セレスタの涙、オニキスの誓い  第四十九章


「マスタング大佐」
 バンッと扉を開けて現れたロイの姿に秘書の女性が書類から顔を上げる。だが、ブラッドレイに予め言われていたのだろう、ロイを引き留めることはしなかった。
 ロイは執務室の前に立つときっちりと閉まったその扉を睨みつける。手を伸ばすとノブを掴みゆっくりと回した。


「どうした?言わんとこのままイくことになるぞ」
 ブラッドレイは掴んだハボックの両腕を引くようにして、己の腰に跨る青年を突き上げる。的確に弱いところを突き上げられて、ハボックは今にも破裂しそうなほどそそり立った楔を揺らしながらガクガクと喘いだ。
「ヒィ……ッ、ヒィィッッ!!」
 言葉を紡ごうにも口を開けば嬌声ばかりが零れてしまう。ハボックは焦点の合わない瞳を執務室の扉に向けて何度も唾を飲み込んだ。
「イ、イかせてください……ッ」
「どうやってイかせて欲しいのかね?」
 そう尋ねながらブラッドレイはガツンと突き上げゴリゴリと前立腺を押し潰す。ヒィと目を剥いたハボックは、目の前の扉がゆっくりと開かれていくことに気づかず、喉を仰け反らせて叫んだ。
「サーの……精液を、くださいッ!オレの中にたっぷり注いでッ、グチョグチョにされながらイきたいッ!!イかせてぇッ!!」
「──── いいだろう」
 快楽に濡れた悲鳴混じりの懇願にブラッドレイはニヤリと笑うと一際深くハボックの躯を抉る。それと同時にハボックの奥底へ熱を放った。


「サーの……精液を、くださいッ!オレの中にたっぷり注いでッ、グチョグチョにされながらイきたいッ!!イかせてぇッ!!」
 扉を開けた瞬間飛び出てきた濡れた声にロイは身を強張らせる。それでも咄嗟に動きを止める事が出来ず、そのまま扉を開け放てば目の前に現れた光景に、ロイは目を見開いた。
「──── いいだろう」
 ブラッドレイはロイの目の前で貫いたハボックを深く抉り、犯す躯の奥底へ熱を叩きつける。それと同時に前に手を伸ばし、ハボックの楔を戒めるリングをパチンと外した。
「あ」
 突然訪れた解放にハボックが涙に濡れた瞳を見開く。次の瞬間大きく躯を震わせ、高い嬌声を上げた。
「ヒャアアアアアンッッ!!」
 甘く掠れた声を上げて、ハボックは身を仰け反らせる。腰を突き出すと高々とそそり立った楔から大量に熱を迸らせた。
「あ……アアアッッ!!くはああッッ!!」
 何度も繰り返し甘く啼きながら、ハボックは更に快楽を得ようとするかのようにブラッドレイの上で腰を振る。その間にも止まる事を忘れたかのようにびゅくびゅくと熱が飛び散り、ハボックの胸や脚だけでなく快楽に蕩ける顔をも濡らした。
「ふふ……気持ちいいのかね?少尉」
「イ、イイ……ッ」
「中をぐちょぐちょにされてイくのが、そんなに気持ちイイか?ん?」
 ブラッドレイはハボックの耳元で囁きながらガツンと突き上げる。その途端ハボックの唇から甘い悲鳴が上がった。
「イイッ!!気持ちイイッッ!!」
 そう叫ぶハボックにブラッドレイはクッと笑う。そうして大きく目を見開いたまま凍り付き、動けずにいるロイを見て言った。
「そうか。、だったらもっと大きな声で啼いて、マスタング大佐にどれだけ気持ちイイか、教えてやるといい」
「──── え?」
 ブラッドレイの言葉にハボックは涙と快楽に濡れた瞳を正面に向ける。そこに立つ人影をぼんやりと見つめたハボックの瞳が、ゆっくりと焦点を合わせていった。
「……ぃさ?」
 ものも言わず見開いた瞳で見つめてくる人物がロイだと判ったとき、ハボックの唇から高い悲鳴が迸った。


「いやッ!!いやああああッッ!!」
 たった今ままで快楽に蕩けていたハボックの顔が真っ青になる。ハボックは己を深々と貫く男の凶器から逃れようと必死に身を捩った。だが、そんなハボックを嘲笑うようにブラッドレイはハボックの腕を掴みガツガツと突き上げる。そうすれば途端に沸き上がる快感に、ハボックは為す術もなく身悶えた。
「イヤだッ、みないでッ!!見ないでェッッ!!」
 ハボックは快楽に悶え、高々とそそり立った楔から蜜を垂れ流しながら訴える。だが、ロイはその声を聞きながらもブラッドレイに深々と犯されるハボックから目を離せなかった。
「そんなことを言わず、よく見て貰えばよかろう?こうやって犯されるのが大好きだとな。マスタング大佐にもこうして犯して欲しいと強請ればいい」
 ブラッドレイはそう言うと軽く腰を引き、ガツンと思い切りハボックの躯を突き上げる。大きく開かれたハボックの脚の付け根、双丘の狭間から赤黒い牡が覗きハボックの躯を深々と抉る様をロイが背けられないままその瞳に映すのを見て、ブラッドレイは低く笑った。
「どうだね、マスタング大佐。いい声で啼くだろう?貴官もやってみるかね?」
 その声にロイはビクリと躯を震わせる。ブラッドレイはゆっくりとハボックの躯から己を引き抜くと、ハボックの脚を大きく広げて見せた。
「中に私のものが残っているが、貴官は男は初めてなのだろう?だったら中に残っていた方がやりやすい。ほら、遠慮せず突っ込んで思い切り掻き回してやりたまえ。身悶えて悦ぶぞ」
 ブラッドレイは言ってハボックの双丘を鷲掴む。散々に犯した蕾を指先で広げれば、注ぎ込んだ熱がトロリと溢れた。
「ほら、少尉も犯されるのを待っている」
 その言葉にロイはハボックの顔を見る。為す術もなくブラッドレイのされるままになっているハボックの瞳から、ポロリと大きな涙が零れるのを見た瞬間、二人に背を向け執務室を飛び出したロイは、追うように聞こえてきた悲鳴から一刻も早く逃れようとするように闇雲に司令部の廊下を走っていった。


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