chap.6


 夕食を済ませ、ハボックを連れて寝室へ上がるとロイはベッドに腰かけハボックを手招いた。自分の前にハボックを立たせるとその頬をそっと撫でる。
「大きくなったな。15…いやまだ14か」
 そう言って見上げてくるロイの黒い瞳をハボックは幸せそうに微笑んで見つめた。この2年の間、ずっと待ち続けていた。時には見失いそうになりながら、それでもこの瞳だけを求めて。ハボックは手を伸ばすとロイの唇にそっと触れて囁いた。
「ちゅうさ…オレの名前、呼んで?」
 そう言うハボックをロイはじっと見つめた。
「ずっと声が聞きたかった…写真は新聞とかで見れたけど、声は聞けなかったから、ずっとずっと声が聞きたかったんだ…」
 そう言われてロイは目を細めて笑うと口を開いた。
「ハボック」
 呼ばれてハボックは僅かに目を瞠る。
「ハボック…」
 ハボックはロイの体にしがみ付くとロイの唇に自分のそれを重ねた。長い口付けの後、ロイがハボックの髪を撫でながら聞いた。
「一人でシテたのか?」
 そう聞かれてハボックは顔を赤らめて答える。
「たまに…」
 そう言ってハボックはロイの胸に顔を埋めると言葉を続けた。
「でも、ちゅうさ、うそつきなんだもの」
「うそつき?私が?」
「だって、淋しくなったらしてごらん、って…。でも、余計に淋しくなって…」
 責めるようにそう呟くハボックにロイはくすりと笑うとハボックに言った。
「見せてごらん、どうやっていたのか」
「えっ?!」
 ぱっと顔をあげたハボックの頬がみるみるうちに真っ赤になる。だがハボックはロイから体を離してベッドに座ると尋ねるようにロイを見上げた。
「やってごらん」
 言われるままにハボックはズボンをくつろげると自身を取り出した。両手を使って棹や袋を愛撫し、自分を追い上げていく。
「あ…あんっ…ん、はあっ…」
 荒い息を零しながら自慰にふけるハボックをロイは愛おしそうに見つめていたが、不意にハボックに手を伸ばすとその細い体をベッドに押し倒した。
「え…?ちゅうさ…?」
 自分の行為に没頭していたハボックは突然のロイの行動が理解できずにぼんやりとした視線を投げる。ロイはハボックのズボンを下着ごと手早く取り去ってしまうとハボックに言った。
「今度は2人でする方法を教えてやる」
 そうしてハボックの脚を大きく開かせるととろとろと蜜を零すハボック自身を唇に咥える。
「ひあっ」
 びっくりしたハボックが慌ててロイを引き剥がそうとロイの髪に手を絡ませた。
「やっ、ちゅう、さっ…きたないっ」
 必死に止めようとするハボックに構わず、ロイはハボック自身を唇で擦り上げ、舌で愛撫する。自慰とは比べ物にならない快感がハボックの体を駆け抜け、ハボックはあっという間に登りつめてしまった。
「あっ…も、でるっ…は、なして…っ」
 そうしてなんとかロイを引き離そうとするハボックを嘲笑う様にロイは、ハボック自身をきつく吸い上げた。
「あ、あああっっ」
 強烈な刺激に耐え切れずにハボックはロイの口中に熱を放ってしまう。ロイは放たれたものを全て飲み干し、ハボック自身を綺麗に舐め上げてしまうと、体を起こしハボックの顔を覗き込んだ。涙を滲ませ荒い息を零すハボックにねっとりと口付けると、ロイはハボックに聞いた。
「よかったか?」
 見下ろしてくる黒い瞳にハボックは顔を真っ赤にして言った。
「ちゅうさ…っ、オ、レの…のんで…っ」
「2人でするんだから当然だろう?」
 恥ずかしがるハボックにロイは平然と答えた。そしてハボックの手を布越しにロイ自身に触れさせるとハボックの耳に囁いた。
「今度はお前が私にしてくれるか…?」
 その言葉にぴくんと震えるハボックの頬をロイは撫でる。
「イヤなら無理強いはしない」
 そう言われてハボックは首を振った。ロイのズボンをくつろげると既に熱く滾ったロイ自身を取り出した。腹につくほどそそり立った男のモノにハボックは息を飲んだ。おずおずと口を開くと、ロイ自身を咥える。そうしてロイがさっき自分にしたように唇で擦り上げ、舌を這わせた。
