続・十六夜
「お団子、美味しかったですか?」
「ん…」
ハボックの問いにお茶を啜りながら満足そうに答えるロイにハボックは嬉しそうに笑った。酒も強いが、甘いものにも
目のないロイに食べさせたくて頑張って用意したので、満足そうなロイの様子はハボックにとってなによりのご褒美だ。
「でも、夜、こんなに食べてたら太りそうだ。」
僅かに眉を顰めてロイがそんなことを言うので、ハボックは立ち上がってロイに手を差し出す。
「それじゃ、ちょっと散歩にでも行きましょうか?」
「これから?」
「だってこのまま寝たら太りそうなんでしょ?」
そう言ってハボックはロイの手をひっぱって立たせると、クローゼットからコートを取り出し、ロイの肩にかけた。自分も
コートを羽織るとロイに向かって言う。
「月が明るくて綺麗だし、散歩にはうってつけですよ。」
にっこり笑うハボックにロイは窓の外へ目をやる。
「少しならいいか。」
「そうそう。」
ロイはハボックの差し出す手に自分のそれを重ねて、ハボックに引かれるままに部屋を出た。
白い月が煌々と照らす夜の道をロイはハボックと手を繋いで歩く。昼間だったら恥ずかしくて出来ないだろうが、
見ているのは月だけというこんな時間なら違和感なく出来てしまうから不思議だ。
「たいさ、こっち。」
ハボックは近くの小さな公園に続く道へとロイを導いていく。生い茂る木々が月の光を遮り、今までの明るさがうその
様に辺りが暗く沈んで、ロイは思わずハボックの手を握り締めた。半歩先を行くハボックが、そんなロイを振り返って
にっこりと笑う。ただそれだけの事に不思議と安心する自分に、ロイはなんだか照れくさくなった。
(子供みたいだ…)
恥ずかしくて、思わず視線を落としながら歩いていると、立ち止まったハボックの背にぶつかりそうになった。驚いて
視線を上げると、木々の間にぽっかりと空いた隠れ家のような空間に立っていた。
「少し休みましょうか?」
ハボックはそう言うと、着ていたコートを脱いで地面に広げると腰を下ろしロイを手招いた。ロイは呼ばれるままに
ハボックの隣りに腰を下ろす。
「寒くないっスか?」
「うん…」
小さく答えるロイの肩をハボックが引き寄せた。ハボックの肩に頭を載せて、ロイは月を見上げる。そこだけ木々が
途切れて、まるでスポットライトのように二人のいる空間を照らし出していた。
「綺麗っスね…」
「ああ、綺麗な月だな。」
ロイがそう答えるとハボックがくすりと笑った。
「月じゃなくてアンタが。」
「えっ?」
ロイが驚いて見上げていた視線をハボックに戻すと、青い瞳がじっとロイを見つめていた。
「ホントに綺麗…」
ハボックはそう呟くとロイに口付けてくる。そのまま圧し掛かられてロイはコートの上に倒れこんだ。
「ハボ…っ」
「好きですよ、たいさ…」
その言葉に絡め取られるようにロイは身動きが出来なくなる。ハボックの手がロイのシャツをはだけ、長い指が
ロイの肌をゆっくりと滑っていった。ひんやりと冷えた指先がロイの肌を滑るたび、熱い官能の火が灯っていく。
乳首を強く押しつぶされて、ロイの体がびくびくと震えた。
「んっっ」
何度も押しつぶされ、こね回されてぷくりと堅くなったそこは濃く色づいて、モノトーンの世界の中で熟れた果実の
ようにハボックを引き寄せる。ハボックは舌をよせると飽きることなくその果実を味わった。
「や…もうっ…そ、こ、ばっかり…っ」
ロイが流石に音を上げて悲鳴交じりの声を上げるにいたって、やっとハボックはそこから顔を上げる。ロイの顔を覗き
込めばうっすらと涙を浮かべて熱い吐息を零していた。
「たいさ…」
その吐息を飲み込むように口付けを交わせばロイが息苦しそうにハボックのシャツを握り締めた。ハボックは口付けを
交わしながらロイのズボンをくつろげ中へと手をしのばせる。ロイの中心に手を這わせればソコは既に堅くそそり立って
とろとろと蜜を零していた。
「あっ…ぅんっ…」
