オブシディアンの虜囚  第九章


 ハボックはロイの前に置いた玩具とリモコンのうち玩具だけを取り上げ、ゼリーのチューブを取り出すと玩具にゼリーを垂らし手のひらで握るようにして馴染ませる。そうして脚を大きく開いてロイを見た。
「どうした、続けろ」
 壁に背を預けてベッドの上に座り込んだロイは楽しげな表情で言う。嫌だと言うことも出来なくて、ハボックはゼリーでぬらぬらと鈍く光る玩具を己の後孔に押し当てた。
「……っ、ッッ!!」
 この間、半ば正気を失ったような状態の時は挿れる事に抵抗を覚える暇もなかったが、今こうして改めて挿れようとすれば玩具が妙に大きく感じられる。ハボックは縋るようにロイを見たが、ロイはうっすらと笑みを浮かべて見つめるだけで手を出そうとはしなかった。
「たいさ……」
 ハボックは助けを求めるようにロイの名を呟く。次の瞬間、腹を抱え込むように玩具を蕾に突き立てた。
「ヒャアアアアッッ!!」
 ずぶずぶと巨大な玩具を身の内に沈めながらハボックは高い悲鳴を上げる。根元まで一気に玩具と押し込むと、小刻みに震えながらロイを見た。
「たい、さ……っ」
「まさか挿れただけでおしまいじゃないだろう?イきたくて仕方なかったのならそれからどうした?」
 意地悪にそう言われてハボックはポロリと涙を零す。だが、次の一言を聞けばやらないわけにはいかなかった。
「もしかしてネルソンにその玩具を使って貰ったのか?シて貰って、悶え狂ってなにをされたか忘れたか?」
「ッ?!そんなことしてないっス!!全部自分一人で───」
「だったらやって見せろ」
 訴える言葉を遮られてハボックは目を見開く。ハボックは浅い呼吸を繰り返して、玩具のスイッチを入れた。
「ヒィィィィッッ!!」
 低いモーター音と共に動き出した玩具にハボックは喉を仰け反らせる。じっと見つめてくるロイの視線を感じながら、ハボックは激しく震える玩具でグチュグチュと蕾を掻き回した。
「アヒィッ!!大佐っ、たいさァッッ!!」
 一度動かし始めてしまえば躊躇いも羞恥も吹き飛んでしまう。ハボックは後孔に埋めた玩具を激しく抜き差しした。ぎりぎりまで引き抜く度、巨大な玩具に絡みついた内壁が赤くめくれあがって見える様は例えようもないほど淫猥だった。
「アアッ、くぅ、んッッ!!たいさァ、早く……ッ、早くたいさの頂戴ッッ!!」
 ハボックは蕾を掻き回しながらロイに強請る。その様子をじっと見ていたロイは、小首を傾げて答えた。
「その玩具で感じまくっているじゃないか。別に私でなくても玩具で十分じゃないのか?」
「ッ?!そんなっ!!」
「それともネルソンを呼ぶか?ハボック」
 そう言うロイの瞳の奥に嫉妬と怒りの焔を見てハボックは目を見開く。ハボックは涙に濡れた瞳でロイを見ていたが、やがてクシャクシャと顔を歪めた。
「ごめんなさい……でも、オレ、大佐でなきゃ嫌っス。大佐が好きっス、大佐のでイきたいッ!イかせてッッ!!」
 激しく震える玩具を後孔に咥えたままハボックはロイに強請る。そのイヤラシイ姿にロイはゾクゾクして言った。
「そんなに私が欲しいか?ハボック」
 そう尋ねればハボックがコクコクと頷く。涙に濡れた頬に手を伸ばして優しく撫でると、ロイはハボックの耳朶を軽く噛んで耳の中に声を吹き込んだ。
「だったらまずは上の口にくれてやろう。咥えるんだ、ハボック。ああ、お前の食い意地の張った尻が我慢出来なくならないようにソイツは突っ込んだままでな」
「あ……っ、たいさ……ッ」
