under the influence


「これ、この間そこの酒屋で買ったんですけど。」
ハボックが夕飯の前にロイの前に薄い水色のボトルを置いた。
「東の方の地酒らしいんスけど、試飲したら結構イケルんですよ。」
大佐、好きそうだと思ってと、にっこり笑うハボックからグラスを受け取ると、ロイはハボックに進められるまま口をつけた。
「…美味い…」
とろりと濃厚なそれはだが決してくどくなく、後味は爽やかだ。滑るように喉を通っていく感触は、思わず次の杯を差し
出したくなる。飲み干せばじわりと広がる熱にロイは目を細めた。
「でしょ?」
気に入ってくれた様子のロイにハボックは嬉しそうに微笑んだ。ロイが差し出すままにそのグラスを満たす。
「ボトルも綺麗だな。」
ロイは水色に透けるボトルを手にするハボックの水色の瞳を見つめた。酒の色がその色な訳ではないが、それでも
なんだかハボックに内側から焼かれているような錯覚に陥る。ロイはそんなことを考えている自分が不意に恥ずかしく
なって、乱暴にグラスを呷った。
「今、つまみとか持ってきますから」
ちょっと待ってて下さいね、とキッチンへと消えるハボックの背を見つめてロイはため息をついた。手酌でグラスを満たす
とくいと杯を傾ける。口当たりの良いそれに、ロイはかなり早いピッチでグラスを口にした。
「お待たせしました。…ってたいさっ?なんかすごい、減ってません?!」
ほんの少し離れただけなのにボトルは既に半分くらい空になっていた。
「ちょっと、もう、何も食べないで飲んでちゃダメですよ。大体オレだって飲みたい…」
と、つまみを並べながら文句を言っていたハボックは視線を上げた拍子に飛び込んで来たロイの表情にどきりとする。
うっすらと目元を紅く染めて、酔いに蕩けた瞳はひどく扇情的だ。
(う、ちょっと、それって…)
ハボックは思わず逸らした視線を再びロイに戻した。つまみを口にしながらゆっくりとグラスを傾けるロイの綺麗な横顔に
ごくりと唾を飲んだ。
「大佐、大丈夫ですか?」
「…まだ、そんなに酔ってないぞ。」
意外としっかりした口調で返ってきた返事にハボックは、なんとなく残念に思う。
(もっと酔わせたらどうなるかな…)
考えてみると、自分を見失うほど酔ったロイにはお目にかかったことがない。そう思った途端、ハボックはロイをとことん
酔わせてみたくなった。
「気に入りました、この酒?」
そう言いながらロイのグラスに酒をなみなみと注ぐ。
「ああ、いい酒だな。」
ロイが楽しそうに言うのに頷いてハボックはつまみを口にした。
「大佐に飲ませたくて買ってきたんで、どんどん飲んでくださいね。」
「お前は飲まないのか?」
そう言ってハボックのグラスを見るロイにハボックはへらりと笑った。
「飲んでますよ、大佐こそ、飲んでないじゃないですか。」
そう言ってグラスを空けるように促すハボックにロイもついつい次々とグラスを空けていく。瞬く間に空になったボトルを
傍らに置くと、ハボックはリビングの戸棚から更にボトルを持ってきた。
「おい、そんなに次から次へと…」
「いいじゃないですか、明日は休みなんですし。」
にっこり笑ってそう言われればロイもまぁそうかとグラスを差し出してしまう。そんなロイに薄っすらと笑って、ハボックは
速いペースでロイに酒を進めていった。

