after the mission 2


「あばらがイッたそうだな」
「イッてませんよ、ヒビはいっただけっスから」
「そういうのをイッたと言うんだ」
 バカモノめ、と睨んでくるロイにハボックは苦笑した。
「んな事言ったって、爆風で吹き飛んだりしたんだもん」
「なにが『だもん』だ。気色の悪い」
「ひでぇ」
 とにかく、ロイは先日の作戦行動でハボックが怪我をしてきたことが気に入らないので何を言ったところでどうしようもない。
「大体、あんな銃弾は飛び交うわ、爆弾は爆発するわってとこからちゃんとブツを取り返して、生きて帰ってきたんですから褒めて欲しいくらいっス」
「そんなの、当たり前だ」
「うわあ、これだもんな……」
 信頼して出してくれているのだから、その信頼に見合うだけの働きをして帰ってくるのはハボックにとっても当たり前ではある。でもほんの少し甘やかしてくれてもいいのにと思わないでもない。そう考えて、ハボックはふと作戦前のロイとのやり取りを思い出した。
「ねぇ、そういえば、大佐」
 なんだと視線で問い返してくるロイにハボックはにっこり微笑む。
「作戦成功の暁にはご褒美がもらえるんでしたよね?」
「…そんなこと言ったか?」
 しれっとしてそう答えるロイにハボックはくってかかる。
「あっ、ひでぇっ!そりゃないっスよ!」
「煩いヤツだな。じゃあ、何が欲しいんだ。また銃か?」
「それも欲しいっスけど」
 とハボックは言いながらそっとロイを抱きしめた。
「今、一番欲しいのはこっち」
 ハボックの言葉にロイの顔が真っ赤になる。
「おまえっ、怪我してるんだろうが」
「んー、たいしたことないっス」
「ヒビはいってるのは大した事だろうっ」
 そう言ってハボックの腕から逃れようとするロイをぎゅっと抱きしめてハボックはその耳元に囁いた。
「たいさ…」
 耳元に響く声にぞくりとする。
「いいデショ?」
 そう言いながらソファに座ったロイに覆いかぶさってくるハボックに、
「せめてベッドでお願いしたいものだな」
 ロイは苦笑して言った。


