あなたに特別


「いいだろ?」
「う、うん……」
 顔を赤らめながらも頷けば、ニヤリと笑ったヒューズが勢いよく服を脱ぎ始める。ドキドキしながら手にしたチョコの箱をサイドテーブルの上に置き、ハボックもシャツに手をかけ脱ぎ捨てた。ボトムを落とし下着をどうしようと躊躇っていれば、さっさと素っ裸になったヒューズがのし掛かってきた。
「中佐っ」
「今更だろ、ふふ、もうこんなにしやがって」
「アッ!」
 下着の上からやんわりと楔を握られて、ハボックは顔を真っ赤にして目を閉じる。既に熱を持ち始めていた楔を布越しやわやわと揉まれて、ハボックは恥ずかしげに身を捩った。
「イヤラシい染みが出来てきたぜ?」
「やっ、言うなッ」
 先走りの蜜が下着を濡らしたのを指摘されて、ハボックは紅い顔でヒューズを睨む。
「お前が勿体ぶって下着脱がねぇからだろ」
「別に勿体ぶってなんかっ」
「じゃあ脱げよ。脱いで直接触ってって、言ってみな?」
「な……ッ!」
 そんな風に言われてハボックは唇を噛む。恥ずかしさが先に立って脱げずにいれば、ヒューズの手にきつく楔を揉まれて下着に染みが広がった。
「おお、びちょびちょ。ヤラシイ眺め」
「やっ、やめろッ」
「じゃあ脱ぐ?」
 意地悪にそう言う男をハボックは恨めしげに見上げる。それでも下着に手をかけると脱ぎ捨てたそれをベッドの下に落とした。
「意地悪」
「焦らすからだろ」
 睨んでくる空色に笑ってキスを落としてヒューズは長い脚の間に体をねじ込む。押さえる布を失ってそそり立つ色の薄い楔に指を絡めるとゆっくりと扱きだした。
「あっ……ちゅうさっ」
 加えられる愛撫にハボックは眉を寄せて喘ぐ。ハアハアと息を弾ませるハボックの顔を食い入るように見つめながら扱く手の動きを早めれば、ハボックが嫌々と首を振った。
「だ、め……っ、も、出るッ」
「いいぜ、出せよ」
「アッ、でもッ」
「イけって────ジャン」
「ッッ」
 低く囁いてヒューズはハボックの耳元にきつく口づける。それと同時に扱く手の動きを早め鈴口を捏ねた。
「ちゅう、さッ────アアアッッ!!」
 ググッと手の中で嵩を増した楔が弾けてハボックが背を仰け反らせる。びゅくりと掌に生温かい液体が吐き出されて、ヒューズは噛みつくようにハボックに口づけた。
「ンッ、んーーーッッ!!」
 嬌声を飲み込んでヒューズはピクピクと震える手の中の楔を再び激しく扱く。そうすれば瞬く間に熱を取り戻す楔に、ハボックが身悶えた。
「あっ、や……ッ、待って、やあんッ!」
 快感に直結する性器ばかりを激しく攻め立てられて、ハボックが泣きそうになって激しく首を振る。弱々しく押し上げてくる手をひとまとめにして頭上に押さえ込んで、ヒューズはきつく楔を扱いた。
「くあッ!アッアッ!だめッ、またイくッ!!────アッ、アアーッ!!」
 ハボックは涙に濡れた瞳を見開いて悲鳴を上げる。大きく背を反らせ、突き出した楔からびゅくびゅくと白濁をまき散らした。
「あ……ああ……」
 ビクビクと身を震わせるハボックの息を弾ませる唇をヒューズは乱暴に塞ぐ。押さえ込んでいた手を離せば、ハボックが震える手でしがみついてきた。
「……ひどい」
「気持ちよかったろ?かわいいぜ、ハボック」
 ニヤリと笑って言えば、ハボックが濡れた瞳で睨んでくる。その目元にチュッとキスを落として、ヒューズは言った。
「今もっと気持ちよくしてやるからな」
「え?────あっ」
 言うなりヒューズはハボックの膝裏に手をあて両脚をグイと押し上げる。吐き出した熱で濡れた蕾を撫でた指先をグッと押し込んだ。
「くぅッ!」
 グッと押し入ってきた指先にハボックが身を強張らせる。宥めるように顔にキスを降らせて、ヒューズは押し込んだ指で蕾をグチョグチョと掻き回した。
「アッ……ちゅうさッ」
 これまで何度も体を繋げてはきたものの、やはりこうして掻き回される事にはどうしても違和感を感じてしまう。それでも大好きなヒューズのためと、ハボックはギュッと目を瞑ってヒューズのなすがままに身を任せた。
