幼愛  第三十三章


 ロイはハボックの上に圧し掛かるとその耳元をきつく吸い上げる。チクリとした痛みと共にゾクッと何かが背を走りぬけて、ハボックはロイの腕をぎゅっと掴んだ。濡れた舌が耳の中に入り込みぬちゃぬちゃと動き回る。それと同時にロイの指が再びハボックの胸の頂に絡みついて、ハボックは熱い吐息を零した。ロイの舌が、唇が、手が、指が、ハボックの体を這い回る。その動きを追う様に体中に火が灯って、ハボックは身悶えた。
「アッ……たいさぁっ…!」
 ビクビクと震えながらハボックは快感に打ち震える。さっきまでの愛撫がまるで子供の遊びでしかないと思えるほど、濃厚できつい愛撫にハボックは涙を零しながら喘いだ。
「う、そ……ああっ、な…でっ…ッ」
 触れてもいない中心は腹につくほど反り返り、その先端から止めどなく蜜を零している。竿を伝って零れた蜜が、ひくつく蕾をしとどに濡らし、ハボックは無意識に腰を揺らめかせた。
「あ、んっ……た、いさ…たいさぁっ」
 名を呼びながら身悶えるハボックにロイは満足そうに笑う。ロイはハボックの脚を大きく開くと、膝裏に手をあてグイと胸につくほど押しあげた。
「アッ!」
 ロイの目の前に曝け出す己の格好にハボックはカアッと顔を紅くする。熱い息遣いにロイの顔が近づいているのを感じて、その黒髪を引っ張った。
「ヤダッ、たいさっ」
「いいからじっとしていなさい」
 ロイはそう言うと白い双丘に手をかけ左右に割り開く。現れた物欲しげにひくつく蕾に薄い笑みを浮かべると舌を這わせた。
「ヒ……ッ、イヤッ…ッ!たいさっ、ヤダッ!」
 ぬめぬめと軟体動物のように這い回る舌にハボックは悲鳴をあげる。我武者羅にロイの髪を引っ張って身を捩るハボックに、流石のロイも顔を上げざるを得なかった。
「ハボック、じっとしていなかったら出来ないだろう?」
「だってッ!そんなとこ、舐めちゃ嫌っス!」
「濡らしてよく解さなくてはいけない事はお前だってよく判っているだろう?」
 ちょっとムッとした表情でロイが言えばハボックが恨めしげに睨む。
「だって…だってそれならローションとか使えばいいじゃないっスか!なんで舐めんのッ?!」
「舐めたいから」
 さらりとそう返されて、ハボックは紅い顔で口をパクパクさせた。ロイはハボックの脚を抱えあげたままズイと顔を近づけると言う。
「舐めたいから。お前の頬も首も肩も胸も腹も全部舐めたい。とろとろと蜜を零すペニスも物欲しげにひくつく蕾も、全部舐めて食っちまいたい」
 低く囁く声にハボックは目を瞠ったまま何も言えずにロイを見つめた。ロイは唇をハボックのそれにくっつくほど近づけて続ける。
「何もかも全部欲しい。舐めて噛み付いてこの白い肌中に私の印を刻み付けて、全部私の物にしたい」
 熱く燃える黒い瞳が告げる強烈な独占欲にハボックは言葉もなくロイを見つめていたが、やがてふわりと微笑んだ。
「うん、イイっスよ。オレの全部、大佐にあげる。大佐になら全部あげる」
 そう言えば噛み付くように口付けられる。激しい口付けに答えた後、ハボックは自ら脚を抱えあげるとロイに言った。
「オレの全部大佐のものっスから、だからたいさの好きにして…ッ」
「いいとも。髪の一本一本まで全部私のものにしてやる」
 ロイは笑ってそう答えるとハボックが曝け出す箇所に顔を寄せる。舌を這わせながら唾液をたっぷりと送り込むと顔を上げ指を一本差し入れた。
「アッ…!」
 グイと押し込まれる指の圧迫感にハボックは僅かに身を強張らせる。グチグチとかき回す指に息を荒げながらも必死に脚を抱えた。
「ああんっ、たいさっ」
「気持ちイイのか?ハボック」
 そう聞かれてハボックはがくがくと頷く。脚を抱えていた手を双丘へと滑らせるとロイの指が押し込まれた蕾を自ら割り開いた。
「たいさ…もっとちょうだい…ッ」
「ハボック…ッ」
 ロイはハボックの望むまま沈める指を二本、三本と増やしていく。ぐちゃぐちゃとかき回せばハボックは腰を揺らめかせて喘いだ。
「たいさぁ……たい、さ、アッ…クゥッ!」
