「partner5」



大人に戻るクスリを作らなくて良いという事でハボックとロイは寝る事にした。



「じゃあ、大佐。お休みなさい」

「・・・お前は何処に行くつもりだ?」

「え?俺っスか?中佐がいる事だし客間に寝るつもりっスよ」



別々に寝るつもりはないロイは眉を思いっきり顰めた。



「なにを言ってるんだ。お前の寝室は私の部屋だろうが」

「ちょっ・・・大佐!今日は中佐が居るんだし別々の部屋にしたほうが・・・」

「今更だろう。ヒューズは私達の関係を知っているんだ。ホラ、行くぞ」



ロイはハボックの腕を掴みグイグイと引っ張って寝室へ向かう。

ハボックは抵抗しようかと思ったがロイが子供の姿なので躊躇してしまい振り払う事が出来なかった。

そしてとうとうハボックはロイの寝室へと連れて来られた。



「取り敢えず、私はパジャマの上だけで寝るか。ズボンは履けないからな」



ロイはそう言うとクローゼットの中からパジャマ一式とパジャマの上だけを引っ張り出した。

そしてどうしようかと躊躇っているハボックにパジャマ一式を放り投げるように渡した。



「お前はソレを着ろ。私には少し大きいからお前でもなんとか着れるだろう」

「・・・ハイ。アリガトウゴザイマス」



さっさと着替え始めたロイに棒読みで礼を言うハボックは、子供になったロイに背を向けて着替え始めた。

既に着替え終わったロイはそんなハボックにニヤリと微笑むとボクサーパンツだけになったハボックを後

ろから抱き締めた。



「こんな体じゃなかったらすぐに押し倒すのだけどな」

「た、たいさぁ」



背中にチュウっと口付けし痕を残すロイ。

相手は子供なのに言動や態度は大人のままなのでハボックの鼓動は高まるばかりだ。



「ダメですよ。たいさっ。ってか、無理ですからね!」

「わかっている。だが、戻った時はたっぷりと可愛がってやるからな」



子供に相応しくないその表情にハボックは真っ赤になって焦っている。

そんな可愛いハボックの腕を取るとベットへ上がった。

大人一人分───いつもの空間を空けてロイは寝そべるとブランケットを上げた。



「なにをしている。さっさと来い。寝るぞ」

「は・・はい」



ハボックはロイの言うとおりその空間に寝そべった。

ロイはハボックにブランケット掛けてあげると言う。



「今日はお前が腕枕してくれ」

「あ、はい。そうっスね。はい、どうぞ」

「うむ」



いつもロイが自分より大きいハボックに腕枕をして抱き締めているが、流石に今日は無理だ。

ハボックは、子供の姿のロイに腕を差し出すと包み込むように大切に抱き締めた。

途端、クスクスとロイが笑い出した。



「──どうしたんスか?大佐」

「ん?お前に抱き締められて寝るのも案外気持ちいいと思ってな」

「そうっスか?」

「ああ。とても安心出来る」

「じゃぁ、これからは俺が腕枕してあげますよ」

「いや、偶にで良い。私の楽しみを取るな」

「はい」



ロイの言葉に瞳を瞠りそして頬を染めるハボックは嬉しそうに微笑んで頷いた。

本当に可愛いな。とロイは想いながら顔を上げるとハボックに口付けをする。



「ああ。本当に悔しいな。すぐにでもお前を抱きたい」

「我慢して下さいよ。あと1日の我慢っス」

「ふふ。そうだな」



ハボックも自分を欲しているとわかって嬉しいロイはある提案をする。



「ジャン。今日から一緒に住まないか?」

「・・・え?」

「明日には司令部全体に私達の関係が広がる。気にしなくて良い」

「で、でも・・・」

「ジャン。私は、冗談で言っている訳ではない。お前と一生を歩んで行きたいと思っているんだ」

「・・・たいさ・・・」



そんな事を言われると思ってはいなかったハボック。目頭が熱くなる。

だが・・・頂点を目指すロイに男の自分が連れ添っていいのだろうか?と思う。

男同士の未来はないのは殆どだ。ロイの立場で言えば伴侶は上流階級の女性が良いに決まっている。



「なに莫迦な事を考えているのだ?ジャン」

「・・・・・」

私はお前が良いんだ。お前しかいらない」

「たい、さ・・・」

「本当だ。お前が嫌がって逃げても追いかけて一生私から離さないぞ」

「嬉しいっス。たいさ」



本当に嬉しいハボックの瞳から涙が一粒零れた。

自分だって離れたくない。他の人にロイを取られるのを見るのは嫌だ。



「ふふ。今日のお前は素直だな」

「・・・・・いっつも、素直っスよ」

「口は素直じゃなくても今日のお前の瞳は素直だ。愛してる。ジャン」

「・・・俺もっス。愛してます」



ロイは口付けるとハボックにだけ見せる優しく微笑むとハボックの背に腕を回し、抱き締め合うように瞳を

閉じた。

ハボックも幸せそうに微笑むとロイのおでこに口付けすると護るように抱き締めて瞳を閉じる。

誰にも言えない事だと思っていても───。



────だが・・・・・。



「まぁ、そんな訳でな。ハボックは私の伴侶となった」



次の日。大人に戻ったロイが大部屋でヒューズと部下達に爆弾を投下したのだ。

当人のハボックでさえ吃驚した。

ヒューズとブレダ達は瞳を見開き固まっている。リザは溜息を吐いただけだった。





〜 fin 〜
 


「夢妄想」の阿修羅さまから誕生日プレゼントに頂きました。サプライズだったのでびっくり嬉しかったですv
小さくなっても相変わらずなロイと、大きいままでも可愛いハボックの二人のやり取りがとっても楽しかったです。
阿修羅さまのところはハボ♀がメインですが、今回は私に合わせてハボ♂で書いて下さいました〜。
素敵なお話を有難うございましたvv