執務室H


「大佐っ、この書類なんスけど」
 ノックもそこそこに執務室の扉を開けて中へ入ったハボックは、ソファーに長々と寝そべって寝息を立てているロイの姿に目を見開く。書類を机の上に置くと、そろそろとロイに近づきその寝顔を覗き込んだ。
「たいさ〜」
 ロイの顔の上でひらひらと手を振ってみるがロイはピクリとも動かずすうすうと眠ったままだ。ハボックはソファーの側に膝をつくとロイの顔をじっと見つめた。
「本気で寝てる…」
 どこかにしけこんで寝てないだけまだいいかとも思うが、それにしても執務室で爆睡とは。
「いくら中尉がいないからって、だらけすぎじゃないんスかね」
 今日、ホークアイはイーストシティから半日ほどかかるところにある軍の施設に行っている。ハボックは気持ちよさそうに眠っているロイの顔を暫く見つめていたが、そのうちにむくむくと悪戯心が湧き上がって来て唇の端をゆっくりと持ち上げた。
「こんなとこで寝てるアンタがいけないんスからね」
 ハボックはそう呟くとロイの軍服のボタンをそっと外していく。続いて中に着ているシャツのボタンも全部外してしまうと左右に開いた。滑らかな肌が呼吸に合わせてゆっくりと上下するのを見下ろしていたハボックは、上着についている飾り紐を引き抜くとロイの両手首を合わせて縛り上げる。それからズボンに手をかけるとその前をくつろげた。
「ふふ…どこまでシたら起きるかな…」
 楽しそうに呟くと、ハボックは曝け出したロイの胸に指を這わせる。くりくりと両方の乳首をこねれば、たちまち色を増してぷくりと立ち上がってきた。
「お、なんか美味そう…」
 白い肌にぷくりと膨れ上がった濃いピンクがハボックを誘う。ハボックは導かれるままに舌をそれに近づけた。ぺろりと舐めて、それから味わうように唇全体で含む。含んだ唇で揉むようにしながら舌先でぐりぐりと押さえつけた。
「う…ん…」
 ロイの唇から甘い吐息が零れてハボックは顔を上げるとロイの顔を見る。だがほんの少し顔を傾けただけで眠り続けるロイに、その顔を見つめながら指先で乳首を弄んだ。ゆっくりとこね回し時折キュッと摘み上げる。今ではすっかり堅くなったその感触を楽しみながら暫くそれを弄っていたが、ロイは微かに眉を寄せるだけで目を覚ましはしなかった。
「なんかムカツク…」
 自分の愛撫じゃなにも感じないといわれている気がして、ハボックはムッとするとズボンに手をかける。腰の中ほどまで擦りさげるとロイ自身を取り出した。まだ柔らかいそれを手に取ると横笛を吹くように唇を寄せる。ちゅうと吸い上げて棹にそってゆっくりと舐め上げた。袋を手にするとそれを揉みながらロイ自身に舌を這わせる。先端をちろちろとなめ、手で扱いていると、それはハボックの手の中で生き物のように頭をもたげ嵩を増していった。
「ん…んふ…」
 ロイの唇から吐息が零れ、眉根を寄せて首を振る。口の中に迎え入れ、唇全体でじゅぶじゅぶと吸い上げればロイが零す吐息が熱を帯びた。
「あ…ん…ぅふん…」
 ぴくんと震える体にハボックがロイ自身から唇を離してロイの顔を覗き込む。その時、ロイの唇が動いてなにやら呟いた。
「ん…ジョン…」
「…ジョン?ジャンじゃなくてジョン??」
 ハボックはロイが呟いた言葉にショックを受けて固まってしまう。うっすらと頬を染めて眉根を寄せているロイの顔にハボックはかああっと頭に血が上って、その中心をじゅぶと咥えこんだ。


