| 辿り着くはパナケイアの空 第四十三章 |
| 「ん……たいさ……ぁ」 キスの合間に何度も大佐を呼ぶ。どうしてこんなに好きなんだろう。それを確かめるように大佐を呼んでキスを繰り返せば、大佐が微かに笑う気配がした。 「可愛いな、お前がこんなに可愛いとは知らなかった」 「なんスか、それ」 男のオレを掴まえて可愛いってなにさ。そう思って睨みつければ大佐が笑う。グイと引っ張り起こされてオレは大佐と向かい合ってベッドに座り込んだ。 「ハボック」 大佐はオレを引き寄せ下肢を密着させるように座る。オレの手を取り互いの楔を包み込むように握らせ、その上からオレの手ごと握ってきた。 「たいさっ」 「ほら、お前も」 大佐は二人の楔を擦り合わせる用にして楔を扱く。促されてゆっくりと手を動かし始めはしたものの、正直もの凄く恥ずかしかった。気持ちいいのは確かだけど、だからといって夢中で扱くのもはばかられる。だって大佐がごく間近からオレの事を見つめてるんだ。気持ちよくて、でも恥ずかしくて、そのせいでやけに興奮して中心にどんどん熱が溜まってくる。気がつけばオレの楔はガチガチに固くなって腹につくほどそそり立ち、先端から嫌らしい汁をたらたらと垂れ流していた。 「たい、さっ、これ、ヤダっ」 このままじゃあっという間にイってしまいそうだ。首を振って手を引こうとしたが、大佐はオレの手ごと握り込んで離してくれなかった。 「だが、気持ちイイだろう?」 答える迄もなくこの状態を見れば気持ちイイなんて言葉以上にイイのは判るはずだ。オレは小さく首を振って言った。 「でもっ、恥ずかしい……ッ!オレのっ、こんなに……ッ」 大して時間もたってないのにオレの楔は今にも弾けそうだ。ハッハッと短い呼吸を繰り返して必死に耐えようとするオレに、大佐はチュッと口づけた。 「私も凄く興奮してる……判らんか?ハボック」 そう言いながら大佐は己の楔をオレにギュッと握らせる。手の中の大佐はもの凄く熱くて固くてオレの以上にその鎌首を高々ともたげていた。 「あ……」 「ハボック」 呼ぶ声に落としていた視線を上げて大佐を見る。いつもスマートな大佐がこんな顔をするのだと驚くほどに、大佐の顔は欲望と快感に染まっていた。 「一緒にイこう、ハボック」 「たいさっ」 大佐はそう言うと扱くスピードを速める。それにつられるように握った楔を扱けば瞬く間に追い上げられていった。 「たいさっ、も……ダメっ!」 「ああ、ハボック……一緒に……っ」 ぐちゅぐちゅと嫌らしい水音と互いの激しい息づかいと中心に溜まる熱と。それだけで頭がいっぱいになった瞬間、全てが真っ白く弾けた。 「アッ、アア─────ッッ!!」 「……くぅぅッ!!」 ビュビュッと白くもったりとした液体が互いの腹を濡らす。ビクビクと震えて達した後はどっと力が抜けて、オレは大佐の肩に頭をもたれさせて激しく肩で息をしていた。 「ハアッ……ハッ……ふ、ぅんッ」 せわしなく息をする唇を塞がれてオレは大佐に縋りつく。空気を求めて口を開けば、入り込んできた大佐の舌に己のそれをきつく絡め取られてますます息ができなくなった。 「ん……ふ……」 酸欠で頭がくらくらする。目の前がスゥッと暗くなって気が遠くなった。 ぱふんと体が柔らかいものに沈み込む。力の入らない脚をグイと押し上げられて、軽い圧迫感にオレはぼんやりと目を開いた。誰かがオレの下肢に触れるのを感じたけど、今の状態がよく判らなくてなすがままに任せる。だが、次の瞬間、柔らかく濡れたものがあらぬところに触れた感触にオレはビクンと飛び上がった。 「や……ッ、なん……ッッ?!」 ギョッとして視線を向ければ大佐がオレの股間に顔を埋めていた。楔から蕾へ、這い回る濡れた感触が大佐の舌だと気づけばカーッと頭に血が上る。オレは大佐の髪を掴むと思い切り引っ張った。 「大佐ッ!なにして……ッ?ひゃあっ!!」 大佐が指でオレの双丘を割り開くようにして蕾に舌を這わせてくる。大佐の舌はオレの蕾に浅く潜り込み、うねうねと蠢いた。 「や、だ……ッ!ヤダぁッ!やめてッッ!!」 そんなところを舐めるなんてどうかしてる。なんとか逃れようともがけば、大佐が濡らした蕾に指を沈めてきた。ギクリと身を強張らせるのと同時に、大佐がなにをしたいのか判って、オレは大きく目を見開いた。 「欲しい、ハボック……どうしても」 情欲に濡れた声で大佐が囁く。そのあまりの熱さにさっきのように嫌だと言えずにいれば、大佐が沈めた指をグチグチと掻き回した。 「や……ッ、ふ……ぅッ!」 大佐は時折唾液を送り込みながら沈めた指をかき混ぜる。少しすると大佐は沈める指の数を増やしていった。 「あッ……くぅ……ッ!」 圧迫感が強くなり吐き気がしてくる。ぐちゅぐちゅと耳に届くイヤラシい水音が、男を迎え入れる準備をされているのだと知らせてくるようで、逃げ出したくて堪らなかった。 「は……あ……も、ヤダ……ッ」 苦しくて怖くてギュッと瞑った瞳から涙が零れる。大佐は唇で零れた涙を拭ってオレの頬に口づけた。 「好きだ……ハボック、好きなんだ」 大佐は好きだと囁きながらオレの顔にキスを降らせる。ぐちゅぐちゅとオレの蕾を掻き回していた指を大佐は不意に引き抜いた。 「んあっ!」 衝撃に思わず声が零れる。グイと胸につくほど脚を押し上げられ、オレはハッとして大佐を見上げた。 「ハボック……」 熱く囁いて大佐が体を寄せてくる。チラリと見えた大佐の楔の逞しさに、オレは小さく首を振った。 「無理……そんなの入らねぇっス……」 あの夜の痛みがオレの中にまざまざと蘇る。泣きそうになりながら大佐を見上げるオレに、大佐が口づけてきた。 「愛してる……頼む、お前を私にくれ」 「……いさっ」 何度も何度も大佐はオレに口づける。無理矢理ねじ込む事も出来るのに、そうはしない大佐にオレはしがみついた。 「ハボック?」 「痛くて怖くて泣いちゃうかもしれないっスけど、それでもいい?」 「ハボック」 「好きって言って」 あの時みたいに何も言わないのではなくて、好きだと言って欲しい。そう強請れば大佐がくしゃりと顔を歪めた。 「悪かった」 「そうじゃねぇっしょ?」 今言ったばかりの言葉を忘れてしまったのかとオレが言えば、大佐が笑う。 「好きだ、ハボック」 「オレも……オレも、大佐っ」 そう答えた瞬間、熱い塊がズブリと潜り込んできた。 |
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