snow fairy 2


「さむ…」
ロイはハボックに続いて外へ出ようとして、肌を刺す冷たい空気に思わず足を止めた。ハボックのおねだりに思わず
頷いてしまったのを思い切り後悔して、やっぱりベッドに戻ろうかとロイが思った時。
「たいさ〜、早く!」
綺麗な冬の空を背に綺麗な空色の瞳が微笑むのを見て、ロイは意を決するときんと冷えた空気の中へ足を踏み
出した。
さくさくさく。
ロイの足の下で雪が音を立てる。子供の頃によく聞いた懐かしい音にロイの頬が自然と緩んだ。
「たいさ?」
自分の足元を見ながら歩いているロイにハボックが不思議そうに声をかける。ロイは顔を上げるとハボックを見て
微笑んだ。
「久しぶりだな、こういうの。」
意外と楽しそうなロイにハボックも嬉しそうに笑う。
「懐かしいっスか?」
「ああ、最近は雪を踏む音に耳を傾けるなんてこと、忘れてたからな。」
そう言って蒼い空を見上げるロイにハボックは悪戯っぽく笑うとロイに言った。
「で、たいさ。雪の妖精に会いに行きましょう。」
言ったと同時にロイの肩をトンと押す。顔をあお向けて空を仰いでいたロイは、不意に押されて抗う間もなく背後に
倒れ込んでしまった。
「う、わっ」
ばすん。
雪が顔の周りに舞い上がって、体をひんやりとした柔らかいものに包まれて、上げた視線には青い空。ロイは一瞬、
呆然と目を瞠ったが、次の瞬間眉間に皺を寄せると悔しそうな声をあげた。
「ハボック〜〜ッ」
「ほら、手足をバタバタさせてくださいよ。」
ロイはハボックの言葉を無視してむくりと起き上がると、ハボックを睨みつける。
「お前なぁ」
「ダメじゃないっスかー。ちゃんと妖精作らないと。」
「ぬかせっ」
ロイはそう言うと握った雪だまをハボックに向かって投げつける。まるでロイの行動を読んでいたかの様にハボックは
ひょいと頭を反らせて雪だまをよけた。
「はずれ〜。」
「このっ」
ロイは立ち上がるとムキになって雪を握ってはハボックに投げつける。だが、笑いながらよけるハボックに、雪だまは
ひとつも当たらなかった。
「よけるなっ」
「たいさがヘタクソなんスよ。」
そう言われてますますムキになるロイが木の下に来た時、ハボックは枝に向かって雪だまをひとつ投げる。枝に
積もった雪に雪だまが当たり。
「うわっぷっ。」
ドサドサと上から降ってきた雪がロイの頭に降り注ぐ。雪まみれになったロイの姿に腹を抱えて笑うハボックをロイは
ぎろりと睨みつけると、ハボックに飛び掛った。
「うわっ」
流石に今度はよけきれず、ロイ諸共ハボックは雪の中に倒れこむ。冷たい雪の中に2人とも埋もれて尚、ゲラゲラと
笑うハボックに怒っていた筈のロイは呆れた声を上げた。
「ハボック…」
「あはは、すげぇ楽しいっ」
子供のようなハボックにロイはやれやれと雪の中にしゃがみこんだ。
「全く、この年になって雪合戦とは…。」
「ガキの頃はよくやりましたけどね。」
「負けたことはなかったんだが。」
「あの腕前で?」
憎たらしいことを言うハボックに雪を投げかけると、ロイは立ち上がる。雪の中に横たわったままのハボックに手を
差し伸べるとハボックの体を引き起こした。
「雪が好きだなんて、ホントに犬みたいだな、お前は。」
「だって、楽しいじゃないっスか。」
「寒いのはごめんだ。」
ロイはそう言うと同時に盛大にクシャミをした。ぶるりと体を震わせると、ハボックの手を引く。
「すっかり冷えた。もう限界だ。」
そう言って家に戻ろうと歩き出すロイに手を引かれるまま、足を踏み出してハボックは言った。
「アンタは猫みたいっスね。」
楽しそうなハボックをちらりと振り返って、ロイはため息をつくと家の中へ戻っていった。

