caution!
この章ではマークの間にロイ以外のオリキャラとハボックの性的シーンが含まれます。その部分をお読み頂いた方がストーリーを把握しやすいとは思われますが、苦手な方はお避け下さるようお願いいたします。
読後の苦情は一切受け付けませんのでご了承の上お進みください。





菫青石の恋
  第十七章


 陽が沈み辺りが闇に包まれた頃になってようやく列車がホームへと滑り込む。デッキに立っていたロイは列車が止まるのを待つのももどかしく飛び降りると、そのまま改札へと走っていった。そのまま走って司令部に戻るか、車を呼ぶかで一瞬悩んだもののじっと待っていることなど到底出来ず、ロイは改札を飛び出た勢いのまま走っていった。
よ うやく司令部まで戻れば物凄い形相で肩で息をするロイの姿に警備兵がギョッとする。その脇をすり抜けるように走るとロイは指令部の建物へと飛び込んだ。
「あっ、大佐。お帰りなさい!」
 司令室の扉を開ければ中にいたフュリーが声をかけてくる。ロイはフュリーの机に持っていた袋を置くと言った。
「先日の資料とあわせて調査部へ持って行け。横領と横流しの容疑ですぐ身柄を拘束しろ」
 ロイの言葉にフュリーは目を瞠り、それから力強く頷く。資料を抱えて部屋を飛び出していくフュリーの背を見送ってロイはドサリと椅子に腰を下ろした。
「後はエゴロフか…」
 ロイはそう呟くと立ち上がって執務室へと入っていく。不在の間に何か電話でもなかったかとメモに目を走らせるが待っている相手からの連絡があった痕跡はなく、ロイはがっかりとため息をついた。
「あれっ、大佐、戻って来てたんですか」
 開いた扉の向こうから聞こえた声に顔を上げればブレダが戻ってきたところだった。疲れた様子のロイにブレダは執務室に入ってくると言う。
「中尉なら総務に行ってますよ。書類の締め切りやらなにやらで話をしに行ってるみたいです」
「そうか…」
 ブレダの言葉にヒューズから聞いた伝言を思い出してロイは瞳を閉じた。迷惑をかけているのだという自覚はあったが今のままでは仕事が手につかないのも事実で、ロイはホークアイの好意に甘える事にして閉じた目を開ける。
「セントラルでの用事はうまくいったんですか?」
 そう聞いてくるブレダにロイは頷いた。
「ああ、この間の資料と一緒にフュリーに持っていかせたからすぐにも身柄を拘束できるだろう」
「ありゃ、凄かったですね。特にほら、あと数日で振り込まれる事になってた金!散々横領してきた上に更にあの大金って、一体何に使ってるんですかね」
 先日フュリーが調べ上げた金の動きを思い出してブレダが唸る。ブレダの疑問に答えはしなかったものの、シュトフがその金でハボックを買っていたのかと思うと、ロイは腸が煮えくり返りそうな気がした。顔を顰めたロイが言葉を発しようとした時、机の上の電話が鳴った。
『大佐?』
 ロイが口を開くより先に受話器から声が聞こえる。それが情報屋の声だと判るとロイは受話器を持つ手を握り締めた。
「私だ、どうした?」
『彼がいる娼館のことを調べていて判ったんですが、あそこで昔かなりの数の売子が死んでるんです。だがその全てが調査に入る前に事故やら病死やらで片付けられてる。その時、参考人として名前の上がったイゴール・ガルトマンと言う男。コイツ、エゴロフの異母兄なんです』
「エゴロフの?」
『ええ、それで当時、あそこで裏方として働いてたヤツをようやく突き止めましてね、そいつが一度だけガルトマンの相手をしていて死んだ売子の姿を見たって言う話をしまして。支配人は心臓発作だって言ってたらしいんですが、そいつが言うにはどう見ても首を絞められて殺されたとしか思えないって』
「首を?!」
『ガルトマンの相手をした売子が何人も続けて死んで、流石に売子達が相手を拒むようになってガルトマンは娼館に来なくなったらしいんですが』
 情報屋の話を聞いていたロイの脳裏にブルーノの声が蘇る。
『殺されたんだっ!客だった男に首を絞められてっ!』
「ハボック…」
 ゾクリと背筋を駆け上がった悪寒に思わず想い人の名が唇から零れた。それを聞きとがめたブレダが「あっ」と声をあげたのに気付いてロイが通話口を押さえてブレダに聞く。
「なんだ?」
「あ、いや。たいしたことじゃないんですけど」
「いいから言え」
 きついロイの声に一瞬押し黙ってからブレダが言った。
「昨日、大佐がセントラルに出かけた直後にハボックが来たんです」
「なっ…本当かっ?」
「ええ、なんでも店を辞める事になったから挨拶に来たって。もう、会えないけど今まで世話になったって伝えて欲しいって言って」
ブレダの言葉にロイはガタンと乱暴に立ち上がると電話を叩き切る。
「えっ?た、大佐っ?!」
 物凄い勢いで部屋を飛び出していくロイをブレダはポカンとして見送ったのだった。




