曼珠沙華  第十章


 服を脱ぎ捨てた大佐がオレに覆い被さってくる。この方が負担が少ないからと俯せにされた体の腰だけを高く上げさせられて恥ずかしい部分を曝け出す格好に、恥ずかしさのあまりこのまま死ねるんじゃないかと思ったオレのそこに、濡れたものが押し当てられた。
「ヒッ!!」
 逃げようとするオレの体を引き戻して、大佐の舌がオレの蕾を這いまわる。指で押し広げるようにして尖らせた舌先を中へと入れるとぬめぬめと嘗め回した。
「い、やっ!…やめ…んなとこ、汚い…っっ」
 だってそこは排泄器官じゃないか。男同士でソコを使うしかないのは判ってたけど、でもそんな舐めるなんて!
「お前のここが汚いわけないだろう」
 大佐はそう囁いて舌を這わせ続ける。唾液を流し込んで舌で押し広げると、指をつぷりと差し込んだ。
「ひぅっ!」
 そんなところに何かが入るなんて信じられない。細くて長いものがずぶずぶと押し込まれてオレはシーツを握り締めると荒い息を吐いた。中に入ったそれがぐりぐりと動き回り、痛いようなむず痒いようなそんな気持ちが沸き起こる。ある程度それがスムーズに動くようになると、更に1本増やされる。
「ひっ…うあっ」
 やだやだ、そんなバラバラに動かさないで。ハアハアと荒い息を零していると大佐の空いた手がオレの中心へと絡んできた。
「いっ、いやっ!」
 くちくちと零れる蜜を擦り付けるようにして棹を擦る。気がつけば指は3本に増やされてずぶずぶと出し入れされていた。
「んっくううっ…あっあっ」
 棹をきつく擦られ蕾をかき回される。下半身がぐずぐずに溶けてしまった様で、オレは大佐の手がなければ腰をあげていることが出来なかった。
「ヒッ…いっああっっ」
 大佐の指がオレの中の一点を掠めたとき、電気が通ったような感覚がして体が跳ね上がる。背後で大佐が「ここか」と呟いたと思うと、何度も何度もそこを擦った。
「やめっ…ひいいっ!」
 擦られるそこからダイレクトに快感が伝わり、オレは自分で気づく間もなく熱を吐き出してしまった。ドクドクと心臓が鳴りハアハアと荒い息が零れる。大佐の指がゆっくりと引き抜かれる感触にすら官能を刺激されて、オレは甘ったるい声を零してしまった。
「ハボック…かわいいよ…」
 甘く囁く大佐の声が耳元で聞こえて、腰がグイと引き上げられる。大佐の脚がオレの脚の間に入って押し広げるようにしたと思うと、指で広げたそこに熱い塊りが押し当てられた。
「あ…」
 みちみちと狭い器官を押し広げて、指とは比べ物にならないくらい熱くて硬いものが押し入ってくる。あまりに大きいソレに引き裂かれるのではないかという恐怖に、オレはシーツを掴むと必死に逃げようとした。だが、力強い腕がいとも容易くオレの体を引き戻し、更にグッと突き入れられる。指が白くなるほどシーツを握り締めているオレの背に、優しく唇が押し当てられた。
「力を抜いて、ハボック」
「…あ」
 そう囁く声に、むしろ余計に力が入ってしまう。低く呻く声が聞こえたけど自分ではどうすることも出来なくて、オレははらはらと涙を零した。
「ごめ…なさ、い…」
 自分の体なのにどうすることも出来ない。初めて受け入れる行為に身も心も竦みあがってしまって、どうしていいのか判らなかった。
「ハボック…」
 そんなオレに苦笑する気配がして、大佐の手がオレの中心に絡んでくる。すっかり萎えてしまったそこに手を添えるとゆっくりと扱き出した。
「う…は…」
 直接的な刺激に瞬く間に快感が沸きあがり体から力が抜ける。その途端、ぬぷぷと音を立てて大佐が体を進めてきた。
「ひああっ」
 背を仰け反らせるオレの首元から胸へと大佐の指が滑る。キュッと乳首を摘まれてオレは思わず嬌声をあげた。
「いい子だ、ハボック」
 大佐はそう言うとオレの腰を抱えてゆっくりと抜きさしを始める。熱く熟れた襞を擦られて、そこから湧き上がる快感に全身の毛が逆立つように感じた。
「ひっ…うあっ…あああっ」
 ずちゅずちゅと濡れた音が響く。パンパンと肉の当たる音と荒い息遣い。さっき感じたところを何度も何度も突き上げられて、オレはあられもない声を上げていた。
「やあっ…ひぃっ…ああっ…あっあっ」
「ハボック…っ」
 こんな全身が蕩けるような快感は知らない。まるで今まで自分がしてきたセックスが子供の遊びとしか思えなくなるような激しいそれに、オレの唇からは止めることのできない声が上がり続けていた。
「ひゃあん…た、いさぁっ」
 熱い塊りが深くを穿つ。背筋を快感が突き抜けてオレはブルブルと体を震わせた。
「イく…っ、イっちゃう…っっ」
 びゅくびゅくと熱を吐き出し背筋を仰け反らす。達して弛緩する体を、大佐が容赦なく突き上げた。
「ヒッ…や、まってっ…まっ…っっ」
 ヒドイ。
 こんなに感じやすくなってる体を容赦なく擦られて、オレはボロボロと涙を零す。イッたばかりの自身が瞬く間に熱を取り戻して激しい大佐の動きにビクビクと震えた。
「ヤダ…ま、た…っ」
 そう呟いた途端どくどくと噴き出る熱にオレは力なく首を振る。こんな続けざまにイかされたら頭がおかしくなってしまう。そう、苦しい息の合間に告げれば大佐が低く笑った。
「いいさ、おかしくなってしまえ」
 物騒に囁く声に思わず逃げをうてば大佐の腕がオレを引き戻す。グイと上体を引き上げられたかと思うと、ベッドの上に座る大佐に背を預けるようにして体を起こされた。
「ひ…アッアア―――ッッ!!」
 自重でずぶずぶと大佐の熱が押し入ってくる。うそだ。こんな深くに自分以外のものが入り込むなんて。そう思った瞬間ガツンと突き上げられる。脳天を快感が突き抜けて、オレは感じる間もなく熱を吐き出していた。
「あ…あ…」
 くたんと大佐に背を預けて、オレはしどけなく脚を開いたまま大佐の肩に頭をもたせ掛ける。大佐が強引にオレを振り向かせると唇を合わせてきた。
「ん…ふ…」
 ぴちゃぴちゃと舌を絡ませながら大佐はオレをリズミカルに突き上げて、前を扱く。もう全身が快楽に染め上げられて何も考えられなくなっていった。
「ア…ぅふ…たい、さぁ」
「イイのか、ハボック…」
 そう聞かれて無我夢中で頷く。気持ちイイ。ぐずぐずに蕩けてしまいそうなほど。オレはいつしか自分から腰を揺らめかせていた。
「もっとぉ…っ」
 大佐がほしくてそう強請ればオレの中の大佐がグゥと膨れ上がる。
「ひ、あっ…おおきぃぃっ…!」
 腹の中を突き破られるような錯覚に陥って、そうされたいと願う。もっと深く、もっと犯して。
「いやらしいヤツだ…」
 くすくすと笑うと大佐はガツガツと乱暴に突き上げてきた。オレは悲鳴を上げて悶えながら切れ切れに囁く。
「た、いさ…オレのなかに…だし、てっっ」
 大佐の熱で濡らされたい。オレの中、大佐でいっぱいにして欲しい。
「まったく、お前は…っ」
 悔しそうな大佐の声が聞こえたと思った瞬間、オレの中に熱い飛沫が放たれた。
「ひあああっっ!!」
「く…っ」
 熱い、気持ちイイっ!気がつけばオレは何度目かの熱を吐き出していた。くたりと弛緩するオレの体をグイと押し倒すようにして、大佐は繋がったまま体を入替える。
「ひいいっっ」
 擦られる快感に体を震わせるオレをベッドに組み敷くと、大佐はオレの脚を高く抱えあげた。まるで逆立ちするくらいあげられた下肢に深々と穿たれた大佐自身がじゅぶじゅぶと抜きさしされる。犯されるそこをまざまざと見せ付けられて死ぬ程恥ずかしいと思うと同時に物凄く感じて、オレは自分の顔に向けて白濁を撒き散らしていた。
「あっ…あっ」
「ホントにイヤラシイな、お前は」
 笑う大佐をオレは必死に睨みつける。
「アンタの、せい…っしょ」
 大佐がオレを狂わせる。その強く輝く瞳が、力強い腕が、突き入れる熱が、オレから理性を奪い何もかもわからなくしていく。
「たいさ…」
「ずっと私に狂っていろ…」
 低く囁く声にオレは大佐に腕を伸ばすとゆっくりと口付けていった。