「ん…ふ…んくぅ…」
 眉根を寄せて必死にロイに奉仕する幼い姿にロイの中心がぐっと嵩を増す。質量を増して口を犯すソレをハボックは懸命に唇で擦り上げた。まだ拙いその愛撫に、だがロイの中心は確実に熱を上げて、ロイはハボックの口中へと白濁を吐き出した。どっと口中に流れ込んでくる青臭い液体を、ハボックは懸命に喉の奥へ流し込む。なんとか飲み干して唇を離すと激しく咳き込んでしまった。
「大丈夫か?」
 ロイがハボックの背を撫でながら問うのにハボックは懸命に頷く。そして、苦しい息の下、ロイに訪ねた。
「ちゅうさ、キモチ、よかった…?」
 必死にそう聞いてくるハボックにロイは目を瞠る。
「オレがちゅうさにシテ貰ってキモチ悦かったみたいに、ちゅうさも」
 自分の行為が相手に気に入られたのかどうか、確かめようとする姿にロイは言葉をなくした。そうして、ため息をつくとハボックの体を抱きしめる。
「ダメだ…我慢できそうにない…」
 そう言ってやれやれとばかりに天井を見上げるロイを、ハボックは不安そうに呼んだ。
「ちゅうさ…?」
 ロイはハボックの声に水色の瞳を覗きこむと言った。
「本当はお前がもう少し大きくなるまで待つつもりだったが、これ以上我慢できないようだ」
 ぽかんとして見上げてくる幼い顔を愛しげに見つめてロイは囁く。
「お前の全てを私に差し出せ」
 その言葉に空色の瞳が大きく見開いた。
「お前を私のものにする」
 その言葉と同時にロイはハボックに噛み付くように口付ける。そのあまりの荒々しさにハボックが身動き1つ出来ずにロイに身を任せていると、ロイはハボックの体をベッドに押し倒した。驚いて見上げてくるハボックの上に跨ったままロイは身に着けているものを全て脱ぎ捨てると、ハボックのシャツに手をかける。ボタンを外すのも面倒とばかりに前立てに手をかけると力任せに引きちぎった。
「…っっ!!」
 凶暴なロイの仕草にハボックは息を飲むと咄嗟にロイの腕に手をかける。ロイはそんなハボックをじっと見下ろすと囁いた。
「嫌か…?」
 そう聞かれてハボックは息を飲んだ。しばらくじっとロイの黒い瞳を見つめたままだったが、ゆっくりとロイの腕から手を離すと首を振る。
「い、やじゃ、ない…」
 その言葉にロイはフッと笑うとハボックに口付けた。ハボックの唇を割り、口中へと舌を差し入れると温かいそこを思うままに舐めまわす。息もろくにつけないような口付けに、ロイが唇を離す頃にはハボックの体からはすっかり力が抜け落ちていた。ロイの唇がハボックの項を這い、時々強く吸い上げていく。ロイが唇を離した後には綺麗な紅い花びらが浮んでいた。そうして次々と花びらを散らしながらハボックの肌を丹念に愛撫していく。びくびくと震える体に満足げに微笑みながら、ロイはハボックの胸の頂にたどり着くとそこに舌を這わせた。
「ンあッ!!」
 思わず零れた濡れた声にハボックは驚いて思わず両手で口を塞いだ。その仕草を愛おしそうに見つめて、だがロイはハボックの手をはずさせると言った。
「声を堪えるな」
「で、でも…っ」
 恥ずかしそうにそう言うハボックにロイは傲慢に言い放った。
「私が言っているんだよ、ハボック。声をこらえるな」
「あ…」
 恥ずかしそうに目を伏せるハボックを満足げに見下ろすとロイはハボックの乳首を愛撫する。舌先で押しつぶし、指先でこね回して爪の先で引っ掻くように刺激した。
「あっ…ゃあっ…ああッ」
 ハボックの唇から零れる熱い吐息に満足して、ロイは片手をハボックの中心に這わせると胸と中心を同時に攻め立て始めた。
「い…やぁ…っ…あんっ…あっあっ」
