「イッ……アアッ!!」
ガクガクと震える雀の蕾を俺はぐちゅぐちゅと掻き回す。腫れ上がっているせいで、蕾は昨日より口を閉ざしているように思えた。
「真栖……ッ、痛い…ッ、痛いっス…ッッ」
ぼろぼろと泣きながら雀はそう訴える。俺の腕を掴む指を間接が白くなるほど握り締めて、雀は弱々しく首を振った。
「裂けちゃう……も、死んじゃう……ッ」
消え入りそうな声でそう言うのにさえ俺は興奮を煽られる。もっと乱暴に蕾を掻き回しながら、俺は体をずらして雀の楔を咥え込んだ。
「やだッ!!」
ねっとりと咥えて舌を這わせる。蕾を弄る手を休めずに楔を嬲れば、雀が可哀想なほどに身悶えた。
「ああ……っ、ぅふ……やめて、真栖…ッ」
「イイんだろう?雀……素直にもっと強請ってみろ……」
「そんな……ッ」
ハアハアと息を弾ませて雀は首を振る。だが、今では雀の楔はすっかりとそそり勃ち、腫れた蕾をしとどに濡らすほど蜜を垂れ流していた。
「舌で舐めとるくらいじゃ間に合わないほど涎を垂れ流しているぞ……ほら、もうぐっしょりだ……」
「言うな…ッ!!」
口に出して言えば雀が羞恥に震える。それと同時に蕾がきゅうと俺の指を締め付けて、俺はくすくすと笑った。
「そんなにイイのか……指でこれなら俺のを挿れたらどうなるんだろうな」
楽しげにそう言えば雀の体がビクリと震える。弱々しく首を振って雀は俺に言った。
「無理……ッ、そんなの挿れたら…ホントに死んじゃう……ッ」
「そうか、そんなに挿れて欲しいのか」
「ッ?!違……ッ、アアッ!!」
俺は言って沈めていた指を乱暴に引き抜く。一度身を起こすと着ていた服を全部脱ぎ捨てた。
「……真栖」
膝立ちで雀の上に跨る俺を見開いた空色の瞳が見つめる。腹につくほど猛々しくそそり勃つ俺の楔を見て、雀が真っ青になった。
「無理……ッ、お願い、挿れないで、真栖……」
カタカタと震えて雀が細い声で訴える。そんな声で紡がれる言葉は全て俺を誘う役にしか立たず、俺は笑って雀の脚を抱え込んだ。
「大丈夫、心配しなくても優しくしてやる……。夕べの俺は優しかっただろう?」
「真栖っ」
「大丈夫、痛いのは最初だけだ」
そう言いながら俺は雀の蕾に楔を押しつける。雀の目が更に大きく見開かれ、その唇から零れる呼吸が浅く忙しなくなった。
「雀……愛してる」
囁いて俺は押しつけた楔をグイと突き挿れる。雀の喉がヒクリと鳴って悲鳴が唇から零れる前に、俺は雀の唇を己のそれで塞いだ。
「ッッ!!んん───ッッ!!」
唇の中に吹き込まれる悲鳴を俺はうっとりと聞きながら一気に楔をねじ込む。びくんびくんと大きく跳ね上がる体を押さえ込んで俺は吐息を零した。
「ああ、雀……」
腫れ上がった蕾がきゅうきゅうと締め付けてくるのがたまらない。熱があるせいか、昨日より更に熱い内壁が俺の楔を包み込み食いつくそうとするようにまとわりついてくる快感に、俺の楔が更に一回り大きくなった。
「イッ……アッ……真栖…ゥッ」
ピクピクと小刻みに体を震わせて雀が俺を呼ぶ。雀の顔は可哀想なほど青白く、額には汗が滲んでいた。
「雀……可愛いよ、雀」
俺は優しく囁いて雀の額にキスを落とす。雀は引き瞑っていた目をうっすらと開けて俺を見上げた。
「真栖……」
少しでも痛みを和らげようと体を動かさないようにするどころか、呼吸さえ押さえて微かな声で俺を呼ぶ雀の頬をそっと撫でる。訴える視線の意味など気づかぬフリで笑うと俺は言った。
「今、もっと善くしてやろうな」
そう言って俺は雀の脚を胸につくほど押し上げてガツンと突き上げる。雀は胸を仰け反らせ悲鳴にならない声を上げて悶えた。
「……ッ、……ィ、ア…ッッ!!」
「凄いな、そんなに嬉しいのか?キュウキュウ締め付けて絡みついてくるぞ」
クスクスと笑いながら言えば雀がポロポロと涙を零す。一言も発せず、何の抵抗もないまま雀は俺に揺さぶられていた。
「雀……雀……」
愛しくて愛しくてたまらない。こんな風に自分が誰かを愛することが出来るなんて、考えてみたこともなかった。
「好きだ……お前の全てを俺にくれ、体も……心も」
「……ース…っ」
俺はねじ込むように最奥へ楔を突き挿れると、雀の中へ俺の想いを叩きつけた。
