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菫青石の恋 第十四章 |
「アッ…ハッ…アアッ」 ベッドに仰向けに横たわる男の上に跨った白い体が大きく跳ねる。下からきつく突き上げられてハボックは悲鳴をあげて背を仰け反らせた。 「ヒアアッ…アッアンッ!」 「…今日はいつになく激しいな、どういう風の吹き回しだ?」 シュトフが己の上で悶えるハボックを見上げて言う。ハボックはシュトフの突き出た腹の上に手をつくと、自ら腰を振りたてた。じゅぶじゅぶといやらしい水音が響く度、シュトフを受け入れた部分から白濁が泡となって溢れる。その様を見つめていたシュトフはニタニタと笑うと言った。 「もっと出して欲しいか?ああ?」 「ヒッ、アッ…は、いっ…もっと、ほ、しいです…っ」 切れ切れにそう強請るハボックにシュトフは嗤う。ハボックの中心をギュッと掴んで言った。 「だったらもっと腰を振れ。もっとだ。」 「アッ…ヒッ!」 ガツガツと突き上げられてハボックは悲鳴を上げる。それでも腰をグラインドさせるように振り立てるとシュトフの手の上から己を掴んだ。そうしてシュトフの手ごと己を扱きながら喘ぐ。 「ハアッ…ああんんっっ!!」 「イきたいのか?いやらしいヤツめ…」 シュトフは乱れるハボックの姿に満足そうに嗤っていたが、肘をついて起き上がるとハボックを押し倒すようにして体を入替えた。長い脚を抱えあげてハボックの奥深くを抉る。 「イヤアッ…アヒィ…ッッ!!」 「どうだっ、もっと啼いてみろっ!」 「アッアアッ!!」 ベッドにきつく押さえつけられて、つけられたばかりの焼印が擦れて痛んだ。ハボックは傷の痛みとシュトフから与えられる快楽とであられもない声を上げながら身悶える。ガツンと奥を突かれてハボックは嬌声を上げて熱を吐き出した。 「アアアッッ!!」 びゅくびゅくと熱を吐き出しながらハボックは緩く首を振った。空色の瞳から零れた涙が頬を濡らし、シュトフはその頼りなげな表情に舌なめずりすると、ハボックを突き上げていた己を突然引き抜く。 「あ…っ」 ずるりと抜かれたソコは僅かに口を開いたままとろりとシュトフの残漿を吐き出す。シュトフは体を起こしてハボックの上に跨ると涙に濡れた顔目がけて熱を吐きかけた。 「ヒッ…!」 びゅるびゅると青臭い液体を顔中に噴きかけられてハボックは顔を背ける。だが、その動きを追うように執拗に白濁をかけられてゴホゴホとむせた。 「あ…あ…」 「どうだ、お前の大好きなヤツだぞ。嬉しいだろう?」 「は、い…ありがとう、ござい…す…」 シュトフは白濁で汚された綺麗な顔を見下ろしながらニタニタと嗤う。 「もっと欲しいか?欲しいんだろうっ?」 「は…い…」 弱々しい声にシュトフは満足げに頷くとハボックの口元にグロテスクな牡を押し当てた。 「だったらしゃぶるんだ」 ハボックが苦しげに喘ぐ唇を開けばシュトフがその中に自身を捻じ込む。眉を寄せて必死にシュトフのモノを咥えるハボックの顔を見下ろして、シュトフは興奮して息を荒げた。乱暴に突き入れればハボックが弱々しい抵抗を見せる。自分の熱で汚れた綺麗な顔に興奮したシュトフは耐え切れずに熱を放った。 「んんっ…んぐぅっっ!!」 突然喉に叩きつけられた液体に、ハボックは苦しそうに体を震わせる。シュトフはまだ熱を放っている途中の己をハボックの口から引き抜くと、その顔に白濁を振りかけた。 「ヒッ…あぅっ…グフッ」 よけることも赦されず、生臭い液体をかけられるままになっているハボックの姿にシュトフは嗤い声を上げる。