第十一章 |
「あ…」 急速に意識が浮上してハボックは目を開く。けだるい体をベッドに起こすと辺りを見回した。カーテンの隙間からは太陽の光が覗き、その明るさにもうとっくに朝を過ぎていることに気付いてハボックは慌てて立ち上がった。 「…っ」 その途端体がふらついてハボックはベッドに手をつく。暫くの間瞳を閉じてじっとしていたがやかて体を起こしてゆっくりと部屋の外へと出た。壁に手をつきながら階下におりるとリビングへと入る。そこは既にきちんと片付けられて昨夜の名残りはなかった。 「たいさ…」 もうとっくに出かけてしまったのだろう、ロイの姿はどこにも見当たらず、ハボックはそっと息を吐く。そのままダイニングへと行けばテーブルの上にサンドイッチと走り書きのメモが残されていた。メモはロイからハボックに宛てたもので体の調子を心配する言葉と残して出なければならない詫びとが印されていた。優しさの滲む文面にハボックの表情が柔らかく解けた時。 「そんなメモが嬉しいか?」 背後からそう尋ねる声が聞こえてハボックはギョッとして振り向く。するとそこには扉に寄り掛かるようにしてヒューズが立っていた。 「中佐…」 てっきりロイと出かけたとばかり思っていたヒューズが家に残っていたことにハボックは目を見開いて相手を見る。ヒューズはゆっくりとダイニングに入ってくると、ラップを捲りサンドイッチを一つ摘んで口の中に放り込んだ。 「食欲があるかも判んねぇし、起きたら俺が適当にするって言ってんのにロイのヤツ、いそいそと作ってやがったぜ。普段自分の食事すらまともに作らねぇアイツがよ」 ヒューズはそう言ってハボックを見る。 「よかったなぁ、嬉しいだろ?少尉」 言いながら近づいてくるヒューズを見つめたままハボックは凍りついたように動けなかった。ヒューズはそんなハボックの顎を取ると噛み付くように口付ける。合わさった唇からはサンドイッチに使われていたであろうハムとマヨネーズの味がした。 「んっ、んんっっ」 ハボックは首を振って唇を離そうとする。だが、昨日からの仕打ちで弱りきっている体はろくに抵抗も出来なかった。ヒューズは楽しそうにハボックの弱々しい抵抗を見ていたが、ダイニングテーブルの上に半ば押し上げるように俯せに押さえ込むとズボンと下着を引き摺り下ろす。ハボックの脚の間に自分の体をねじ込むと、曝け出された蕾に指を這わせた。 「嫌だっ!離せよッ!も、散々ヤったっしょ?!どこまでいたぶれば気が済むんスかッ?!」 ここまで嬲って貶めて、それでもまだ足りないと言うのだろうか。ハボックが肩越しにそう怒鳴ればヒューズは圧し掛かるようにハボックの耳元に顔を近づけると言った。 「まだ全然足りねぇよ。もっともっといたぶって啼かせてメチャクチャにしてやらないと気が済まねぇ…」 そう低く囁く声にハボックはゾッとして身を震わせる。ハボックは逃れようと必死に身を捩ったが、それはヒューズの嗜虐心を煽る役にしかならなかった。ヒューズは指を舐めると唾液に濡れたそれをハボックの蕾に捻じ込む。まだ腫れの残るそこは、だが昨夜の行為の名残りで緩く解けており、ヒューズの指を難なく飲み込んでいった。 「ヒッ……アアッ」 グチグチと乱暴にかき混ぜられて、ハボックは苦痛に呻く。ヒューズはハボックの耳の中に吹き込むようにして言った。 「ここでロイにメシ作ってやったりしてんのか?だったら次からは作るたび俺にここでヤられた事、思い出せよ。ケツに俺のもの突っ込まれて喘いでたことをな」 「ヤダッ!!離せッ!!ヤダァッ!!」 ヒューズの言葉にハボックは我武者羅に暴れる。だが、ヒューズは低く笑いながら自身を取り出すと一気にハボックの中へと突き入れた。 「アアアアアッ!!」 ずぶずぶと押し入ってくる熱にハボックの唇から絶叫があがる。そのまま激しく揺さぶられて、絶叫は切ない喘ぎに変わった。 「ヒアッ…アアッ……ヤ、アッ!!」 どんなに嫌だと思っても快楽を教え込まれた体はそれを受け入れてしまう。快楽と絶望にすすり泣くハボックを思うまま犯しながらヒューズはテーブルの上のサンドイッチに手を伸ばした。 「せっかくロイが作ってくれたんだ。食べなきゃ申し訳ないよなぁ、少尉」 ヒューズはそう言うと手にしたサンドイッチをハボックの口に押し込む。 「食えよ、ほら」 「グゥッ…んぐッ!!」 無理矢理押し込まれて目を剥くハボックをヒューズはガツガツと突き上げた。 「俺に犯されながら食うロイのサンドイッチの味はどうよ?さぞ旨いだろうなぁ」 そう言って笑うヒューズに揺さぶられるまま、ハボックはただ涙を流し続けるしかなかった。 2008/08/08 |
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