 寝室に場所を移した途端ベッドに押し倒されて、乱暴に服を剥ぎ取られた。もどかしく自分の服を脱ぎ捨てたハボックが圧し掛かってくるのをホッとため息をついてロイは受け止める。必ず作戦を成功させて戻って来ると信じていても、それが100%でない限り、その無事な姿を見るまでは安心できない。因果な商売だとは思うが、それを嘆くつもりも後悔するつもりもない限りは、何度だって今回と同じような思いをするのだろう。それでも自分はハボックを送り出すだろうし、ハボックも出て行くだろう。それが反対の立場だって同じことだ。軍属という立場にある以上、いつだって危険はついて回る。だが、そこから抜け出す気はさらさらなく、お互いを手放す気も全くない二人だった。
「ん…」
 深く口付けを交わし、互いの口中を探りあい舌を強く絡める。ぴちゃぴちゃと音をたてて舌を舐めあえば、銀色の唾液が口の端から零れてシーツに染みを作った。ハボックの唇がロイの項をすべり、所々きつく吸い上げていく。ちくりとした痛みが走った後はじわりと快感が広がり、ロイの白い肌に鮮やかな朱色を散らした。乳首にたどり着いた舌がぷくりと立ち上がったそれをやんわりと押しつぶす。空いた方の乳首をハボックの指で捏ね回されてロイの体がびくびくと跳ねた。
「ん…っ、ぅん、あ…っ」
 乳首をいじられるたび、ロイの中心にじわりと熱が籠り、硬度を増していく。腹に付くほど育ったソレはとろとろと先走りの蜜を零し、イヤらしく震えている。ロイは早く触って欲しくて無意識にハボックの腰に猛ったソレを擦りつけた。
「もう、我慢できないんスか…?」
 ハボックが笑いを含んだ声で尋ねてくるのをロイは睨みつけて、それでも快楽を求めてゆらゆらと腰を揺らす。その淫猥な様子にハボックはごくりと唾を飲み込んでロイの両脚の付け根をぐいと開いた。
「あっ、やだっ」
 ハボックの目の前にとろとろと蜜を零す自身を曝け出されて、ロイが身を捩る。ハボックは指先で蜜を掬い取るとそれをぺろりと舐めた。
「すごい、もうぐちゃぐちゃですよ…」
 ハボックは楽しそうにそう呟くとロイ自身に指を這わせその先端をちゅっと吸い上げた。
「ひ、ああっ」
 ロイがびくんと体を震わせて仰け反るのを見て、ハボックはロイ自身を深く咥えこんだ。じゅぶじゅぶと唇で刷り上げるとロイの体がびくびくと震える。
「あっ、やぁ…っ、あ、ああ…っ」
 ハボックはロイ自身に口淫を加えながら、蜜に濡れた蕾へと手を回しその中へつぷりと指を差し込んだ。
「ひっ、や、やだ…っ」
 差し込んだ指をぐるりと回されて敏感な襞を擦られる感覚にロイは喘いだ。ハボックの長い指がずぶずぶと奥へと入り込みロイのいいところを擦り上げる。
「いっ、あっ、あ、あ、あん…っ」
 ハボックは差し込む指を増やしながら咥えたロイ自身を舐め上げる。先端を思い切り吸い上げると同時に沈めた指で思い切り突き上げればロイがビクビクと震えて熱を吐き出した。
「ああああっっ」
 ロイの吐き出したものを余さず飲み込み、ハボックはロイのモノを綺麗に舐め上げた。体をずり上げるとはあはあと息を切らすロイの顔を覗き込む。
「気持ちよかった?」
 甘く囁けば、ロイが眦を染めて睨み上げてきた。
「まだ足りないっスか?」
 意地悪く尋ねるとロイが小さく笑って言った。
「足りないな。早くお前をよこせ」
 ロイの答えにハボックは僅かに目を瞠ると、次の瞬間嬉しそうに笑った。
「Yes, sir…」
 ハボックはロイの脚を抱え上げると双丘を押し開き、ゆっくりと己を埋めていく。じわじわと押し開かれる感覚にロイは眉を顰めて浅い呼吸を漏らしながら耐えた。
「ああ、は、あ、はぁ…」
 ハボックは全部納めきるとロイの腰をかかえてゆっくりと抽送を始めた。ハボックが体を進めると迎え入れるようにやわやわと誘い込み、ぎりぎりのところまで引き抜けば、逃がさないとばかりに纏わりつく熱い襞がハボックの熱を追い上げていく。
「はっ、あ、すげ、イイっスよ、アンタ…」
 囁くハボックに羞恥を煽られてロイは唇を噛み締めた。ぐちゅぐちゅと濡れた音が繋がった部分から響き、擦られる感覚と相まって聴覚からもロイを追い上げていく。ハボックは二人の間で蜜を垂れ流しながらふるふると揺れるロイの欲望を手に取ると、先端の柔らかい部分をぐっと捏ね上げた。
「ひあああっっ」
 途端ロイの口から悲鳴が迸り、ハボックをくわえ込んだ部分がぎゅっと収縮しハボックを悦ばせる。ハボックが何度もロイ自身に指で刺激を与えるたび、ロイの体が大きく跳ねた。
「やっ、いや、だっ、ソレ、やめ…っ」
 ロイがぽろぽろと涙を流して訴えるのにハボックはうっとりと笑って言った。
「どうして?気持ちイイんでしょ?」
 ハボックの言葉にロイがふるふると首を振る。ハボックが突き上げるのと同時に前を擦られロイはたまらず熱を吐き出していた。
「あああああ―――っっ」
 ロイの吐き出したものをその掌に受けたハボックはぐちゅぐちゅとロイの後ろをかき混ぜながらぺろぺろとそれを舐め上げる。うっすらと目をあけてそのハボックの姿をみたロイはかあっと頬を染めた。
「バ、カっ、そ、んなもん、舐める、な…っ」
「何で?たいさのですもん、美味しいですよ…」
 そう言って見せ付けるように掌の粘り気のある液体を舐める。
「ホント、おいしい…」
 ハボックの言葉にロイの入り口がひくひくと収縮しハボックだけでなく、ロイ自身にも快楽を与えてきた。
「ふっ、んあっ、あっ、ハボ…っ」
 揺すり上げられながらロイが必死にハボックを呼ぶ。ハボックはわざと体を倒してロイの耳元に顔を近づけた。その行為でロイを貫くものが更に奥へと入り込み、ロイを喘がせた。
「なんスか、たいさ…」
「は、んんっ、あっ」
 尋ねながらもわざと緩く突き上げてハボックはロイから言葉を奪った。ロイの膝裏を抱え上げ更に奥へと体を進める。あまりに深くを犯されてロイは声にならない悲鳴を上げてひくひくと体を震わせた。
「たいさ、かわいい…」
 ハボックは呟いてロイに深く口付ける。呼吸すら奪われてロイの体がびくびくと震えた。ハボックの背に回されたロイの手が爪を立ててハボックの背に幾筋もの赤い痕を付ける。その痛みを悦びに感じて、ハボックはがんがんとロイを突き上げた。
「ひっ、あ、ああっ、やあ…っ」
 激しい突き上げにロイの体がびくりと震え、中心で猛っていたものがびゅくびゅくと白い液体を吐き出した。
「ひゃあああああっっ」
 それと同時に深くを抉るハボックを締め上げて、ハボックは微かに呻くとロイの中へ熱いと液体を迸らせた。


「たいさ…」
 ハボックがロイの額に掛かる髪をかき上げてそっとキスを降らす。何度も求め合って満たされた体は気だるく、ロイはハボックにされるままぼんやりと天井を見つめていたが、ゆっくりとハボックに視線をもどした。
「怪我は大丈夫なのか?」
 ロイに尋ねられてハボックは苦笑する。
「ヤッてる時は全然気にならなかったんスけど、今はちょっと…」
「痛むのか?」
「あ、大したことないっス」
「お前の大したことないは信じられんからな。まさか折れてないだろうな…?」
「たぶん…」
「おま…っ」
 のんびりと答えるハボックにロイは絶句する。セックスで怪我が悪化したなんてことになったら、医者でなんというつもりなのだろうか。
「お前、医者でバカ正直に答えるんじゃないぞ」
「…大佐に襲われましたって言おうかな」
「…燃やすぞ…」
 真っ赤になって怒るロイを笑いながら抱きしめて、ハボックは今自分がここにいることを実感していた。


2006/7/13


後日談は書く気なかったんですけど、でも、ハボが耳元で「ご褒美!!」と煩いもんで(笑)何もご褒美にしなくてもいつもヤッてるじゃんと思わないでもないですが、こういう時のエチは特別ってことでひとつ。しかし、久しぶりにハボロイエチを書いたらどうも勝手がちがって…。ははは、温いっスか?どうでしょ?