ホシクテタマラナイ 後編
「ハボ…お前、すげぇ顔してっぞ。」
「んあ〜?」
司令室に入ってくるなりオレの顔を見たブレダがそう言った。昨日は結局飯も食わないまま、60度の花酒にノックダウン
された大佐を抱きしめて寝るはめになった。鼻先を掠めるオイシソウな匂いに当然眠れるわけもなく、オレは悶々として
一夜を過ごしたのだった。今朝大佐は元気溌剌、顔色の悪いオレに「二日酔いか?」などとのほほんと言ってのけて
くれたりしたのだ。
「なー、ぶれだー。」
頭がボーっとして喋る口調もなんだかボーッとしてくる。
「んだよ。」
「男って何歳になったら枯れんの?」
「はあっ?朝っぱらから何言い出すんだよ。」
思いっきりひいたブレダが危ないものでも見るようにオレを見てそう言った。だって、もう1ヶ月…。オレはこんなに
溜まってんのに大佐ときたら2人でいても てんで涼しい顔してさ。
「何、お前、もう枯れちまったわけ?」
にやにや笑って言うブレダを上目遣いで睨みつけてやった。
「なわけないだろ。むしろヤル気に溢れちゃってぐっちょんぐっちょんだもん。」
オレの答えにブレダがゲタゲタ笑いやがった。ちきしょう、こっちの気もしらないで。
「仕事する気になんねぇ」
机の上にべちゃっと懐けばブレダが苦笑して「とっととヤらせてもらえば?」などと気楽に言ってくれる。
「結構、女なんて口ではどうこう言っても待ってたりするもんだぜ」
フェミニストの団体が聞いたら怒りそうな事をサラリと言い捨てるとブレダは書類を書き始める。つか、相手、男なんス
けど。なんだかもう、血の一滴までヤル気に染まっているみたいで、オレは自分で自分が嫌いになりそうだった。
「ハボック、大丈夫か?」
食後のコーヒーを大佐に渡したオレの顔を見上げて、大佐が心配そうに言った。
「は?」
「なんだか疲れた顔してる。」
あはは、流石に鈍な大佐にも、オレの憔悴振りはわかるって訳だ。だったらついでにその原因も判っていただけ
ちゃったりしたら嬉しいんだけどね。
「もう休むか?薬飲むならなにか…」
心配してそう言う大佐を見ているうち、なんだかストンと押さえに押さえていたものがどっかに抜け落ちてしまった気が
した。オレは立ち上がるとじっと大佐を見下ろす。ポカンとして見上げてくる大佐の腕を取ると引き摺るようにして
リビングを出た。
「ハ、ハボック?」
不安げに聞いてくる大佐の声にも応えず黙って階段を上がると寝室の扉を開ける。大佐をベッドの上に突き倒すと
びっくりして見上げてくる大佐の上に圧し掛かった。
「今のオレに効く薬はたった一つしかないんスよ。」
「ハ、ボ…?」
こんな状況に陥りながらも、まるで事態を理解していない大佐にいい加減腹が立ってくる。オレは大佐のシャツに
手をかけると力任せに引き裂いた。ビリビリと布の裂ける音にお互い頭に血が上ったみたいだった。がむしゃらに
暴れる大佐を力ずくで押さえつけてオレは強引に口付けた。逃げる舌を絡め取って強く吸い上げながら、指先で
胸の飾りを押しつぶす。ぐりぐりとこね回すと合わせる唇の間から吐息が零れた。唇を離してぷくりと硬く尖った乳首に
舌を這わす。甘く噛むようにして刺激を与えると、果実が熟れていくように色づいていくソコに欲情してオレはきつく
吸い上げた。
「ひ…あ…」
オレの顔をなんとかそこから離させようともがく大佐を無視して思うままにしゃぶりつくす。頭上からすすり泣くような声
がして、視線を上げれば大佐がぽろぽろと涙を零していた。その頼りない姿にオレの中心にずくんと熱が集まる。
大佐の胸からオレが顔を上げたことでホッと息をついた大佐の脚を、思い切り開かせるとオレは半ば立ち上がった
大佐自身を咥えた。
「ひゃあっ」
じゅぶじゅぶと唇ですりあげて、先端の小さな穴を舌先でぐりぐりとこじ開ける。押し開く大佐の脚がびくびくと震えて
大佐が感じているのがわかった。
「いやっ…やだぁっ」
泣き声でそんなこと言われたってますます虐めたくなるばかりで、やめてやる気になど全然ならない。喉で締め上げる
ようにして思い切り吸い上げると、一際大きくなった大佐自身が白く弾けた。
「んあああああっっ」
びくんびくんと体を震わせて大佐が吐き出す熱を一滴残らず飲み干すと、オレは大佐の顔を覗き込んだ。涙に濡れて
ぼんやりと宙を見上げる顔はすげぇそそる。その顔を見つめながら、オレは大佐の双丘の奥へ指を滑り込ませると、
つぷりと指を差し入れた。
「いっ」