くちゅっと音を立てて先端を弄ってやるとロイの唇から甘い声が零れる。その声をもっと聞きたくてロイの顔を見つめ
ながらくちゅくちゅとロイ自身を擦ると、更に高い喘ぎ声が上がった。
「ヤダっ…みる、な…っ」
ハボックの視線を感じて、ロイがいやいやと首を振る。ハボックは微かに笑うとロイ自身から手を離し、ロイのズボンを
下着ごと剥ぎ取ってしまった。
「あっ…」
月明かりの下、自分だけが肌を晒してハボックのほうは殆んど着衣の乱れがないという状況に、羞恥心を煽られて
ロイは腕で顔を覆い隠した。
「やだ、もう…っ」
身を捩るロイの脚をハボックは大きく開かせる。そそり立つロイ自身から零れる蜜が月明かりに照らされて銀色に
輝いた。ハボックは引き寄せられるようにソコに顔を寄せるとぺろりと蜜を舐める。
「ひっ」
びくんと震えて、更に蜜を垂らしたソレをハボックは口中に含んだ。じゅぶじゅぶと唇を使って擦り上げると、両手で
押さえ込んだロイの脚がぴくぴくと震える。
「んんっ…ダメ…っ、でちゃう…っ」
ロイが限界を訴えて、ハボックの髪を握り締めた。強く吸い上げると、ロイは耐え切れずにハボックの口の中へ熱を
解き放った。
「あああっっ」
ごくりと、音を立ててロイの熱を全て飲み込むと、ハボックは舌をロイの蕾へと滑らせた。ひくひくと蠢くそこへ舌先を
潜り込ませてくちゅくちゅと舐めまわす。
「んっ…んあっ…あっあっ」
ロイは快感に耐え切れず自分の指をしゃぶりながら声を上げ続けた。熱を放ったばかりのロイ自身は瞬く間に熱を
取り戻し、腹につかんばかりにそそり立っている。ハボックは唾液でたっぷりとロイの蕾を濡らすと、ようやく顔を上げて
ロイの体を俯せに反した。
「あっ」
声を上げるロイの腰を高く掲げると片手でロイ自身を可愛がりながら、もう片方の指を蕾へと差し入れてぐちゅぐちゅと
かき回した。
「うんっ…あ…あっああっ」
一時に前後に加えられる快感にロイは耐え切れずに体の下に敷かれたコートを握りしめた。ハボックはロイの後ろから
指を引き抜くと自身を取り出し、ロイの蕾に宛がった。触れてくる熱い感触に、ロイの体が期待に戦慄く。つぷ、と先端が
潜り込んだだけで、ロイは熱を吐き出してしまった。
「ヤダっ…なんでっ」
あまりの事に恥ずかしくてロイは悲鳴を上げる。そんなロイをハボックは満足げに見下ろしながら、一気にロイを貫いた。
「あああああっっ」
押し入ってくる熱い塊りにロイは耐え切れずに声を上げた。一気に奥まで入ってきたソレがすぐさま入り口まで引き
戻され、また一息に突き入れられる。その激しさに、ロイは耐え切れずに涙を零して喘ぎ続けた。
「ああっ…あっあっ…はっ…あああっ」
快感のあまりロイの中心から再び熱が迸り、ロイはあまりに浅ましい自分の体が恥ずかしくてたまらなかった。だが、
ハボックの熱が突き上げるソコから生まれる快感は凄まじくて、ロイはもう何も考えられなくなっていく。青白く輝く月が
見守る中、ロイはハボックが与える快感に身も心も溺れていった。
ロイがようやく我を取り戻したときには、月はだいぶ傾いて、明るい光に照らされていたはずのそこは薄暗い闇に
覆われていた。ハボックが身繕いをしてくれるのに任せて、ロイはぼんやりと空を見上げていた。快感に翻弄された
体は気だるくて指1本動かす気になれない。
「たいさ…?」
ハボックに呼ばれてロイは視線をハボックに向けるとなんとかハボックの首に腕を回した。
「うごけない…」
気だるげに呟く声にハボックは苦笑してロイの体を抱え上げる。ロイはされるままにハボックの胸に頭を寄せると瞳を
閉じた。
「帰りましょうか…」
「ん…」
ハボックの歩調にあわせて揺れる心地よさに寝息を立て始めたロイを愛おしそうに見つめて、ハボックは月明かりの中、
家へと戻っていった。
2006/10/30
拍手で「ぜひともハボに乱されたロイを読みたい」とお寄せいただいたので書いてみましたー。どうでしょう?ただのラブラブイチャイチャなバカップルな話に
なってしまいました(苦笑)