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| レヴィアタンの焔 第四十章 |
| 「ヤダっ、マジ待って、大佐っ!!」 押さえ込んでくる手から逃れようと身を捩りながらハボックが叫ぶ。ロイは捕まえたネズミを弄ぶ猫のようにハボックがもがく余地を残してやりながら言った。 「もう動けないとか言ってた割には元気じゃないか」 その分なら十分楽しめるな、と笑うロイにハボックはぶんぶんと首を振る。 「楽しみは小出しにした方がいいっスよっ、全部いっぺんにやっちゃったら面白くないっしょ?!」 「別に何度でも楽しめるからいいさ」 「何度でもっ?!」 ロイの言葉に素っ頓狂な声を上げるハボックをロイは睨んだ。 「お前、まさか今夜一度きりで終わりにするつもりじゃないだろうな。一夜限りのそんな相手のつもりなのか?私は」 「そんなわけねぇでしょっ!!」 そんな風に言われてハボックは即座に否定する。そうすればじっと見つめてくる真剣な黒い瞳に息を飲んで、ハボックは腕で顔を隠すと言った。 「ああもうっ、判ったっスよ!アンタの言うとおりにすればいいんでしょっ」 半ばヤケクソのようにハボックは叫ぶ。腕で顔を覆っていた為真剣な色を浮かべていたロイの瞳がにんまりと笑ったことに気づかず、ハボックはギュッと唇を噛み締めて言った。 「……一夜限りの相手なんて思ってるわけねぇでしょ。ずっと好きだったんスよ?でも…」 ハボックはそう言うと腕を外してロイを見上げる。 「ゆっくりしてください。初めてなんスから…」 怖いんで、と呟くハボックにロイは優しく笑った。 「判ってるとも、ハボック」 ロイはそう囁いてハボックの唇をそっと塞いだ。 優しいキスを何度も繰り返すとロイは体を離す。ハボックの頬を撫で笑みを浮かべると言った。 「それじゃあハボック、腿を抱えて脚を開いてくれるか?」 「…えっ?!」 「男同士はアソコを使うしかないわけだが、女性と違って自然と濡れてくる訳じゃないからな。よく濡らして解す為にはお前も協力してくれないと」 「でっ、でっ、でも…ッ!!」 そんな自分から恥部を晒すような格好を求められてハボックは口をパクパクさせて首を振る。ロイはそんなハボックの様子に少し考えて言った。 「その格好が嫌なら俯せになって尻を高く突き出す格好でもいいがな。初めてだとそっちの方が負担が少ないかもしれないし」 ロイはそう言うとハボックを俯せに反そうとする。ハボックはロイの手を掴むと慌てて言った。 「いいっ、こっちがいいっス!」 「ハボック?」 「……大佐の顔が見えた方がいいっス。初めてなんスもん」 そんな可愛らしい事を言うハボックにロイの鼻の穴が膨らむ。それには気づかずハボックは腿を抱えて脚をM字に開くと言った。 「…これでいいっスか?」 顔を真っ赤にして自ら恥部を晒すハボックにロイは嬉しそうに笑う。 「ありがとう、ハボック」 そう言ってロイがハボックの脚に触れるとハボックの体がビクンと震えた。 「大丈夫、優しくするから」 そう言えば羞恥に堅く目を閉ざしたハボックがコクコクと頷く。ロイはハボックの双丘に手を添えると、奥まった蕾を割り開くようにして見つめた。 「可愛らしい口だ」 ロイはそう言うと僅かに覗く紅い内壁に舌を這わせる。途端にビクッと大きく体を跳ね上げてハボックが言った。 「たいさっ、たいさっ!!」 「なんだ?」 逃げようとするように身を捩って呼んでくるハボックにロイは僅かに顔を顰める。ハボックは自分の股間から見上げてくる男を見つめて言った。 「なんで舐めるんスかっ?!」 「さっき言ったのを聞いてなかったのか?男は自分じゃ濡れないから濡らして解さないとダメだと言っただろう?」 「だったら洗面所にローション置いてあるからそれ使ってくださいっ!!」 よりによってそんなところを舐められるなんて恥ずかしくて死にそうだ。ハボックがそう思えばロイはわざとらしく顔を顰めると言った。 「大切なお前の大事なところにそんなローションなんて使えるわけがなかろう」 「…え?」 「ローションと言ったってこういうセックスの為のものじゃないだろう?」 「そ、そりゃそうっスけど…」 「ならそんなものを使って炎症でも起こしたら困るだろうが」 「でもっ、顔につけるローションっスよ?そんな変なものの訳…っ」 なんとか舐めるのをやめて貰おうとハボックが言い募ればロイは首を振って言う。 「お前、ここがどれだけデリケートだと思ってるんだ。私はお前を大事にしたい。私の気持ちを判ってくれ、ハボック」 「…ッ」 神妙な表情でそんな風に言われればハボックもそれ以上拒む術がない。