| 接触 |
| 「よし、決めた」 ロイはがばりと起き上がるとそう呟いた。そうしてベッドから降りると浴室へと向かう。 空色の瞳の部下に惚れていると気がついたのは一昨日のこと。29年間へテロだと信じていた自分がどこでどう間違ったのか、正直言ってショックでなかったと言ったらウソになる。しかし、考えれば考えるほどハボックが欲しくて堪らないのは事実で、誰かに渡すくらいなら殺してやりたいと思えるほどだ。こんなに誰かを欲したことなど今まで一度たりとありはしなかった。そう考えると、今までのはただの恋愛ゲームにしか思えなくなってくる。とにかく、ハボックに対してそんな気持ちを抱いているとはっきり自覚してしまったからには、後はもう、進むしかない。 「絶対手に入れてやる」 ロイは浴室の鏡に映る己の顔を見て誓うのだった。 だがしかし。 1週間経ってもハボックとの仲は進展しなかった。 (なんでだ?今までこんなことはなかったぞ) 今までロイがその気になって落ちなかった女性はいなかった。ほんの些細な言葉やさり気ない仕草で、彼女達は勝手に想像を逞しくして擦り寄ってくるのだ。だが、ハボックときたら最初の日こそ久しぶりに交わしたたわいない言葉に嬉しそうにしたものの、後は暖簾に腕押し、いくらこっちがそれらしいことを匂わせようと全くなびいて来ない。というよりロイがどういう意図でそういうことを言っているのかを理解していない様に思える。 (鈍いヤツだとは思っていたが、まさかここまでとは…) どうもハボック相手だと調子のでないロイは執務室の机に頬杖をついて考えた。 (やはりはっきり好きだと言った方がいいのか?だがそれで引かれても困るし…。いっそのこと既成事実を作る所からやった方が早いかも) と、思わず押し倒したハボックの姿を想像し、とてもロイに憧れる世の女性には見せられないだらしない顔をしている所にノックの音と共にハボックが入ってきた。慌てて表情を取り繕うとハボックを見上げる。 「大佐、これにサインお願いします」 そういって差し出された書類にざっと目を通すとさらさらとサインをしたためハボックへと返す。 「ハボック、今夜は用事があるのか?」 「今夜っスか?」 ロイに尋ねられてハボックは答えた。 「今夜はブレダやファルマンと呑みに行って、明日は休みだからその後ブレダんちに泊まろうと思って…」 ガタンっと音を立ててロイが立ち上がったので、ハボックは言葉を切った。 「…大佐?」 机に両手を突いたまま顔を俯かせているロイにハボックが恐る恐る声をかける。 「…あの」 「キャンセルしろ」 「え?」 「そっちはキャンセルして今夜は私の家に来い」 「え、ええーっ?!」 ロイの一方的な言い分にハボックが喚く。 「なんスか、それっ!?」 「メシを作ってくれ」 「…オレにだって予定ってもんが」 「お前が作ってくれないなら今日、私は夕飯抜きだ」 「…アンタね…」 勝手なことをいうロイにハボックは怒鳴ろうとして、だが結局もごもごと口を閉ざした。そうして思い切りため息をつくと天井を振り仰ぐ。 「…っとにもう、勝手なんだから」 それから額に手をあてて目を細めてロイを見やった。 「…で、何が食べたいんです?」 最終的に折れてくれたハボックにロイはひどく嬉しそうに微笑む。その笑顔にハボックの心臓がドキンと跳ねた。 「お前が作ってくれるならなんでもいい」 ロイの言葉にひどくドキドキする自分に気がついて、ハボックはうろたえた。 (なんで、こんなにドキドキしてんだろ、オレ) ロイの顔を見ることが出来ず、ハボックは受け取った書類を握り締める。 「じゃあ、なんか適当に作りますね」 ハボックはそれだけ言うとそそくさと執務室を後にした。 執務室に残されたロイはどさりと椅子に腰を下ろすとため息をつく。 「やっぱりのんびり構えてたんじゃ横から掻っ攫われかねんな」 こうなったら既成事実だろうがなんだろうが作ってやるとロイはぐっと拳を握り締めた。 ブレダ達には悪いと思ったがやっぱりロイのために何か出来るのは嬉しいハボックだった。しかも、この間まで何となく避けられていたようだったのでまた一緒に過ごす時間を持てるようになったのが嬉しくてしょうがない。ハボックはロイのためにと市場で新鮮な材料を買い求め、先に家で待っているはずのロイのところへと向かった。ベルを鳴らすと既に私服に着替えたロイが迎えに出てくる。 「すみません、遅くなって」 「かまわない」 小さく微笑むロイにまた不自然に心臓が跳ねる。 (どうしたんだろ、オレ…。変なの) ロイに促されるままにもうすっかり通いなれたキッチンへと入っていく。 「腹へったでしょ?急いで作りますから」 ハボックは上着を脱ぐと椅子の上に置いて抱えた紙袋の中から材料を取り出していった。野菜を洗って包丁を手に取ると皮を剥き始める。 「大佐、なんでもいいって言ってましたけど、食べたいものあるんだったら作りますよ」 ハボックは珍しくリビングへ行かずにこの場に留まっているロイに言った。 「食べたいもの、か…。あるにはあるがね」 「だったら言って下さいよ。遠慮しなくていいですから」 そう言いながらロイを見やってハボックは自分を見つめるロイの強い視線にびくりと体を震わせた。 「あっ、痛う…っ」 その拍子に手にした包丁で指を傷つけてしまう。 「切ったのか?!」 ロイが驚いてその手元を覗き込んだ。 「あ、たいしたことないっスから」 「見せてみろ」 ぐっと腕を引かれてハボックはよろめいた。血の滲む指先を見てロイはそのままハボックをリビングへと連れて行く。 「そこへ座ってろ。薬を取ってくる」 ロイはハボックの体をソファへと押し出すと奥の部屋へと入っていった。すぐ戻ってきたロイは困ったように立ち尽くすハボックを見て苦笑する。 「どうした、手当てしてやるから座れ」 「ホントにたいしたことないですから。舐めときゃ治りますよ」 「…そうか?」 ロイは薬箱をテーブルの上に置くとハボックの手を取った。そしてハボックの目を見つめながら傷ついた指先を自分の口元へと持っていく。ロイの舌先が傷口を舐めたのとハボックが手を引こうとしたのがほぼ同時だった。 「たいさ…っ」 傷口を舐められてぴりっとした痛みを感じると同時に痛みとは違うものが背筋を走った。手を取り戻そうとするが強い力で掴まれて、更に放してくれと言おうとした唇はロイの視線に縫いとめられたように言葉を発することができなかった。 ちろちろと傷口を舐められて痛いはずなのにそれ以外の感覚がこみ上げてくる。 「舐めれば治るんだろう…?」 低く囁くロイにぞくりと体が震えた。傷口を舐めていたロイの舌先がゆっくりと手首を這い上がり、腕へと上がってくる。二の腕の内側の部分に歯を立てられて大きく体が揺れた。 「あっ…」 ハボックが腕を引こうとするタイミングを逃さず、逆に引き寄せられる形でロイはハボックの体をソファに押し倒した。 「たい、さっ」 圧し掛かってくるロイを受け止めるようにハボックの体がソファに沈み込む。驚愕に見開かれたハボックの空色の瞳を綺麗だと思いながら、ロイはハボックの唇に自分のそれを重ねた。 