水蜜桃
「大佐、桃、食いません?」
ハボックがキッチンから皿を持ってきながら言った。リビングのソファーに座るロイの前に一口大に切った桃を盛った
皿を置く。
「桃か。最近食べてなかったな。」
そう言ってロイは添えてあるフォークに桃をさして口に運んだ。
「甘い…」
「でしょ?果物屋の前を通ったら甘い香りがして、つい買っちゃったんスよね。」
そう言いながらハボックも桃を口にする。
「あ、ホントに甘いや。」
そうして次々と桃を口に放り込むハボックをロイは呆れて見つめた。
「おい、噛んでないんじゃないのか?」
「オレ、桃って好きなんスよね。」
にっこり笑ってハボックは言った。
「西瓜もいいけどやっぱ桃のが好きっスね。この甘さが好み。」
大佐も食べて、と勧めながらも嬉しそうに桃を食べるハボックを見つめてロイは苦笑した。皿に山程盛ってあった桃を
あっという間に平らげて、ハボックは満足そうにソファーによりかかった。ロイは暫くそんなハボックを楽しげに見つめて
いたが、徐に立ち上がるとハボックの隣へと移る。
「…たいさ?」
突然自分の隣に座り込んだロイをハボックは不思議そうに見つめた。ロイはハボックの手を取ると鼻先に持っていって
くん、と匂いを嗅ぐ。
「…ああ、やっぱり。」
そう言って小さく笑うロイにハボックは怪訝そうな顔をした。
「…なんスか、やっぱりって?」
警戒するハボックにロイはにやりと笑った。
「桃の香りがする。」
「へ?…あ、ホントだ。」
ハボックは言われて自分の手の匂いを嗅いで答えた。
「石鹸つけて洗ったんスけどね。」
結構残ってるもんですね、と自分の手の匂いを嗅いでいるハボックの手をロイはそっと取った。
「…?」
不思議そうに見つめてくる青い瞳をじっと見つめたままロイはハボックの指をゆっくりと咥えた。
「…っっ」
驚いたハボックが咄嗟に手を引っ込めようとするのを許さず、口中に含んだ指を舌で舐めまわす。
「…たいさっ」
指をねぶられてぞくりと背筋を走るモノに、ハボックは慌てて手を取り戻そうとするが、強い力で捕らえられてどうする
こともできなかった。
「…たいさ、やめてくださ…っ」
真っ直ぐに見つめてくる黒い瞳から視線を逸らせず、指をしゃぶるロイの舌先の動きに、じんと下腹に熱が籠っていく。
「あ…」
ちろちろと指先を舐める舌を見つめる内、ハボックは眩暈を覚えた。ロイに手を預けたままソファーへと深く沈みこむ。
気がつけば指を舐めるロイによってソファーへ押し倒されていた。
「は…たいさ…」
ロイはゆっくりと指から口を離すと、ハボックの中心をズボンの上からそっと撫で上げた。
「感じてるようだな。」
「ば…っ」
「窮屈そうだ。」
布越しにぎゅっと握られてハボックは身を竦めた。真っ赤になって目を瞑るハボックにくすりと笑ってロイはハボックの
ズボンの中へ手を滑り込ませる。
「たいさ…っ」
身を捩るハボックに構わずロイはハボックの中心を握り締めた。
「あ、あっ」
とろりと蜜を零すソレをゆっくりと扱けばハボックの唇から熱い吐息が零れる。ズボンを引き摺り下ろして外へと取り出す
と、ロイは頭をもたげ始めたソレを上下にきつく扱いた。
「ああっ」
零れる蜜を擦り付けるようにして愛撫し先端を刺激する。ロイは息を弾ませるハボックの顔を覗き込みながら更に
扱く手に力を込めた。
「いっ…あ、ああっっ」
びくびくと体を震わせてハボックはロイの手の中へ熱を放つ。ロイは真っ赤になって顔を背けるハボックの顔を自分の
方へ向かせるとその唇に口付けた。舌を差し入れぴちゃぴちゃとかき回す。
「ここも桃の味がする…」
ロイが楽しそうに囁けばハボックが悔しそうに返した。
「アンタこそ…」
呟く声ごと舌で絡め取られてハボックは喘いだ。口中を好き勝手に動き回るロイの舌に翻弄されているうちに、気が
つけばシャツを捲り上げられ乳首を捏ね上げられていた。
「ん…ふ、う…」
尖らせた舌先で乳首の先を押しつぶされるようにねぶられて、ハボックの体が跳ねる。中心を這い回る手にハボック
はふるふると頭を振った。
「あ…はあ…んあ…」
ロイの視線が悶える自分の表情にむけられているのを感じて、ハボックは腕で顔を覆う。そんなハボックの様子を
