| 下着2 |
(う……) ハボックは漏れそうになった声を必死の思いで飲み込む。吸い込んだまま止めた息をそろそろと吐き出してキュッと唇を噛んだ。 先日、ロイが「プレゼントだ」と言ってハボックに下着を買ってきた。手にとってその下着を見たハボックはあまりに卑猥な作りのそれを「絶対にはかない」とつき返した。だが。 『せっかくお前の為に一生懸命選んできたのに……。せめて一度でいいから穿いてくれ、そうしたら後はお前の好きにしていいから』 そんな風に言うロイにほだされて一度だけならと穿くことをOKしてしまった。正直どれもつけるには憚られるような下着の中からハボックが選んだのはリングに紐がついているものだった。これを下着と言って売っている業者の良識を疑いつつも一日限りだからと自分に言い聞かせ身につけてきていたハボックは、だが出勤してまださほど時間が立たないうちから後悔していた。 (やっぱやめればよかった……) 下着と名が付いているとはいえ、自身を包む布地を持たないそれのせいで、ズボンの硬い布地がひっきりなしにハボックを刺激する上、リングをに取り付けられた紐が歩く度に自身を右に左にクイクイと引っ張る。その上、しゃがんだり屈んだりしようものならリングから後ろへと回された紐が尻の間に食い込むのだ。そのたび袋を引っ張られ柔らかい蕾を刺激されてハボックは声を抑えるのが必死だった。 (演習ないし、一日くらいなら何とかなると思ったけど…) ハボックはそう考えながら壁の時計を見上げる。針はまだ昼にすら程遠く、ハボックは一日の長さに気が遠くなりそうになった。 (コーヒーでも飲んで気紛らわそう……) ハボックはそう考えてそろそろと立ち上がる。一歩踏み出した途端、クンと自身を引かれてヒュッと息を飲んだ。 「少尉?どうかされましたか?」 立ち上がったきり凍りついたように動かないハボックを訝しんでフュリーがそう言う。ハボックは引きつった笑いを浮かべながら「なんでもない」と答えると、そろそろとすり足の要領で司令室を出て行った。 廊下に出るだけですっかりと消耗してしまったハボックは、だがそのままそこに立っているわけにも行かずゆっくりと歩き出す。右脚を踏み出せば左に、左脚を踏み出せば左に、紐がクイクイとリングを引いてそのたびに硬い布地に自身がすられて、ハボックは浅く熱い吐息を零しながら廊下を歩いていった。漸く給湯室まで辿り着くとハボックは壁に寄りかかって息を整える。正直もうコーヒーどころではなかったが、からからに乾いた喉を潤そうと蛇口を捻ったその拍子にクッと尻に紐が食い込んで、ハボックはバシャバシャと水を跳ね上げてしまった。 「んっ…ん」 上げかけた悲鳴を必死に飲み込んでいると、後ろから「おい」と声がかかる。肩越しに振り向けばポットを持った男が不思議そうにハボックを見ていた。 「ちょっと湯を入れたいんだけど」 「あ、ごめっ……」 言われて慌てて横によければ紐が更に食い込んでくる。唇を噛み締めて俯けば男がポットに湯を入れながらチラチラとみてくるのが感じられた。 「どうも」 と、男がハボックを舐めるように見て出て行ってしまってからも、ハボックは身動く事が出来なかった。息を弾ませながら自分の体を見下ろせば、軍服のあちこちに跳ね上げた水が染みを作っている。その染みはハボックの股間にも及んでいて、ハボックは明らかに他の染みとは種類の違うそれにカアアッと顔を紅くした。 「も、ダメ……ッ」 自分を誤魔化そうにももうそれ以上は無理と思われた。ハボックは快感と悔しさで涙の滲む目を乱暴に手の甲でこすると給湯室を出る。すれ違う男達が投げかけてくる視線の意味など考える余裕もなく、ハボックは必死の思いで司令室に戻るとロイの部屋の扉を叩いた。 「どうした?」 執務室に入って扉に背を預ければ机に座って書類を書き込んでいたロイが顔も上げずにそう聞く。ハボックはハアハアと荒い息を零していたがやっとの思いでロイを呼んだ。 「たいさ…ッ、これ、も、ヤダ…ッ」 ヒクッとしゃくりあげる声に漸く顔を上げたロイは顔を真っ赤にして涙を浮かべているハボックに目を丸くする。ペンを置いて椅子に背を預けて腕を組むとハボックに言った。 「どうした、何が嫌なんだ?」 意地悪い笑みを浮かべてそう尋ねるロイをハボックは睨みつけたが唇を震わせて言う。 