「んんっ」 ハボックはロイを押し返そうと腕を上げるが思いのほか強いロイの力に逆にソファに縫いとめられてしまう。唇を塞がれて息苦しさに思わず口を開くとすぐさまロイの舌が入り込んできた。口中を嘗め回され舌をきつく絡め取られて息をつく事も敵わず、ロイを押し返す腕から力が抜けていく。ロイはTシャツの裾から手を滑り込ませると既に堅く尖っている乳首を摘み上げた。 「ふ…っ、んっ」 びくりと跳ね上がる体にロイは唇を重ねたままうっすらと笑った。そのまま容赦なく捏ね回せばびくびくと震えるハボックの顔が見たくて、ロイは漸く唇を離した。 「あ…っ、い、や…っ」 うっすらと朱を刷いた眦に涙を滲ませるハボックの表情にロイの中心にずんと熱が集まってくる。ロイはTシャツを捲り上げると指でこね回していたそこにねっとりと舌を這わせた。もう一方を指でぐりぐりと捏ねる。 「いた…っ、あ、は…っ」 初めてそこに受ける愛撫にハボックは痛みだけでない甘く体を疼かせるものを感じて狼狽した。そして、そんな事をするロイの真意がわからず混乱していく。ロイはそんなハボックの様子に構わずハボックのズボンを下着ごと一気に引き摺り下ろした。 「や…っ」 明るい光の下、曝け出されたハボックの肢体にロイの喉がごくりと鳴った。半ば立ち上がったソコに引き寄せられるように唇を寄せると、熱い口内へと迎え入れる。 「ああ…っ」 じゅぶじゅぶと音を立ててハボックのものを唇で刷り上げる。舌を這わせ強く吸い上げていくと、瞬く間に硬度を増し腹に付くほど反り返った。ロイはそのさまにうっとりと微笑むと更にハボックを追い立てていく。 「はっ…や、やめ…っ」 急激に襲い来る射精感にハボックはぎゅっと目を閉じた。足を突っ張って何とか耐えようとする。 「やだ…ぁ、も、でちゃう…っ」 ロイはハボックのものを咥えたまま囁いた。 「出せ、構わん」 そうして深く咥えたまま強く吸い上げた。 「ひぁっ、…あ、ああっ」 ハボックは背を仰け反らせてロイの口の中へ熱い飛沫を放ってしまう。ロイは喉をならしてそれを飲み込むとゆっくりとハボックのそこから顔を離した。体を擦り上げるとハボックの顔を覗き込む。ハボックは肩で息をしながら呆然と宙を見つめていた。空色の瞳を僅かに見開いて焦点の合わない視線を投げるハボックの瞳を自分に向けたい衝動に駆られてロイはハボックに深く口付けた。縮こまる舌を絡めとリ強く吸い上げる。ぴくんとハボックの体が震えてゆっくりと焦点が合ってくる。ロイは唇を離すとハボックの顔を覗き込んだ。ぼんやりとロイの顔を見つめていたハボックは何度か瞬くと信じられないように目を見開いた。 「な、んで…?」 聞き取れないほど小さな声で囁く。小さな子供のような表情にロイは苦笑して軽く口付けた。 「お前が好きだ」 そう囁くロイの言葉がハボックには理解できない。あまりのことに思考がついていかなくなっていた。ロイはそんなハボックに何度も軽く口付ける。その優しい感触とともに、さっきのロイの言葉がゆっくりとハボックの中へと浸み込んでいった。それと同時にハボックの胸の中にあったものが次第に形を成していく。ロイの側にいるのが嬉しかったのも、避けられて悲しかったのも、ロイのキスシーンを見て胸が締め付けられるほど苦しかったのも、全部自分がロイを好きだったからなのだとやっと判った気がした。ハボックはそっとロイの首に腕を回すと小さく微笑んだ。 「オレも…」 そう囁いて回した腕にぎゅっと力を込める。