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| 「あれ…?」 目を覚ましたハボックはぱちぱちと数度瞬きした。目の前にあるのは見慣れた男の胸元で。だが、自分は確か久しぶりにあった友人達とホテルの部屋で飲んでいたはずだ。ハボックがワケがわからず首を捻っていると頭上から声が降ってきた。 「目が覚めたのか?」 その声に顔をあお向ければ疲れたような顔をしたロイがハボックを見ていた。 「え…と、おはようございます」 「ああ」 「たいさ、なんでここにいるんスか?」 「ここは私のベッドだからな」 「えっ?」 ハボックはガバリと身を起こした。見渡せば確かに自分がいるのはロイのベッドの上。しかし、ハボックには家に帰って来た記憶が全くなかった。 「あれ?何でオレ、ここに?」 大佐が迎えに来てくれたんスか?と、ずれた質問をしてくるハボックをロイはウンザリと睨みつけた。 「お前、昨夜のこと全然おぼえてないのか?」 「え?えーと、オレ、昨日は同期の連中とホテルで飲み会を…」 そうだ、久しぶりに会って話が弾んで、あんまり楽しくて気がついたら随分飲んでいた。そういえば誰かが大佐の話をしたような気がする。若いのに実力者で凄いとかなんとか…。そんな話をしていたら、無性にロイに会いたくなって。 「オレ、帰ってきました?」 「だからここにいるんじゃないのか?」 「そうっスよねぇ」 会いたくて会いたくて、へべれけに酔っていたはずなのにちゃんとロイのところに帰ってくるなんて、我ながらなんて一途なんだろう、とちょっと恥ずかしくもたいしたもんだと思っていたハボックは、ロイの機嫌がなんとなく悪い事にようやく気がついた。 「たいさ?」 「なんだ」 ハボックはじっとロイを見下ろしていたが、ゆっくりと体をずらしてベッドから下りようとした。その腕をロイがぐっと掴む。 「どこに行く?」 「え…あの、喉が渇いたかなぁなんて…」 へらりと笑うハボックはじっと見つめてくるロイの黒い瞳に耐えかねて視線を彷徨わせた。 「ハボック、こっちを見ろ」 そう言われて仕方なしにロイに視線を戻す。どうにも不穏な空気を撒き散らすロイからなんとか離れようと、ハボックはロイに掴まれた腕を見た。 「たいさ、腕、痛いんスけど…」 「私は昨夜もっと痛かった」 ロイにそう言われてハボックは昨夜酔っている間にロイを殴るか何かしたのかと、懸命に思い出そうとした。だが、記憶は全く戻ってこず、見る限りロイも怪我などしているようには見えない。途方に暮れたハボックは悩むより直接聞いた方がよいだろうと、ロイに尋ねた。 「あの、たいさ、オレ、昨夜なにかしました?」 困ったように笑うハボックにロイはゲンナリとため息をつくと言った。 「お前、本当に何も覚えていないんだな…」 「はあ、生憎とさっぱり…」 そんなハボックに舌打ちすると、ロイはそれでは教えてやろうと話し出した。 「昨夜お前は夜もだいぶ更けた頃になって、酔っ払って帰って来た」 「はい…」 「今夜は帰らないんじゃなかったのかと私が聞くと、私に会いたくなって帰って来たと言った」 「あ、それはなんとなく思い出しました」 あんなに酔ってたのにちゃんと大佐のところに辿りつくなんて、オレって健気ですよね、などとしれっとして言い放つハボックをロイは睨みつける。 「会いたくて帰って来たと言って私にキスしてきたんだ」 「えっ、そうなんスか?」 そんな恥ずかしいことをしてたなんて、記憶がなくてよかったとハボックが思っていると。 「その上、シようと言って私を押し倒そうとしたんだぞ」 「えっっ、マジっ?」 「流石に玄関ではシたくなかったからな、ベッドへ行こうと言ったらお前、私にだっこを強請っただろう」 「だっ…だっこって…強請ったって…」 自分がロイにだっこを強請っている所なんて想像するだに恐ろしい。 「え、もしかしてたいさ、ホントにだっこしてオレをベッドに…」 「連れてきた」 ウソ…と呟くハボックを見ながらロイは言葉を続ける。 「ベッドに来たお前は私にキスを強請った上、今日は自分がするとか何とか言って、私のシャツを脱がせて…」 「うそッ!」 「…うそを言って私に何の得があるんだ」 「え、だって、オレ、全然覚えてない…」 本気でそう言っているハボックにため息をつくとロイは言った。 「散々私のことを煽っておいて、お前はどうしたと思う?」 