エフィアルテスの悪夢  第五章


 熱い。
 躯の中でマグマが渦を巻いている。
 どろどろと煮え滾るマグマに駆り立てられるままに、ハボックは家を抜け出しふらふらと当てもなく歩いていた。時折すれ違う人がパジャマ姿のハボックを気味悪そうに見て、足早に通り過ぎる。だが、ハボックはそんな視線に気づきもせず、ふらふらと通りを歩きやがて緑の生い茂る公園へと足を踏み入れた。
 もう夕方が近いせいか公園に子供の姿は見られない。ハボックはハアハアと息を弾ませながら公園を奥へと進んでいく。小さなベンチを目にするとドサリと腰を下ろした。そのまま倒れ込むように躯をベンチに横たえる。震える躯を両腕で抱き締めるようにして縮こまっていたハボックは、ゴロリと狭いベンチの上で仰向けになるとその日最後の太陽の光で茜色に染め上げられている空を見上げた。

 熱い。
 まるで空を茜に染め上げる太陽の熱が、己の躯にも火を灯しているようだ。ハボックはぼんやりと茜色に染まる空を見上げていたが、やがてゆっくりと股間に手を伸ばした。下着ごとパジャマのズボンをずり下げ半ば立ち上がった楔を取り出す。そうしてそこが誰が見ているかも判らない屋外であるのにも構わず夢中で扱き出した。
「あ……んふ、ンンッ!」
 ベンチの上に片膝を立て、もう一方の脚は地面へと下ろしてしどけなく脚を開いた姿で、ハボックは両手で包み込むように楔を扱く。
「あん……あっあっ」
 じゅぶじゅぶと零れでる蜜を塗りたくるように夢中になって扱けば、瞬く間に高まる快感に身を任せてハボックが果てようとした時。
「なにしてんの、アンタ」
 ハボックの躯に影が射し声が降ってくる。快楽に霞んだ瞳をハボックが向ければ、二人の男がハボックを見下ろしていた。
「なんかすげぇ色っぽいことしてんじゃん」
「手伝ってやろうか?一人じゃつまんねぇだろ?」
 にやにやと下卑た笑いを浮かべながら男達が言う。ハボックはぼんやりと男達を見上げていたが、やがて掠れた声で言った。
「熱いんだ……熱くて熱くて……」
 辛い、と呟くように言うハボックに男達が顔を見合わせる。ニヤリと笑いあうとハボックに視線を戻して言った。
「そうか、じゃあ俺達が助けてやるよ」
「ここじゃ落ち着かねぇから向こうへ行こうぜ」
 男達はそう言ってベンチに横たわるハボックに腕を伸ばす。グイと引き起こし、力の抜けた躯を強引に立たせた。
「あ……」
 ふらりと倒れかかるハボックを茶色の髪をした男が支える。ずり下げたパジャマが脚に絡んで転びそうになるハボックの脚から、もう一人の顎髭を生やした男がパジャマと下着を毟り取った。
「ほら、さっさと歩けよ」
 顎髭を生やした男がパジャマを投げ捨てながら言う。茶色の髪の男に支えられるようにして、ハボックは男達に促されるまま公園の奥へと入っていった。男達はハボックを連れて低い木々が植えられた場所へと入っていく。枝や葉で隠れた場所にハボックを連れ込むとその躯を芝生の上に押し倒した。
「ここならたっぷり可愛がってやれるからな」
「まずこの邪魔なものを脱いじまおうぜ、熱いんだろ?」
 茶色の髪の男がそう言ってハボックのパジャマを脱がせてしまう。そうすれば熱で桜色に上気した肌が露わになって、男達はゴクリと喉を鳴らした。
「熱い……ね、ちょうだい…?」
 ハボックは食い入るように己を見つめる男に腕を伸ばす。茶色の髪の男の脚に縋るようにして見上げてくる濡れた空色の瞳に、男は鼻息を荒くしてハボックの金髪を鷲掴んだ。
「もしかしてこれが欲しいのかよ?」
 茶色の髪の男はそう言ってズボンの前を寛げる。そうすれば勢いよく飛び出してきた楔に熱い視線を向けるハボックに、ニヤリと笑って言った。
「いいぜ、ちょっと待ちな」
 男はそう言って縋りつくハボックの手を解かせると芝生の上に座り込む。ハボックの腕を引いて己の前に座らせ、金色の頭を己の股間に押しつけた。
「欲しいんだろ?好きなだけしゃぶっていいぜ」
「あ……」
 興奮に息を荒げて言う男の腹につくほどそそり立った楔をハボックはぼんやりと見つめる。やがておずおずと手を伸ばすと、楔を両手で包み込み唇を寄せた。
「ん………んふ……ッ、ンッ」
