specter
(何を怖がっているんだ、私は。この科学の時代に)
そう考えて自分を叱咤しようとするロイの頭の中にハボックの声が響いた。
『錬金術師が近づくと食われるって』
『生きながらえているのが許せないって…でるらしいっスよ、実際』
ロイは頭を振ると声を出して言った。
「バカバカしい、そんなことあるわけないじゃないか。」
音にした声は高い天井に響いて、妙に大きく聞こえた。ジジジと蝋燭が揺らめきながら燃える。ロイは勢いよく立ち
上がると燭台を手に取った。
「ハボックが何をしているか、見に行こう。」
わざと口に出して言うと部屋の扉を開ける。燭台の明かりに、暗く沈んだ廊下が深い横穴が横たわっているように
見えた。揺らめく明かりに廊下の隅に何かが蹲っているような錯覚に陥る。ロイはごくりと唾を飲み込むと、廊下を
歩き出した。少し行った所でロイは自分のすぐ横に誰かの影を見てバッと燭台を向けた。
「…窓」
だが、そこには雨の滴が流れ落ちる窓に自分の影が写っているだけだった。はあ、とため息をついてロイはまた歩き
出す。こつこつと暗い廊下にロイの足音が響く。燭台を掲げ持って歩くロイの影がゆらりと壁に這った。
(おかしいな、ハボックの部屋とこんなに離れていたか…?)
自分の部屋を出てからだいぶ歩いたと思うのに、目指す部屋の扉は一向に見えてこない。うっかり逆方向に歩き出して
しまったのだろうかと引き返そうとしたロイの耳にざわざわとざわめく声が聞こえた。
「?」
燭台を少し高く掲げて廊下の先をのぞき見る。ずっと先が僅かに明るい気がしてロイは先へと進んで行った。
廊下の角を曲がると気のせいかと思われたざわめきがはっきりと耳に届いた。数メートル先にある扉の隙間から
僅かに明かりが漏れているのが見えてロイはその扉へ近づいて行った。大勢の人の気配にそっと中を窺う。扉の中
は大きなホールになっていてそこでは老若男女を問わず、大勢の人々が集まっていた。
(どこにこんな大勢の人がいたと言うんだ…?)
思いもしない人の群れに驚くロイの肩を不意に誰かが叩いた。
「―――っっ!!」
飛び上がって振り向くロイの視線の先に、男が一人佇んでいた。
「何をなさっているんです?」
「あ…いや、ちょっと迷ってしまったようで…連れの部屋に行こうと思ったのですが…」
「この屋敷のかたでしたかな?」
「いえ、車が故障してしまって一晩泊めて頂いている者です。」
ロイの言葉に男は暫しロイを見つめていたが、扉を押し開くと言った。
「せっかくですから少し話でもしていかれませんか?友人達の集会なんです。」
開いた扉に一斉に中の人々の視線が向けられる。無表情なその面々に思わず立ち竦んだロイの背を男が押して、
ロイはよろめくように部屋の中へ足を踏み入れた。
(すごい雷だったな。)
ハボックは館の主人が持ってきてくれた燭台の炎を見つめながら考えた。
(大佐、大丈夫かな…)
いつもは傲慢な上司が思いがけずその手の話に弱いことを知り、ハボックは小さく笑う。
(可愛いよな、ムリしちゃって)
強がるロイの顔を思い出してハボックはくすりと笑った。そして蝋燭に照らされた薄暗い室内を見渡して思う。
(きっと怯えてるんだろうな…)
ハボックは立ち上がると燭台を手に取る。ムキになるロイが可愛くて思わず意地悪したくなって、別の部屋に入って
しまったが、やはり一緒にいてあげたいと、ハボックはロイの処に行こうと部屋を出た。薄暗い廊下に面した窓には
雨が激しく当たって滝のように流れ落ちている。ハボックは窓をちらりと見やるとロイの部屋の前に立ち扉をノックした。
「大佐?オレです。」
声をかけて暫く待つが応えがない。
「大佐?」
もう少し強くノックしても扉は閉じたままだった。
(寝ちゃったのかな…)
ノブに手を回してそっと押すと開く扉にハボックは部屋の中に入った。暗く沈んだ部屋の中を、手にした燭台で照らし
出すがそこにはロイの姿はなかった。
「大佐…?」