びくっと大佐の体が跳ね上がり、漆黒の瞳が見開かれる。そのままぐちぐちとかき回すと、大佐の唇がぶるぶると
震えた。2本、3本と指を増やすにつれ大佐の呼吸が乱れ、大佐の中心からとろとろと蜜が零れる。後ろを弄りながら
溢れる蜜を擦り付けるように大佐自身を扱いてやると、大佐の唇から絶え間ない喘ぎが上がった。
「ん…くぅん…はあ…ああんんっ」
その色っぽい顔にもうオレは我慢が出来なくて、乱暴に指を引き抜くと熱く滾る自身を取り出し大佐の蕾へと宛がった。
「あ…?」
ここまで来てもまるで無防備な顔を見せる大佐に、オレはほんの少し胸が痛んだ。でも、もう止める事なんて出来ない
から。
オレは大佐の脚を抱え上げると宛がった自身をじわじわと沈めていく。大佐の目が見開かれて、オレの肩に置かれた
指が爪を立てた。
「ひ…あ…あああっっ」
狭くて熱い襞に包まれて物凄い快感が押し寄せてくる。オレは無我夢中で大佐の中を突き上げた。
「ああっ…あああっっ」
「たいさ…たいさ…」
繋がる部分からぐちゅぐちゅと濡れた水音が響き、オレの腕の中で大佐が泣きじゃくりながら喘ぐ。ぐっと一際奥を
突き上げると大佐が悲鳴を上げて熱を吐き出した。
「かわいい…たいさ…すげぇ、すき…」
耳元でそう囁けば大佐の体がピクリと震える。
「すき…たいさ、すき…」
あんまり可愛くて、キモチ良くて、オレは飽きることなく大佐に囁き続けた。もっともっと大佐が欲しくて、大佐の全部を
オレで満たしたくて、オレは大佐の最奥を突き上げると想いの丈を叩きつけた。
ひくっとしゃくりあげる体を宥めるように撫で続けてオレは必死に言葉を探した。何を言っても言い訳にしかならないけど
でも、オレももう、いっぱいいっぱいだったんだ。
「たいさ…おこってます…?」
恐る恐る尋ねるオレを涙に濡れた漆黒の瞳が見上げる。
「乱暴だったかも知れないけど…でもっ…あ、謝りませんから、オレ。」
じっと見つめる瞳に怖気づきそうになりながら、それでもオレは必死に言葉を続けた。
「アンタが好きで好きで、ずうっと好きで、キスしたくて抱きしめたくてでも、アンタ全然その気になってくんなくて…」
責めたいわけじゃないのに恨みがましい言葉が出てきて、オレは首を振った。
「初めてが無理矢理はいやだったから待ったけど、でも、もう…」
なんだか上手く言葉が出てこない。綺麗な黒い瞳にどんな言葉も意味をなくしてしまいそうだ。
「たいさっ…すきっ…すげぇすきっス」
ぎゅうっと抱きしめるオレに、大佐は何も言わなかった。嫌われたかと、もしそうならどうしようかと考え始めた時、大佐
の腕がおずおずとオレの背に回されるときゅっとしがみ付いてきた。驚いて体を少し離して見下ろすと、大佐が涙に
濡れた顔で小さく微笑んでいた。
「謝ったりしたら赦さなかった…」
そう囁く大佐にオレは目を瞠る。
「怒ってないんスか?」
「驚いたし、怖くもあったけど…ずっと好きだって言い続けてくれたから…」
そう言って大佐はオレの胸に顔を寄せた。
「私の方こそ謝らないといけないのかもな。お前と一緒にいるだけで、凄く満たされて幸せで、お前がどうしたいか
なんて考えようともしなかった。」
ぎゅっと縋りついてくるしなやかな体を抱きしめてオレは泣きそうになった。大佐の髪に顔を埋めて囁く。
「たいさ…もういちど…シテもいい?」
オレの言葉に大佐の顔がみるみる内に真っ赤になる。
「…ダメ?」
返ってくる答えは判っていたけど、言って欲しくてわざと聞いてみた。
「ダメなわけ…ない」
覗き込むオレの顔を悔しそうに睨んで、大佐はオレの首に腕を回すと唇を寄せてくる。そんな大佐が愛しくてたまら
なくて、オレは大佐の体をぎゅっと抱きしめると深く口付けていった。
2006/11/22
カナさまからの拍手リク「初物系でなかなかその気にならない相手にしびれを切らしてちょ っと強引にヤってしまったと言う話(もちろん最後は甘甘で)」の
ハボロイver.でした。なんかもう、ロイが子供っつうか、乙女っつうか…。初物語は書いていてかなり萌えますが、なかなかその気になってくれないのは
どうしたものかと結構悩みましたー。作中の別腹の話はすっごい昔にテレビでやっていたのを見たんですけど、胃カメラみたいので胃の中を映して解説
してたら、ホントに胃の中のものがぐぅっと下がるんですよ。かなりビックリでした。いや、別腹の話はどうでもよくてー。カナさま、こんな話になってしまい
ました(汗)次のロイハボ版、頑張ります〜。