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| レヴィアタンの焔 第四十一章 |
| ロイはM字に脚を開いたハボックの膝裏に手を添えると、長い脚が胸につくほど押し開く。そうしてしっとりと綻んだ蕾に猛々しくそそり立った己をグイと押し当てた。 「……ッッ!!」 押し当てられた熱い固まりにハボックの喉がヒクリと鳴る。ぐっと力を込めれば途端に強ばる体に、ロイは宥めるようにハボックの額にキスを落として言った。 「力を抜いているんだ、ハボック」 「…っ、…いさっ」 大きく見開く空色の瞳が妙に幼さを感じさせてロイを見上げる。ロイはその瞳をじっと見つめながら入り口に触れさせていた楔をズッと中へ押し進めた。 「…ヒィッ!」 指とは比べものにならないほど太くて熱い固まりが、柔らかい内壁を擦り上げながら中へと押し入ってくる。ミチミチと嫌な音を立てて強引に開かれていく感触に、ハボックは声にならない悲鳴を上げて背を仰け反らせた。 「い……ッ、…あ……」 「ハボック、力を抜け」 ガチガチに力の入った体にロイも容易には押し入れない。きつすぎる締め付けにロイがもう一度そう言えば、ハボックがふるふると首を振った。 「む、り…っ!痛いっ、た、…さっ、いたァッ!!」 裂けるほどに狭い入り口を開かれてハボックはポロポロと涙を零す。ロイの肩に無意識に爪を立てながら首を振った。 「無理っ!こんなデ、カイの、入んないっ!!抜いてっ、たいさっ!!」 力なくもがきながらハボックが訴える。だが、ロイとてこんな状態で今更やめてやることなどできる筈がなかった。 「ハボック…っ」 呻くようにそう呼ぶと泣き叫ぶ唇を己のそれで塞ぐ。そうしてハボックの股間に手を回すと、痛みに萎えてしまった楔を手に取った。 「…ッッ!!」 ビクッと震えるハボックの楔をロイはゆっくりと扱き始める。施される快感にハボックの体から僅かに力が抜けたのを見計らって、ロイはゆっくりと体を進めていった。 「ん……ん……」 嗚咽を漏らすハボックにロイは優しく何度も口づける。そうする間にも楔への愛撫の手は休めずに、ロイは狭い蕾の中へと己を完全に埋めてしまった。 「ハボック…ハボック…」 ロイは唇を僅かに離すとハボックを呼ぶ。そうすれば涙を宿した金色の睫が震えて、濡れた空色の瞳が現れた。 「ハボック、全部入った…」 そう言って抱えた脚をそっと撫でればハボックが僅かに震える。ハボックは何度も浅い呼吸を繰り返すと消え入りそうな声で囁いた。 「中、入ってんの、大佐…?」 「そうだ、判るか?」 「……嘘みてぇ……」 呟くように言うハボックにロイはクスリと笑う。 「嘘じゃないさ、やっと一つになれた」 「…あ、たいさの、ピクピクしてる」 己の体内に他の人間が入り込んでいることすら信じ難いのに、それが息づいていることをダイレクトに感じてハボックは目を見開く。ロイは涙に濡れたハボックの頬を優しく撫でると言った。 「そろそろ動きたいんだが」 「…え?」 「このままじゃお互い辛いだろう?」 「えっ、や、でもっ」 やっとロイが己の中にいることに慣れ始めてきたばかりなのだ。狭い内壁をみっちりと満たした楔を動かされることを考えたハボックはふるふると首を振った。 「無理っ、そんなの動かされたら死んじまうっ。も、いいっしょ?一応挿れたし、今日はここまででっっ」 「お前な、ここまできてまだそんなことを言うのか?」 半ば呆れ半ば怒ってロイは言う。ハボックは泣きそうになりながらロイを見上げて言った。 「だって、大佐のデケぇんだもんっ!」 「おま…っ」 そう言った途端ポロリと涙の滴を零す空色の瞳にロイはゴクリと喉を鳴らす。そんなことを言われてそんな風に泣かれたら、大抵の男は煽られると、同じ男のくせに気づかないのかと思いながら見つめれば、ハボックが泣きながら首を振った。 「ヤダっ!またでっかくなったっ!!」 「お前っ、もうしゃべるなっ!!」 自分から己を追いつめるようなことばかり口にするハボックにロイはそう言うとその唇を塞ぐ。