ベッドにも休んだ跡はない。忽然と消えてしまったロイに不安に駆られたハボックは部屋を飛び出した。燭台の灯りで
左右の廊下を照らし出す。自分の部屋の先には1階に下りる階段しかないのを見てハボックはロイの部屋から奥へ
続く廊下へと走った。いくつか枝分かれした廊下の一つ一つを見て回るが、無人の部屋があるだけで求める人の
姿は見当たらなかった。
「どこへ行ったんだ…?」
怯えていたロイが一人で屋敷を歩き回るとは思えない。燭台を掲げて探し回るハボックの目の前に、突然塗り固め
られた壁が現れた。
「何だ、コレ…?」
壁だと思われたものを蝋燭の明かりで照らし出すと、通路を塞いで塗り固められたものと知れる。ハボックはその壁に
そっと手を這わせた。その途端、ぞくりと背筋を這い上がるものに思わず壁から手を離した。ハボックは暫し壁を
見つめていたが、身を翻すと1階へと駆け下りる。
「すみませんっ!ご主人っ!」
怒鳴るハボックの声に屋敷の主人が何事かと顔を出した。
「2階の廊下の突き当たり、塗り固められたようになってますけど、アレはなんです?」
ハボックの剣幕に主人は目を瞠ったが、説明を始めた。
「あれは、以前火事があって焼け落ちたとかで、修繕せずに先へ行けないよう塗り固めたらしいのですが…」
「火事…」
ハボックは一瞬考えるような素振りを見せたが、主人に言った。
「壊していいっスか?!」
「は?壊すって…」
「通路の先へ行きたいんス。壊させてくださいっ」
「通路の先って、しかし…」
「頼んますっっ!!」
主人は訳がわからないといった様子で、だが、ハボックのあまりの必死な様に仕方ないと頷いた。
「あとで必ず元に戻しますからっ」
ハボックはそう言って2階へと駆け上がる。壁の前まで来るとホルスターから銃を取り出し狙いを定めた。
ガウンッ!ガウンッ!!
数発壁にぶち込むと手近の部屋へ入り火かき棒を手に戻ってくる。銃でヒビが入った箇所を渾身の力を込めて
殴った。
「ちきしょうっ!とっとと壊れろっっ!!」
最初はびくともしなかったそれに、突然亀裂が入ったかと思うと小さく穴が開く。ハボックはその穴をがんがん叩いて
広げると燭台を先に通し、自らも中へと入った。燭台を掲げて辺りを照らすハボックの目に、黒く煤けた通路が見えた。
「…っ」
ハボックは唇を噛み締めると通路を奥へと走る。辺りからひたひたと押し寄せてくる悪意のようなものを感じながら、
ハボックは懸命にロイの姿を探した。
男に押されるようにして入った部屋の中で、ロイは椅子に座って周りを見回した。先ほどまで聞こえていたざわめきは
今は全く聞こえず、これだけの人数がいるにしては不自然な静けさが部屋を支配していた。
「こちらに集まっているのはどういった方々なんですか?」
ロイは自分を見下ろす人たちの顔を見回して言う。表情のないその顔をひたとロイにむけているその面は、蝋燭の
灯りの中で不気味に揺れて見えた。
「ここに集まっているのは皆、志を同じくするものなのですよ。」
ロイを招き入れた男が答える。
「貴方はお信じになりますかな?」
男はロイの目をじっと見つめて言った。
「錬金術を。」
ロイは男の視線に僅かに身じろいで答えた。
「では、ここにいらっしゃる方たちは皆、錬金術師なのですか?」
「貴方も錬金術は悪魔の所業と思ってらっしゃるので?」
ロイの問いには答えず更に男が問う。ロイは小さく笑うと言った。
「錬金術は悪魔の所業などではありませんよ。れっきとした科学です。かく言う私も錬金術を学んで――」
ロイの言葉に部屋の中にざわりと風が起こった。目の前の男が息を振り絞るようにして囁いた。
「おおお、錬金術師だ…」
男の言葉に呼応するように部屋の中に声が広がる。
錬金術師だ。
れんきんじゅつしだ。
レンキンジュツシダ―――。
ガタンと席を立とうとするロイの肩を男が押さえ込む。どこにこんな力があるのかと思うほどの力にロイは椅子に押さえ
込まれた。
「はな…っ」
放せと叫ぼうとして、ロイは足元の感触にふと視線を下げてギョッとした。
(沈んでる…っ?!)