そんなハボックの様子にロイは信じられないように目を瞠ったが、次の瞬間嬉しそうに微笑むとハボックの体を抱きしめた。そうしてハボックに口付ける。だんだん深くなっていく口付けにハボックは必死に答えようと舌を差し出す。すると即座にロイのそれに絡め取られて強く吸い上げられてどうしてよいか判らずにロイの体に無我夢中で縋りついた。ロイは唇を離すと微笑んで言った。 「ベッドへ行こう」 ハボックの体から身を放すとハボックの腕を取って引き起こした。力の入らないハボックの体がロイの腕の中に倒れこんで来る。 「すみませ…」 慌てて体を起こそうとするハボックに嬉しそうに微笑んで、ロイはハボックの体を抱き上げた。 「…っ、た、たいさっ」 自分より小柄なロイに楽々と抱えられてハボックは焦った。 「ちょっ…、お、下ろしてっ」 「暴れると落とすぞ」 ロイはくすりと笑うとさっさと寝室へ向かう。部屋に入るとハボックの体をそっと下ろし、服を脱ぎ捨てて行く。思ったよりずっと逞しいその体を見ていることが出来ずにハボックは目を逸らした。そんなハボックを薄く笑みを浮かべて見下ろすとロイは横たえたハボックの体の横に膝をついてTシャツに手をかけた。 「全部見せてくれ」 そう囁くロイにハボックは顔に熱が上がってくるのを感じる。それでも上体を起こすとシャツを脱ぎ捨ててロイと向かい合うようにベッドに腰掛けた。 「ハボック…」 ロイの手が優しくハボックの髪を掻き上げ、額にキスを落とす。目蓋に、頬に、鼻に、唇はゆっくりと下りて行き、最後にハボックの唇にたどり着くと深く重ねてきた。 「ん…」 舌を絡ませて互いの口中を弄りあう。ぴちゃぴちゃと濡れた音がハボックの羞恥心を煽っていき、堪らなくなったハボックが唇を離そうとするのを逃がすまいとするようにロイのそれが追いかけ、自然、ハボックは押し倒されるようにベッドに沈み込んだ。逃げ場を失った唇をロイが捕らえて甘く食んでいく。堪らずハボックが唇を開けば待ってましたとばかりにロイの舌が入り込んだ。長いキスにハボックの思考にぼんやりと霞がかかり何も考えられなくなっていく。ロイは薄っすらと微笑むと唇を項へと滑らせた。時々きつく吸い上げながらゆっくりと下へ降りていく。ちくりとする痛みに僅かに快感が紛れ込んできて、ハボックは動揺する。ロイに触れられる全てが熱く熱を持っていくようで、ハボックは怯えて緩く首を振った。さっき散々弄られた乳首を再び舌と指先で愛撫されてハボックはびくびくと体を震わせた。 「あっ、…は、あ…っ」 ぷくりと立ち上がった乳首を弄られるたび、体の中心に熱が溜まっていく。女でもないのにそこを弄られて感じる自分がハボックには信じられなかった。だが、弄られれば弄られるほど快感は募っていく。 「や、もう、やめ…くださ…っ」 それ以上そんな所を弄られて快感を感じることに耐えられなくなって、ハボックはロイに哀願する。ロイはわざとそこに歯を立ててハボックを仰け反らせた。 「やぁ…っっ」 「ここを弄られるのは初めてだろう?それなのに随分と悦さそうだな…」 ロイにそういわれてハボックは「ちがう…」と呟いた。 「じゃあ、これはどういうことだ?」 ロイの指が胸への愛撫ですっかり立ち上がったハボック自身を弾いた。 「ひっ、やぁ…っ」 喉を仰け反らせてハボックが喘ぐ。「悦いんだろう?」と意地悪く囁いてくるロイをハボックは真っ赤になって睨みつけた。だが、すぐに自身をロイにやんわりと握られて目蓋を伏せた。