2007/10/13


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拍手リク「ロイ←ハボ的なロイ×ハボで、ハボックがロイに片思いをしてロイ はそれに気がつかない話。 最終的にハボックから告白して甘甘に」でした。やっぱり片想い話っていいですねv一人称は相手の気持ちがかけないのが難点といえばそうなのですが、今回はかえってそのほうがいいかな、と。男から告白されていきなり甘々にはならないだろうと思ったので、ハボが熱にうかされている時に一度告白した事にしてしまいました。可愛くって大佐大好きなハボを目指したつもりです。お楽しみいただけたら嬉しいですv

そうそう、書くのを忘れていました。タイトルの「曼珠沙華」。例によってタイトルのつけられない私、壁紙を探していたらたまたま見つけたこの壁紙、「いいな、使おうかな、それじゃせっかくだから花言葉でも調べよう」と調べたところ、まあ色々ありましたがその中に「想うはあなたひとり」って言うのが!これしかないって即タイトル採用されました(笑)ちょうど書き始めたのがお彼岸の頃だったしね、違う季節に読むことはまるで頭にないな。どうするんだ、もう(汗)


追記:実はジーノに喰われちゃう話(勿論最後は大佐とラブラブ)を書こうと思ってたのですが(裏・曼珠沙華ってことで)時間がなくて最終回までに間に合いませんでしたー。なるべく早い機会に書きたいなーと思ってますー、腐腐腐。
追記2: ジーノ編、書き上げました。第七章から分岐します。よろしくお願いしますv