寒い
「ハアックションッッ!!」
ロイは盛大なクシャミをするとズズッと鼻をすする。ちょうど寝室に入ってきたハボックが思い切り顔をしかめると、
持っていたトレイをベッドサイドのテーブルに置いた。
「大丈夫っスか?」
そう言ってロイの額に手を当てたハボックは眉をひそめる。
「上がってる…」
そう呟いてロイを見れば顔がずいぶんと紅かった。
「ゾクゾクする…」
ボソリとそう言うロイにため息をつくと、ハボックは氷水を張った洗面器でタオルを絞りロイの額に載せる。
「昨日急に寒くなったからあったかくして下さいってあれほど言ったのに。」
人のいう事聞かないからですよ、と冷たく言われてロイは毛布を引き上げるとむぅと唇を尖らせた。
「だって…」
「だってもクソもありません。」
ビシリと遮られてロイは口をつぐんでハボックを見上げた。その甘えるような縋るような瞳にハボックはもう一度
ため息をついて言った。
「あんまり心配かけないでくださいよ…」
そうして汗で頬に貼りついた髪を指でのけてやりながら言う。
「今夜はずっとついてますから」
ハボックの言葉にロイはうっすらと笑って、安心したように眠りに落ちていったのだった。
2007/9/29
→ 「寒い その後」(ハボロイ)