気がつけばかなりの量の酒がロイの胃袋の中へ消えていた。目元を染めて、ぼんやりと宙を見つめるロイの手から
落ちそうになるグラスをハボックはそっと取り上げた。
「たいさ…?」
ハボックの声にロイは視線の定まらぬ目を向ける。ハボックはロイの顎を持ち上げるとそっと口付けた。強い酒精の香る
口内の嘗め回すとロイの唇から甘い吐息が零れる。
「う…ん」
ハボックはそのままソファーにロイを押し倒すと更に深く唇を合わせる。舌を差し入れてロイのそれを絡めとり、強く吸い
上げる。びくりと震える体にうっとりと微笑んで、ハボックはロイのシャツのボタンを外していった。
「ハボック…?」
酔いが回って空回りする思考にロイはハボックが何をしようとしているかすぐには理解できずにぼんやりとした視線を
むけた。
「大丈夫ですよ」
ハボックの囁きに安心したように瞳を伏せるロイにハボックはくすりと笑うと曝け出された白い胸に手を這わせた。
滑らかな胸の上で堅く立ち上がる乳首を指でくりくりと回すとロイの唇から熱い吐息が零れた。
「あ…あん…」
その声に気をよくしてハボックは乳首に舌を這わすと強く吸い上げたり甘く噛み付いてみる。するとロイがびくびくと体を
震わせて身じろいだ。
「はあ…ん…やあ…ハボ…っ」
酔いだけでなくハボックに与えられる刺激に白い肌がほんのりと紅く染まる。濡れる黒い瞳にハボックはますます
煽られて、ロイの肌にいくつも印を刻んでいった。
「いや…ハボっ…や、だ…っ」
ゆるゆると首を振って逃れようとロイは身を捩るが、酔いの回った体は緩慢な動きしか出来ず、むしろそのゆったりとした
動きはハボックを煽るだけだった。
「たいさ…可愛い…」
朱を刷いたロイの目元に口づけてハボックはロイの脚を大きく開いた。脚の付け根でふるふると震えるロイ自身を目に
してハボックが緩く笑う。ちゅるりと先端を吸い上げるとロイの体が大きく跳ねた。
「やっ…」
じゅぶじゅぶと唇を動かしながらひくひくと蠢く蕾にゆっくりと指を沈める。前後に与えられる刺激にロイの体が綺麗に
反った。
「ひあっ…んあっ…あっあっ」
ハボックはロイ自身から口を離すと酔って力の入らない体を俯せに反した。そうして、猛る己をぐっとその蕾に沈めていく。
「あああああっっ」
大きく見開いた瞳から涙を零しながら、ロイはハボックを受け入れていく。尻だけを高く抱え上げられた体勢に酷く
羞恥心が煽られるものの、どうすることも出来ずにハボックに揺さぶられるままに体を揺すり続けた。
「ああっ…ふ、あ…っ…やあ…も、やめ…」
「たいさ…たいさ…」
ハボックはロイを深く穿ったまま遠慮会釈もなく突き上げ続ける。ハボックに突き上げられるままに嬌声を上げるロイに
ハボックはゾクゾクする喜びを感じた。
「あっ…も、やだぁ…っ…ゆるし…」
酔った体はいつにもまして敏感になっているらしく、これまでになく身悶えるロイに、ロイに埋め込まれたハボック自身が
更に大きさを増してロイを押し開いた。
「ひ…あ…なんで、おっき、く…っ」
「たいさ、すげぇ色っぽいっス…」
「なに言って…っ」
「すっげぇ、イイっっ」
一際強く突き上げられてロイは高い悲鳴を上げてハボックの名を叫ぶ。しなる細い体を抱きしめて最奥を穿つと
ハボックがロイの中へ熱い飛沫をたっぷりと注ぎ込むのと同時に、ロイの中心がびゅるりとはじけた。

ぐったりと自分の胸にもたれかかるロイの髪を撫でながらハボックはロイの顔にキスを降らせた。ロイはため息を零すと
ハボックの顔を押しやる。
「も、お前とは呑まん…」
ぼそりと漏らされた言葉にハボックは情けない声を上げる。
「ええっ、そりゃないっスよ〜」
「ウルサイっ、たんび襲われたんじゃ身が持たないだろうっ」
「だってたいさ、色っぽいんですもん。」
むっと口を尖らせてハボックの腕から逃れようとするロイをハボックはそっと抱きしめてその耳元に囁く。
「今度はもっと優しくしますから…」
「ばかっ」
真っ赤になってもがくロイに優しく口付ける。何度も口付ける内、ゆっくりとその体から力が抜けていった。
「たいさ、かわいい…」
「…ばか…」
きゅっと抱きしめれば身をゆだねてくるロイにハボックは微笑んで。最高の美酒に酔いしれていった。


2006/8/7

「いつもロイからキスというのは私も思って ました(笑)キスだけじゃなくて 最後には絶対おねだりしてるんで基本的に誘い受けなんでしょうか?それ がここの特徴なのかもしれませんが、違うのも読みたいです!ロイが眠ってる間にスるハボとか、呑ませて襲う とか(笑)」というコメントを拍手でいただきました。
「最後には絶対おねだり」…もー、完璧無自覚でやってますね、私…。とにかくワンパターンから脱却しなさいとのお叱りと思って精進します〜(がくー)んで、取りあえずリクの方、「眠ってる間に」ってのは、実はこのコメントを読む直前にロイハボで書き上げたばっかのがこのネタだったので、流石に同じネタで2本はかけませんので「飲ませて襲う」方で…。努力はしたんですけど〜〜っ、どんなもんでしょう???(ドキドキ)

追記:
この間食事に行った店で置いてあった奄美大島の黒糖焼酎「れんと」と喜界島の黒糖焼酎「沙羅」というのが、とても綺麗な水色の瓶でした。
きっと二人が飲んでるのはこれねっとか思ったけど、ハガレン世界で焼酎…。この間も浴衣着せちゃったし、いくら妄想ワールドとはいえ好き勝手なこと
ヤッテルなぁ、私。