「はぁ、ん……ッ、ああッ」
 ぐちょぐちょと掻き回す指の数が増えて、ハボックは小さく首を振りながら違和感に耐える。暫くしてゆっくりと指が抜かれて、ハボックは小さく息を吐き出した。
「今、いいもん挿れてやるからな」
 身を寄せてくるヒューズの熱い塊が押し当てられるのを目を閉じて待てば、なにやら紙を破る音がしてハボックはうっすらと目を開けた。
「ちゅうさ……?」
 どうしたんだろうと見上げるハボックにヒューズが手にしたチョコを見せる。
「オレの気持ち、受け取ってくれよ」
「え?────ッ!ちょ……ッ、待っ……ヤダッッ!!」
 瞬間、ヒューズが言っている意味が判らずポカンとしていたハボックは、蕾に押し当てられた小さな塊にヒューズがやろうとしていることに気づいて慌てて身を捩った。だが、次の瞬間、蕾を割ってチョコが一粒入り込んで来るのを感じてハボックは大きく目を見開く。身動きできずにいるハボックに構わずヒューズは箱からもう一粒チョコを取り出して蕾に押し込み、更にもう一つ押し込んだ。
「い、嫌ッッ!出してッッ!取ってッッ!!」
 三個目のチョコを押し込まれるに至って、漸くハボックが激しく暴れる。だが、チョコを飲み込んだ蕾は旨そうに口を閉ざしてチョコを吐き出そうとはしなかった。
「ちゅうさッッ!!」
「バレンタインの時、旨そうにチョコ食ってたろ?だから今回もお前に喜んで貰おうと思ってさ、特注のチョコ作ったんだよ」
「なに考えてんスかッッ!!大体あの時だって、中佐が無理矢理チョコ突っ込んだだけで喜んでなんかいないっしょッ!!」
 キッと垂れた目を吊り上げてハボックは怒鳴る。
「取ってッ!早くこれ取ってッッ!!」
 ハボックは大声で叫んでもがく。そんなハボックをヒューズは易々と押さえ込んで双丘の狭間に手を差し入れた。
「まあまあ、すぐ気持ちよくなるからさ」
「なに言って……ヒャッ」
 楽しそうに言うヒューズの指が蕾に潜り込んできて、ハボックは身を強張らせる。グチュグチュとヒューズの指が蕾を掻き回せば、押し込まれたチョコが溶けて甘い香りが寝室に漂った。
「あ……やだァ」
 躯の中でチョコが溶けるのを感じて、ハボックが顔を歪めて身を震わせる。羞恥と嫌悪に震えていたハボックは、躯の内側からゆっくりと広がってくる熱に目を見開いた。
「な、に……?」
 最初はゆっくりと、徐々にスピードを上げてチョコを押し込まれた蕾から熱が広がっていく。忽ち全身を焦がし蕩けさせる熱に、ハボックはガクガクと躯を震わせた。
「あ、あ……やぁん……ッ」
「ハボック?」
 覗き込んでくるヒューズを押しやってハボックは震える躯を両手で掻き抱く。ハアハアと息を弾ませて、ビクビクと躯を震わせていたハボックは、脚を大きく開くとそそり立つ楔に指を絡めた。
「あふ……熱いっ、熱いよう……ッ」
 ハボックは熱い息と共に呟いて楔を激しく扱き始める。ほんの数度扱いただけで、ハボックは高い嬌声と共に熱を吐き出した。
「あああああッッ!!」
 びゅくびゅくと熱を吐き出す楔をハボックは構わず扱き続ける。立て続けに射精して、ハボックはとろんと蕩けた瞳でヒューズを見た。
「ちゅうさァ……熱いの……躯が熱くてたまんない……中佐のおっきの、オレん中に挿れてェ」
 ハボックは舌足らずに強請って蕾に這わせた指で蕾を大きく割り開く。チョコに塗れた内壁をイヤラシく晒して、ハボックは尻をくねらせた。
「ねぇ、ちゅうさァ……」
「ハボック……」
 蕾にチョコを押し込んで様子を伺っていたヒューズは、イヤラシく強請るハボックの姿に息を飲む。普段のシャイなハボックからはとても想像がつかない豹変ぶりにゴクリと喉を鳴らした。
(すっげ……まさかこうなるとは!流石天下の焔の錬金術師!すげぇよ、ロイッ!ありがとよッッ!!)
 心の中でこのチョコを作った友人に感謝の言葉を投げて、ヒューズはハボックに手を伸ばした。


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