桜人2


引き寄せられた指を花びらごと咥えられて、ハボックの体が大きく揺れる。腕を精一杯伸ばして、少しでも
距離を置いてロイの顔を見れば、濡れた黒い瞳がハボックを見ていた。ちらりと紅い舌先が覗いて、ハボック
の指を1本1本舐めていく。指と指の間をちろちろと舐められて、ハボックはまだ衣服に包まれた自分自身が
とろりと蜜を零すのを感じた。
「離してくださ…」
呟くように言ってロイの手から己のそれを引き抜こうとすれば、逆にぐいと引き寄せられる。
「あっ」
小さく叫んだ時には、ハボックの体はロイの胸にしっかりと抱きしめられていた。
「た、いさっ」
眦を染めるハボックの体を抱きしめて、ロイはその中心を服の上から撫で上げる。既に熱く滾ったソコが
窮屈そうに布地を押し上げているのを見て、ロイはくすくすと笑った。
「もうこんなにして…」
ベルトを緩め中に手を差し入れると下着の上からぎゅっと握り締める。そのままくちくちと玩んだ。
「あっ…やだっ」
たちまち溢れた蜜がハボックの下着を濡らしていく。ロイはわざとハボックの下着の染みを広げようとするかの
ように布越しにハボックを嬲った。
「あっ…うふ…」
懸命に腕を突っ張ってロイの腕から逃れようとするハボックにロイは体重を預けていく。2人分の重みを支え
切れずにハボックが桜の褥の中へ、花びらを巻き上げて倒れこんだ。
「あ…っ」
頭を打たないよう、その金色の頭をさり気なく庇ってやって、ロイはハボックに圧し掛かる。驚いて見上げて
くる空色の瞳に微笑んで、ロイは口付けていった。
「んんっ」
ぴちゃぴちゃと音をたてて舌を絡め取る。熱い吐息を混ぜ合わせて貪るように口付けを交わした。
「んっ…あっ…たいさっ」
ぴくぴくと震える体が愛しくて仕方がない。ロイはハボックのズボンを剥ぎ取ると、下着の隙間から指を
差し入れた。布地を押し上げる熱をやんわりと擦りあげればハボックの腰がもどかしげに揺れた。ロイは
シャツの上からぷくりと硬く立ち上がった乳首を撫ぜる。柔らかい布地に擦られてじんわりと広がる快感に
ハボックは熱い吐息を吐き出した。服の上からやわやわと与えられていく快感に、ハボックは唇を噛み
締める。もっと強く触れて欲しい。こんな布地越しでなく、ロイの熱を感じたい。ハボックはそう思って自分に
圧し掛かる男を呼んだ。
「たいさぁ…っ」
「なんだ?」
見上げれば黒曜石の瞳が面白そうに自分を見下ろしている。ハボックは悔しそうに顔を歪めるとロイを
思い切り突き飛ばした。
「うわっ!」
予想外の事にロイは思わず尻餅を付いて後ろ手に手をついた。その様子にふふんと鼻を鳴らすと、
ハボックはシャツを脱ぎ捨て先走りの蜜に汚れた下着を取って全裸になってしまう。桜の花びらの上に
膝立ちになるとロイの顔を見ながら自身を慰め始めた。
「ん…ふぅっ…」
くちくちとイヤらしい音をたてながらハボックは桜の花びらを掬うと口元に持っていく。手のひらの上の
淡いピンク色を舌で掬い、はらはらと自分の上に花びらを落としながらロイの目を見やった。落ちた
花びらが蜜を零すハボック自身にまといつき、己の発する熱と花びらとで全身をピンク色に染めて
喘ぐハボックにロイはうっとりと笑う。
「まったく、お前は…。」
ハボックのこんなイヤらしい姿を知っているのは自分だけだと思うと、ゾクゾクとした喜びがロイの心を
満たしていった。ロイは腕を伸ばすとハボックの体を引き寄せ唇を合わせる。ハボックの手ごとその熱
を握ると上下に扱いていった。
「あ…ぅふ…」
しどけなく寄りかかってくるハボックの体を抱きしめて花びらの散る胸元に唇を寄せる。ロイの熱い舌が
乳首に絡み付いてハボックはようやく望むものを与えられて満足そうに吐息を零した。
「ん…たいさ…」
甘ったるい声がロイを呼ぶ。胸から顔を上げれば欲望に色濃く染まった蒼い瞳がロイを見つめていた。
「ハボック…。」
その頬に手を伸ばせば嬉しそうに擦り寄ってくる。薄い色合いの唇の中に指を差し入れればぴちゃりと
音を立ててハボックの舌が絡み付いてきた。
「んん…んふ…」
