイの隣に、ついてきたハボックがよじ登ってロイにピタリとくっつく。それを見てヒューズは二人の向かいに腰を下ろして言った。 「当たり前だろう。ハボックちゃんが戻ってきたって聞いたらさ」 ヒューズはズズッと鼻を啜って滲んだ涙を手の腹で拭う。漸く落ち着いたと言うようにソファーに身を預けてカップに手を伸ばそうとしたヒューズは、ハボックに向けていた目をハッと見開いた。 「なんでッ?」 ヒューズは叫ぶと同時に立ち上がるともの凄い勢いでテーブルを回ってハボックの側にやってくる。ギョッとしてロイにしがみつくハボックに食いつかんばかりに顔を寄せて、小さい体を上から下までじろじろと見た。 「ハボックちゃんに尻尾がないッ!!」 「なにかと思えば喧しいぞ、ヒューズ」 あの可愛い尻尾はどこッ?と喚くヒューズをロイは思い切り顔を顰めて見上げる。「だって」と大騒ぎするヒューズを視線で黙らせてロイは言った。 「隠しておくようにと私が言ったんだ」 「隠して?なんでっ?」 向かいのソファーに戻って尋ねるヒューズをロイは見つめる。 「忘れた訳じゃないだろう?私がハボックを置いて家を出なければいけなくなった理由」 「あ」 そう言われてヒューズは目を見開き、それからため息をついた。 「そうだったな」 あの哀しい出来事を思い出しながらヒューズはハボックをじっと見る。次の瞬間フニャと表情を崩して言った。 「でもなぁ、あの尻尾が可愛かったんだよなぁ。マースくん、ハボックちゃんの尻尾大好きだったからさぁッ」 ヒューズが体をくねらせてそう言うのを聞いたハボックがしがみついていたロイから体を離す。次の瞬間、ポポンと音がして金色の髪の間から犬耳が、シャツの裾からふさふさの金色の尻尾が覗いた。 「おお〜〜ッッ!!」 得意そうな顔で見上げてくるハボックに、ヒューズが目を輝かせて身を乗り出す。そんな二人にロイが思い切り眉間に皺を寄せた。 「ハボック……ヒューズ!!」 ロイはソファーの上で体の向きを変えハボックをじっと見る。黒曜石の瞳で見つめられてシュンと俯いたハボックから犬耳と尻尾が消えた。 「あーあ、折角可愛いのに」 「燃やすぞ」 ジロリと睨まれてヒューズは慌ててカップに手を伸ばす。ズズッとコーヒーを啜るヒューズにため息をついたロイは、ハボックの頭を優しく撫でた。 「ろーい」 撫でる手にすり寄ってくるハボックをロイは優しく見つめる。そんな二人を見ていたヒューズは「あっ」と短く声を上げた。 「そうだった、ハボックちゃんにお土産持ってきたんだよ〜」 ヒューズはそう言ってソファーの上に放り出してあった紙袋に手を伸ばす。 「ほら、ハボックちゃん、可愛いだろうッ」 そう言ってヒューズが広げたのは、フリフリのレースも可愛いショート丈のドレスだった。
いつも遊びに来てくださってありがとうございます。お休み中にもかかわらず拍手もありがとうございますv
「暗獣」です。ここの髭は親馬鹿、ハボックちゃん馬鹿です(笑)ロイとハボの二人だけでも十分幸せですが、ヒューズが加わると賑やかになっていいかな、と。ロイも迷惑そうにしてますが、内心は楽しんでいると思います。これからはヒューズがくるたびハボック尻尾出していそう(笑)
仙台に来ています。目的は野球観戦(笑)楽天ではなく、相手の日ハムの応援です。いや、北海道は遠いからさ(苦笑)チケット取るのが遅くて外野自由席しかとれなかったんですが、思い切り応援団席でかえって面白かったです。先日の中日戦に引き続き応援バットを購入しましたさ!(笑)稲葉ジャンプ(稲葉の応援の時にダンダンとジャンプする。ホームの札幌ドームだと球場が揺れるらしいです)も出来たしねv私がバットを買ってきたら後ろの座席にいたオネエサンが「売ってるんですか?」って、早速買いに走ってました。やっぱ欲しくなるんですよ、あの席にいると(笑)息子とダンナは今夜も観戦に行きますが、私はホテルでまったりするつもりです。少しでもポメラ出来るといいんだが。でないと更新間に合わないよ(汗)
ところで、しょうもない話なんですが、ホテルの前に「ヌマタのタネ」っていう看板が出ていて、見る度「スマタのタネ」に見えちゃいましてね、モヤッとエロスな気分になってま…(殴)すみません、脳みそ、腐ってますね(滝汗)
以下、拍手お返事です。
おぎわらはぎりさま
夏の重装備コスは危険ですね〜。タートルネックは熱籠もりそうです(苦笑)でも、萌えは年中無休ですからね。暑くても好きなものは好きと言うか、萌えに殉じるのであれば本望なのかと(笑)「暗獣」ははは、ハボに着ぐるみ、可愛いかも!結構得意そうに着ていそうです(笑)エリシアがハボックと一緒にカーテンの陰に隠れて内緒話してるんですよ。ヒューズが覗こうとすると「パパはダメ!」って言われていじけてたりしたら楽しそうです(笑)確かに取り締まる部署の人間がやってどうするという感じですね(苦笑)私的にも後者が希望ですッ!そのうちやりたいかも(爆)ジャクもの、最近すっかりご無沙汰してますね。もう書けなかったりして(苦笑)ちなみにキリバンは日付が変わる頃だったみたいです。意外と踏み抜けないのは私も経験済みですよ(苦笑)ええ?もう秋の気配ですか?東京は相変わらず暑いですよ(苦)夏バテですか、やはり体がついていかないですよね…、どうぞお大事になさって下さいね。会社で一斉に夏休みもいいですが、自分の都合に合わせてお休みも便利じゃないですか?オリンピックもあっという間でしたね。これからはまたまったり大リーグ見ながらポメラしようと思います(笑)
なおさま
わあ、暗獣ハボも可愛いと言って頂いてありがとうございます、嬉しい〜(照れ)ハボの為なら職権乱用も厭わない髭です(笑)うお、そのチョコ菓子美味しそうです!今度探してみます〜(笑)
JOEさま
うふふ、これは大佐へのエールでしょうか(爆)一応二人の関係は知らない筈なんですが、実は素知らぬ顔で掻き回して楽しんでいるような気もします(苦笑)
キリ番530000を踏みました の方
いつも遊びに来てくださってありがとうございます!「新・暗獣」も楽しんで頂けてますか?嬉しいですーvそして530000踏み抜いて下さったとのこと、ありがとうございますッ!ええと、ヒュ→ハボ←ロイのギャグちっく、お受けいたしました。ただ、ヒュ落ちって事は、どっちのカプでしょう(汗)間違ってお受けしたら拙いんでロイハボって事ですかね?すみません、阿呆で(苦)一応確認させて頂けたらと思いますので、よろしくお願いします。
阿修羅さま
あー、キリバン、どうやら日付が変わる頃だったみたいです〜。タイミング難しいですね(汗)
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