 ロイは家の扉を開けると庭へと出る。きょろきょろと辺りを見回し、目に入った姿に嬉しそうに目を細めた。
「ジョンっ!」
 ロイがそう呼べばジョンと呼ばれた相手がロイの元へと走ってくる。飛びついてくる相手の体を受け止めて、その重さに耐え切れずにロイは相手諸共芝生の上へと倒れこんだ。
「ジョンっ、重いぞ」
 くすくすと笑うロイは頬をぺろりと舐められてくすぐったそうに首を竦める。ズンと体重をかけてきた相手に胸を触られてロイは慌てて相手を押しやる。
「あっ…も、どこ触ってるんだ、お前はっ」
 湧き上がってくる快感に慌てて逃れようとすればズボンをずるりと下げられた。ぺろりと中心を舐められて、ロイはふるふると首を振った。
「やっ…だめっ、ジョンっ」
 逃げようとする体を押さえ込まれて中心を嬲られる。ロイはビクビクと体を震わせながら高まってくる快感に緩く首を振った。
「ん…ジョンっ…」
 そう言った途端、中心を生暖かいものに包まれる。激しく擦り上げられてロイは悲鳴を上げた。
「やっ…だめっ…だめぇっ…ジョンっ」
 上げた自分の声に、ロイはハッとして目を見開く。見慣れた天井が目に入って、ロイは自分の置かれた状況が理解できずにポカンとすれば思い切り中心を吸い上げられて快感が脳天を突き抜けた。
「あっいやああっっ!!」
 訳も判らず熱を吐き出してロイはぐったりと沈み込む。呼ぶ声に瞳を開けば、空色の瞳が自分を見下ろしていた。
「え、あ…ハボック…?」
「ジョンって誰です?」
 不機嫌な顔でそう聞いてくるハボックの言っていることがよく判らず、ロイは目を瞬かせた。
「え?ジョンは子供の頃飼ってた犬の名前…あれ?ジョンは?さっきまでここに…」
「はあっ?いぬぅ??」
 素っ頓狂な声を上げるハボックをロイは訳も判らずに見上げた。ハボックは至極複雑な顔でロイのことを見ている。
「たいさ、もしかして今までその犬の夢、みてました?」
「夢…夢だったのか、庭でジョンに圧し掛かられて、ジョンが私の…」
 夢の内容を思い出してロイはかあっと頬に血を上らせた。ふと自分の姿を見下ろせばあられもなく乱れたその様に目を見開く。
「お前っ…まっ、まさか寝てる間に…っ」
 ハボックに悪戯されてあんな夢を見てしまったのだと気づいてロイは目を吊り上げた。
「お前のせいで、ジョンとっ」
 飼い犬に悪戯される夢を見てしまうとは、情けなさとショックと怒りでロイはふるふると震えながらハボックを睨みつける。だが、ハボックはハボックでショックを受けた様子でうな垂れていた。
「オレがシテたので犬の夢…なんか、すげぇショック…」
 がっくりとうな垂れるハボックを睨むとロイは怒鳴る。
「ハボックっ、お前ッ」
 だが、その声に弾かれるようにして顔をあげたハボックの目がすっかり座っている事に、ロイはぎくりとして口を噤んだ。
「たいさ、犬なんかよりオレの方がずっとイイって教えてあげます」
「は?何言ってるんだ、お前」
「思いっきり啼かせてあげますからっっ」
「はあっ?ちょっと待てっ、ハボっ!!」
 グッと圧し掛かられてロイは慌てる。押し返そうとした手が飾り紐で1つに束ねられている事に気づいてギョッとする。
「なんだっ、コレはっ?」
「手、邪魔っス」
 ハボックはそう言うと両手首を繋いだ紐を掴んでグイとロイの頭上に持ち上げる。いとも容易く両方の手を退けられてしまった事に一瞬ポカンとして、それからロイは猛烈に暴れだした。
「ちょっ…ふざけるなっ、離せっ」
「ちょっと黙っててください」
 ハボックはそう言って己の唇でロイのそれを塞ぐ。片手でロイの両手を押さえたままもう片方の手をズボンの中へ挿し入れた。
「んんっっ…ん―――っっ!!」
 大きな手で自身を包まれ、きつく扱かれる。瞬く間に追い上げられて、ロイは目に涙を滲ませた。
「んっんっんんんっっ」
 ビクビクと体を震わせるとロイはハボックの手の中に熱を吐き出してしまう。唇を離されてロイは荒い息を零しながらハボックを見上げた。
「気持ちよかったっスか?」
「おっ、お前…っ」
 真っ赤になって睨め付けるロイにハボックは眉を顰める。
「気持ちよくなかったんだ…」
 ハボックはぼそりとそう呟くと体を起こし、ロイのズボンを剥ぎ取ってしまう。ソファーに腰を下ろすと自分の膝の上に自分に背をむけるようにしてロイを座らせた。
「ハボっ」
「リベンジ」
 ハボックはそう呟くとロイの脚を開かせてその中心に手を這わせる。もう片方の手で乳首をこね回せば、ロイが体を丸めるようにしてもがいた。
「やっやだっ」
 ハボックの手はロイ自身を扱き、先端をぐにぐにと揉んだかと思うと小さな穴を押し開くようにしてこね回す。胸を同時に弄られて、双方からこみ上げる快感にロイはハボックの肩に頭を預けるようにして喘いだ。
「あっ…あんっ…んふぅ…」
 縛られた両手を唇に当てるようにして喘ぐロイの耳元でハボックは囁く。
「オレとジョンとどっちがいい…?」
「ばかっ…何言って…っ」
 ジョンにされたと言ったところで夢の話だ。しかもそれだってハボックに悪戯されてのことなのだから、元をただせばどちらもハボックと言うことではないか。だが、快感に支配されたロイにはそれをハボックに説明することなど出来る筈もなく、熱い吐息を零すしかなかった。
「ああんっ…ハボォ」
 快感に支配された体はもっときつい刺激を求め始める。ロイの双丘の奥まった箇所がハボックを欲しがってひくりと蠢いた。
「あっ…んっ…くぅ…」
 ロイは無意識にハボックに尻を擦り付ける。その様にハボックは薄く笑うとロイの耳元に舌を挿し入れた。ぴちゃりと音を立てて舐めながら声を吹き込む。
「オレが欲しいんスか…?」
 そう聞かれてロイは思わず頷いてしまう。その途端、ハボックの指がロイの蕾の中へと潜り込んできた。
「ああっ」
 びくんと震えるロイの体を抱きしめながらハボックはグチグチとロイの蕾を解していく。ある程度柔らかくなってくるとハボックは指を引き抜いて己を取り出した。
「んじゃ、お望みどおり…」
 そう呟いてロイの体を少し持ち上げるとその蕾に己を宛がう。くち、と先端で割り開くと後は一気に貫いた。
「っっ!!!」
 あげそうになった悲鳴をハボックの大きな手が止めてしまう。ロイはびくびくと震えながら熱を吐き出していた。
「あ、もうイっちゃったんスか?」
 ロイが熱を吐き出した事に気づいて、ハボックが笑い混じりにそう囁く。恥ずかしくて頬を染めながら、ロイはハボックを含んだソコをきゅうと締め上げた。
「アンタのここ、喜んでる…」
 ハボックは楽しそうに言うとロイの体を揺すりあげる。達したばかりの敏感なそこをきつく擦られてロイは苦しそうに喘いだ。
「んっ…あっ…ハボっ」
 繋がった部分からぐずぐずに溶けてしまいそうだ。ロイは縛られた両手を自身に添えるとグチグチと扱き出した。
それに気づいたハボックはくすくすと笑いながらロイをきつく突き上げる。両手で乳首を弄ってやればロイが尻を振りたてながら喘いだ。
「ああんっっ…ハボ…ヘンになっちゃうっっ」
「いっスよ、なって」
 そう囁かれて、ロイの唇から嬌声が上がりそうになったその瞬間。
「大佐、フュリーです」
 扉の外から声が聞こえて、ロイの喉の中で声が凍りついた。
「あ、鍵かけてないや」
 背後からぼそりと呟く声にロイの体が固まる。慌てて引き離そうとした体をグイと突き上げられて、ロイは悲鳴をあげそうになった。
「…っっ」
 咄嗟に両手で唇を覆い微かに声が漏れる程度に抑える。ハボックはそんなロイを楽しそうに見つめながら囁いた。
「さっきまで気持ちよさそうにアンアン言ってたじゃないっスか。フュリーに聞かせてやったらどうです?」
 意地の悪い言葉にロイはふるふると首を振る。その時、フュリーの声が再び聞こえてロイの体がびくりと震えた。
「大佐?あの…」
 微かに震えるロイの体を抱きしめていたハボックは口を開くと扉に向かって言った。
「フュリー、悪い。今ちょっと大事な話してるとこなんだ。少し待ってくれるか?」
「ハボック少尉?あ、そうなんですか。判りました。僕の用事はそんなに急がないんで」
 ゆっくり話してください、と言ってフュリーの気配が遠ざかる。途端にがっくりと力の抜けたロイの体をハボックはきつく突き上げた。
「んあっ」
「ゆっくりしていいって」
 ハボックはそう言うとロイを続けざまに突き上げる。そうしてロイの手を取ると自身に添えさせた。
「ほら、さっきみたいに弄ってくださいよ」
 ロイの手ごと扱いてやればロイの唇から熱い息が零れる。
「んっ…やっ…ハボっ…も、やめ…っ」
「何言ってるんスか、アンタのここ、きゅんきゅん言ってんのに」
 ズンと奥を突かれてロイの唇から嬌声が上がった。それと同時に白濁を迸らせるロイをハボックは楽しげに嬲り続ける。
「たいさ、可愛いっスよ…」
 耳元にそう囁かれて、ロイはもう何も考えられなくなっていった。