キッチンへと入っていくハボックを置いて、ロイは浴室へ行くと湯船に湯を張るためにコックを捻った。勢いよく湯が迸る
のをそのままにキッチンへと行けば、ハボックが温かいカフェオレを作っているところだった。
「はい、どうぞ。」
と、差し出されるカップを受け取って、ロイはリビングの暖炉の前に行くとカップで手を温めながら暖炉の火に当たる。
「あれ、お風呂入れてるんスか?」
同じように暖炉に当たりに来たハボックが微かに聞こえる水音にそう聞いた。
「芯から温まらないと堪らん。」
「そんな、大袈裟な…」
「大袈裟なもんか。頭から雪まみれにしておいてよく言う。」
責めるように言われてハボックは苦笑するとカフェオレを飲み干して言った。
「じゃあ、オレは大佐が風呂入ってる間に飯の支度しちゃいますね。」
そうしてキッチンへ行こうとする腕を掴んでロイはハボックを引き止める。
「馬鹿言え。お前も一緒に入るんだ。」
「オレは別にいいっスよ。そこまで冷えてないし。」
そう言うハボックを引き寄せてロイは眉を顰めるとハボックの頬に触れて言った。
「こんなに冷たいじゃないか。大体こんな湿った服でずっといるつもりか?」
「あー、でも火使って料理してる間に乾くと思うし。」
「駄目だ。お前も一緒に入るんだ。」
そう言うとロイはカフェオレを一気に飲み干しカップをテーブルに置くと、ハボックの腕を掴んだままリビングを出ていく。
「いや、ホントにオレはいいっスから。」
「ちゃんと雪遊びにつきあってやったろう。だから今度はお前が付き合え。」
「付き合えって…」
半ば引き摺られるようにして脱衣所に入ったハボックは呆れたように呟いた。服を脱ぎ始めたロイはいつまでも服を
脱ごうとしないハボックを見て言う。
「脱がしてほしいのか?」
「自分で脱げますよ。」
慌てて服を脱ぎだすハボックにロイは小さく笑うと、先に浴室へと入っていった。温かい湯気が充満するそこに、ホッと
息をつくとロイはシャワーを出して体にかける。そうしているうちにハボックが中へ入ってきたので、シャワーを譲って
やるとロイは湯船へと身を沈めた。一通りハボックが湯を浴びたのを見ると、ハボックに向かって手を伸ばす。
「おいで。」
「えっ?…いや、でもっ」
「おいで、ハボック。」
赤くなって視線を彷徨わせるハボックに有無を言わさず手を差し出せば、ハボックは迷った末湯船へと入ってきた。
ロイと向かい合わせに腰を下ろそうとするのを引き寄せて、ロイはハボックを自分の脚の上に乗せた。
「ちょっ…たいさっ」
「うるさいぞ。」
慌てて下りようとする体を抱きしめて、ロイは背後から抱き込むようにしてハボックの唇を塞ぐ。脇の下から差し込んだ
手で乳首をきゅっと摘めば、ロイの口中へハボックの喘ぎが流れ込んできた。
「んっ…んん――ッッ」
逃れようとハボックがもがくたび、ぱしゃんと湯が跳ねる。
「こら、暴れるな。」
「だって…っ、だったら、そ、んなとこ、さわん、ないで…っ」
両方の乳首を指先でこねられて、ハボックはロイの脚の上で身じろいだ。揺れる湯の中で、ハボック自身がゆるりと
立ち上がり、その存在を主張し始めているのが妙にいやらしく見える。
「勃ってるぞ。」
楽しそうに言われて、ハボックはいやいやと首を振った。
「アンタが、いじる、か、らっ」
びくびくと体を震わせるハボックの項にロイは舌を這わせる。びくっと震える体を楽しみながら、ロイは時折きつく吸い
上げつつハボックの首筋や肩、背中に舌を滑らせていった。ロイの舌から逃れようとするように背を仰け反らせる
ハボックは逆に胸への愛撫を強請る様に見えて、ロイは嬉しそうに笑うとぎゅうと乳首をつまみあげる。
「い、ああっ」
びくんと跳ねる体を背後から抱きしめて、ロイはハボックの項に歯を立てた。
「んああっ」
ハボックはロイの上で背を仰け反らせるとどくんと白濁を吐き出した。湯の中に広がるそれに、ハボックは顔を歪める。
「あ…ご、ごめんなさい…っ」
我慢できずに湯を汚してしまった事を、ハボックは恥じてぽろりと涙を零した。
「気にするな。」
そんなハボックの頬にロイは口付けると、萎えてしまったハボック自身に指を這わせる。
「あっ、ダメっ」
慌ててロイの手を押さえようとするハボックに構わず、ロイはそれをゆるゆると扱き始めた。
「う…や…ダメです…てばっ」
