| 幻想女神 第三十八章 |
| ビシャと床に液体が飛び散る。白く湯気に煙る浴室にハボックの荒い息遣いが響いた。 「……ちゃんとイけたな、ハボック」 胸を攻められて達してしまったハボックの耳元にロイが囁く。ハアハアと息を弾ませてハボックは涙の滲む瞳でロイを睨んだ。 「……ぃさの馬鹿ッ!オレが胸でされんの嫌いなの、判ってるくせに…ッ」 ロイとつき合うようになって胸でも感じるように覚え込まされた。それどころか胸への愛撫だけで達するようになってしまったことを、まるで自分が酷く淫乱になってしまったようだとハボックが嫌がっているのをロイはよく知っていた。 「馬鹿ッ!!大佐なんて大っ嫌いなんスからねっ!!」 ヒクッとしゃくりあげて言うハボックをロイは愛しそうに見つめる。喚く唇を己のそれで塞いで言った。 「怒るな……今度はもっとじっくり確かめてやるから」 そう言ってチュッと口づけるとロイはハボックの前にしゃがみ込む。熱を吐き出して萎えたハボック自身をそっと手で包んだ。 「た、たいさ…っ」 確かめてくれとは言ったものの、実際そんな風に相手の視線に晒されれば羞恥がこみ上げてくる。逃げるように壁に背を押しつけるハボックに構わず、ロイは手の中の楔をじっと見つめた。 「さっきイったから機能的には問題なくちゃんと戻ったようだな。色は……前から色素の沈着がすくなかったが…もっと綺麗なんじゃないか?」 「…ッ、なっ、なに言ってん……アッ!」 あからさまな言葉にハボックはカアアッと顔を赤らめる。怒鳴りつけようとした言葉は、いきなりべろりと舐め上げられて不自然に途切れた。 「形は……前と変わらない、か?……お前のは、あまりエラが張ってなくて…ふふ、元気だな。さっきイったばかりなのにもうこんなだ……」 「アッ…っ、だ、だって…大佐がッ」 ロイはハボックの楔の様子を口にしながらねっとりと舌を這わせ、唇で吸いつく。そんな風にされれば瞬く間に熱が集まっていくのをハボックにはどうしようもなかった。 「ちゃんと珠もあるようだ。ほら、二つ……判るか?ハボック」 「ヒャアッ!ヤッ、ンンッ!!」 ロイは楔をべろんと舐めながら、袋の中の珠を指先でコリコリとこねる。そうすればハボックがつま先で立ち上がるようにして背を仰け反らせた。 「やめ…ッ!アアッ、く、ぅッ!!」 言葉と舌と指で下肢を嬲られハボックが喘ぐ。己の前に跪くロイの黒髪に指を絡めてガクガクと震えた。 「たいさっ、も、だめ…ッ!」 執拗に弄られてハボックが限界を訴える。ロイはクスリと笑ったものの張り詰めた楔の根元を指で戒めて言った。 「まだだ、ハボック。まだ全部確かめてないからな」 「…ッ?!な、んで…ッ?」 もう散々に目で指で確かめたろうにとハボックが顔を歪める。半泣きの顔を見上げてロイはハボックの脚の間に指を滑らせた。 「こっちがまだだろう?」 「…ッッ」 そう言ってうっそりと笑う黒曜石の瞳をハボックは恨めしげに見る。ロイは楽しそうにハボックを見つめて言った。 「片脚を上げて持っているんだ、ハボック」 「たいさっ」 「そうしないとよく見えんだろう?」 そう言われてハボックはキュッと唇を噛んだが、そろそろと右脚を持ち上げて右手で腿の辺りを支える。奥まった蕾が目の前に露わになるのを見つめてロイは言った。 「ああ、そうだ。確かめるのにはやはり両手が使えないと不便だな。イってしまわないよう、お前が押さえていなさい、ハボック」 「な……ッ」 まるで何でもないことのように、自分で楔の根元を指で押さえているように言うロイにハボックが目を見開く。ヒクリと喉を鳴らして、それでもおずおずと手を伸ばすハボックにロイはククッと笑った。 「イイコだ、ハボック」 イってしまわぬよう、ロイに代わって己の楔を戒めるハボックにロイはうっとりと言う。片手で楔を押さえつけ、片手で脚を抱えて恥部を曝け出すハボックのイヤラシい姿をじっと見つめて、ロイは指でハボックの楔をなぞった。