楽しみながら、ロイはハボックの蕾へとつぷりと指を差し入れた。
「あっああっ」
途端に跳ねる体を押さえつけて、ロイはずぶりと指を付け根まで押し込んでしまう。ぐちゅぐちゅとかき回せば面白い
ようにハボックの体が震えた。
「やっ…ああっ…あっ」
腕の隙間からのぞく感じ入った表情にロイはぞくりと背筋を震わせた。ハボックの両脚を大きく広げると、ロイは堅く
そそり立った自身をハボックの蕾へと宛がう。ひくひくと震えるソコをちゅくちゅくと滾ったもので突くと、ハボックが
焦れたように腰を揺らした。ロイは小さく笑うとハボックの脚を抱え上げて狭い中へと一気に押し入った。
「ひああああっっ」
ロイはハボックの奥へと腰をぐいと進めると、顔を覆うハボックの両腕を剥がし顔の横へ押さえつけた。
「や、やだっ…」
ロイにひたと見つめられてハボックは顔をゆがめる。ロイはゆっくりと抽送を始めながらハボックに囁いた。
「顔を見せろ。感じてるところを全部…」
その言葉にハボックの赤くなった顔がますます赤くなる。
「悪趣味…っ」
「なんとでも。」
ずるりと引き抜かれたかと思うと一気に最奥まで押し入ってくるその動きに、ハボックは体の奥底から快楽を引き摺り
出されて喘いだ。ロイがハボックの中を穿つだびそそり立ったハボック自身からとろとろと蜜が零れる。
「ああっ…あ、んあ…っ」
ハボックはもっとロイに奥まで来て欲しくて自分からロイに腰を押し付けた。そんなハボックにロイはにやりと笑う。
「欲しいのか…?」
「もっと…奥ま、で…」
来て、と呟く声にロイの熱が煽られて、ハボックを犯すものが更に嵩を増した。
「あっ…あっ…おっき…っ」
熱い塊に押し開かれる感触にハボックがびくびくと体を震わせる。ぐんと奥まで貫かれてハボックは耐え切れずに
熱を迸らせた。
「ああああっっ」
ぎゅうっと締め付けてくるハボックのソレを、息を詰めて耐えるとロイはハボックの双丘を押し開くようにしてぎちぎちと
締め付ける中を強引に押し上げる。
「いたぁ…っ…ああっ…たい、さ…いたい…」
あまりに強引な仕草にハボックは悲鳴を上げるが、熱を放ったばかりのソコは瞬く間に張り詰めてロイの動きに合わ
せて、ゆらゆらと二人の間で揺れた。
「あっ…ああっ」
ぐちゅぐちゅとロイがハボックを突き上げる音が甘い桃の香りの漂う部屋に響き渡る。ハボックは繋がる下肢から
湧き上がる快感に耐えかねてあられもなく喘いだ。
「ああっ…んあ…たいさっ…たい…っ…」
涙を滲ませて悶えるハボックの唇をロイは強引に塞ぐ。押さえつけていたロイの腕を振りほどいたハボックは両腕を
ロイの首に回して必死にロイを引き寄せた。ロイに深く貫かれながら懸命にロイの舌を絡めとっていく。濡れた水音
が響き、その音が二人の熱を更に煽っていった。ハボックは僅かに唇を離すとロイに囁く。
「アンタの…中に…ちょうだい…」
熱い吐息と共に口内に囁かれた言葉にロイは煽られてハボックを容赦なく突き上げた。
「ひあっ…ああっ…あああっ」
無意識に逃げようとする体を引き戻してロイは最奥を穿つとハボックの中を熱い飛沫で濡らした。
はあはあと肩で息をするハボックの顔中にキスを降らせてロイはハボックを抱きしめた。まだ繋がったままのソレは
熱く濡れたハボックに包み込まれて、ひくりと震える。その動きにハボックの中がぴくりと蠢き、そのことでロイの中心
は再び熱を持ち始めていた。
「ちょ…も、抜いてくださ…」
不穏な動きを見せるソレにハボックが体をもぎ離そうとする。そんなハボックの腰を引き寄せるとロイはにんまりと
笑った。
「ムリだな。」
ロイはそう言うと腰を揺すり上げる。その動きに体を仰け反らせるハボックに囁いた。
「もっとお前を食わせろ。」
「な…も、やめ…っ」
ロイは嫌がる言葉を紡ごうとするハボックの唇を塞ぐと、桃の香りのする口中を蹂躙していくのだった。
2006/8/24
桃を剥いた後で手を洗っても、暫く掌から甘い桃の香りが漂っていたんです。で、つい桃の香りのハボックをロイに食べて貰いたいなぁ…と。夏の果物、色々ありますが、西瓜はおなかが冷えるし、メロンは喉がイガイガするし、やっぱり桃が一番好きです〜vそんな訳でうちのハボも桃好きってことで。