俺は飛びかかった勢いのまま雀の体をベッドに押さえつける。白い首に両手をかけ、体重を載せた。
「取り消せッ!今の言葉を取り消せッッ!!」
「真栖……ッ!」
どうして俺の気持ちを否定するんだ。あんなに愛を囁いて想いの丈をその身の奥深くに注ぎ込んでやったのに。
「取り消せッッ!!」
「グゥ……ッ!!」
グ イグイと押さえつけ首にかけた手に力を込める。雀の唇が空気を求めて大きく開き、雀の手が俺のそれを力なく引っかいた。
「マー…ス……」
目が飛び出そうなほど見開き、唇の端から涎を垂らす雀を俺は食い入るように見つめる。その喉がヒクリと鳴った時、俺は漸く手を弛めた。
「……ッッ!!…ッッ!!」
なだれ込んでくる空気に、雀が噎せ返り体を震わせる。ゲホゲホと咳込んで体を丸める雀の肩に手をかけ上を向かせると、俺は激しく咳込む唇を塞いだ。
「……ぅぐ……ッ、ぅぅ……ッッ!!」
空気を求めてもがく雀の体を押さえつけ、その唇を貪る。暫くして唇を離すと、ぐったりとした雀を真上から見つめて言った。
「俺のものだ……何もかも全て……誰にも渡さない、誰にも…お前にも…ッ」
低くそう告げる俺に雀の唇が何か言いたそうに震える。だが結局言葉にはならず、雀は気を失ってしまった。
ぐったりとベッドに沈み込む雀を見つめて俺は考える。このままここで雀鈴と結婚したところで雀の何もかもを手に入れる事は出来ないだろう。下手をすれば雀を失ってしまうかもしれないという考えが不意に浮かんで、俺はゾッとして身を震わせた。
「俺のものだ……絶対に離さない」
俺は誓うようにそう呟く。それから部屋に備え付けてあった電話を取ると、事務所の番号を回した。電話に出た秘書にあるものをここへ届けさせるよう手配する。他にも何カ所か電話して必要なものを手配するとホッと息をついた。
「雀……」
涙に濡れた頬を撫でてそっと呟く。全身で俺を拒んだ雀の言葉を思い出し、俺は怒りと痛みに顔を歪めた。
あんな風に俺を拒むなんて。雀はまだ俺の気持ちが判らないのだろうか。もしかしたら最初に雀鈴のところへ結婚を申し込みに来たと言うことで、俺の気持ちを信じきれないのかもしれない。
「それならその体に俺の気持ちをたっぷりと教えてやろうな……」
俺はうっとりと囁いて雀の体に圧し掛かっていった。
「五日も寝込むなんて……。本当にもう大丈夫なの?雀」
「うん…真栖が看病してくれたから」
夫人の言葉に雀が微かに微笑んで答える。五日ぶりに皆と一緒に夕食のテーブルについた雀は、だが出された食事に半分も手を着けられなかった。
「ごめんなさい、まだちょっと食欲なくて……」
そう言う雀に夫人が心配そうに眉を寄せる。
「まだよくなってないんじゃないの?やっぱりお医者様を呼んだ方が───」
「ううんっ、平気!真栖が薬を出してくれてるし!」
そう言う雀の言葉に付け足すように俺は夫人に言った。
「漢方薬というんです。効き目はゆっくりですが、体に負担が少ないので。一応ちゃんと勉強もしてますから今の雀に必要な薬をちゃんと処方できます」
「少しずつだけどちゃんとよくなってるから。だから心配しないで」
「そう?それなら真栖にお任せするけど……」
俺と雀の言葉に夫人が躊躇いがちに頷く。俺はナフキンで口元を拭うと『ごちそうさま』と言って立ち上がった。
「任せてください。雀、食事が済んだなら部屋に行って薬を飲んだ方がいい」
前半を夫人に、後半を雀に向けて言えば雀の肩がぴくりと震えた。
「うん……ごちそうさま」
雀は言ってそろそろと席を立つ。歩きだそうとして縋るように俺に手を伸ばしてくる雀の腕を掴んで支えた俺は、鋭い視線を送ってくる相手をちらりと見た。
「心配するな、雀鈴。すぐよくなるから」
安心させるようにそう言えば雀鈴が唇を噛んで俯く。俺は少しの間笑みを浮かべて雀鈴を見つめていたが、雀を促すと食堂を後にした。
「あ……ああ……ッ」
雀の部屋の扉を開けて中に入った途端、雀の体がガクリと頽れる。俺は後ろ手で扉に鍵をかけると蹲る雀を見下ろした。