ロイの手がだんだんと速度をあげてハボックを刷り上げる。 「あっ、はぁっ、あ、あ…っ」 ハボックはぎゅっと目を閉じてこみ上げてくる快感を逃そうとする。ロイはあふれ出てくる先走りの蜜を掬い取ると、ハボックの蕾へと塗りこめていった。 「ひっ、やぁっ、な、なに…?!」 ロイは跳ね上がるハボックの体を押さえつけると、指をゆっくりと沈めていった。 「いぁっ、や、だっ、たいさっ、なに、を…っ」 「解すだけだ、大丈夫だから力をぬけ」 そう言ってロイは沈めた指を動かそうとするが、ハボックの締め付けがきつくて思うように動かせない。 「バカ、少し力を抜け。解せないだろうが」 「だ、だって…っ」 ハボックは泣きそうな顔をしてロイを見上げた。 「ほ、ぐすって、なんで…っ」 「挿れるために決まってるだろう」 「い、挿れる…?」 そう呟いてハボックはぎょっとして自分に覆いかぶさるロイの中心を見つめた。ソレは猛々しくそそり立って熱く漲っている。 「ま、さか、ソレ…」 ハボックはごくりと唾を飲み込んだ。 「む、ムリですっ、絶対ム、リ…っ」 「ちゃんと解せば大丈夫だ」 「んな大きいもん、入るわけない…っ」 ハボックの狼狽ぶりはむしろロイを喜ばせてハボックの見つめる先で更に質量を増した。 「アンタ、な、に大きくして…っ」 「お前が私を喜ばすからだろ。」 「勝手なこと、言…って…。だ、いたい、なんでアンタが挿れるほうなん…っ」 「当然だろう」 「と、にかくっ、ムリ…っ」 ロイは指をくわえ込みながらまだ尚悪あがきを続けるハボックの前を握った。 「ひあっ」 そのまま愛撫を加えていけばハボックの締め付けが僅かに緩む。それを見逃さずにロイは沈める指を増やしていった。ぐちぐちと後ろをかき回してやると、愛撫を加えずともハボック自身がぴくぴくと震えた。深く指を沈め奥まった1点を突くとハボックの体が大きく跳ねた。 「ひぃ…っ、や、やぁっ」 2度3度続けて同じ場所を指で突き上げると、ハボックは耐え切れずに熱を放ってしまった。 (コイツ…) はぁはぁと浅い息を繰り返すハボックの顔を覗き込んでロイはうっとりと笑った。 (初めて後ろを弄られて射精するとは、これからが楽しみだな…) 期待に胸膨らませてロイは指を抜き取ると、自身をハボックの蕾に宛がった。 「挿れるぞ」 そう囁くとゆっくりと体を進めていく。 「あ、あ、ああ…っ」 強い圧迫感にハボックが喉を仰け反らせて喘ぐ。ロイはハボックの体を引き戻すと、その唇に口付けた。 「ん、うふ…っ」 舌を絡め取れば縋りつくようにハボックがロイの背に腕を回してきた。その仕草がロイを喜ばせる。 「うあっ、は、も、くるし…っ」 唇を離してハボックが訴える。ロイは嬉しそうに微笑むとハボックの脚を抱え上げた。そうして、ゆっくと抽送を開始する。 「ひ、あ、はぁっ」 指よりずっと質量のあるものに体の内側を擦り上げられてハボックは喘いだ。自分の内側に他人の熱が感じられるのが信じられない。熱く堅いものに押し広げられる初めての感触に動揺すると共にざわざわと背筋を這い上がってくる快感に息が止まりそうになる。 「ふあっ、あんっ、はあっ、たい、さっ」 普段のハボックからは考えられないような甘い声が絶え間なく零れるのがロイの熱を煽っていく。ロイはハボックの脚の付け根を押し開いて更に自身を奥へと叩きつけた。 「ああっ、いた…ぁっ」 強引に叩きつけられたハボックは痛いと訴えるが、その声は多分に快楽を含んだものだった。 