| 純愛2 chap.2 |
| 「護衛官、スか?」 「そうだ。今度こられるメッケル准将の護衛官として貴官が任命された。今の部署の引継ぎを早急に終えて1週間後には司令室勤務だ、いいな」 人事の担当官にそういわれて辞令を渡されたハボックは眉を顰めた。 「随分、急っスね」 「貴官がとやかく言うことではない」 確かにハボックごときがどうこう言える立場ではない。だが、あまりに急な人事となぜ自分なのかと疑問は残る。 「ま、うだうだ言っても仕方ないか…」 ハボックはそう呟くと急ぎ足でその場を後にした。 「本日付で南方司令部に着任したメッケルだ」 メッケルは司令室の面々を見渡すと言った。一際背の高いハボックに目を留めると薄く笑う。 「よろしく頼む」 敬礼する部下達に鷹揚に頷くと執務室へと向かう。扉を開いて中へ入る寸前にハボックを振り向くと言った。 「ハボック准尉。今後の打ち合わせをしたいので来てくれるか?」 「Yes, sir!」 ハボックは答えるとメッケルの後に続いて執務室に入る。メッケルは椅子に座るとハボックを見上げて言った。 「今までに護衛の任務はどの程度こなしているのかね?」 「セントラルから上層部がでてきた時に数度、程度です」 ハボックはあからさまに首を傾げた。 「オレ、まだ護衛官としての訓練、途中なんスけど、いいんですか、オレで」 階級的にも准将であるメッケルについて歩くには力不足なのではないかと思う。 「構わん。平行して行えばいいだろう。実戦で覚えていくのも悪くない」 「そんなのでいいんですか?」 暗に守りきれなかったらどうするんだと聞いてくるハボックに、メッケルは自身ありげに笑った。 「私とて伊達に准将にまでなったわけではないのだよ」 そこまで言われればハボックに断る術はない。 「とにかく、私が行く所には全てついて来てもらう。そのつもりでいてくれたまえ」 ハボックは納得がいかないままに敬礼を返すのだった。 「准将、車の用意、出来てますが」 ハボックはホテルで寛ぐメッケルのもとへ顔を出して告げる。メッケルとハボックは1週間の予定で南部の地方都市に出張に来ていた。 「今日は視察の予定だったな」 「はい。10時から橋梁工事の視察と、その後会食をはさんで監査事務局との…」 「悪いがキャンセルしてくれたまえ」 「は?」 「キャンセルだよ、准尉。気分が優れないのでね」 悪びれた様子もなくそう言うメッケルはとても具合が悪いようには見えない。だが、それをどうこう言う立場にないハボックは言われたとおり動くしかなかった。ハボックは気づかれないように小さくため息をつくと予定をキャンセルすべく部屋を出た。 「准将。今日の予定、キャンセルしましたが…」 ハボックはホテルのメッケルの部屋に入るとそう言いかけて口を噤む。てっきりさっきと同じくソファーで寛いでいると思っていたのに、部屋は薄暗く沈んでメッケルの姿はなかった。 「准将?」 先ほどは具合が悪そうには見えなかったが、やはり言うとおり調子が悪いのだろうか。ハボックは寝室に続く扉を控えめにノックすると細くあけた。 「准将、お休みですか?」 カーテンを引いた薄闇の中、ベッドに横たわる人影が見えて、ハボックは近づいていった。 「准将?」 ハボックがベッドの側に立つと、横たわっていた人物がハボックの手首を掴んだ。ぎょっとして体を放そうとするハボックをメッケルがベッドに横たわったまま見上げていた。そのままハボックの手を放さずに半身を起こす。ハボックがどうしてよいかわからずにメッケルに腕を預けたまま身動きできずにいるとメッケルは微かに笑った。その笑いに嫌なものを感じて、ハボックは半歩後ずさる。だがしっかりと腕を捕らえられて、それ以上ベッドから離れることができなかった。 「准将、腕を放してください…」 強引に振りほどくことも考えたが、上官であるメッケルに乱暴な行動にでることも躊躇われてハボックはそう言った。そんなハボックにメッケルは笑みを深くすると、突然乱暴にハボックをベッドの上に引き倒した。 「っうわっっ!!」 突然の事にハボックはなす術もなくベッドの上に押さえつけられる。驚いて見上げてくるハボックにメッケルはにやりと笑った。 