そうして苦情もなにもかも封じてしまうと、ハボックの脚を抱え直しゆっくりと抜き差しを始めた。 「……ッッ………んっ、ンーーーーッッ!!」 口中に吐き出される悲鳴を飲み込んでロイは探るようにハボックの蕾を突き上げる。痛みに泣きながらロイの胸を叩いていたハボックの体が、ビクンと大きく跳ね上がったのに気づいて唇を離した。そうして見つけた場所を熱く堅い己の楔でもう一度突き上げてやればハボックの唇から悲鳴が上がる。だが、それは今までとは違って甘い響きを伴ったものだった。 「ヒッ…や、あ…な、に…?」 突然起こった自分の体の変化に戸惑ってハボックが目を見開く。ロイはそんなハボックにうっすらと笑うと前立腺をめがけて何度も突き上げた。 「アッ?!やっ、ヤダっ……なんでっ?」 「大丈夫だ、ハボック、ここは男でも感じるところなんだよ」 「おっ、男、でもッ?!」 「そうだ、だから怯えなくていい」 ロイはそう言ってハボックの頬を撫でてやると長い脚を抱え上げ本格的に突き入れ始める。ガツガツと乱暴に抜き差しされてハボックの唇から悲鳴が迸った。 「ヒアッ!…アアッ……や、あっ……やだ、ヤダっ」 いくら怯えなくてもいいと言われたところで、今まで痛みと苦痛と圧迫感しかなかったところにそのすべてを塗り潰す勢いで快楽が押し寄せて、ハボックは怯えきってしまう。それでも感じるところを突かれれば体は反応して、今ではハボックの楔は立ち上がりとろとろと密を零し始めていた。 「ぅ……ひ……たいさ…たいさぁ…っ」 ぼろぼろと泣きじゃくりながら呼ぶハボックにロイは苦笑してため息を漏らす。突き上げていた動きを止めると汗に濡れた金髪をかき上げ、その額にキスを落とした。 「そんなに怯えないでくれ、ハボック。苛めてるような気になるだろう?」 「た…さ…」 囁くロイをハボックは涙に濡れた瞳で見上げる。ロイは睫に宿る雫を指先で拭うと言った。 「愛してる、ハボック。私はお前を感じさせて気持ちよくしてやりたいだけなんだ。だからそんなに怯えないでくれ」 「たいさ…」 そう囁く男にハボックは瞬く。そうすれば長い睫に宿った雫が頬を流れて、ハボックはスンと鼻を鳴らすと言った。 「でも……やっぱ、怖いっス…どうしたらいいのか…判んな…っ」 ヒクッと喉を鳴らすハボックの頬を撫でてロイは言う。 「私にこんな事をされて嫌か?ハボック。酷いことをする男だと思う?」 ほんの少し悲しそうに聞くロイにハボックは慌てて首を振る。そうすればロイは重ねて尋ねた。 「こうされてて痛いか?」 「最初は痛かったっスけど……今は…」 「今は?」 「苦しいけど……き、もち…ぃぃ…っス」 圧迫感は相変わらずだったが、痛いばかりだった最初とは違い快感が伴ってきたのも事実だ。消え入りそうな声で答えて目を伏せるハボックにロイはにんまりと笑うとその涙に濡れた頬に口づけて言った。 「ではその快楽にすべて身を預けてしまえばいいんだ」 「…え?」 「溺れさせてやる」 そう言って笑みを浮かべる男をハボックは目を見開いて見上げる。ロイはハボックの脚を抱え直すといきなり最奥に突き入れた。 「ヒィアアッッ?!」 突然再開された抽送にハボックは目を見開いて背を仰け反らせる。さっき初めてその存在を知った自分の中の感じる部分を執拗に突き上げられてビクビクと体を震わせた。 「やっ、たいさっ、たいさ…ッ!」 突き上げる熱い塊に快感が背筋を駆け上がり脳天を貫く。突き抜けた快感はそこから花火のように全身へと広がってハボックを身悶えさせた。 「アンッ……ヤアッ…ヒッ、ウッ……アアッ!!」 ぐちゅぐちゅと繋がった部分からイヤラシイ水音が響くのも、己の熱い内壁をロイの楔が擦り上げるのも、またその狭い器官を擦られることで快感が湧き起こるのも、なにもかもが信じられない。 そしてなにより。 「やあん、たいさぁ…っ」 己の唇から零れる甘ったるい声を上げているのが自分だと言うことがとてもとても信じられなくて。 ハボックは羞恥に顔を真っ赤に染めるとギュッと目を瞑ったのだった。 |
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