 吹き込まれる低い声にゾクリとハボックは背筋を震わせる。玩具を挿れたままの奉仕に抵抗がない訳ではなかったが、それでもハボックは言われるままロイに身を寄せた。
「…………」
 ベッドに座り直すロイのボトムを寛げ、逞しい楔を取り出す。ずっと欲しくて堪らなかったそれにゴクリと唾を飲み込んで、ハボックはペロリと楔を舐めた。両手で包み込むようにして浮き立つ青筋をなぞるようにペロペロと舌を這わせる。カリの部分を何度も舌で舐めると、ツルリとした先端にチュウと吸いついた。
「ん……ふ……」
 ハボックの奉仕で頭をもたげ、イヤラシイ汁を滲ませる先っぽをチュウチュウと吸う。うっとりとして楔を味わうハボックをじっと見つめていたロイは、放り出されたままのリモコンに手を伸ばした。ハボックの顔を見つめたまま強弱のスライドを一気に強へと滑らせる。その途端、ハボックの後孔から響く音が大きくなり、ロイの楔から顔を起こしたハボックの唇から悲鳴が上がった。
「ヒアアアアアッッ!!」
 目を見開いて背を仰け反らせたハボックは、身悶えながらロイの股間に突っ伏す。
「ヒィッ!ヒィィッッ!!」
 ロイの楔に手を添えたままガクガクと震えるハボックの金色の髪を鷲掴んで、ロイは言った。
「やめていいとは言ってないぞ、さっさと続けろ。喉奥まで咥え込んで締め付けるんだ」
「ヒ……ァッ、たいさ……ッ」
「私のが欲しいんだろう?それともその玩具で満足か?」
「……ッ、や、だ……ッ!たいさの、欲し……ッッ」
「なら咥えるんだ」
 ロイはそう言って促すようにハボックの口に指を差し入れ舌を弄る。ハボックはロイの指をぴちゃぴちゃと舐めると、再びロイの楔に顔を寄せた。
「イイコだ」
 そう言って金髪を唾液に濡れた指に絡めるロイをチラリと見上げてハボックは猛る楔を口内に迎え入れる。言われるまま巨大な牡を喉奥まで飲み込み、必死に締め付けた。
「ん……んふ……んぐぅ……ッ」
 ポロポロと涙を零し口の端から涎を垂れ流して、ハボックは楔を咥える。じゅぶじゅぶと唇で擦り上げ頬と喉で締め付ければ、楔はハボックの口内を埋め尽くそうとするように嵩を増した。
「ふグゥッ!……んんッ!!」
 苦しげな声を漏らしながらもハボックは奉仕を続ける。蕾を犯す玩具の動きと口内を蹂躙する肉の塊に、ハボックはもどかしげに尻を振った。
「欲しいか?これが」
 ロイは奉仕するハボックの動きに逆らうようにハボックの喉奥を突き上げる。そうすれば強請るように見上げてくる空色に、ロイは低く笑った。
「まずは上の口だと言ったろう?」
 ロイはそう言うとハボックの髪を掴み、楔を抜き差しする。苦しげに目を見開きながらも、歯を当ててしまわないよう必死に口を開くその奥に容赦なく突き入れれば、ハボックが甘く鼻を鳴らし唇の端からダラダラと涎を垂れ流した。
「イヤラシイ顔だな、ハボック」
 おそらくは誰も想像したこともないであろう蕩けた表情で、ロイのなすがままになっているハボックにロイはクスクスと笑う。
「んふ……ンーッ、んんんッッ」
 そんなロイの楔にハボックが強請るように指を絡め、欲に濡れた瞳でロイを見上げた。
「くくっ、急かすな、今出してやる」
 ロイは楽しそうに言ってハボックの頬を撫でる。
「しっかり味わえ」
 低く囁くと同時に僅かに眉根を寄せたロイは、ブルリと身を震わせてハボックの口内に熱を叩きつけた。


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