「え…と、何をしたんでしょうか…?」 ハボックは恐る恐る聞いてみる。まさかとは思うが、ロイが不機嫌なことを考えると。 「眠ってしまったんだぞ」 (…やっぱりっ!) 記憶にないとは言え散々ロイをその気にさせといて、さっさと眠ってしまったとなればそれは非常に拙い。覚えてませんでは絶対に済まされないだろう。ハボックはなんとかロイの手を振り切ろうと腕を引いた。だが、食い込むほどに掴まれた腕はびくともしない。 「ハボック、判っているだろうな?」 判るけど判りたくないというのがハボックの正直な感想だ。ハボックはへらりと笑うとロイに言ってみた。 「あの、お詫びに腕をふるって朝食を…」 「そんなもので満たされるもんか」 「じゃあ、晩御飯も…」 「ハボック」 黒い瞳でじっと見つめられてハボックは息を飲む。まるで蛇に睨まれた蛙だ、とハボックが思った時。 ロイがにやりと笑った。 「一晩中眠れなかった責任は取ってもらうぞ」 そう言った途端、ロイは強く腕を引いてハボックをベッドに押さえ込んだ。 「たいさっ、ちょっ、待って!」 「一晩待ったんだぞ、これ以上待てるかっ」 「だって、しごとっ!オレは今日、非番ですけど、たいさ、しごとあるでしょっ!」 「こんな状態で仕事になると思うか?」 ぐいと腰を押し付けられて、ロイのソコが既に熱く滾っているのにハボックは息を飲んだ。 「え、まさか一晩中…?」 ハボックが信じられないとばかりにロイを見上げる。にやりと笑うとロイはハボックを押さえ込む手に力を込めた。 「責任とって貰うぞ」 噛み付くように口付けられてハボックは眩暈がする。 (このっ絶倫エロオヤジっっ) 心の中で叫んだハボックの言葉はロイには届かなかった。 「んんっ…は…」 あっという間に衣服を剥ぎ取られてハボックはベッドに沈み込んでいた。ロイの唇がハボックの乳首を甘く噛み、舌で押しつぶすように弄る。胸元からジンと広がる快感にハボックは身を捩った。指先と舌で散々いじられたソコは色を濃くしてぷくりと立ち上がり、今ではちょっとでも触れると電気が走るようだ。ハボックはゆるゆると首を振るとロイのことを呼んだ。 「た、いさっ…ソコっ…も、ヤダっ」 「なぜ?感じすぎるから?」 ハボックが必死に頷くと、ロイは笑ってわざと強く捏ね上げた。 「ひあっっ」 なんで、と切れ切れに聞いてくるハボックにロイは胸への愛撫を続けながら答えた。 「イヤだと言われてすぐやめていたら御仕置にならないだろう」 「あ…そ、んなっ」 びくびくと震えるハボックを楽しそうに見下ろすと、ロイは乳首を押しつぶすようにして捏ねる。 「ああっ…あ…や…もう、いたい…」 快楽が過ぎて痛みすら覚えるソコを執拗に攻められてハボックの瞳からぽろぽろと涙が零れ落ちた。そんなハボックの様子にロイは満足げに笑うと、ようやく胸をいじるのをやめて唇を下へと滑らせる。ハボックの脚を大きく広げさせるととろとろと蜜を零しながら震えるハボックの中心が現れた。ロイは蜜を零す先端にちゅっとキスを落とすと、ベッドサイドのテーブルの引き出しを開ける。そこから細い紐を取り出すとそそり立つハボック自身へとぐるぐると巻きつけた。 「あっ…なに?」 ハボックは最初、何をされているのかよく判らずにいたが、その巻き付けられたそれが自分自身を戒めている事に気がつくと必死にもがきだした。 「やだっ…たいさっ…と、とって…っ」 「ダメだ」 ロイはあっさり言ってのけるとハボックの脚を更に開かせ、その奥へ舌を這わせる。ぴちゃぴちゃと音を立てて舐めまわせば、面白いようにハボックの体が跳ねた。 「ひっ…あ…ああっ」 柔らかい内壁を舌でかき回すように触れるとハボックの唇から熱い吐息が零れる。ロイは唇を離すとしっとりと解れたソコへ指を沈めていった。ずぶずぶと差し入れていくとハボックの体が緊張に強張り、ぴくぴくと震えだす。ロイは遠慮もなくぐちぐちと蕾をかき回しながらハボックの顔を覗き込んだ。 「あ…ぅんっ…んあっ」 時に空色の瞳を見開いて、時に唇を震わせて、後ろへの刺激に身悶えるハボックの様子にロイはくすくすと笑った。 「たい、さぁ…あっあっ」 「どうした、気持ちいいか?」 そう囁きながらロイは沈めた指をぐいと押し込んだ。途端にハボックの体が跳ね上がる。 「ひああっ…ああっ」 もう一度乱暴にかき回すと、ロイは沈めた指を引き抜き滾る自身をひくつく蕾へ押し当てた。