男に押さえ込まれて、ロイの体は椅子ごとずぶずぶと床に沈みこもうとしていた。視線を上げればロイを取り巻く時代
遅れの服を着た人々の目だけが赤く輝いてロイを見つめていた。
「一緒に来い、錬金術師…」
ロイの肩をつかむ男が囁く。その声に周りの人間の口からも囁きが零れた。
いっしょにこい、れんきんじゅつし…。
イッショニコイ、レンキンジュツシ…。
イッショニ…イッショニ……。
幾百もの口から零れる囁きは大きなうねりとなってロイを縛り付けた。ロイは目を見開いたまま身動きも出来ずに
床へ沈んでいく。
「あ…あ…」
動かない体の腕だけを懸命に前に伸ばしてロイは叫んだ。
「ハボック…っ」
ハボックは目の前に立ち塞がる大きな扉へ肩からぶつかっていく。バンッと開いた扉の先へ目をやると無数の赤い
光をちりばめた闇の中にロイの姿が見えた。ずぶずぶと沈んでいくその体を信じられない思いで見つめて、次の
瞬間ハボックは闇の中へ身を躍らせた。沈んでいくロイの唇から己を呼ぶ声を聞くのと同時に差し出されたその手を
ハボックは掴むとぐいと自分のほうへ引き寄せた。
「…っっ!」
ロイもろ共床に倒れこんだハボックは片肘をついて身を起こした。目の前のロイの顔を覗き込み、叫ぶ。
「大佐っ!大丈夫っスかっ?!」
「…ハボ…?」
自分を見るロイの黒い瞳に安堵の息を漏らして、だが、自分達を取り巻く冷たい悪意に急いで立ち上がるとロイを
引き起こす。
「大佐、こっちへ!!」
ロイの手を引いて扉の外へ走り出す。今来た道を懸命に走って出口を目指した。
ヨコセ、ソノレンキンジュツシヲ、ヨコセ―――ッ!!
「ハボッ、追ってくるっ!」
「振り向いちゃダメっス!!」
ハボックに手を引かれて走りながら肩越しに振り向くロイにハボックは怒鳴る。なんとか壁の穴まで戻ってくると
ハボックはロイを先に通して、自分も穴を潜り抜けた。そして、自分の部屋に駆け戻るとロイを押し込み鍵をかける。
「ハボックっ!」
「なんスか、アレ?!オレには黒い霧みたいに見えましたけどっ!」
「恐らく昔殺されたという錬金術師たちだ。ホールにたくさんいた。」
「あの話、本当だったんスか?!」
「ウソだと思ってたのか?!」
だっていくらなんでも、と言い訳するハボックの肩越しに視線をやったロイはギクリと身を強張らせた。
「大佐?」
「…そこにいる…っ」
「えっ?!」
ロイの視線の向く方へハボックは振り向くが、ハボックの目にはただ闇に沈む部屋があるだけだった。
「なんもいませんよ?!」
「いやだっ!来るなっ!」
「大佐っ!」
ハボックは叫ぶロイの肩を掴むとその体を揺すった。
「しっかりしてくださいっ、なにもいやしませんって!」
「いやだっっ!!」
叫んだロイは突然目を見開いて喉を仰け反らせた。まるで首を絞められているようにひくりと喉を震わせる。
「たいさっっ!!」
ハボックは咄嗟にロイの頬を強く叩いた。びくんと大きく体を震わせたロイが驚いたようにハボックを見上げる。
「見ちゃダメです、惑わされないでっ!何もいません!!」
「でも…」
そう言ってハボックの後ろへ視線を向けるロイにハボックは舌打ちすると、ロイの体を抱え上げベッドへと放り投げた。
ロイの体の上へ圧し掛かると両手でその顔を挟み、自分の方へと向ける。
「たいさ、ソイツらが何を言ってこようと耳を貸さないで、オレだけを見てて。」
