| 記念日 その後 |
| 地面に座り込んだまま抱き締めあっていた二人だったが、流石にしんしんと体に染み入る冷気に身を震わせてロイが ゆっくりと立ち上がった。 「行くぞ、ハボック。こんなところにいつまでもいたら風邪を引く。」 そう言われて立ち上がったものの、脚を踏み出そうとした途端よろめいたハボックをロイは慌てて支える。 「おい、大丈夫か?」 「すんません、もう、脚ガクガクで…。」 苦笑してそう言うハボックにロイは肩を貸すとゆっくりと歩き出した。 「たいさ、重いでしょ、ちょっと休めば歩けますから。」 慌ててそう言うハボックにロイは言う。 「大して重くもないさ。それに早く二人きりになりたい。」 そう言ってニッと笑う黒い瞳に、ハボックの頬がみるみる内に紅く染まった。 逸る気持ちを抑えて、やっとのことロイの家に辿り着くとロイは玄関の扉を開ける。押し込むようにしてハボックを中へ 通せばいきなりガクンとハボックの体が崩折れた。 「ハボックっ!」 驚いて手を差し伸べればハボックが恥ずかしそうに笑う。 「大丈夫っス。着いたと思ったら気が抜けちゃって。」 照れたように笑うその瞳に、ロイはカアッと頭に血が上り気がつけば噛み付くようにハボックに口付けていた。 「んっ?!んんんっっ」 突然の事に目を白黒させてロイを突っぱねようとする腕を掴むとロイはハボックを床に押し倒す。驚いて見上げてくる 幼い表情にロイは煽られてその首筋にむしゃぶりついた。 「やっ…ちょっ、待って、待って、たいさっ!」 慌てて逃げようと身を捩るハボックをロイは苛立たしげに見下ろす。 「何だ?」 「だって、こんなトコでいきなり…つか、なんでオレが押し倒されてんですっ?」 「お前が鈍すぎて散々待たされたんだ、これ以上我慢できるか。それにお前が私を押し倒すなど100年早い。」 そう言うなり覆い被さってくるロイにハボックは本気で慌てた。ジタバタと暴れるハボックにロイが眉を顰める。 「お前、まさかこの期に及んでさっきのはなかった事にしてくれとか言うんじゃないだろうな。」 「だっ、だって、いきなりこんな…心の準備がっ」 「心の準備?そんなもの告白する前にするものだろうが。」 「だって両想いになるなんて思ってなかったしっ」 そう言って必死に押し返してくるハボックをきつく押さえ込んでロイはハボックの顔を覗き込んだ。 「だって、だってと煩いぞ、お前。いいから早く私のものになれ。」 そう言って自分を見つめる黒曜石の瞳に宿る強い光にハボックは息を飲む。するりと腰を撫でられて、ハボックは我に 返ると慌てて言った。 「待って!オレ、ずっと走ってきたから汗まみれだし、せ、せめてシャワー使わせてくださいっ!」 真っ赤な顔でそう言うハボックをロイは見つめてフムと頷く。グイとハボックの腕を引いて立たせると廊下の先にある 扉を指差した。 「浴室はそこだ。中にタオルやらバスローブやらあるから適当に使え。」 「は、はいっ」 ハボックはそう言うと壁に手をつくようにしてよたよたと浴室へと消えていく。扉を閉める瞬間、不安そうにチラリと振り 返ったハボックに、ロイはくすりと笑った。 浴室の扉を閉めて服を落とすとハボックは洗い場へと入っていく。シャワーのコックを捻って湯を浴びながら、ハボック はパニックに陥っていた。 「ど、ど、ど、どうしよう…っ」 確かに自分はロイが好きだ。その気持ちにウソはないし、ロイも自分を好いていてくれたと知って飛び上がるほど嬉し かった。だがしかし。 「オレが大佐に抱かれる…?」 考えてみればお互いもう、いい年をした大人なのだ。互いに好きだと判れば当然それに付随する行為が求められる わけで。 「いやでも、ちょっと、そんなっ」 男同士でヤる時ってどうするんだったか、もともとそんな事に関する知識など持ち合わせていなかったが、それに 加えてパニックに陥った頭ではろくに考えられる筈もない。ザアザアと降り注ぐ湯の下でオロオロと狼狽えていると、 ヒヤリとした空気が頬を掠めてハボックは慌てて振り返った。 「た、たいさ…。」 開け放たれた扉のところではロイが薄っすらと笑いながら面白そうにハボックを見ている。その黒い瞳が物騒に細め られるのを見て、ハボックはごくりと唾を飲み込んだ。 「どれだけ私を待たせたら気が済むんだ?」 