 瞬く間に追い上げられていく体に、ハボックは声を抑えることも忘れて喘ぎ続けた。びくびくっと体を震わせると、ロイの掌の中へその熱を吐き出してしまった。胸を弾ませる幼い体を愛しげに抱き寄せて、ロイはハボックに口付けた。差し込まれる舌に懸命に答えようとするハボックにロイの気持ちが昂っていく。ロイはハボックの脚を大きく開かせるとその蕾にそっと触れた。
「男同士で愛し合うときは、ココを使うんだ…」
 ロイはそう囁くと奥まったそこへ舌を差し入れた。
「ひっ!」
 跳ねる体を押さえつけてロイは丹念に舌を這わせていく。ハボックはあまりの恥ずかしさにぽろぽろと涙を零した。
「や…ちゅうさ…そ、んなトコ…っ」
 だが、ロイはやめるどころか十分に濡らしたそこへ指を差し入れる。くちくちとかき回すとハボックの唇から熱い吐息が零れた。ロイは暫くそうしてハボックの蕾を馴らしていたが、不意に指を引き抜くとベッドから立ち上がり、クローゼットを開けると中から大きなキャスター付きの姿見を取り出した。それをベッドサイドに置くと、ハボックの体を引き起こしベッドに座った自分の前に座らせて後ろから抱きしめた。
「あ…ちゅうさ…?」
 何をされるか判らずに為されるままにロイに体を預けるハボックの脚を広げさせると、ロイは奥まった蕾へと指を差し入れた。ひくりと震える体を背後から抱きしめて、ロイはハボックの項に舌を這わせながら蕾へ沈める指を増やしていく。沈めた指を蠢かせながら、ロイは熱い吐息を零すハボックの耳元に囁いた。
「ごらん、私の指をもう3本も咥えこんでいる…」
 言われてハボックは俯いていた顔を上げる。途端に目の中に飛び込んできた淫猥な光景にひゅっと息を飲んだ。
「やっ…いやっ」
 幼い自身からとろとろと蜜を零し、ロイの指を咥えこんで喘ぐ自分の姿にハボックは恥ずかしさのあまり涙を浮かべてロイの腕を掴んだ。
「や、だ…っ、ちゅうさっ…はずかし…っ」
 だがロイはそんなハボックの様子に笑みを浮かべると、ハボックの中に沈めた指でくいと硬いしこりを引っ掻いた。
「ああッ!!」
「ここか?」
 ハボックがびくんと大きく体を震わせた箇所をロイは集中的に攻め立てる。ハボックは声を上げることも出来ずに喉を仰け反らせるとどくんと熱を吐き出した。ぐったりとロイの胸に体を預けて喘ぐハボックの耳元にキスを落とすとロイは優しく囁く。
「可愛いよ、ハボック…」
 そうしてロイは、ハボックの体を少し持ち上げるとひくつく蕾に滾る自身を宛がった。くち、と入り口を押し開いてロイ自身がハボックの中へと埋め込まれていく。
「あ、あ、あ」
 ゆっくりと貫かれていく圧迫感にハボックは空色の瞳からぽろぽろと涙を零して背を仰け反らせた。根元まで埋め込むとロイはハボックを宥めるように優しく抱きしめる。
「痛いか?」
 そう問われてハボックは微かに首を振った。
「ほら…やっとひとつになれた…」
 そう囁く声にハボックは鏡に映し出された2人の姿を見る。狭い器官を精一杯開いて、ロイを受け入れている自分を見て、ハボックは唇を震わせた。ロイが手を伸ばして、2人が繋がる部分をそっと撫でる。ぞくりと背筋を駆け抜けた感触にハボックはゆっくりと息を吐いた。
「ヤダ…さわらな…で…」
 ロイはくすりと笑うとゆっくりと抽送を始めた。最初は浅く、だが次第に入り口まで引き抜き、すぐさま最奥を突き上げる動きに変わっていく。自分の蕾を出入りするロイ自身を鏡の中の光景で見せ付けられて、ハボックはあまりの事に目を逸らすこともできなかった。ロイの熱い塊りで感じる部分を突かれて、ハボックの中心が白く爆ぜる。
「あああっっ」
 達してぴくぴくと震える体をロイは容赦なく突き上げていく。その激しさに瞬く間に追い上げられてハボックは何度も幼い精を放った。過ぎる快感に体を支配されて、ハボックはロイの腕の中で泣きじゃくる。
「ひ…やあ…も、赦して…ッ」
 気が狂ってしまうのではないかという恐怖に支配されて、ハボックはロイに哀願した。だが、その頼りなげな姿はむしろロイの嗜虐心を煽るばかりで、ロイはハボックを解放するどころか逆に激しく攻め立てる。