ツツツと先端から根元へと辿り袋の周りを滑らすように奥へと移動させていく。 「女性特有のものはなくなっているようだ」 そう告げる声にハボックの体がビクリと震える。ふと、発端となった店を探していた時に乱暴されかかった事が頭に浮かんで、ハボックは唇を噛んだ。 「んっ、……ンンッ」 なくなっていることを確かめるように執拗に蟻の門渡りをなぞられて、ハボックの体がビクビクと震える。戒めた楔から溢れた蜜がタラタラと零れて、ロイの指を濡らし更に奥へと垂れた。 「あ……ぅんッ」 その蜜の行く先を目で追えば、ヒクヒクと蠢く蕾が見える。ロイは蜜を辿るように指を滑らせ、ヒクつく蕾に触れた。 「アッ!!」 ビクッと大きく震えてハボックが身を仰け反らせる。ロイは両手の親指で蜜で濡れた蕾を割り開くようにして覗き込んだ。 「綺麗な色だ。変わってないよ、ハボック」 「アッ、たいさっ」 見つめる視線を感じてハボックがふるふると首を振る。ロイは更に蕾を押し開くと舌を差し入れた。浅いところをヌメヌメと舐めまわし、時折尖らせたそれを差し込む。そうすれば面白いように跳ねる体にロイはクスクスと笑った。 「そんなにしたら倒れるぞ」 壁に背を預けているとはいえ、片脚立ちの不安定な体勢だ。ロイがからかうように言えば、ハボックがロイを睨んだ。 「だ、だってっ、大佐が舐めるからっ」 「まだ舐めただけだろう?中まで確かめていないぞ」 「え?」 返ってきた言葉にハボックは訳が判らずキョトンとする。ロイは子供のようなその顔にクスリと笑って言った。 「この奥に男特有のものがあるだろう?」 そう言うなりロイは蜜と唾液で濡れそぼった蕾に指を差し入れる。グーッと押し入ってくる長い指にハボックは仰け反って喘いだ。 「あ、あ、あ」 「どこだったかな、ハボック。お前のいいところは」 ロイはそう言いながら差し入れた指をぐちぐちと掻き回す。狭い器官を掻き回されてハボックは喘いだ。そそり立った楔から一層蜜が零れてきて、蕾をしとどに濡らした。 「……ないな。まさか上手く戻らなかったか?」 「う……うそっ」 ぐちょぐちょと掻き回す指に喘ぎながらハボックが目を見開く。一部の器官だけが男のものに戻らないなんて事があるのかとロイに問いただそうとした時、ロイの指が一点を掠めてハボックは文字通り飛び上がった。 「ヒッ!!」 「ああ、ここか」 ハボックの反応を見て、ロイが見つけた場所を執拗にグリグリと押し潰す。 「…ッ、…ぅあッ!…ヒ…ッッ!!」 そうされる度ハボックは体を跳ね上げゴツゴツと壁に頭を打ちつける。その音になんだと見上げたロイは、ハボックが頭を壁に打ちつけているのに気づいて目を丸くした。 「おい」 そう声をかけて指を差し入れたまま立ち上がる。グリリと一際強く前立腺を押し潰されて、ハボックは声にならない悲鳴を上げた。 「……ッ!!───ッッ!!」 それと同時にビクッビクッと大きく震えたハボックのせき止められて真っ赤に腫れ上がった楔からトロトロと蜜が零れる。射精できないまま達して、背を仰け反らせたハボックは次の瞬間ガクリとくず折れた。 「おっと」 流石に今度は指を抜いて、ロイはハボックを支える。ロイの腕に身を預けて、息を弾ませながらぼんやりと宙を見つめるハボックの耳元にロイは口づけた。 「ハボック、大丈夫か?」 久しぶりの男としての快感はかなり強烈だったようだ。ロイが視線を落とせば、もう戒める力を失った指が添えられた楔からとろとろと蜜が零れ続けていた。 「た……さ…」 譫言のように自分を呼ぶハボックにロイは目を細める。ぐったりと力の抜けた長身をシャワーでざっと流してやった。 「続きはベッドで確かめよう、ハボック」 「……え?」 トロンと見つめてくる空色の瞳に微笑んで、ロイはハボックを抱き上げると浴室を出た。 |
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