「ハボック…っ」 「くっ、ぅん…っ、あ、オレ…っ、な、んか、ヘン…っ」 「どうヘンなんだ…」 「だ、って…いたい、のにっ…、キモチイ、イ…っ」 ハボックの言葉にロイ自身がぐっと質量を増した。 「ひっ…、や、も、こわれる…っ」 ハボックは痛みすら強い快感に変わっていくのが怖くてロイに縋りついた。ロイはハボックの体を抱き返すと更に抽送の速度を上げていった。 「やっ、あ、あ、あああ―――っ」 ハボックが体を硬直させて二人の間に白い液体を撒き散らした。それを追うようにロイがハボックの中へと吐き出す。 「は、なに…っ、はい…って…っ」 熱い飛沫に内側を濡らされる感触にハボックの体が震えた。ロイはハボックの体を抱きしめると噛み付くように唇を合わせた。 「ふ、ん…」 鼻から抜ける甘い吐息にハボックの中のロイが再び勢いを増す。堅いものを含まされたソコがじんじんと疼いてハボックは快感に体を震わせた。 「も、やだぁ…っ」 強すぎる快感に耐え切れずハボックが啼く。そのことが寧ろロイを喜ばせ、さらに攻め立てられることになるのをハボックは理解できない。ロイは熱く滾った自身をハボックの中から抜き出した。ずるずると出て行くソレに内臓を一緒に引き摺り出されるように思えて、ハボックは無意識にロイのものを締め付けた。 「そんなに締め付けるな。すぐに挿れてやる」 ロイは低く笑うとハボックの体を俯せに反した。そうしてハボックの腰を掴むと高々と突き出させたソコに自身を一気に沈めていった。 「ひぁ、あああ―――っ」 深々と貫かれてハボックが背を逸らして喘ぐ。薄く笑みを浮かべたロイはハボックの腰を掴んだまま抉るように何度もハボックを突き上げた。あまりの衝撃に耐えかねてハボックがびゅくびゅくと熱を吐き出す。そんなハボックの姿にぞくぞくと快感を感じて、ロイは更に激しくハボックを攻め立てた。達したばかりの敏感な粘膜を擦られてハボックはあまりの快感に耐えかねてぼろぼろと涙を零した。 「ひ…っ、もう、ゆ、るして…っ」 気が狂いそうだ、と泣き喚くハボックの最奥へロイは熱い想いを叩きつけていった。 沈み込んでいた意識がゆっくりと浮上してハボックは目を開いた。優しく髪を撫でる感触にうっとりと目を細める。くすりと笑う気配にハボックは視線をめぐらせて優しく自分を見つめるロイとめが合うと、たちまち真っ赤になって目を伏せた。 「大丈夫か?初めてなのにムリをさせた」 そう聞いてくるロイに小さくかぶりを振った。散々含まされたソコはじんじんと疼いてまだロイとつながっているような錯覚を呼び起こす。声を上げすぎた喉はひりひりと痛むし、泣き続けた目元も腫れ上がっているのがわかってハボックは羞恥に体を縮めた。ロイはそんなハボックに微笑んで触れるだけのキスをする。 「愛してるよ」 甘いテノールが耳元をくすぐってハボックは小さく身震いした。その声にすら体の奥が疼く気がしてロイの顔を見ることが出来ない。ロイはそんなハボックの様子を見て嬉しそうに笑う。何よりも惹かれた空色の瞳に唇を寄せてその眦をちろりと舐めた。 「たいさっ」 ハボックが焦って身を捩るのを楽しそうに腕の中に封じ込めて。 手に入れた温もりを確かめるようにハボックへと口付けていった。 2006/7/2 |
ロイハボ出会い編、完結でございます。友人からはタイトルを「挿入」とか「弱肉強食」とかにした方がいいよと言われてしまいました。アナタ、そんなロコツな…(汗)いかがでしたでしょうか。強引なロイと天然激ニブなハボというのがうちのロイハボなんですけど。お楽しみいただけたら嬉しいデース。 |