年下のオトコノコ 後編
2時間ほど仮眠を取った後、ヒューズの姿を探した。もしかしてもう帰ってしまったのかと心配したが、向こうも自分を
探していたようで、さほど探し回らずにその姿を見つけることが出来た。ヒューズは自分の顔を見るとにやりと笑うと
言った。
「まさか、ワンコに掻っ攫われるとは思ってなかったよ。」
「ゴメン…ゴメン、ヒューズ…」
「謝んなよ、ロイ。俺はまだ諦めたわけじゃないんだからな。」
ヒューズはそう言うと笑いを引っ込める。
「アイツに言っとけよ。今は預けとくけど、うかうかしてたらいつだって奪ってやるからなってな。」
目を瞠る自分にヒューズはいつもの飄々とした笑みを浮かべた。
「ま、とりあえず今日のところはオジャマ虫はさっさと帰るわ。じゃな、ロイ。」
ヒューズはそう言って手をひらひらと振ると去っていった。
ようやく仕事が終わって、ハボックのアパートの玄関の前に立つ。散々迷った挙句控えめにノックした途端、扉が壊れん
ばかりの勢いで開いた。
「たいさっ」
「…お前、寝てたんじゃないのか?」
嬉しそうな顔をして見つめてくるハボックにそう問えば
「アンタが来るってのに眠れるわけないじゃないっスか。」
と、答えが返ってくる。
「だって、疲れているだろう?」
そう聞きながら促されるままに家の中へと入っていく。ハボックはリビングまで行くとこちらを振り返ってにっこりと笑った。
「疲れなんてどこかへ吹き飛んじゃいました。」
そう言うと、ハボックは浮かべていた笑いを引っ込めて真剣な目をして見つめてくる。
「アンタがここに来たってことは、期待していいってことっスか?」
まっすぐな視線に耐えかねて目を逸らして答えた。
「ヒューズから伝言が…。」
「中佐から?」
「今は預けとくけど、うかうかしてたらいつだって奪ってやるから、って。」
その言葉にハボックが僅かに息を飲む気配がした。そうしてハボックの手が伸びてきてそっと引き寄せられる。
「アンタの言葉で言ってくださいよ。」
じっと見つめてくる強い視線を感じて。
「オレはアンタが好きです。アンタは、たいさ?」
そうはっきりと聞かれて、頬が熱くなっていくのがわかる。
「…察しろ、ばか。」
顔を上げられずに目を逸らしたままそう言えば
「イヤですよ。はっきり聞かせてください。」
たいさ、と囁く声とともに顎を掴まれてハボックの方へ顔を向けられる。ハッとして目を上げた先にこちらを見つめる空色
の瞳と目が合って、絡め取られたように身動きが出来なくなった。
「たいさ…?」
熱く見つめてくる視線に促されるように言葉が唇に上る。
「す…き、だ」
そう呟いた途端、噛み付くように口付けられた。
「んっっ」
言葉も息すらも、全て奪われてどうすることも出来ずに必死にハボックに縋りつく。ようやく唇が離れた時には自力で
立っていることすら出来ずに、ハボックの腕に支えられてその腕にしがみ付いていた。抱きしめていた腕が離れた
と思うとふわりと横抱きに抱え上げられる。女のような扱いに思わず眩暈がした。
「ばかっ、下ろせっっ」
「ヤです。」
ハボックはそう答えるとリビングの扉をくぐり短い廊下を抜けてその先にある扉を蹴り開ける。部屋に入った途端
ベッドが目に飛び込んできて、どきんと心臓が跳ねた。思わずハボックの首に腕を巻きつければ、ハボックは自分を
腕に抱いたままベッドに倒れこんだ。そのままの勢いで重なってくる唇に思わずぎゅっと瞳を閉じる。唇をこじ開けて
入り込んできた舌が自分のそれを絡めとり、強く吸い上げて勝手きままに口中を弄っていった。ハボックの大きな手が
乱暴に軍服を剥ぎ取ろうとして、その性急さに心がすくみ上がる。
「待っ…て…!待って…ハボ…ッ」
「ムリです」
「ハボっ」
破らんばかりの勢いで瞬く間に服を剥ぎ取られ、乱暴に体を弄られる。こんな性急な求め方は知らない。ハボックを