そう言って深く口づけていく。舌を絡めて強く吸い上げ、口中を弄っていけばロイの唇から吐息が零れた。
「たいさ…」
シャツのボタンを外しながら首筋に舌を這わせる。時折強く吸い上げて赤い印を刻んだ。チクリとした痛みがするたび
ロイは自分の周りに押し寄せようとする悪意が怯むのを感じた。
「ハボック…っ」
ロイはぞっとする気配を振り払うようにハボックに縋りつく。胸に舌を這わせるハボックの髪に手を差し入れると
かき抱くように力を込めた。ハボックの舌がくにくにとロイの乳首を押しつぶし、そこからじわりと快感が広がっていく。
ロイはハボックの髪をかき回しながら喉をそらせた。ハボックの指がロイの脇腹を滑り降り、ロイの中心をやんわりと
掴む。
「あっ…」
びくんと震える脚を押し開いて、ハボックはロイ自身を扱いた。ロイの顔を覗き込みながら零れる蜜を擦り付けてくちゅ
くちゅと擦り上げる。
「ふあっ…あっ…あっあ…」
目元を染めて喘ぐロイの耳の中へハボックはくちゅりと舌を差し入れた。
「ひあっ…あああっっ」
どくんと、ロイ自身から白濁が迸り、ハボックは荒い息を吐くロイの唇を強引に塞いだ。
「んっ…んんっ」
ロイはうっすらと涙を浮かべ苦しげに身を捩る。ハボックは吐き出した熱で濡れるロイ自身に手を這わせると再び
追い上げていった。
「あっ…やあっ…」
達したばかりのソコを再びきつく扱かれて、敏感に快感を拾い上げる体にロイはどうすることも出来ずに喘いだ。
瞬く間に追い上げられて熱を吐き出す。ハボックはびゅくびゅくと震えながら熱を吐き出すソレに優しく口付けると
ロイの足を押し広げてひくひくと蠢く蕾へ舌を這わせた。
「んあっ…あっ…はあっ…」
ぬめぬめと入り込む舌の感触にロイはびくびくと体を震わせる。もっと奥をかき乱して欲しくて、ロイは下肢をハボックに
擦りつけた。
「も、いいからっ…」
「たいさ…」
「はやく…っ」
ロイは身を起こしたハボックの体にすがり付いて腰を揺らした。荒い息を吐いて強請るロイにハボックもそれ以上我慢
出来ずにロイの脚を抱え上げると一気に貫いた。
「あああああっっ」
柔らかい粘膜を押し分けて入ってくる熱い塊にロイは悲鳴を上げた。乱暴に揺すり上げられてまともに息をすることも
出来ない。
「ああんっ…ハボ…ハボ…」
ロイはハボックの首に縋りついて名前を呼び続けた。ぽろぽろと涙を零しながら縋りついてくるロイに深く口づけて
ハボックはがんがんとロイを突き上げる。嵩を増すハボック自身が押し入ってくる苦しさに、ハボックの背に回された
ロイの手がハボックのシャツをちぎらんばかりに握り締めた。
「うああっ…ハボっ…ああっ」
体を突き破られるのではないかと思うほど奥にハボックの熱い塊を感じて、ロイはひくりと喉を震わせる。ハボックを
咥えるソコから背筋を通って脳天を突き抜ける快感にロイの中心からびゅるりと熱が迸った。
「あああ―――っっ!!」
最奥を濡らす熱を感じて、ロイは意識を手放した。
柔らかく髪を撫でる指に意識を浮上させてロイはゆっくりと目を開いた。昨日の嵐がウソのようにカーテンの隙間から
明るい朝日が降り注いでいる。傍らを見やればハボックが優しく見つめていた。
「ハボ…」
ロイは腕を伸ばすとハボックをひきよせ唇を合わせる。互いの唇を堪能したあと、ゆっくりと放せばハボックが微笑んだ。
「大丈夫っスか?」
尋ねてくるハボックにロイが小さく頷くとハボックはそっとロイを抱きしめた。