そう言うとロイは洗い場へと脚を踏み入れる。ハボックは壁に背を押し付けると叫ぶように言った。 「服っ!たいさ、服が濡れますって!」 そう言われてロイは「おや」と言う顔をすると脚を止める。ハボックがホッとしたのも束の間、ロイはシャツに手をかける と言った。 「確かに濡れてしまっては脱ぎにくいな。」 そう言って手早く服を脱ぎ捨てると一糸まとわぬ姿になる。ロイの行動をあっけに取られたように見ているハボックに にんまりと笑いかけると言った。 「もう汗も流せただろう。いい加減待ちくたびれた。」 そう言ってゆっくりと足を進める様は猫科の肉食獣のそれだ。用意万端高々とそそり立ったロイの中心を見たとき、 ハボックは本気で泣きたくなった。 (あんなもん突っ込まれたら絶対に死ぬっ!) 大体女と違って男の体は本来受け入れるようには出来ていないのだ。入れるところと言ったら普通排泄に使うアソコ しかないではないか。そんなところにロイのものを突っ込まれることを想像してサーッと血の気が引いた時、ロイの手 が伸びてきてハボックは思わず叫んでいた。 「ワーーーーッッ!!ムリッ!!絶対ムリッ!!ごめんなさいっっ!!」 大声にビックリしてロイは伸ばした手をピタリと止めたが次の瞬間悲しそうに顔を歪める。 「そんなに私に触れられるのは嫌か?私を好きだと言ったのは嘘なのか?」 その悲しそうな声にハボックは目を見開いた。悲しみを湛えた黒曜石の瞳にズキリと胸が痛んで、ハボックは慌てて 首を振る。 「触れられるのが嫌なんじゃないっス!アンタのことだって、ずっとずっと好きで…っ」 そう言えばロイが嬉しそうに笑った。 「だったらいいだろう?」 そう言ってハボックをそっと抱き締める。 「私のものになるな?」 「え?…あ…その…」 「なるな?ハボック。」 強い光を湛える瞳にハボックは思わず頷いてしまった。その途端、ニンマリと笑ったロイにハッとしたハボックが何か 言う前に、ロイがその唇を乱暴に塞ぐ。 「ンッ…ぅんんっっ!!」 シャワーが降り注ぐ下、深くきつく口付けられてハボックはどうしていいか判らずロイに縋りついた。舌を絡め取られ きつく吸われ、口内をロイの舌が好き勝手に動き回る。歯列をなぞり舌の付け根や頬の内側や上あごを余すところ なく舐め上げていくロイの舌に、いつしかハボックの意識は朦朧としていった。 「は…」 ようやく唇が離れたときにはハボックの体からは力が抜け落ちて、くてんとロイに体を預けていた。目尻を染めて ぼんやりと熱に潤んだ空色の瞳を覗きこんでロイが笑う。 「なんだ、もう降参か?」 「…だって…たいさ、キス上手い…。」 自分だってそれほどヘタクソだとは思わないが、こんな全身の力が抜けて蕩けてしまうようなキスは、ハボックには 初めてだった。 「当たり前だ。経験値が違う。」 そう言ってくすくすと笑うロイをハボックは悔しそうに睨みつける。その可愛らしい反応にロイは笑いを引っ込めると 聞いた。 「どうした?」 「なんかムカツク…。」 ボソリと答えて、だが自力では立てずに縋りついたままのハボックにロイはもう一度口付ける。縋りつく指が小刻みに 震える頃になってロイはようやく唇を離した。 「このままここで抱いてしまいたいのは山々だが…。」 「え…?」 「初めてがここじゃしんどいだろうからな。」 ロイが言っていることがよく判らないようにぼんやりとした目で見つめてくるハボックにくすりと笑うと、ロイはシャワーを 止めてハボックを抱き上げる。手早くタオルで包み込むと寝室へと向かった。 とさりとベッドに下ろされた反動でハボックは我に返った。ギシリと音を立ててベッドに上がると圧し掛かってくるロイを ハボックが目を見開いて見つめる。 「えっ…た、いさ…っ」 ロイの手がハボックの肩を滑り鎖骨をなぞった。その熱い手のひらにハボックは思わず身を捩る。 「や、やだ…っ」 「私の物になると言ったろう?」 「でも…っ」 大きく見開かれた空色の瞳にロイは1つため息をついた。 「別にお前をとって食おうというわけじゃない。」 「食われそうな気がしますっ」 真剣な顔で言い返してくるハボックにロイは眉を跳ね上げる。 「…まあ、食うといえばそうなんだろうが。」 困ったようにそう言うとハボックの前髪をかき上げた。