「准将?冗談は…」 「冗談などではないよ、准尉。私の相手をしたまえ」 「なっ…」 メッケルの言葉にハボックは息を飲む。呆然と相手を見上げていたハボックはメッケルの手が軍服のズボンを寛げたのに気づいて、メッケルを押し返した。 「やめてくださいっ!」 もがくハボックを押さえつけてメッケルは冷たく言い放った。 「上官命令だ、准尉。上官の命令は絶対だと教わらなかったかね?」 その言葉にハボックは目を瞠ってメッケルを見上げる。そして次の瞬間顔を歪めて呟いた。 「この、下種野郎…っ」 「…本来なら上官侮辱罪でぶち込んでやる所だが、今回は多めに見てやろう」 メッケルは楽しそうにそう言うと、ハボックの軍服に手をかけた。 「く……」 着ていた物を全て剥ぎ取られ、ハボックは本来ならそんなことには使わないであろう器官に男の熱を受け入れさせられていた。酷い圧迫感に呼吸をすることも儘ならなくて、ハボックは歯を食いしばる。そんなハボックを見下ろしてメッケルは言った。 「息をしろ。そんな調子じゃ先が思いやられる」 そう言ってメッケルはハボックの唇の間に指をねじ入れた。強引に唇を割られて、ハボックは浅い呼吸を漏らす。 「大体、そんなに締め付けてこられては動けんだろう。力を抜け」 そんなことを言われても、はい、そうですかと、力を抜けるわけもなく、ハボックは微かに首を振った。メッケルは舌打ちするとハボックの中心に手を伸ばした。触れてくる男の指にハボックはびくりと体を震わせると声を上げた。 「触るなっっ!」 だが、メッケルはハボックの言葉など耳を貸さず、ハボック自身を上下にしごきだす。 「やめ…っ」 悲鳴のような声を上げるハボックに構わずメッケルは手を動かした。そこを弄られれば否応なしに快感を感じてしまう。 「あっあっ」 強引に引きずり出される快感にハボックは怯える。だが、それと同時に快感に緩んだ体はメッケルの熱を深々と飲み込んでいった。 「あああああっ」 ハボックの奥深くに自身を埋めたメッケルは次の瞬間入り口近くまで己を引き抜くと、すぐさま乱暴に体を進める。あまりに乱暴な抽送にハボックの瞳からぽろぽろと涙が零れた。 「はっ…い、たいっ…や、め…っ」 「すぐに悦くなる…」 痛いと訴えるハボックの脚を高く抱え上げて、メッケルはハボックを犯した。メッケルに貫かれて痛みばかり覚えていたハボックだったが、しかし、メッケルの熱が奥まった一点を突いたとき、今までとは違った感覚がハボックの体を突き抜けた。 「んあああっっ」 「…ここか」 ハボックの様子が変わった事に気づいたメッケルが執拗にその箇所を突き上げる。電気が走り抜けるような感覚にハボックは続けざまに熱を放った。自分の体を支配するこの感覚が快感だと気がついたとき、ハボックの心を絶望が支配していく。ハボックはもはや何をすることも出来ずに、メッケルが思うままその身を任せていった。 「ん…んく…」 「しっかりしゃぶれ…そう、随分上手くなったじゃないか、准尉」 執務室の椅子に座るメッケルの前に跪かされたハボックは、メッケルに奉仕することを強要されていた。 先日の出張先での一件以来、ハボックはほぼ毎日のようにメッケルと関係を持つようになっていた。どんなにイヤだと思っていても回を重ねるにつれ抱かれる事に体が慣れていき、メッケルが与える快感を貧欲に求めるようになっていた。 ぐぼり、と音がして、メッケルが熱を吐き出す。ハボックは涙を滲ませてなんとかソレを飲み込むと、メッケルの足元に息も荒く蹲った。そんなハボックの顎を掴んで仰向かせると、メッケルは軍靴の先でハボックの股間を押しつぶす。 「あっ…つぅっ…」 「勃ってるじゃないか。私のものをしゃぶりながら突っ込まれることでも想像してたのか?」 「ちがう…っ」 「まあいい。車を回せ。あとでたっぷり可愛がってやる」 メッケルはそう言うとハボックの腹を蹴り上げる。ハボックは蹴られた腹を押さえてメッケルを睨みつけたが、視線を落としゆっくりと立ち上がると執務室を出て行った。 |
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