 ハボックは扉の前に立つと大きくひとつ息を吸い込んだ。目を閉じてゆっくりと吐き出すと瞳を開ける。ノックに答えて聞こえたエゴロフの声にぶるりと震えて、それでもハボックは扉を押し開いた。
「来たか」
 ソファーでふんぞり返っていたエゴロフはハボックの姿を見るとニヤリと嗤う。ゆっくりと近づいていけば突然ハボックの腕を掴んで引き寄せた。
「あっ!」
 倒れこんできたハボックの顎を掴むとその顔を覗き込む。
「身請けが決まったそうだな。せっかく久しぶりに気に入りが出来たと思ったのに残念だよ」
 そう言われてハボックが瞳を伏せればエゴロフが嗤った。
「まあいい、今日は存分に楽しませてもらうぞ」
 エゴロフはそう言うとハボックのシャツに手をかけ力任せに引き裂く。ハボックはあげそうになった悲鳴を必死に飲み込んでエゴロフがするに任せた。シャツを引き裂き乱暴にズボンを剥ぎ取るとエゴロフはハボックを俯せに押さえつける。その背に浮ぶ焼印に気付くと目を細めた。
「所有者の印か?くだらん。どうせお前のようなスキモノ、一人で我慢できるとは思えんしな」
 足りないときはいつでも相手をしてやるぞ、エゴロフはそう言うとハボックの腰を持ち上げ双丘を指で割り開く。小刻みに震える体に舌なめずりをすると、己の指をハボックの蕾へと捻じ込んだ。
「ヒィッ!!」
 濡らすことすらされていないソコに強引に捻じ込まれて、ハボックは悲鳴を上げる。床に爪を立てて苦痛に耐えるハボックを見下ろしながらエゴロフは楽しげに指をかき回した。
「ヒアッ…アアッ…いたっ…いたぁっっ」
「痛いか?だが痛いのが好きなんだろう、お前は」
 嘲るように言うエゴロフにハボックは力なく首を振る。はらはらと涙を零すハボックの姿を楽しみながらエゴロフは熱い襞の中のしこりのような部分を指で何度も擦りあげた。
「ヒャアアッ…あんんっっ…イヤアッ」
 突き抜けるような快感が走ってハボックは体を跳ね上げる。何度も何度も擦られて、ハボックは堪らずに熱を吐き出した。
「あああああっっ!!」
 ビクビクと震える体にエゴロフが嗤う。
「これしきのことでイくとはな。たいしたスキモノの体だ」
 エゴロフはそう言うと乱暴に指を引き抜いた。それからポケットからグロテスクな張型を取り出すと、戦慄く蕾へと捻じ挿れる。
「イヤアアッッ!!」
 逃げをうつ体を引き戻して強引に奥深くへと進めるとリモコンのスイッチを入れる。体の内部でのたうつ異物にハボックが悲鳴を上げた。
「ヒウウッッ…アヒィ…!!」
 床に這いつくばってのたうつハボックをそのままにエゴロフは立ち上がると続き間の寝室へと行ってしまう。ベッドに腰掛けるとハボックに言った。
「苦しいか?抜いて欲しけりゃここまで来い」
 そう言って下卑た嗤いを浮かべるエゴロフをハボックは顔を上げて見る。必死の思いで手足をつくと、這うようにしてエゴロフへと近づいていった。
「犬以下だな」
 エゴロフはそう言うとリモコンのスイッチを強へとスライドさせる。ハボックは凶暴に跳ね回る張型に嬌声を上げると体を震わせた。
「やめっ…アアッ…アアアッッ」
 床に手足を突っ張ってハボックはびゅくびゅくと熱を吐き出す。獣のような卑しい己の姿に、ハボックは白濁を撒き散らしながら涙を零した。床に蹲るハボックにエゴロフの冷たい声が飛ぶ。
「さっさと来い。また強にして欲しいか?」
 そう言われてハボックは慌てて体を起こすと必死にエゴロフの元へと這っていった。ようやくエゴロフのところまで辿り着くと涙に濡れた顔を上げて強請る。
「言われたと…りに…しまし、た…どうか…抜いてくださ…」
 囁くようにそう言うハボックの顎を掴んでエゴロフが言った。
「抜いて欲しいのか?」
「は、い…」
「いいぞ、自分で抜いてみろ」
 嗤いを含んだ声で言われてハボックは目を瞠る。それでも震える吐息を吐きながら己の後ろに手を回した。
「く…んっ…」
 深々と捻じ込まれた張型をゆっくりと抜き出していく。狭い肉襞を擦る突起にハボックは啼きながら張型を引き抜いた。
「アアア―――ッッ!!」
 嬌声と共に張型を引き抜いたハボックの体を乱暴にベッドに引き上げるとエゴロフはその長い脚を抱えあげる。赤黒く張り詰めた牡を取り出すとハボックの体を一気に貫いた。
「ヒィィィッッ!!」
 ずぶずぶと根元まで突き入れたそれを乱暴に引き抜き、再び置くまで突き上げる。エゴロフは涙を零しながら喘ぐハボックを思うまま揺さぶっていたが何かを思い出したように目を眇めた。
「そういや昔、兄貴が言ってたな…」
 エゴロフはそう呟くとハボックの顔をじっと見つめる。
「ヤりながら首を絞めるとアソコも締まって最高に気持ちがイイって…」
 快楽に翻弄されるハボックの荒い息を零す唇を食い入るように見つめるとエゴロフはその喉に手をかけた。グッと力を込めれば零れていた息が止まり、空色の瞳が見開かれる。クゥと呻くような声が唇から零れて、ハボックの指が苦しげにエゴロフの手を掴んだ。
「くくく…こいつはいい…っ」
 エゴロフは呻くように言うと一層力を入れていく。エゴロフの唇から零れていた低い嗤い声がだんだんと大きくなるにつれ、ハボックの瞳が飛び出そうなほど見開かれ、空気を求めて唇が大きく開いた。空しく何度もエゴロフの手を引っ掻いていた指が小刻みに震えて。
「マス…グ…ん」
 最後の空気と共に掠れた声を吐き出したのを最後に、ハボックの手がパタリとベッドに落ちた。





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