ビクリと震えるハボックの瞳をまっすぐに見つめると言う。 「お前が好きだ、ハボック。好きなんだ。だから。」 欲しい、と耳元で囁かれてハボックはゾクリと背中を震わせた。不安そうに、だがそれだけでない何かを湛えて 見上げてくるハボックにロイは薄っすらと笑う。 「好きだ。お前は?」 「…好きっス。」 熱を灯す黒曜石の瞳にハボックはドキドキとしながら囁くように答えた。 「だったら私を信じろ。」 ロイはそう言うとハボックの耳元に口付ける。きつく吸い上げればハボックの体がビクリと震えた。そのままゆっくりと 唇を滑らせていく。ところどころきつく吸い上げては紅い印を刻み付けていった。 「あっ」 ロイの手が肌を弄り、その唇が印を刻むたび体の中に灯る小さな熱にハボックは戸惑って緩く首を振る。ロイの唇が ハボックの胸の上でぷくりと膨れ上がっている小さな突起に辿り着いた時、ハボックの体が大きく跳ねた。 「ひゃっ!」 舌を絡め唾液を塗すように何度も行き来する舌先に、ハボックは混乱してロイを押し返す。ゾクゾクと痺れにも似た 感触が湧き上がってハボックは必死に身を捩った。 「ヤダッ…やめ…たいさっっ!」 悲鳴のような声にロイはハボックの胸元から視線だけを上げる。真っ赤になって見下ろしてくるハボックに薄く笑った。 「どうした?」 「ソコ…や、です…っ」 「どうして?気持ちいいだろう?」 そう言って指先でキュンと摘めばハボックが身を仰け反らせる。ハボックはロイの手を外そうとして必死に掴んだ。 「ヤダって言って…っ」 「そうは見えないな。」 そう言いながらくりくりとこね回せばハボックの唇から喘ぎが零れる。微かに震える手がロイの腕を掴んで泣きそうな 声で言った。 「や…お、んなじゃないのに…っ」 「男だって感じるんだ。素直になれ。」 ロイがそう囁いてハボックの乳首を舐る。指と舌で攻められてハボックは熱い吐息を零して悶えた。 「あ…うんっ…」 すっかりと堅く熟れたそこにロイの舌が触れるたびハボックの体がピクピクと震える。まだ触れられていない中心は ゆるりと立ち上がって蜜を零し始めていた。 「た、いさっ…」 「なんだ?」 「も、ヤ…」 ヒクッとしゃくりあげるように言うハボックにロイの中に愛しさと嗜虐心とがない混ぜになって湧き上がる。ロイは舌で 嬲っていた果実に思い切り歯を立てた。 「ヒイッッ!!」 鋭い痛みにハボックが悲鳴を上げる。何度も舌で転がし歯を立てるロイの愛撫に、いつしか痛みだけでない何かが 体を支配して、ハボックはゆるゆると首を振った。 「やだぁっ…たいさっ…アアッ」 ポロポロと涙を零して喘ぐハボックにロイは胸から顔を上げると噛み付くように口付ける。深い口付けにハボックは 息をすることが出来ず、逃れるように首を振ったが執拗に追ってくるロイの唇から逃れることは出来なかった。暫くして ようやく離れた唇にハボックは荒い息をつく。ぼんやりと宙を見上げるハボックの中心に指を絡めると、ロイはゆっくりと 扱き出した。 「アアッ」 ダイレクトな刺激にハボックが慌てて身を捩る。だがしっかりと絡みついた指は外れることはなく、ハボックは徐々に 追い上げられていった。 「あふ…ぅくぅっ…アッ、ダメッ」 「なにがダメなんだ? 「だ、だって…でちゃうっ」 ロイに触れられていると思うだけで瞬く間に絶頂へと駆け上がっていく。ハボックはロイの肩に縋りつくと大きく体を 震わせた。 「あああっっ!!」 びゅくびゅくとロイの手の中に熱を吐き出してハボックは嬌声を上げる。頬を朱色に染めて喘ぐハボックの涙に濡れた 目元にロイは口付けた。 「可愛いよ、ハボック…。」 そう囁けば責める様に睨んでくる空色の瞳にロイは嬉しそうに笑う。そうしてハボックの脚を押し開くとその奥まった 蕾に指を這わせた。 「…っっ!!」 ビクンと体を震わせてハボックが不安そうにロイを見つめる。ロイはハボックにチュッとキスをすると言った。 「信じろと言ったろう?お前を傷つけるようなことはしない。」 「で、でも…。」 ハボックが見せるのは本能的な恐怖心だ。決して拒んでいるのではないと察するとロイはハボックの太腿に手を当て、 大きく開いた。 「たいさっっ!!」 恥ずかしい部分を曝されてハボックが悲鳴を上げる。