押し留めようとして上げた視線の先の欲望に濡れた青い瞳に、目の前の男が知らない人間のように感じて、思わず
悲鳴が零れた。
「ヤ…ダ…!ハボ…っ」
ポロポロと涙が溢れるのを止められなくて、そんな自分をハボックがベッドに縫いとめた。
「オレに触れられるのは嫌っスか?」
ハボックの言葉にコイツがいらぬ誤解をしているのを察して、慌てて首を振る。
「お前…こわい…っ」
触れられるのが嫌なのではなく、その性急さに心がついていけないのを判って欲しくて、なんとかそれだけを呟いた。
その言葉にハボックが一瞬動きを止める。それからハボックは苦笑すると、押さえつける手の力を抜いた。
「すんません、焦りすぎました。」
あんまりうれしくて、つい、と照れくさそうに言うと、ハボックは唇で涙を拭ってくれる。そっと見上げればハボックの瞳が
優しく見下ろしていた。
「たいさ、好きです…。」
そう囁いて、優しく口付けて来るハボックの背に手を回した。
「私も…好きだ…。」
そう、呟き終わるか終わらないかのうちに、荒々しく唇を塞がれて、深く深く口付けを交わした。舌を絡め合いお互いの
口中を舌で味わって、含みきれない唾液が唇の端から首筋を伝ってシーツへと零れていく。ハボックの舌がその銀色
の糸を辿るように首筋を這っていった。時々強く吸い上げてくる唇に、ゾクリと体が震える。堅く立ち上がった乳首に
ハボックの舌がたどり着いたとき、電気のような痺れが体を走り抜けた。
「ああっっ」
思わず上げた声に自分でもびっくりして慌てて掌で口を覆うと、ハボックが嬉しそうに笑ってその手を取った。
「もっと、声、聞かせて?」
「ヤダ…ばかっ」
軽く睨む視線をものともせずに、ハボックは舌と指先を使って乳首をこね回してくる。甘い痺れるような感覚に、零れる
声を止められなかった。
「あ…あんっ…ああっ」
「キモチいい?」
そんな風に聞かれて答えられるわけもない。ふるふると首を振れば、ハボックは笑ってきゅっと乳首をつまみあげた。
「ひあっ」
くいくいと捻りあげられてビクビクと体が震える。ハボックが軽く歯を立てたのと同時にゾクリと背筋を駆け抜けた感触
に逆らえず、小さな悲鳴と共に熱を吐き出してしまった。
「ああっっ」
あまりにも簡単に達してしまったことが自分でも信じられず、恥ずかしくて目が開けられない。そんな自分にハボックが
くすりと笑うと囁いた。
「たいさ、かわいい…」
その言葉にますます羞恥心を煽られて、いたたまれずにハボックの腕から逃れようともがけば、ハボックがやんわりと
抱きしめてきた。
「かわいい…すげぇスキ…」
飾らないその言葉に胸がドキドキと高鳴る。どうしていいか判らずにいると、ハボックの手が熱を吐き出したばかりの
ソコに触れてきた。
「あっ…」
「もっと気持ちよくさせてあげる…」
そう囁いて動き出す手に瞬く間に昂っていく自身が信じられなかった。ふと冷たい空気を感じて瞳を開ければ、ハボック
がもどかしげに服を脱ぎ捨てて、すぐさま覆いかぶさってくる。ハボックはとろりと蜜を零して震えるソコに舌を這わせ
ながらハボック自身を見せつけるようにこちらの顔の上に曝け出す。目の前に差し出された猛々しくそそり立った
ハボック自身にそっと唇を寄せると舌を這わせた。ぴくんと震えるソレを口中に含み、唇で擦り上げる。互いの雄を口中
に含んでじゅぶじゅぶとしゃぶる事に異様に興奮して頭の心がぼうっと霞んでいく。強く吸い上げられて堪らず、ハボック
の口の中へ熱を放ってしまった。荒い息を吐いて胸を弾ませる自分から体を離そうとするハボックの腰に慌ててしがみ
付いてハボック自身をしゃぶろうとすれば、ハボックはやんわりとそれを押し留めて囁いた。
「オレ…アンタの中に出したいっス…」
あまりにあけすけな言葉に、でも、その甘い誘惑に勝てずにハボックの体から手を離す。ハボックは体を入替えると