「も…ダ、メ…ヘンに、なるッ…」
 ひくひくと体を震わせてハボックは喘いだ。ロイは背後から強引に熱い吐息を零す唇を塞ぐとハボックの中へと熱を放つ。体の中から熱く焼かれる感触にハボックは目を見開いて体を震わせた。
「あ…、な、に…なか、に…ッ」
 幼い声に熱を吐き出したばかりのロイ自身が再び硬さを取り戻す。ずぶずぶと突き上げる動きに繋がる部分から白濁が泡だって溢れ出した。
「ハボック…私のものだ…」
「あっ、あ…ちゅう、さぁ…っ」
 細い体を抱きしめて、ロイはハボックの内外に所有の証を刻み付けていった。

 翌朝、食事の支度をするノーマンの所へ下りてきたロイが少し言いにくそうに口を開いた。
「すまないが、何か消化の良い、食べやすいものを作ってやってくれるか?出来たら上に持っていくからトレイに載せておいてくれ」
 ロイのその言葉にノーマンは一瞬目を瞠ったが、次の瞬間何事もなかったように頷いた。キッチンから出て行くロイの背を見やって、二人がようやく結ばれたのだと察する。よかったと思うと同時に、耐えようのない疼きが胸の奥を支配して、ノーマンは淋しそうに笑った。それでも自分はずっと2人を見守っていくのだろうとノーマンは思う。
 柔らかい朝陽が照らす部屋の中で、ノーマンは誰よりも大切な2人に想いを馳せるのだった。

2006/11/13


拍手リクで「大佐の子ハボ紫の上計画」でした。いやもう、カンペキ別人でスミマセン。でも、書いてる本人はかなり楽しかったです。最初は「ハボにロイが手ほどきして」くらいでそんなに長くならないと思っていたのですが、書き始めたらなんかどんどん思っていたのと違う風に話が発展してしまい、気がついたら今まで書いた中で最長になってました(汗)でも、ホントはこの後ハボが士官学校に入って、ブレダと会って、卒業後ロイの部下として配属されて…くらいまで書きたかったのですが、そこまで書くとほんとに終わらなくなってしまうので、とりあえず初エッチで区切りをつけた次第です。しかし、初エッチ14歳になってしまった…。随分考えたんですけど、ハボがロイに会うのは絶対5歳と思っていたのと、ロイを戦争に行かせたかったというのもあって、結局随分頑張っても14になってしまったという…。子供にはエッチさせないと言っていた私はどこへ??ノーマンも最初は「初老の男」として登場してました。でも書いているうちにどうにもハボと絡ませたくなってしまい、途中で「30過ぎ」に書き直したんですよー。こういうとこ、漫画と違って文字は楽ですね(笑)それから、今回初めてchap.3にイラストついてます!!お友達のアイシサイトマスターのイサヲさまが「子ハボに萌えた」と仰って描いて下さったんですよ〜〜vvvメールに添付されてきたのを開いた時の感動と言ったら!!!あのハボに「淋しくて死んじゃう」とか言われたらこっちが死ぬからっっ!!って思いました。子ハボのバナーも作っていただき、この場を借りて改めて御礼申し上げます。愛してるよっっ、イサヲさまっっvvvそんなこんなで後書きもやたら長くなってしまいましたが、そのうち「紫2」も書けたらいいなぁと思っております。最後に、美味しいネタをご提供いただきましたリク主様、とっても楽しませていただき、ありがとうございました。できればリク主さまも楽しんでいただけたらいいなと思っております。そうそう、タイトルの「紫」は「紫の上」から…。まんま捻りのないタイトルでスミマセンです〜(汗)

後書き、追: chap.5でロイが帰ってきたため手を出せなかったノーマンですがー、実は私が息抜きでかいた「裏紫」とでもいうので「ノーマン×ハボ」をやってたりしますー。chap.5で『手折ってしまった』ってことで。あくまで息抜きなので、続きとかは全くないです。ただのお遊びと思って読んでいただける方はこちらへGo! → 裏紫


→ 紫2 序章