「見ないでッ、雀鈴ッッ!!」
俺に貫かれたまま雀は涙に濡れた顔を振る。そうすれば涙の滴が宙に舞うのを見て、俺は雀の腰を掴んで思い切り突き入れた。
「ヒ……ヒャアアアアッッ!!」
抉るような突き入れに雀の背が仰け反り唇から高い嬌声が上がる。それと同時に厩の入口に立つ雀鈴の体が大きく震えるのが視界の端に見えた。
「ヤダぁッ!真栖、赦してッッ!!」
姉の前で犯されて、泣きながら嫌だと訴えながらも雀の躯は悦びを訴えている。突き入れる蕾はきゅうきゅうと締まって俺の楔に絡みつき、泣き声は甘ったるく掠れていた。ガツガツと容赦なく突き上げれば熟れた躯は瞬く間に追い上げられ、雀は甘い悲鳴と共に熱を吐き出す。がっくりと力の抜けた躯から己を引き抜き、軽く衣服を整えた俺は雀の躯を腕に抱き締めて雀鈴と向き合った。
「……どうして?真栖は私を愛してくれてたんじゃなかったの?」
「最初はな、そう思ってた。だが、雀と会った瞬間、俺が求めていたのは雀だと気づいたんだ」
俺は言って涙に濡れた雀の頬に口づける。それを見た雀鈴が嫉妬と怒りに顔を歪めた。
「どうして……?どうしていっつも雀なの?」
雀鈴は低い声でそう呟く。嫉妬にギラギラと目を輝かせて瓜二つの弟を睨みつけた。
「いつだってそう……。みんな雀のことを好きになる。私が好きになった男の子も仲のよかった友達も、最初は私のことを見てくれるのに雀と会ったらみんな私のことなんてこれっぽっちも気にかけてくれない。雀、雀って……どうしていつもそうなのよッッ!!お父様もお母様も私よりずっと雀のことを……ッ!私のなにが雀より劣るって言うのッ?!」
「雀鈴……」
雀は凄まじい姉の嫉妬に目を見開いて雀鈴を見つめる。雀鈴は歩み寄ってくると呆然と見つめてくる弟を睨みつけた。
「どうやったの?どうやって真栖を誘惑したの?抱いてくれって泣きついたの?イヤラシく媚びたのね、そうよ、そうでなきゃ真栖がアンタとこんな事をするなんてあり得ない。真栖は私を愛してるのよッ、それなのによくも……ッッ!!」
雀鈴はそう叫んで雀に手を伸ばす。蜂蜜色に輝く雀の髪を掴もうとする雀鈴の手を俺は思い切り撥ね除けた。
「やめろ、雀鈴」
「真栖」
「雀に手を出したら赦さんぞ」
こんな女が雀に触れるなんて赦さない。雀の躯をギュッと抱き締めて睨みつければ雀鈴が目を見開いた。
「どうして?そんな子のどこがいいの……?いつだって無邪気な顔して私から全てを取り上げて、なにもかも独り占めして……ッッ!!」
「オレ……そんなことしてない……」
呟くように言う雀の言葉に雀鈴がキッと雀を睨みつける。
「じゃあ、これはッ?!アンタ今ここでなにしてたのッッ!!真栖を誘惑して抱いてもらって……ッッ、こ、の……泥棒猫ッッ!!」
雀に向かって雀鈴が手を振り上げる。ビクッと震えて首を竦める雀を抱き締めながら、俺は雀鈴の手首を掴んだ。
「雀に手を出したら赦さんと言った筈だ」
「真栖っ!」
「消えろ。俺が愛しているのは雀だ」
きっぱりとそう告げれば雀鈴の瞳が大きく見開かれる。何か言いたげにワナワナと唇を震わせた雀鈴は、だが結局なにも言わずに厩を飛び出していった。
「雀鈴!!」
姉の背に向け名を呼んで雀が雀鈴に手を伸ばす。だが、細い躯を抱き締めて引き戻せば、雀が俺を睨みつけた。
「どうしてっ?酷いよ、真栖!雀鈴にあんな事ッ!!」
「何故だ?真実を告げてなにが悪い?」
「真栖!!」
雀は俺を責めるように見つめる。
「雀鈴は本当に真栖の事が好きなんスよ?真栖の事話す時の雀鈴がどれだけ幸せそうだったか……それなのにっ、真栖、最低だッ!!」
空色の瞳を怒りにキラキラと輝かせて俺を罵る雀を見ればそれだけで胸が高鳴った。俺は雀の躯をきつく抱き締め噛みつくように口づける。腕の中でもがく雀ごと地面に倒れ込んで、俺は細い脚を胸につくほど押し上げた。
「ッ!!やだッッ!!」
雀の抵抗を押さえつけ、取り出した楔を雀の中に沈めていく。そうすれば雀が喉を仰け反らせて悲鳴を上げた。
「イヤアアアッッ!!」
「雀……雀ッ!!」
狭い肉筒に思うまま突き挿れ細い躯を揺さぶる。数度目に突き上げた時、雀がびゅるりと熱を放った。それと同時にきゅうと締め付けてくる蕾の動きに逆らわず俺は雀の最奥に熱を叩きつける。身の奥深くを俺の欲望に穢されて、ビクビクと震えた雀の躯ががっくりと沈み込んだ。
「ごめん……雀鈴……」
姉に向かってそう呟いたのを最後に雀は気を失った。
ゆっくりと埋め込んだ楔を引き抜けば、小さな口はとろりと白濁を吐き出す。俺は雀の躯を簡単に清めて身なりを整えると細い躯を抱き上げた。
雀鈴に雀との関係を知られ、俺の気持ちもバレてしまった。雀鈴の性格を考えれば両親に俺と雀の事を話はしないだろう。だが、その分雀に対して何かをしてくる可能性は十分にある。もう、すぐにでも行動を起こす必要があった。
雀の躯を抱えたまま屋敷に戻れば、使用人が驚いて駆け寄ってくる。貧血を起こして倒れたと告げた俺は、雀鈴の居場所を尋ねた。
「雀鈴さまなら先ほど戻ってこられて今はお部屋にいらっしゃいますけれど」
使用人はどこか怯えた様子でチラチラと雀鈴の部屋がある方を伺いながら言う。どうしたと尋ねようとした瞬間、ガシャーンという食器が割れる音とヒステリックな声が二階から聞こえた。
「申し訳ございませんっ、雀鈴さま!」
「うるさいわねッ、アンタなんて首よッ!とっとと出ていきなさいッ!!」
転がるように部屋から出てきて床に額をすり付けて謝る使用人の頭を、雀鈴は足で何度も蹴りつける。階段の上から階下を見下ろした雀鈴の視線が俺と俺の腕の中の雀を捉えて、雀鈴は鬼の形相で俺たちを睨んだ。
「……ヒ……」
そのあまりの凄まじさに側にいた使用人が悲鳴を上げかける。暫くの間俺たちを睨んだ雀鈴はクルリと背を向け部屋の中に戻っていった。よろよろと立ち上がった使用人は俺が見ていることに気づくと、拙いものを見られたというようにそそくさと引っ込んでしまう。俺は雀鈴がいた場所を暫くの間見つめたが、その後ゆっくりと階段を上がり二階の部屋へと戻った。 |