その下卑た声を聞くハボックの耳にロイの熱い言葉が甦ってきた。 『お前が好きだ、ハボック』 (マスタングさん…) あんな形でなく出会えたなら、自分は今、どうしていたのだろう。ロイの手を取って幸せに笑っていたのだろうか。 (すき…マスタングさん…) 瞼に浮んだ黒曜石の瞳にハボックが囁いたその時、乱暴に脚を抱えあげられたかと思うと、シュトフがずぶずぶと押し入ってきた。 「ヒアアアアッッ!!」 「いいぞっ、もっと啼けっ!もっと喚けっ!!」 楽しげにシュトフはそう言うと、ハボックを乱暴に突き上げる。ぞくりと背筋を快感が走りぬけ、ハボックはもう、何度目になるか判らぬ熱をびゅくびゅくと吐き出した。それと同時に咥えたシュトフを無意識に締め付けてしまう。 「アッ…アアッ!!」 「ククク…いいぞ、私のところへ来たら毎晩存分に可愛がってやるからな…」 シュトフはそう囁くとハボックの体を抉るように突き上げた。 「ヒイッ…ヒアアッ!!」 瞼に浮んだロイの姿がゆっくりと闇に溶けて消えていくのを快楽に霞む意識で見つめながら。 (もう、想うことも赦されないんだ…) ハボックはそう考えると、シュトフの望むまま淫らな声を上げ続けた。 「『ゲオルギー・エゴロフ。貿易商。37歳、独身』」 ロイは調査書の束を机に放ると投げ出すように椅子に体を預ける。頑丈な椅子は主人の乱暴な扱いにも悲鳴1つあげず、その背をしっかりと受け止めた。 「これだけヤツの周りで怪しいことが起きているのになんでヤツをしょっ引けないんだ」 ロイは机を挟んで立っている相手を見上げると言う。言われた相手は困ったように頭をかいた。 「なかなか尻尾を掴ませないようですね。それに軍や司法関係者に知り合いも多いようです」 「揉み消してるっていうことか。どういう関係の知り合いなんだか…っ」 蔑むような口調のロイに情報屋と呼ばれる男は苦笑する。 「大佐が考えておられるような関係、だと思いますよ」 その言葉に眉を顰めつつ、ロイは情報屋に言った。 「そっちの方から何か掴めないか?もしくはエゴロフの血縁者から」 「エゴロフの血縁者、ですか?それはまだ調べていませんでしたね。調べてみましょう」 「頼む。急いでくれ」 「判りました」 男はそう言うと執務室を出て行った。ロイは投げ出した調査書を手に取るとそこに載った写真を見つめる。そのいかにも悪党面した男がハボックを抱いているのかと思うと、ロイの中にドロドロと黒いものが湧き上がった。いっそのことエゴロフもシュトフもハボックを苦しめる全てのものを焼き尽くしてしまいたいと思う。だが、そんなことをしたところでハボックを本当に手に入れる事は出来ないだろう。 「ハボック…」 その名を口にするだけでも体中が熱くなる気がする。決して人を愛することなど出来ないだろうと思い続けていた自分がこれほどまでに誰かを欲するようになるなんて、ロイ自身にも信じられなかった。 「絶対にそこから助け出してやる」 『マスタングさん』 嬉しそうに頬を染めて自分の名を呼ぶハボックの姿が心に浮ぶ。 『愛してます』 そう告げたハボックの綺麗な顔が、涙を零す透きとおった空色の瞳が、ロイの心に鮮明に浮かび上がり刻まれていく。 「誰にも邪魔なんかさせない…っ、絶対に」 生まれて初めて愛しいと、欲しいと思った存在。 ロイは何にも代え難いたった一つの存在を手に入れる事を堅く心に誓うと、立ち上がり執務室を出て行ったのだった。 |
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