風の行く先   第十七章


 ガツガツと容赦なく喉奥に突き入れれば涙を浮かべて苦しいと訴える空色の瞳にロイはゾクゾクとした興奮を覚える。次の瞬間その興奮のままにハボックの口内に熱を吐き出したロイは、必死に注がれた熱を飲み干すハボックの姿を見てハボックの躯を引き寄せその唇を塞いだ。
 これまで女性とのセックスの中で、相手にフェラチオを強要したことは一度もない。だが、思いがけないハボックの姿にもっと啼かせたくなって熱を吐き出す寸前の楔をベッドサイドの本に挟んであった革製の栞紐で縛ってみた。吐き出せない苦痛に泣きじゃくって解いてくれと訴えるハボックは普段の彼からは想像がつかないほど可愛くてロイの嗜虐心を擽り、思わずその唇を汚してやりたくなってしまった。恐る恐る顔を寄せてきたハボックの唇に半ば強引に咥えさせ力付くで唇を犯し、そして。
 激しく咳込むハボックに口づけたロイはくったりと身を預けてくるハボックを見下ろす。精液を飲んでしまった羞恥に顔を赤らめて目を閉じるハボックを見れば、ロイの中に更なる嗜虐心が沸き上がった。
「もっと可愛がってやる、ハボック……」
 ベッドに押し倒したハボックにそう囁くとうっすらと開いた空色の瞳が己を見上げる。ロイは根元を戒められて熱を吐き出せずに痛いほど張り詰めてそそり立つ楔に指を絡めた。そのままゆっくりと扱き始めれば空色の瞳が大きく見開いた。
「あ……やっ、なんで……ッ?」
 しゃぶるどころか精液まで飲まされて、それでもこれで解放されると思っていたのだろう。ギョッとしてもがくハボックを押さえ込んでロイは戒めたままの楔を激しく扱く。瞬く間に追い上げられて、ハボックはロイの腕を掴んで激しく首を振った。
「嫌ッ!やだァッ!解いてッ!」
 ハッハッと浅い呼吸を繰り返してハボックが訴える。根元を革製の栞紐できつく戒められた楔は真っ赤に腫れ上がって、ピクピクと震えていた。
「もっと可愛がってやると言ったろう?たっぷりイかせてやる」
 ロイは低く囁いて扱く手の動きを早める。容赦なく追い上げられたハボックが数度シーツを蹴ったと思うと大きく背を仰け反らせた。
「ヒィ……ッ、ヒィィッッ!!」
 空色の瞳を大きく見開き悲鳴とも嬌声ともつかない声を上げるハボックをロイは食い入るように見つめる。仰け反らせた躯をビクビクと震わせたハボックがガックリとシーツに沈み込んで激しく息を弾ませるのを見つめながら、ロイはまだそそり立ったままの楔をもう一度扱きだした。
「ッ?!い、や……ッッ!!」
 熱を吐き出すことを禁じられたままイかされて、肌が粟立つような快感が躯を支配しているのだろう、押さえ込む躯が痙攣するように小刻みに震えている。更に激しく攻め立てれば、ハボックは泣きじゃくりながら首を振った。
「嫌ッ、も、つらい……ッ!赦してッ!」
「ふふ……吐き出せないままイくと快感が続くだろう?悦くて堪らないんじゃないか?」
「おかしくなるッ、もう変になっちゃうッ!赦し……ッ、ヒィィッッ!!」
 赦してくれと泣きじゃくるハボックの姿にゾクゾクしながらロイは戒めたままの楔を更に激しく扱く。絶頂の頂に放り込まれたまま全身を快楽に震わせてヒィヒィと喘ぐハボックのその空色を、もっともっと濡らしてやりたくてロイは容赦なくハボックを攻め続けた。
「ヒィ……ッ!イくッ、また、イくッッ!!」
「イけ、何度でもイっていいぞ、ハボック」
「ヒャアアアアッッ!!」
 激しく攻められて、ハボックは続けざまに絶頂を極める。見開いた空色からポロポロと涙を零し、大きく開いた唇から涎を垂れ流して喘ぐハボックはロイの興奮をかき立てて、ロイはゴクリと喉を鳴らした。
「も……もう、赦して……ェ」