「しっ、下着っ!も、脱ぎたい…っス!」 そう言うハボックのズボンに目をやれば股間に染みが浮かんできているそれにロイは目を細めた。 「なんだ、濡れてきてるじゃないか、どうしたんだ?」 「…ど、どうしたって、判ってるじゃないっスか!アンタがこんなもん穿けっていうから…っ」 「他にもあったのにそれを選んだのはお前だろう?」 ロイはそう言って立ち上がるとハボックに近づく。染みの浮かぶ股間をギュッと握り締めればハボックが息を飲んだ。 「ふふ、どうしてこんなに感じてるんだ?ハボック。下着を着けているだけなのに」 「や、ん…ッ」 ロイは2度3度握ると手を離しハボックをそのままにソファーへと腰掛ける。脚を組んで座るとハボックを見た。 「はき心地はどうだ?ハボック。そんなにしてるくらいだから余程具合がいいんだろうな」 そんな事を言うロイをハボックは悔しそうに睨みつける。後で絶対殴ってやると思いつつ、零れそうになる喘ぎを押さえ込んで言った。 「し、下着、外していいっスか?」 「今日一日つけている約束だったろう?」 「で、でもっ」 「でも、なんだ?」 そう聞き返されてハボックは咄嗟に答えられずに唇を噛み締める。だが、もうこれ以上つけているのは耐えられなくて震える声でロイに言った。 「だって、これっ、グイグイ締め付けるし、紐で引っ張られるしっ、も、もう……ッ」 「ああ、それで感じてしまっているのか。やっぱりお前は拘束が好きだな」 「ちがっ…」 クスクスと笑うロイにハボックは真っ赤な顔で否定する。ロイが手招くのに答えてハボックは仕方なしにそろそろと近づいていった。 「まったくそんなイヤらしい顔をして……他の連中はどう思ったんだろうな」 「イヤらしい顔なんてしてな……っ」 そう否定しかけて先ほど給湯室で会った男に舐めるような視線で見られたことを思い出す。司令室に戻る間もすれ違う男達が投げかけてきた視線の意味に気付いてハボックは顔を真っ赤にした。 「フン……イヤらしいヤツめ。職場で発情するなんて…」 ロイはそう言うとハボックに自分の前に膝立ちになるように命じる。下着を取って貰えるのだろうかと恐る恐る言われたように膝立ちになるハボックのズボンに手を伸ばすと、ロイはそれを緩めた。そうして背後から手を突っ込むと、前から尻へと回った下着の紐を思い切り引っ張った。 「ヒッ……アアッ!」 リングに自身を引っ張られ、袋を押さえつけられた上に尻の柔肉に紐を食い込むように引かれてハボックは悲鳴を上げる。何度も何度も引っ張られてハボックはこみ上げて来る快感にふるふると首を振った。 「どうした?染みが広がってるぞ?気持ちいいのか?ハボック」 そう言われてもハボックは必死に首を振る。強情にも頷かないハボックにロイは目を眇めると手にした紐を指に巻きつけギュウッと引き上げた。 「ヒイイィィッッ」 尻が持ち上がりそうになるほど引っ張られてハボックはロイの脚に縋りつく。もう自身は零れる蜜にぐっしょりと濡れて、ズボンの染みは誤魔化しようのない程大きくなっていた。 「どうした、ん?そんなに好きか?こうやって締め付けられるのが」 そう言ってハボックの顔を覗き込みながらロイはクンクンと紐を引く。引っ張られる度に締め付けてくるリングと蕾をこする紐の刺激にハボックはもう耐え切れずにポロポロと涙を零しながら言った。 「すき…ッ、こ…そく…好き…スから…ッ! も、このまま…、た…さのっ、奥に……下さ…っ」 泣きながらそう強請るハボックにロイはにんまりと笑う。 「そんなに欲しいのか?私が」 「ほし…っ、欲しいっス…!」 「下着はそのままでいいのか?」 「いい…っ、このまま、がいいっ…このまま…たいさの、挿れて…っっ」 そう叫ぶように言うハボックのズボンをロイは剥ぎ取ってしまう。そうしてソファーに座る自分の上に跨がせると一気に突き入れた。 「ヒャウウウッ」 背を仰け反らせて喘ぐハボックをロイは容赦なく突き上げる。リングに縛められたまま蜜を垂れ流すハボックの先端をこね回しながら言った。 「これからもつけるだろう?この下着…。大好きだものなぁ、ハボック」 そう耳元に囁けばハボックが蕩けきった表情で頷く。 「ん……す、き…っス…」 「いい子だ」 ロイはそう言って笑うとハボックをきつく攻め立てたのだった。 2008/10/06 |