甘い吐息を零してロイの指をしゃぶるハボックをロイは満足そうに見つめる。ゆっくりと指を引き抜けば
名残惜しそうにハボックの舌が伸びてきた。その舌を受け止めるように口付けて己のそれを絡める。
ハボックの唾液で濡れた指をぐっと蕾に沈めるとハボックの吐息が熱を増した。
「ふ…んく…んっ…」
ロイの指に嬲られてハボックの腰がゆらゆらと揺れる。ハボックは唇を離すとロイの肩を押し倒した。
「おっと…」
ふぁさりと花びらを舞い上げてロイが桜の褥に横たわる。引き抜いた指をハボックの双丘に添えると
ハボックは取り出したロイ自身を己の蕾に宛がった。
「んんっっ…んああっ」
ロイの手に導かれるように己の中にロイを迎え入れていくハボックをロイはうっとりと見上げる。鍛えられた
体を桜色に染めて喘ぐハボックは堪らなくイヤらしかった。
「はあっ…あっ…」
深々とロイに刺し抜かれてハボックは腰を揺らめかせる。腹につくほどそそり立った自身から蜜を零し
ながらハボックは全てをロイに曝け出して熱いため息をついた。
「はあん…たいさぁ…っ」
ずんと深く突き上げてやればハボックが胸を仰け反らせて体を震わせる。何も知らなかった体に男を
迎え入れることを教え、快楽を覚えこませたのは自分だと考えて、ロイはうっすらと笑った。ハボックは
ロイの腹に手をつくと懸命に腰を揺らす。浮かび上がる桜を背景に快楽を貪るハボックが堪らなく愛しくて
ロイは体を起こすとハボックを抱え込むようにして体位を入替えた。その拍子に深く抉られて、ハボック
の唇から嬌声が上がった。
「あああっ…あひぃ…っ」
きゅんとロイを含む箇所が縮まり、ハボックの中心から熱が零れる。ひくひくとロイを誘い込むように蠢く
その動きに逆らってロイは入り口まで強引に引き抜いた。
「あんんっ…やあっ」
思い切り熱い襞を擦られて快楽にハボックの視界が真っ赤に染まる。その途端一気に奥まで突き上げ
られて脳天を貫く快感にハボックは背を仰け反らせて白濁を迸らせた。
「アッアアア―――――ッッ!!」
びゅくびゅくと飛び散ったものが花びらを汚す。ロイはハボックの脚を高く掲げると更に激しく突き上げた。
「ひいっ…!あひ…っ、あっ…まって…た、いさっ…まって…っっ」
体を支配する快楽についていけず、ハボックは涙を零しながらロイに言う。だが、ロイはハボックの言葉に
など耳を貸さずにねじ込むように己を叩きつけた。
「やっ…あっまたっ…イく…っ」
続けざまに熱を吐き出すハボック自身をロイは握り締めると激しく扱き始める。
「やだっ…やめっ…やだぁっ」
感じすぎて体がドロドロに融けてしまいそうだ。過ぎる快感に身悶えるハボックをロイは楽しそうに見つめた。
「イヤらしい顔だ…」
そう囁けば蒼い瞳が悔しげに歪められる。途端にぎゅっと締め付けてくるソコに思わずロイが呻けば
ざまあみろ、と言いたげにハボックが笑った。
「この…っ」
握ったハボック自身の柔らかい先端を捏ね上げながら、思い切り深くを穿つ。笑っていたハボックの顔が
快楽に歪んでどくんと熱を吐き出した。
「あああああっっ」
腕を伸ばしてロイの体を引き寄せるとハボックはロイの肩に歯を立てる。ピリとした痛みに、ハボックの中の
ロイが嵩を増してハボックは苦しそうに喘いだ。
「も、いい加減に…っ」
ロイの熱に焼かれたくてハボックはロイの体に脚を絡めると腰を打ち付ける。
「欲しいのか…?」
花びらに金糸を散らして喘ぐハボックにそう聞けばコクコクと頷くさまが幼い子供のようで、ロイの心を温かい
ものが満たしていった。ハボックの望むままに腰を打ちつけ、その最奥に己の熱を叩きつける。
「たいさぁ…っっ」
喉を仰け反らせて自分を呼ぶ唇を己のそれで深く塞いで、ロイはハボックをきつく抱きしめたのだった。


2007/4/10


桜の褥で乱れるハボックが書きたくて、でもせっかくの桜ネタ、綺麗に収めたい気持ちもあってえっちシーンは続きで書いてみました。
うちのハボは蕩けてくると大胆です。しかし外なのに全裸って…。我に返った時が大変そうだ(苦笑)