「真栖……ッ」
「どうした?雀」
ブルブルと体を震わせて雀が俺を見上げる。部屋の中には雀の浅い呼吸の他に微かなモーター音が響いていた。
「ぬ……抜いて……ッ」
雀は絞り出すように言って俺の脚に縋りつく。空色の瞳に涙を滲ませて見上げてくる雀の顎を掬って俺は言った。
「裸になってベッドに上がれ。抜いて欲しいものを俺に見せてみろ」
「……ッ、……はい」
雀は一瞬目を見開いたものの、従順に頷く。身につけていたものを一つ残らず脱ぎ捨てて素っ裸になった雀は、ベッドに上がって脚を開いた。
「抜いてください……お願いっス……」
雀は震える声でそう言って下肢を突き出す。大きく開いた脚の狭間には深々と張り型が埋め込まれ、モーター音はそこから響いているのだった。
「お願いっ……真栖ぅ…ッ」
雀は俺の名を呼んで切なげに訴える。モーターの刺激でイってしまわないよう、雀の楔の根元には金色に輝くリングが填めてあった。俺は大きく開いた雀の白い脚をそっと撫で上げる。びくびくと震えながらも俺になされるままギュッと唇を噛み締めている雀に俺は言った。
「イヤラシイな、雀。こんなものを咥えたまま母上や雀鈴と一緒に食事をしてたのか?」
「だって……だって真栖が……ッ」
「俺がなんだって?」
低く囁いて俺はイヤラシイ玩具を咥え込んでいる蕾の淵をそっと撫でてやる。そうすれば雀はビクリと震えて口を閉ざした。
「言いたいことがあるなら言ってみろ、雀」
そう言えば雀の瞳が切ない色をたたえて俺を見る。おそらくは本当に言いたい事とは別のことを口にした。
「抜いてください……お願い…ッ」
「抜いて、それから?」
俺は蕾の淵を撫で続けながら先を促す。雀はキュッと唇を噛んで言った。
「……真栖の、挿れて…っ」
「俺のを挿れて欲しいのか?」
わざと意地悪く繰り返す。空色の瞳が恨めしそうに俺を見上げたが、雀はコクコクと頷いた。
「挿れて……イかせて、欲しいっス」
そう言う雀の楔はリングのせいで熱を吐き出すことができずに痛々しいほどに張りつめている。俺は雀の楔を戒めている金色のリングを愛しそうに撫でながら言った。
「よく似合うぜ、雀……。お前の為に特別に誂えたリングだからな」
「真栖…ッ」
いつまでたっても望むものを与えられず、雀が焦れたように俺を呼ぶ。俺はクスリと笑って雀の頬をそっと撫でた。
「仕方のない奴だ」
俺はそう言って雀の蕾を埋め尽くす玩具に手をかける。がっちりと咥え込んでいる蕾から引き離すように軽く揺さぶれば雀が甘い悲鳴を上げた。
「アヒィッ!!アア…ッ!!」
ビクビクと震えて仰け反る体から俺は乱暴に玩具を引き抜く。俺は長いこと玩具を咥えさせられて緩く開いた蕾に一気に己を埋め込んだ。
雀が俺を拒む言葉を口にしたその時から、俺は時間の許す限り雀を抱き続けた。昼も夜も愛の言葉を囁き続け、雀が決して俺の想いを疑うことがないよう、その身に刻み込んでやっていた。
「アアッ!!くぅ…ッッ!!も……赦して……おねが……」
大きく開いた脚の狭間に深々と牡を埋め込まれて雀が喘ぐ。ぐちゅぐちゅとかき混ぜて思い切り突き入れれば、雀が身を仰け反らせてビクビクと震えた。
「ア……アア…ッ!」
ガクガクと震える体を揺さぶりながら俺は雀のリングに手を伸ばす。パチンと外せばパンパンに張り詰めた楔が一瞬躊躇うように震え、次の瞬間びゅるると熱を吐き出した。
「ヒ──ッッ!!ヒィィィッッ!!」
高い悲鳴と共に雀が大量の熱を吐き出す。ずっと吐き出せずに溜め込まれた熱はどれほど吐き出しても止まる気配がなく、長い長い絶頂に雀は空色の瞳を見開いて弓なりに反った体をビクビクと震わせた。
「……あ…ああ……」
漸く熱を吐き出して、雀の体ががっくりとベッドに沈み込む。しっとりと汗ばんだ体をそっと抱き締めて、俺は涙に濡れた雀の頬を優しく撫でてやった。
「愛してる、雀……俺のものだ」
ぼんやりと宙を見上げる雀にうっとりと囁いて、俺は薄く開いた唇にねっとりと口づけた。 |