自分の脚を大きく開かせて、その奥の蕾に舌を這わせてきた。熱く濡れたその感触に、ぞくぞくするもの押さえきれず、
唇から甘い喘ぎが零れてしまう。
「あん…ん…ぅふ…」
つぷ、とハボックの長い指が突き入れられてびくっと体が跳ね上がった。それと同時に自身からとろりと蜜が零れて
ハボックはぺろりとそれを舐めあげる。くちゅくちゅと蕾をかき回されて思わず腰が揺れた。
「キモチ悦い?」
そう聞かれて無意識に頷いてしまい、慌てて首を振る自分にハボックがくすくすと笑った。
「アンタ、マジ可愛すぎ…。」
囁く声に頬に血が上るのを止められなかった。照れ隠しにハボックにしがみ付くとその耳元に囁いた。
「も、いいからっ、はやく…こい…っ」
ハボックは一瞬驚いたように目を瞠ったが、次の瞬間嬉しそうに笑う。その男くさい顔にどくんと心臓が跳ねた。
「アンタの望むとおりに…」
ハボックはおどけた口調でそう言ったが、自分を見つめる視線は真剣そのものだった。脚を高く掲げられ、奥まった
ソコへハボックの滾る自身が押し当てられる。本能的に逃げようとする体を引き戻されて、ハボックの熱がぐっと中へ
入ってきた。
「…あ」
みちみちと割り開いて押し進んでくる熱い塊りに息が止まりそうになる。ハボックの手が宥めるように頬や髪を撫でて
きた。
「たいさ…力ぬいて…」
「あ…ダメ…できな…」
どうしても息を詰めてしまう自分にハボックが中心に手を這わせてきた。きゅっと握りこんで扱く手に僅かに力の抜けた
体を見逃さず、ハボックは一気に体を進めた。
「あああああっっ」
ハボックの熱い塊りに貫かれて唇から悲鳴が零れる。自分の中を熱く埋め尽くすソレに繋がる部分から堪らない快感
が湧き上がっていった。早く動いて欲しくて無意識に揺れる腰にハボックが嬉しそうに笑う。なんだか悔しくてハボック
の首に手を回すと噛み付くように口付けた。口付けをかわしながらハボックが突き上げてくる。熱い襞を強引に擦られる
感覚が辛くて放そうとした唇をハボックのソレが追ってきて、更に深く口付けられた。声を上げることも呼吸することも
阻まれて、快感を逃がす術がなく、震える指をハボックの背に回すと思い切り爪を立てた。合せるハボックの唇から
微かに呻き声のようなものが聞こえたと思うと、仕返しとばかりに思い切り奥を突き上げられた。
「あああああっっ」
背筋を貫く快感にどっと白濁が迸る。達したばかりの敏感な体を容赦なく攻め立てられて、泣きながら喘ぎ続けた。
散々に愛し合った体は気だるくて、もう指1本動かす気になれない。されるままにハボックに体を清めてもらって、ベッド
に横たわっていると、ハボックがグラスに水をついで戻ってきた。
「喉、痛いでしょ?」
散々、啼かせちゃったから、とサラリと言われて頬が熱くなる。そんな自分を愛しげに見つめると、ハボックはそっと髪を
かき上げてきた。
「好きですよ、たいさ。」
真剣な声でそう囁かれて、見つめた空色の瞳に、絡め取られたように身動きが出来なくなる。落ちてくる唇にそっと
この身を預けて、綺麗な空色に溺れていった。
2006/11/16
拍手リク「ヒュロイからハボロイになる話が読みたいですvありがちと思われそうで すが、ヒュ←ロイからハボロイはみたことありますが、ヒュロイから
ハボロイっていうのは見たことないんです。ヒュからロイを奪うハボ、というような男らしくて強引でカッコイイハボが見たいですv是非v」でございました。
男らしくて強引でカッコよくなったのか、よく判りませんが、「絶対に奪ってやるぜっっ」という意気込みで書かせていただきました。管理人、ヒュロイは
絶対ダメな人ですが、今回は「ヒュからハボが奪う」という設定でしたのでチャレンジしてみました。なので、ヒュロイネタはこれ限り、ってことで。
リク主様、こんなハボですが気に入っていただけたら嬉しいです。