| セレスタの涙、オニキスの誓い 第十五章 |
| 「あ……ああ……」 そそり立った楔から迸った白濁が己の脚どころか胸や顔にまで飛び散るのを感じて、ハボックは呆然と目を見開く。こんな風に男に犯されて達してしまったことが、ハボックには到底信じられなかった。 「凄い量だな、喰い千切りそうなほど締め付けて……。そんなに悦かったのか?少尉」 「ッ!!」 背後から抱え込むようにしてブラッドレイが耳元に囁く。ハアハアと息を弾ませて見開く空色からポロポロと涙を零すハボックの脚を抱え直し、ブラッドレイは更に囁いた。 「ふふ、判るか、少尉。私のモノに絡みついてくるぞ。どうやらまだまだ足りないらしいな」 低く笑ってブラッドレイはゆっくりと動きを再開する。途端にゾクゾクと快感が背筋を這い上って、ハボックは必死に首を振った。 「やッ……、もうやめて……ッ!!」 「やめて?もっと、の間違いだろう?」 ブラッドレイはそう言って前立腺を小刻みに突き上げる。そうされてハボックは、ブラッドレイの肩に頭を預けるように喉を仰け反らせて喘いだ。 「アアッ!ああんッ」 「イヤラシイ声だ」 「ゥンッ、んあッ!」 嘲るようなブラッドレイの言葉に反論しようと開いた唇から甘ったるい声が零れる。滴るように甘く濡れた声が己のものだと判れば、ハボックは反論の言葉を失いポロポロと涙を零した。 「やあ、んッ!嫌です、サー!もう……ひゃあんッッ!!」 やめてくれと縋る言葉も嬌声に変わってしまう。達した筈のハボックの楔は、もうすっかり熱を取り戻して高々とそそり立ち蜜を垂れ流していた。 「悦くて堪らないのだろう?素直に強請ったらどうだね?」 与えられる快感に震える体を突き上げながらブラッドレイが言う。ゆるゆると首を振って、ハボックは言った。 「悦くなんてないッ、こんなの……ッ、オレは」 脳裏にロイの面影が浮かんでハボックは顔を歪める。こうやって強引に快楽を引きずり出され最奥を犯されれば、むしろロイへの想いは強くなるばかりだった。 「たい────」 助けを求めるように言いかけた言葉をハボックは飲み込む。嗚咽と喘ぎを零しながら小刻みに震えるハボックを突き上げていたブラッドレイは、フムと小首を傾げるとまだ張りつめたままの己をハボックの躯から強引に引き抜いた。 「ヒィィッッ!!」 まだ質量を保ったままの牡を無理矢理引き抜かれ、突き入れられる以上の衝撃にハボックは高い悲鳴を上げる。がっくりと力の抜けた躯から手を離すと、ブラッドレイはベッドから降りた。 「あ……く……」 ぐったりとベッドに身を投げ出して、ハボックは痛みに呻く。力なくシーツを掻き毟れば近づいてくる気配がして、ハボックは視線だけでブラッドレイを見上げた。 「マスタング大佐が首を長くして君からの電話を待っているんだろう?電話をしてはどうかね?」 「……え?」 言われた意味が咄嗟には理解出来ず、ハボックはポカンとしてブラッドレイを見上げる。ブラッドレイはベッドに投げ出されたハボックの躯に手をかけると、腰を掴んでその躯を引き起こした。そのまま抵抗する間を与えずベッドに座り込み、背後から抱えるようにしてズブズブと楔を突き入れる。そうして背筋を仰け反らせるハボックの悲鳴を聞きながら、ブラッドレイは引き寄せておいた電話の受話器を取り番号を回した。一度目のコールでガチャッと乱暴に受話器が上がる音を耳にしてブラッドレイはにんまりと笑う。貫いている青年の名を勢い込んで呼ぶ電話の相手に、ブラッドレイはゆっくりと口を開いた。 「マスタング大佐?私だ」 具体的に名乗らずとも誰かを察して、サッと相手の口調が変わる。ブラッドレイはピクピクと震えるハボックの躯を抱き締め耳元に舌を這わせつつ、受話器に声を吹き込んだ。 「色々話を聞いていたら思いがけず引き留める形になってしまってね。電話を待っていたのだろう?すまないことをしたな」 鷹揚な謝罪の言葉へ電話の相手が答えるのにブラッドレイは耳を傾ける。今変わると短く告げて、ブラッドレイは受話器をハボックに差し出した。 「マスタング大佐だ。試合の報告をするのだろう?話したまえ」 「ッ?!」 そう言われてハボックは肩越しにブラッドレイを見つめる。小さく首を振れば、ブラッドレイは強引にハボックに受話器を握らせ耳元に囁いた。 「ほら、早く話さないと変に思われるぞ」 「…………」 その言葉にハボックはピクリと躯を震わせ、そろそろと受話器を耳に当てる。そうすれば電話の向こうでジリジリして待つ気配が伝わってきて、ハボックは何度も唾を飲み込んだ。 「────大佐、ハボックっス」 そう言った途端、嬉しそうなロイの声が耳に飛び込んでくる。それと同じタイミングでブラッドレイに揺さぶられて、ハボックは答えようとした声を飲み込んだ。 「ほら、早く説明してやりたまえ」 「ッッ、……ッッ!!」 意地悪く囁きながら小刻みに突き上げられてハボックは必死に声を押さえる。訝しげなロイの声が聞こえて、ハボックは唾を飲み込んで答えた。 「三位に入れたんス……嘘、みたいっしょ?」 そう言えばロイがハボックの努力と頑張りを褒めてくれる。ひとしきりよくやったと褒めてくれたロイが、二人の将来についての言葉を口にするのを聞いた途端、ハボックの瞳からポロポロと涙が零れた。 「大佐、オレ……ッ」 こんな風に自分が犯されているなんて、ロイは夢にも思っていないだろう。ハボックが感極まって泣いていると思ったロイが苦笑する声をハボックが聞いた時、ブラッドレイがハボックの手から受話器を取り上げた。 「すまんがマスタング大佐。他の受賞者たちがハボック少尉の話を待っているのでな、切らせて貰うよ」 ブラッドレイはそう言って受話器をフックに戻してしまう。そうして小刻みに震えて涙を零すハボックを抱え直した。 「マスタングと話している間、相当興奮していたようだ。キュウキュウと締め付けて……。もしかしてテレフォンセックスでもしている気分になっていたのかな?」 「酷いっス!こんな……ッ」 「中にあるのがマスタングのモノのように思えただろう?もっとイイ声を聞かせてやればよかったのに」 「……サー!」 肩越しに涙で濡れた瞳で睨んでくるハボックに、ブラッドレイはクツクツと笑う。ハボックが詰る言葉を口にする前に、ブラッドレイはハボックの躯を思い切り突き上げた。 「ヒャアアッッ!!」 「電話の最中にこうしてやってもよかったんだぞ?感謝することだ」 「そ……なッ、……アアアッッ!!」 ガ ツガツと激しく突き上げられ、責める言葉も全て嬌声に変わる。ハボックは為す術もなく、ただブラッドレイの思うままに快楽の螺線の中へと突き落とされていった。 |
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