 身なりを整えられて、ロイはぐったりとソファーに座り込んでいた。疲れた体を休めようと横になったはずなのに余計に疲れているのはどういうことだと回らない頭で考えていると、目の前に冷たい水の入ったグラスが差し出される。
「どうぞ」
 そう言うハボックを睨みつけてグラスを奪うようにしてとるとロイは乾いた喉に水を流しこんだ。そんなロイを見下ろしていたハボックは腰をかがめるとロイの耳元に囁いた。
「で、ジョンよりオレの方が良かったデショ?」
「…バカっ」
 ロイは叫ぶと同時に手にしたグラスの水をハボックにかけてしまう。
「うわっ…ひでぇっスよ、たいさぁ」
「うるさいっ、バカなこと言うからだっ!」
「それって聞くまでもなくオレの方が良かったってことっスよね?」
 髪の毛からぽたぽたと水を垂らしながらへらりと笑うハボックをロイは思い切り睨みつけた。
「またここでシましょうね」
「誰がするかっ!!」
 ロイの視線をものともせず楽しそうにそう言うハボックに、ロイは真っ赤になって怒鳴りながらもほんのちょっぴり期待してしまったのだった。


2007/08/09


ロイハボver.を書いた時点で書くだろうな、と思っていたハボロイver.。「書く予定は?」といわれて嬉々として書きましたっ、へへへv
いいの、もう。こういうサイトだと思ってお付き合いくださいませませvv