 ハボックは腰を何度も突き出すようにして、密を零しながら震える自身を震わせる。ゾクゾクと背筋を駆け上がる快感に、ハボックが熱を吐き出そうとした瞬間、その根元をロイがぎゅっと掴んだ。
「まだだ、ハボック」
「ヤダ、どうしてっスか、たいさぁっ」
 恨めしげにロイを見ればロイが答える。
「私と一つになってからイけ」
 そう言って見つめてくる瞳にハボックは切なげに唇を震わせるとロイを呼んだ。
「たいさ…たいさぁ」
 それでも言われるまま必死に耐えるハボックの蕾からロイは指を引き抜くとハボックの脚を抱えなおす。滾る自身を押し当てると言った。
「挿れるぞ」
 ロイの言葉にハボックはコクコクと頷いてロイの首に腕を回す。ググッと押し入ってくる熱をハボックは背を仰け反らせて受け入れた。
「アアアアアッッ!!」
 巨大な牡が熱い粘膜をこすりながら中へと入ってくる。その衝撃にハボックはもう耐え切れずにびゅくびゅくと熱を放った。
「ひゃあんっ!ヒアッ…アアッ……アッアーーッ!!」
 ズブズブと根元まで押し入った熱が今度は入口までズルズルと引き抜かれる。次の瞬間奥まで貫かれて、激しい抽送にハボックはあられもない声をあげて喘いだ。
「アンッ…アッアッ…ヒゥッ……アアッ、たいさッ……た、さぁっ!!」
 ロイの動きに合わせてハボックは腰を揺らめかせる。ゾクゾクと背筋をあがってくる快感が脳天に達した時、ハボックはまた熱を吐きだしていた。
「アッ、イくぅッ!!」
 そう叫びながらハボックはロイの体を抱き締める。強請るように舌を差し出せばロイの唇が押し当てられた。
「ん……ん…」
 ハボックはロイの頭を抱えるようにして深く唇を合わせるときつく舌を絡めた。それと同時に脚をロイの腰に絡めてもっと奥へとロイを迎え入れようとする。そんなハボックにロイは笑うと囁いた。
「もっと欲しいか、ハボック」
「アッ…んぅっ、んっ……ほ、し…っ…欲しイッ……もっと、ちょうだい、たいさッ…」
 ガクガクと震えながら強請るハボックにロイはうっとりと笑う。ハボックの体を引き寄せるとグイと抱き起こした。そのままベッドの上に座り込むと、己の上にハボックを引き下ろす。ズンと一気に奥まで貫かれて、ハボックの唇から嬌声が零れた。
「ヒアアアッ!!アアッ、ふ、かいッ!!」
「お前が欲しいと言ったんだぞ、ハボック」
「アッ、アッ……だって…ひゃあんッ」
 いっぱいに広げられた蕾の最奥までロイに犯されてハボックは喘ぐ。体中を支配する快感に震えながらハボックはロイに縋りついた。
「は、あん、……アッ、た、いさっ……たいさッ」
「なんだ?」
「スキッ、…たいさ、すきっ」
 自らも体を揺らしながらそう告げるハボックにロイは泣きそうな顔で笑う。
「私も、お前が好きだっ、ハボック…ッ」
「スキっ…たいさだけ…っ、たいさだけ、だか、らっ」
「ああ、判ってる、私もお前だけだよ、ハボック…!」
 そう答えればハボックが嬉しそうに笑った。
「すごい、きもち、イイ……たいさ、だから?」
「そうだよ、ハボック…」
「たいさも、きもちイイの…っ?」
「ああ、勿論」
 荒い息の合間に交わす言葉が互いの快感を更に煽った。ハボックはロイの唇にチュッと触れると言う。
「たいさっ、出して…っ、オレん中、大佐で濡らして…ッ、アアッ?!」
 ハボックの言葉に埋めたロイ自身がグッと嵩を増した。内側から押し広げられて喘ぐハボックを乱暴に突き上げながらロイは呻くように言う。
「ハボック…っ、私のものだ…ッ、誰にも渡さないッ」
 そう告げる言葉にハボックは笑ってロイにしがみ付いた。
「うん……大佐んだから、全部…オレの全部、大佐のものっス…」
 そう言うと同時に凶暴な牡に体の奥深くを抉られハボックは悲鳴をあげる。どくりと爆ぜる熱に内側から焼かれて、ハボックは背を仰け反らせて喘いだ。
「アアアッ、たいさぁあっっ!!」
「ハボックッ、ハボ…ッ」
 一瞬遅れてびゅるりと熱を吐き出すハボックをきつく抱きしめて、ロイはハボックに深く口付けていった。


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