「真栖……雀の具合はどう?」
雀の為のミルクリゾットを使用人が作る間、厨房の入口に寄りかかって待っていると背後から躊躇いがちな声がかかる。肩越しに振り向けば雀鈴が胸元で手を握り締めて立っていた。
「雀鈴」
「雀、少しはよくなったの?」
そう聞かれて俺は寝室のベッドに横たわる雀の姿を思い浮かべる。強引なセックスは雀の体調を悪くするばかりで、ぐったりとベッドに沈み込む雀の熱は朝より高くなってた。
「そんなに簡単に治るようなら看病の必要もないだろう?」
冷たい口調でそう言えば雀鈴は胸元の手をギュッと握り締める。ほんの少し躊躇って、それから口を開いた。
「あの……あのね、真栖。ずっと看病してるのも大変でしょう?今夜は私が看病するわ。だから真栖は少し休んで───」
「お前は一切近づくなと言ったのを覚えてないのか?」
雀鈴の言葉を遮って俺は言う。驚いたように目を見開く雀鈴に俺は続けた。
「雀の看病は俺がする。お前が看病したのでは良くなるものもよくならん」
「そんな…ッ、酷いわ!」
「普段のお前の雀への態度を考えたことがあるのか?雀鈴」
そう尋ねられて一瞬黙り込んだ雀鈴がクシャリと顔を歪める。
「だって…だってそれは……ッ」
吐き出すようにそう言ったもののそれ以上は言えずに、雀鈴はクルリと背を向けて走り去ってしまった。
「まったく……」
うんざりとため息を吐いた時、丁度リゾットが出来上がり、俺はトレイを手に雀が待つ部屋に戻った。
部屋に戻り俺は扉に鍵をかけると雀が眠るベッドに近づく。トレイをベッド脇のテーブルに置き、雀の耳元に唇を寄せた。
「雀」
何度か繰り返し呼ぶと雀がゆっくりと目を開ける。俺がすぐ側から覗き込んでいることに気づいた雀がギクリと体を強張らせるのに構わず、背中に手を当てて体を起こしてやった。
「リゾットを作らせた。少し食べろ」
「真栖……」
背中の後ろにクッションを入れてやり、椅子を引いてきて側に腰掛ける。リゾットの皿を手に取れば雀が不安げに俺を見つめた。
「食え」
俺はスプーンでリゾットを掬って雀の口元に運ぶ。おずおずと開く唇にスプーンを含ませリゾットを食べさせた。
「もういいっス」
半分ほど食べたところで雀が言う。本当はもう少し食べさせたかったが首を振る雀に、俺は一つため息をついて皿をテーブルに置いた。そのまま俯く雀の顔をなにも言わずに見つめる。少しして雀が俯いたまま口を開いた。
「判らないっス。どうして真栖がオレにこんなことすんのか」
「愛していると言わなかったか?」
「雀鈴がいるのに?!アンタがここに来たのは雀鈴との結婚を許して貰うためっしょ?」
「何度も言わせるな、雀鈴のことはもう愛していない」
そうきっぱりと言えば雀が弾かれたように顔を上げる。その綺麗な空色に引き寄せられるように俺は雀の頬に手を伸ばした。
「何故だろうな。お前と雀鈴は本当にそっくりだ。それでいて全然違う。お前の髪は太陽の光を集めて輝いているのに雀鈴のは金メッキの光でしかない。お前の瞳は大空の輝きを映して澄み切っているのに雀鈴のはまるで澱んだ水の色だ」
「…………雀鈴を愛してないなら、結婚する気がないならアンタはここから出ていくべきっス」
雀は俺の手を振り払って言う。
「雀鈴からアンタの話を聞くのは楽しかった。兄さんが出来るんだと思ったらとっても嬉しくて……。でも、アンタがもう雀鈴を愛してないと言うなら、今すぐここから出てって下さい」
「雀」
「出てけ…ッ、オレにこれ以上触んないでッ」
雀はそう言って引き寄せたブランケットを抱き締める。全身でオレを拒絶する雀に、怒りにも似た感情が沸き上がった。
「何故だ?俺はお前が好きなんだッ」
「オレの気持ちは?雀鈴の気持ちは?アンタ、大事な事忘れてるよ!」
「俺が嫌いか?雀」
そう尋ねれば空色の瞳が見開かれる。雀は俺を真っ直ぐに見て言った。
「今のアンタは好きじゃないっス」
「ッッ!!」
その言葉を聞いた途端、俺の中で何かが弾ける。次の瞬間、俺は雀に飛びかかっていた。
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