だがロイはそれに構わず顔を寄せるとハボックの蕾に舌を這わ せた。 「やだっっ」 とんでもないところを這い回る舌にハボックは逃げようと身を捩る。だがしっかりと押さえ込まれた体はろくに身動く ことも出来ず、ハボックは必死にロイの頭を押しやった。 「た、いさっ、やめてっっ!!」 「よく濡らして解さないと傷つけてしまうだろう?」 「だったら舐めなくたって…っ!なんか…ほ、かにっっ」 そう言う間にもロイの舌がぬめぬめと這い回り蕾の中へと侵入してくる。その生暖かい濡れた感触にハボックはもが いた。 「これが一番いい方法なんだ。」 「う、そっ」 「どうしてウソだと思うんだ?」 「だって…」 濡らす為ならローションとか他にも方法があるのではないだろうか。羞恥に霞む頭で必死に考えるハボックにロイが 言った。 「私が信じられないのか?」 そう聞かれてもがいていたハボックの体から力が抜ける。ロイはにんまりと笑うと両手でハボックの双丘を割り開き 更に奥へと舌を差し入れた。 「ヒッ…ううっっ」 あまりに恥ずかしくてハボックは両手で顔を覆ってしまう。ロイの熱い舌先が熱く濡れた襞を弄って、ハボックは恥ず かしさのあまりポロポロと涙を零した。泣きながらも大人しくロイのなすがままになっているハボックにロイはほくそ笑む。 男とヤる時の知識など、おそらくは持ち合わせていないであろうハボックにロイは最初が肝心とばかりに自分の良い ように教え込むつもりだった。ビクビクと小刻みに震えるハボックにくすりと笑うと、ロイはたっぷりと濡らした蕾につぷり と指を差し入れる。 「ひゃあっ!?」 驚きにハボックは手から顔を上げた。クチクチとかき回されて、ハボックはシーツを握り締めて首を振る。 「やだあっ、たいさぁっっ」 いやいやと首を振りながらも逃げようとはしない。ロイを信じきったその様子にロイは目を細めるとハボックの頬に口 付けた。順繰りに指を増やし、3本目の指を沈めると大きくかき回す。そそり立ったハボックの中心から零れた蜜が 蕾をかき回すロイの指を濡らした。ロイは指を引き抜くとハボックの脚を抱えなおす。滾る自身を押し当てればハボック が怯えた瞳で見上げてきた。 「愛してるよ、ハボック…。」 そう呟けば空色の瞳が大きく見開かれる。次の瞬間一気に押し入ればハボックの唇から悲鳴が上がった。 「ヒアアアア―――ッッ!!」 無意識に逃げようとする体を引き戻して深く突き入れる。纏わりついてくる熱い肉に喜びを感じながら激しく抜き差し すればハボックがもがく。 「アアッ…アヒィッ…た、いさ…たいさぁぁっっ」 痛みと違和感に震えていたハボックは徐々に湧き上がる熱に信じられないと言うように弱々しく首を振った。 「やだ…アアッ…た…さ…こわいっっ」 これまで全く知らなかった感覚に、ハボックは怯えて泣きじゃくる。その濡れた瞳に何度も口付けを落としてロイが 囁いた。 「何を怖がる…?お前を抱いているのは私なんだぞ。」 「アッ…だって…ヤダ…変…こんなの…っ」 繋がった部分から湧き上がるそれが快感だと気付いて、ハボックはふるふると首を振る。柔らかい肉を深く抉られ しこりのような部分を突かれるたび上がる嬌声を押さえきれない事にハボックは怯えて自分を犯す男に縋りついた。 「たいさぁ…た…さぁっ」 「ハボック…私のものだ…っ」 ガツガツと突き上げればハボックの唇から零れる嬌声が更に熱を帯び、あられもなく身悶える。 「あ…イく…っ」 呻くようにそう言った次の瞬間、ハボックはびゅるんと熱を吐き出した。男に犯されてイってしまったことに少なからぬ ショックを覚えたが、それを深く考える間もなく乱暴に揺さぶられる。後はもう、何がなんだか判らぬまま、ハボックは ロイの望むまま嬌声を上げ、快楽に溺れていった。 2008/1/18 |
| 「記念日その後」ロイハボ版です。今更なんでクリスマスですが、宣言したとおりエッチになったら季節なんて全く関係なかったですね(苦笑) |
| ひと月振りくらいにロイハボでエッチを書いたのでなんだかとっても新鮮でした(笑)ジェントルマンな大佐もいいけど、ちょっとエロオヤジ入った大佐も |
| 好物だなぁと(笑)知らないのをいい事にロイのいいように教え込まれてしまうハボ(爆) |