 男の怒張を口いっぱいに咥え込みじゅぶじゅぶとすり上げる。甘く鼻を鳴らしながら夢中で楔をしゃぶるハボックに、茶色の髪の男が息を荒げて言った。
「くく…どうだ、旨いだろ?俺のブツは」
「んっ、んく…ッぐぅ、んぅ」
 男の言葉には答えず、ハボックは咥えた楔を唇でこすり、舌を絡め喉奥で締め付けながら吸いつく。そうすればいつしかそそり立たせた自身からパタパタと芝生に蜜を垂らしているハボックに、顎髭の男が言った。
「随分旨そうだな。こんなにして……そんなに男のが好きなのか?」
 男はそう言いながら股間に顔を埋めるようにして尻を突き出しているハボックの脚の間に手を入れる。蜜を垂れ流すハボック自身をギュッと握るとゆっくりと扱き出した。
「うん…ッ、ンンッ!!」
 そうすればハボックが眉を顰めもどかしそうに尻を振る。茶色の髪の男の楔を口いっぱいに頬張り、顎髭の男に股間を嬲られて喘ぐハボックの姿に、男達は興奮しきって更にハボックを攻め立てた。
「ほら!もっと奥まで咥えろよ!喉でしっかり締めるんだッ!」
「イヤラシいな、アンタ。ケツの穴がヒクヒクしてるぜ」
「んっ!ンンッ!!んふぅ…ッ!!」
 息苦しさにポロポロと涙を零しながらもハボックは夢中で楔をしゃぶり、尻を揺らめかせる。不意に茶色の髪をした男がハボックの後頭部を掴んでグイと楔を突き入れた。
「おらよ、しっかり飲みな…ッッ!!」
 そう言うと同時に男の前が弾ける。ドッと流れ込んできた青臭い液体に、ハボックは目を見開きながらもコクコクと白濁を飲み干した。
「……あ、ぅふ……」
「ククッ、男の精液飲むのがよっぽど好きなんだな。イっちまったぜ、コイツ」
 漸く口を解放されて荒い息を吐くハボックの楔を嬲っていた顎髭の男が楽しそうに言う。男は手の中に吐き出されたハボックの熱を、ハボックの頬に擦りつけながら言った。
「そんなに好きなら俺のも飲んでくれよ。嬉しいだろ?」
 顎髭の男はそう言いながら芝生に座り、ハボックの顔を茶色の髪の男の股間から引き剥がす。取り出した自身にハボックの顔を押しつけて言った。
「ほらよ、アンタが大好きな奴だぜ。たっぷり飲ませてやるからしっかりしゃぶりな」
「ンンッ!!」
 顎髭の男はそそり立つ楔をハボックの唇にねじ込む。苦しそうに鼻を鳴らしながら、それでもハボックは口内に押し入ってきた楔に舌を絡め始めた。
「ふ……ぅんッ」
 涙を滲ませた瞳をうっすらと開けて、じゅぶじゅぶと楔をしゃぶるハボックを男はニヤニヤと笑いながら見つめる。汗に濡れた金髪を鷲掴むようにしてハボックの口内を楔で犯しながら言った。
「男に咥えさせんのは初めてだけどよ、結構いいじゃねぇか」
「やたら色っぽいよな、コイツ。……なぁ、こっちに挿れるのも結構いいかもしれねぇぜ?穴は穴だろ?」
 今し方ハボックの口内に吐き出したにも関わらず、既に高々と楔をそそり立たせて茶色の髪の男が言う。男は甘く鼻を鳴らしながら楔をしゃぶるハボックの白い双丘を撫で回していたが、ヒクつく蕾にゆっくりと指を這わせ始めた。
「……ぅ、ふぅん…ッ、んぅ…ッ」
 途端にハボックが漏らす声に艶が滲むのを聞いて、男達は顔を見合わせた。
「イイらしいぜ」
「あんなとこでヤってたんだ。構わねぇって事だろ」
 そう言って頷き合うと茶色の髪の男が蕾に這わせていた指をグッと突き入れる。ぬぷぷと潜り込んできた指に、ハボックが眉を寄せて鼻を鳴らした。
「んふぅ……んっんっ」
「まあ、待てって。すぐ挿れてやるから」
「それまでこっちをよっくしゃぶってるんだ」
 顎髭の男はそう言って喉奥に向かって楔を突き入れる。
「ングゥッ!…グウっ!」
 苦しげに喉を鳴らして弱々しくもがくハボックの蕾をグチュグチュと掻き混ぜながら、茶色の髪の男が言った。
「もうちょっとだからな、我慢しろよ」
 男はそう言いながら乱暴に蕾を掻き回し沈める指を増やしていく。まだ三本の指を動かすには多少きついそこから指を引き抜くと、男は待ちきれないとばかりに背後からハボックの腰を抱え込んだ。
「さあ、両方の口にたっぷり注いでやるからな。思う存分楽しみなッ!」
 茶色の髪の男はそう叫んで、ハボックの蕾にグイと楔を押しつけた。
 

→ 第六章
第四章 ←