 ガクガクと躯を震わせてハボックが訴える。その姿をギラギラとした欲望の光をたたえた黒曜石で見下ろしていたロイは、一度ハボックから手を離して立ち上がると浴室からアメニティのローションを持って戻ってきた。
「あ……ふぁ……」
 収まらない快感に溺れきったハボックが、ビクビクと震えて焦点の定まらない視線を宙に向ける。その姿にゾクゾクしながらロイはハボックの長い脚を大きく開いて押し上げると、双丘の狭間で息づく蕾にローションを垂らした。
「ヒ……ッ」
 トロリと冷たいローションに恥部を濡らされて、ハボックがビクリと震える。ロイはローションを馴染ませるように蕾を撫でると指をツプリと突き入れた。
「ヒアッ?!」
 そんなところに指を入れられるなど考えてもみなかったのだろう、ハボックの躯がギクリと震える。そんなハボックに構わずロイは突き入れた指で強引に蕾を掻き回した。
「い……ッ?!イ、ア……ッッ!!」
 慎ましやかな蕾を乱暴に掻き回されて、ハボックが苦痛の声を上げる。弱々しく首を振りロイの手から逃れようとするその姿に興奮して、ロイは更にもう一本指を突っ込みグチョグチョと掻き回した。
「ヒ……やめ……やめて……」
「大丈夫だ、ほら、扱いてやるから」
 ロイはそう言うと蕾を掻き回しながらハボックの楔をきつく扱く。直接的な刺激で快感をかき立てられて、ハボックは苦痛と快感に翻弄されてボロボロと泣きじゃくった。
「たいさァ……っ、も、つらいッ、つらいよッ」
「つらいのは少しだけだ、すぐ悦くなる。もう少し我慢するんだ」
「うぇ……ッ、たいさァ……ッ」
 戒められた楔をきつく扱かれ慎ましやかな蕾をグチョグチョと掻き回されて、ハボックが快感と苦痛に身悶える。ロイは更にもう一本指を増やして掻き回していたが、乱暴に指を引き抜くとボトムの前を弛めた。
「挿れてやる、ハボック……最高に悦くしてやるからな」
 ロイは興奮に掠れた声で囁いてハボックの脚を抱え直す。戦慄く蕾にそそり立つ楔を押し当てたロイは、そのまま一気に突き入れた。
「ヒ……、ヒアアアアアッッ!!」
 ズブズブと巨大な牡に貫かれてハボックの唇から悲鳴が上がる。狭い肉筒を押し開き貫いて、ロイは快感に呻いた。
「ああ……ッ、食い千切られそうだ……ッ」
 初めて男を受け入れた蕾はきゅうきゅうと己を犯す凶器を締め付ける。女性のものとは違うキツイ締め付けに、ロイはハアハアと息を荒げた。
「イイ……ッ、イイぞッ、ハボックッッ!!」
 低く呻いてロイはハボックの脚を胸につくほど押し上げる。それと同時にガツガツと激しく突き入れれば、ハボックが悲鳴を上げてもがいた。
「痛いッ!痛ァッッ!!」
「なんて締め付けだッ!肉が絡みついて……ッ!堪らんッッ!!」
 今では快感よりも苦痛に涙するハボックに構わず、ロイは激しく腰を突き挿れる。パンパンと肉がぶつかり合う音と泣きじゃくるハボックの声とグチョグチョと言うイヤラシい水音に興奮を煽られて、ロイは容赦なく突き挿れ突き上げた。
「アヒィ……ッ、たいさァッッ!!」
「ハボックッ!イイッ!」
 泣きじゃくって悲鳴を上げる姿に興奮しきって、ロイはガツガツと激しく腰を突き出す。腰を引けば逃すまいとするように絡みついてくる熱い内壁に、ロイは喉を仰け反らせて喘いだ。
「くはァ……ッ!こんなにイイとは……ッ!」
 まさか男とのセックスでこれほどに快感を得られるとは。ロイはハボックの脚を高く抱え上げるとガツンと最奥を抉る。それと同時に込み上がる快感のままハボックの中に熱を叩きつけた。


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