そんなことをされたら更に湯を汚す事になってしまう。ハボックはなんとかロイの手から逃れようと、ロイの上で腰を
揺らす。その動きが却ってロイを煽っている事に、ハボックは全く気がつかなかった。
しっかりと腰を抱きこまれて中心を扱かれて、ハボックは瞬く間に登りつめていく。
「あ、あ…たいさっ…も、でちゃうっ」
「いいぞ、イけ。」
「あ、やだ…や…あ、ああっっ」
必死に耐えていたハボックだったが、ロイに先端を引っ掻くように刺激されて、耐え切れずに再び熱を解き放った。
「は…ひど…」
恥ずかしいのと惨めなのとで、ハボックがぽろぽろと泣き出すのをロイは愛しそうに抱きしめる。零れる涙を唇で拭って
ロイはハボックの後ろに手を滑らせると、湯の中でその蕾を押し開いた。
「ひっ」
ずぶりと差し込まれる指にハボックは悲鳴を上げる。ロイの指が押し開くように蠢いて、ハボックは逃れようと必死に
もがいた。
「いやっ…あ…お湯がっ」
押し開かれる度、そこに湯が入り込んでくる気配がして、ハボックはびくびくと体を震わせる。ロイはそんなハボックの
様子を楽しむように暫くハボックの蕾を玩んでいたが、やがて滾る自身をひくつくソコへ押し当てるとぐいと体を進めた。
「ん…くぅ…っ」
じんわりと押し入ってくる感触にハボックは息を詰めて浴槽の淵を握り締める。ロイの手がハボックの乳首をきゅっと
つねって、ハボックの体から力が抜けた瞬間ずぶと根元まで埋め込まれて、ハボックは悲鳴を上げた。
「あっ、ア――ッッ」
続けざまに突き上げられて、バシャバシャと湯が跳ねる。浮力のある湯の中で体を繋げることで、いつもと違う感覚に
ハボックは翻弄されて悶えていた。体が浮いて抜けそうになるソコがイヤで、無意識にぎゅっと締め付けてしまい
いつになくロイを感じてしまう。湯の中で柔らかい中を擦られて、ハボックはあられもなく声を上げ続けた。
「あっ、ああっ…あんっ…あああっっ」
浴室の中に響く自分の甘ったるい声に耐えられなくて、ハボックはふるふると首を振る。ロイはそんなハボックの表情
をもっと見たくて、繋がったままハボックの片脚を抱え上げるとハボックの体を自分と向き合うように入替えた。
「あああっっ」
ロイの硬く滾ったものでぐるりと中を擦られて、ハボックは耐え切れずに熱を吐き出す。湯の中に広がっていくソレを
見ながら、ロイはハボックを激しく突き上げた。
「いやっ…あっあ…そ、んな…まって…っ」
達したばかりの敏感なソコを乱暴に突き上げられて、ハボックは仰け反りながら悲鳴を上げる。湯の中で、繋がる
部分がはっきりと見え、ロイを迎え入れて精一杯に広がったそこがロイが動く度捲れ上がって、内側のピンク色の
襞が見え隠れする、そのいやらしい光景にロイはごくりと喉を鳴らした。
「ア…や、また…おっき、く…っ」
ぐっと嵩を増したロイに押し開かれて、ハボックは泣きじゃくった。ざばざばと湯を跳ね上げて乱暴に突き上げられ、
ハボックは溺れるような錯覚に襲われてロイに縋りつく。その行為で更に深くロイを迎え入れてしまい、ハボックは
また湯の中に白濁を撒き散らした。
「やだぁ…っ」
泣きながら縋りついてくるハボックの体を抱きしめて、ロイは激しく突き上げると、その最奥へ熱を解き放った。

紅い顔をしてぐったりとベッドに横たわるハボックのまだ湿った髪をかき上げて、ロイは言った。
「大丈夫か?」
「のぼせたっス…」
口を聞くのも億劫と言う感じのハボックに苦笑するロイを、ハボックは恨めしそうに見上げる。
「も、サイテー…」
ぼそっと呟く唇にそっとキスを降らせると、ロイは「飲み物をとってくる」と言って部屋を出て行った。ハボックはそんな
ロイの背中を見送ると、窓に視線を向ける。雪をかぶった枝が青い空に伸びているのを見て、もう二度とロイを雪遊び
に誘うのはやめようと思うのだった。

2006/12/19


ミサさまから「ご主人様甘えるワンコなハボック可愛かったですv…がやっぱり少し物足りないというか、二人で仲良く雪遊びした後でお風呂で…vという
のは駄目ですか?無邪気なワンコのハボックが萌えたのでご主人様×犬のラブラブえっちも見たいです。」と言うコメントを頂きました。書いた本人も
まだ続きがあるような気がしておりましたので、嬉々として続きを書いた次第です。やっぱなかなかエッチのないロイハボ、書けません〜(苦笑)