「よかった…連れていかれなくて…」
ロイの髪に顔を埋めて囁くハボックをロイは抱き返す。そうして暫く抱きしめあった後、身を起こした二人は身支度を
整えて階下へと降りていった。そこでは不安げな表情を浮かべた主人夫婦が二人を待っていた。
「おお、ご無事でしたか」
主人は二人の顔を見てホッとしたようにそう言った。昨夜、2階へ駆け上がったハボックを追って2階へ行こうとしたが、
なぜか何度登っていっても1階へ戻ってしまい、どうしても上へ行けなかったのだという。まんじりともせず一夜を
明かしたであろう主人に深く詫びて、二人は主人と一緒に2階へと上がっていった。昨夜、ハボックが叩き壊した壁
の前までくるとハボックはロイを振り返った。
「大佐はここで待っていてください。」
そう言うハボックの袖を掴んで、ロイは首を振った。
「いやだ、一緒に行く。」
そう言って見上げてくるロイの瞳に不安の影をみつけてハボックは小さく息を吐く。ロイに手を差し出すとしっかりと
握ったまま穴を潜り抜け、中へと進んで行った。続いて入ってきた主人は焼け焦げた内装に息を呑んで辺りを見回した。
「壁のこちら側をご覧になったことはなかったんですか?」
通路を先へと進みながらハボックが主人にきいた。
「この通路を塞いだのは何代も前だときいています。それに、ここには絶対に入ってはならないという言い伝えが…」
主人は不安げに辺りを見回しながら答えた。ホールの扉の前について、ハボックはロイの顔を見つめる。ロイが頷くのに
ハボックはゆっくりと扉を押し開けた。開いた扉の先に3人が見たものは。
数え切れないほどの人骨の山だった。
「―――っっ」
息を呑む二人の横で主人が口元を抑えて蹲った。
「これって…殺された錬金術師たちの…?」
ハボックはロイの体を抱きしめて囁く。一歩間違えばロイもあの中に骸をさらしていたのかもしれないと思うと、ハボック
の背中をつめたい汗が流れた。改めてロイが連れて行かれなかったことにハボックは安堵の吐息を零した。
穴を抜けて戻ってくると主人は二人に言った。
「知らぬこととはいえよく、無事に今までここに住んでいたと思いますよ。とにかく、きちんと供養してやろうと思います。」
そういう主人に軍の方としても手を回すつもりだと言って、二人は屋敷を後にした。昨日は動かなかった車は、キーを
回すと簡単にエンジンが掛かった。後ろに座れと言うハボックを無視して助手席に滑り込んだロイに苦笑して、ハボック
はハンドルに手を乗せた。そっとロイの様子を窺えばシートに身を沈めてハボックを見つめていた。ハボックはロイの
肩を抱くようにしてその唇に口付ける。閉じた目元にもう1つキスを落としてハボックはハンドルを握りなおした。
「行きましょうか。」
小さく頷くロイに、ハボックはゆっくりとアクセルを踏み込むのだった。
2006/8/28
臆病者の管理人は実はこの手の話はからきりダメでして、例え自分ででっち上げた話でも夜中に1人でチマチマ打ってるとどうにも落ち着かなく…。そう言うわけで、当初この話はお蔵入りするはずでした。でも「怖がり」を見せた友人に「こういう話を元々考えてたんだよねぇ」と言ったところ、「昼間に書けばいいジャン!書きなよ〜〜っ」と背中を押してくれたので日の目を見ることになりました。っていっても大して怖い話じゃないんですけどね…。思いがけず2本立てになってしまいましたが、お楽しみ頂けたら嬉しいですv