その熱い感触にハボックの体がすくみ上がる。だが、ロイはそれに構わずハボックの脚を抱え上げると一気に押し入った。 「あああああっっ」 ぐいっと奥まで突くと一息に入り口まで引き抜き再び最奥まで突き上げる。乱暴な抽送にハボックは息も絶え絶えに悶えた。 「ひっ…あっ…ああっ…たいさっ…たいさぁっ」 ガンガンと突き上げられてその振動で二人の間でハボックの戒められたモノが擦られる。こみ上げる射精感に、だがきつく縛られたそこは所在無く揺れるだけで、熱を吐き出すことは許されなかった。 「あっ…ああっ…」 一際奥まで突き入れると、ロイはぶるりと体を震わせてハボックの中へ熱を吐き出した。じわりと内側を焼かれてハボックの瞳から涙が零れる。 「あ…あつ…あつい…っ」 ぴくぴくと震えるハボックの体を抱きしめると、ロイは乱暴に口付けた。舌をきつく絡め取られてハボックは苦しげに身を捩った。唇を離すと、ロイはハボックの体を俯せに反す。悲鳴を上げたハボックの腰を高く掲げると、熱を取り戻した自身で乱暴に突き上げた。 「ひあっ…あっ…ああっ」 ロイが腰をねじ入れるたびイヤラシイ水音が響き、繋がった部分からぐちゅぐちゅと白濁した泡がにじみ出る。その淫猥な様子にロイはにやりと笑った。激しく突き上げてもう一度ハボックの中へたっぷりと熱を注ぎ込むと、ロイはずるりと自身を抜きさった。ロイはハボックを四つに這わせたままハボックの双丘を指で押し開く。つぷりと指を差し込むとぐりぐりと中をかき回した。 「ひ…ああ…」 ハボックの背が反り返り、いやらしくひくつく蕾からロイが注ぎいれたものがとろりと零れ落ちた。 「あ…やだっ」 無意識に蕾を締めようとする動きが差し入れられたロイの指を中へ引き込む動きになる。ぞくりとしたものがハボックの背を走りぬけ、反り返った自身から蜜が零れ落ちた。 「たいさっ…た、いさっ」 肩越しに振り向いてロイを必死に呼ぶハボックをロイは見やる。ハボックは唇を震わせると必死の思いで言葉を搾り出した。 「も、イキたいっ…くるし…っ」 戒められたハボックの中心は熱を吐き出せないまま膨れ上がって見るからに辛そうだ。ロイはそんなハボック自身の先端をぐちぐちといじるとハボックの耳元に囁いた。 「そんなにイキたいのか?」 がくがくと頷くハボックの髪を優しく撫でるとロイは言った。 「まだ、ダメだ」 「…あ…っ」 優しい仕草で冷たく告げられた言葉にハボックは目を見開く。次の瞬間ぽろぽろと涙を零しながら、ハボックはロイに懇願した。 「も、ゆるしてっ…おねが、いっっ」 「ダメだ」 ロイはハボックの後ろから指を引き抜くとベッドに座り込んだ。そうしてハボックの体を引き起こすようにして自分の上に座らせる。そそり立つロイの凶器で深々と貫かれてハボックの唇から悲鳴が零れた。ハボックの両脚を開くようにして抱えるとロイは乱暴に突き上げた。 「ひぃっ…ひあっ…あ、ああっ」 目を見開いてハボックは背後のロイの胸に寄りかかるようにして喘いだ。 「ごめ…ごめん、なさ…たいさっ…ゆるし…」 止めどなく涙を零し続ける瞳は、もう、何も見ていないようだった。ただロイを深々と受け入れながら喘ぐハボックに強引に口付けると、ロイはハボック自身を戒める紐をしゅるりと解いた。それと同時にぐいと突き上げる。 「あっ…あああああっっ」 どくん、と、ようやく熱を吐き出すことを許されたソコから大量の白濁が迸る。ハボックはびくびくと体を震わせながら長く射精すると、がくんと背中をロイに預けた。ロイは力の抜けたハボックの最奥へ熱い想いを叩きつけた。 散々焦らされた挙句、ようやくイクことを許してもらえた体は疲れきって、身動きひとつ出来なかった。ハボックはため息をつくと自分を抱きしめる男の胸元に顔を埋める。くすりと笑って優しく髪を撫でられるままにハボックは瞳を閉じた。もう、酒は沢山だ。酔った挙句の行為のツケの大きさに、ハボックは深くため息をつく。もう当分酒は飲むまいと堅く誓って、ハボックは眠りに落ちていった。 2006/10/2 |
リク22「酔漢」の続きでございます。続きが読んでみたいと仰ってくださいましたので…。もうはっきり言ってロイが暴走ぶっちぎりになってます〜。毎度のことだけどうちのロイハボのハボは散々な目に合わされてますね。でも、ロイがスキでしょうがないという、救いようがないおバカな子です。 |