ハボックはおずおずと脚を抱え直すと呟いた。 「おっ、お願いします、大佐…っ」 真っ赤な顔でロイを促すハボックにロイはうっすらと笑う。 「イイコだ、ハボック」 ロイはそう言ってハボックの腿に口づけると改めてその双丘を割り開いた。そうして現れた蕾に舌を差し挿れればハボックはビクッと体を震わせたものの今度は逃げようとしない。微かに震える脚を押さえつけて、ロイは満足そうに笑うと蕾の中に舌を忍び込ませていった。くちゅ、と音が聞こえて自分でもそうそう触れる事のない部分を這い回る濡れた感触にハボックはギュッと目を引き瞑り唇を噛み締める。いくら体を繋げる為とはいえ、あまりに羞恥を煽る行為に堅く瞑った瞳から涙が零れた。 (恥ずかしいっ!!も、ヤダ、やめたい…ッ!!) 今にもそう叫び出しそうなのを必死にこらえる。するとその気持ちを読み取ったかのようにロイの声が聞こえた。 「そんなにイヤか、ハボック。お前がそうまでして嫌だと言うならお前とセックスするのは諦めるが」 そう言われてハボックは閉じていた目を開けるとロイを見つめる。ほんの少し傷ついたような悲しそうな顔をしたロイが体を離そうとするのを見てハボックは叫んだ。 「イヤじゃないっス!!すげぇ恥ずかしいけど、イヤじゃないから、だから…ッ」 やめないで、と囁くハボックにロイが聞く。 「本当にいいのか?今度はお前がどんなに嫌がってもやめんぞ?」 そう念押しするように言われてハボックはコクコクと頷いた。抱えていた脚を更に開き引き締まった双丘に手を添えると自ら割り開く。ロイの唾液に濡れた紅い内壁を晒して羞恥に泣き出しそうな顔で言った。 「シて、たいさ…。もう、嫌って言わないっスから…」 「ハボック…」 震える声でそう告げるハボックに、ロイは優しく口づけると再びその股間に顔を埋める。ハボックの手の上から自分の手を添えるようにして蕾を押し開いて舌を這わせた。 「た、いさ、手っ!」 自分から強請るように蕾を開くような格好に、ハボックは恥ずかしさのあまり息が止まりそうになりながら叫ぶ。何とか自分の手を引き抜こうとするが、恥ずかしい部分を這い回る舌の感触にともすれば力が抜けそうになり、ハボックはただゆるゆると首を振った。 そうして暫くその慎ましやかな蕾を思うままにねぶっていたロイは、漸く顔を上げるとハボックの様子を伺う。頬を染めてくったりとベッドに沈み込んだハボックの瞳は明らかに快楽に蕩けて息を弾ませていた。ロイはそんなハボックの顔を見つめながらたっぷりと濡らした蕾に指を一本沈み込ませていく。その途端、ギクリと体を強ばらせたハボックの脚を宥めるように撫でながらロイは言った。 「大丈夫だ、ハボック。解すだけだから」 「イッ、あっ……大、さっ、ヤダ、それ…ッ」 本来なら誰かに弄られるなど考えもしないところに指を立てられて、ハボックは身を捩って逃げようとする。ロイはその体を引き戻すと2本目の指を突き入れた。 「嫌っ!ヤだぁっ、気持ち悪いッ!」 ぬちぬちと蕾を掻き回し押し開く指に、ハボックは嫌々と首を振る。ハボックは涙を浮かべてロイを見ると言った。 「無理…っ、やっぱ怖い、大佐、今日は勘弁して…っ」 「ダメだ」 ロイは掻き回す指を休めずに言う。 「もう、やめてやれないと言ったろう?」 ハボックはその言葉に目を見開きシーツを握り締める。言葉通りグチグチと蕾を掻き混ぜ続けるロイにハボックは手を伸ばした。 「たいさっ、たいさ、来てっ」 ロイは沈めた指はそのままに体をずらすと真上からハボックを見下ろす。ハボックは腕を伸ばしてロイの顔を引き寄せると噛みつくように口づけた。 「ハボック?」 繰り返される口づけの合間にロイはハボックに問いかける。そうすればハボックは半泣きでキスを続けながら言った。 「早く…っ、早くして、キスしてる間に終わらせて…ッ」 羞恥と恐怖に半ば混乱してハボックが強請る。震えながら必死に口づけてくるハボックに胸を熱くして、ロイはキスに答えながら沈めた指を掻き回した。 「う…んっ、たいさぁ…っ」 甘えるような声に答える代わりにロイは3本目の指を沈めるとぐちゅぐちゅと乱暴に掻き回す。その蕾がしっとりと花開き、ロイを迎え入れる準備が整ったとみると沈めていた指を一気に引き抜いた。 「…あっ」 その衝撃にビクンと体を跳ね上げて仰け反るハボックの額にまとわりつく金糸をかき上げると、ロイはハボックを見つめる。 「挿れるぞ」 低く囁く熱い声にハボックは自分にのし掛かる男を目を見開いて見上げた。 |
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