立冬 その後
「ただいま…。」
ガチャガチャと鍵を開けて入った家の中は出かけた時と同様ひんやりと静まり返っていた。ハボックは暖房の
スイッチを入れると浴室へと向かう。着ていた服を脱いで洗濯機に放り込むと手早く汗を流した。濡れた髪を
ざっと拭いて滴が垂れぬよう頭にタオルを巻くと、キッチンに行き朝食の準備を始める。コーヒーをセットし、
サラダと卵料理とフルーツと。流れるような手つきで支度をほぼ整えると朝寝坊の恋人を起こす為、2階へと
上がっていった。
「大佐?」
頭に巻いたタオルを外しながら寝室の扉を開ける。薄暗い室内ではこんもりと盛り上がったブランケットの中
から気持ちのよさそうな寝息が聞こえていた。
「たいさ…」
呆れたようなため息を1つつくと、ハボックはベッドに歩み寄る。ブランケットの中の頭と思しき部分をポンポン
と叩きながら言った。
「たいさー、起きてください。もう朝ですよ。」
そう言って暫く待つがブランケットの中からは寝息が返ってくるばかりだ。ハボックはもう一度ブランケットを
叩くともう少し大きい声で言った。
「たいさ、朝ですってば、起きてー。」
そうして今度はブランケットを少し捲る。表れた白い頬にハボックはそっと唇を寄せるとキスを落とした。
「た、い、さ、起きて。」
そう耳元で囁けばロイがむずかるように首を竦める。覗き込むハボックの髪がロイの顔に触れてロイが
ゆっくりと目を開けた。
「おはようございます、たいさ。」
「…髪の毛、冷たい。」
「ああ、まだちゃんと乾かしてなかったから。」
ハボックはそう言うとすまなそうに身を引く。ハボックが離れた途端、ブランケットの中に潜りなおすロイに
ハボックは慌ててそれをとどめた。
「ちょっと、朝ですってば。いい加減起きてください。」
「…寒いからヤダ。」
「下はあったかいっスよ、コーヒーも入ってるし。」
「この中に比べたらどこも寒い。」
ロイはそう言うともぞもぞと潜ってしまう。ハボックは眉を顰めると強引にブランケットを剥がした。
「もうっ、さっさと起きるっ!」
「さむっ!!」
いきなり温かいそれを引き剥がされてロイは身を縮めて叫ぶ。ハボックを睨みつけるとブランケットに手を伸ば
した。
「寒いだろうっ、返せっ、バカハボっ!」
「なっ…」
「私はお前と違ってデリケートなんだっ、冬の寒さはこたえるんだっ!」
そう言ってハボックの手からブランケットを奪い返すと、体に巻きつけてベッドの上に丸まるロイを見下ろす
ハボックの額には青筋が浮んでいた。ハボックは手にしたタオルを両手でパンッと伸ばすとボソリと言った。
「ふぅん。じゃあ、寒くないよう体の芯からあっためてあげましょうか?」
そういい終わると同時にブランケットを毟り取る。ロイが「あっ」と叫んで伸ばしてきた手を掴むと俯せにベッドに
押さえこみ、その腕を後ろ手にタオルで縛った。
「なっ…何するんだっ!」
肩越しに睨んでくるロイを見下ろしてハボックは言う。
「寒いって言うからあっためてあげるって言ってるんスよ。」
「いらんっ、ブランケット返せっ!!」
「煩い口だなぁ。」
ハボックは苛々と言うとポケットからハンカチを出してロイの口に捻じ込んだ。そうして俯せの体を背後から抱き
こむようにして抱えるとロイのパジャマのボタンを外していく。
「んっ、ん―――っ!!」
抗議の声を上げるロイに構わずボタンを全部外すと肩をはだける。縛った腕のところで纏めておくと前に回した
手で二つの乳首を摘みあげた。
「んっ」
ビクンと仰け反る体を自分に引き寄せるようにして、ハボックはロイの乳首を摘んだりこねたりする。その間にも
ロイの首筋に舌を這わせ、時折きつく吸い上げたりしていた。
「ぅんっ…んんっ…ぅふ…」
逃れようと緩く首を振るロイの耳元をぺろりと舐め上げその耳の中に舌を差し入れる。ねっとりと舐めればロイの
体が小刻みに震えた。
「少しはあったかくなってきたっスか?」
そう耳元で囁けばロイがビクビクと震えて首を振る。
「あれ、震えてるっスね。まだ寒いんだ。」
ハボックはわざとそう言うとロイの乳首をさらに嬲った。
「んっ…ふぅ…ぅんんっ」
涙を滲ませ甘く鼻を鳴らしながら体を震わせるロイにハボックは薄っすらと笑うとパジャマのズボンに手をかける。
下着ごと剥ぎ取ってしまうとロイが不自由な身を捩って逃げようとした。
「まだあったまってないでしょ。」
ハボックはそう言ってロイの脚を掴んで引き戻すと腰を掴んで持ち上げる。白い双丘を指で押し開くようにして舌を
差し入れた。
「んっ、んんんっっっ!!」
ロイの奥まった蕾に差し入れた舌をハボックはぬちゃぬちゃと動かす。敏感なそこを這い回る軟体動物のような
ソレにロイは涙を零してシーツに顔を押し付けた。
「んぅっ…んーっっ、んーーーっっ!」
涙に濡れる目で必死にイヤだと訴えてもハボックは聞いてくれない。びっちょりと唾液で濡れたソコに指を押し込む
とグリグリとかき回しながら言った。
「夕べもやったからまだ結構柔らかいっスね。これならすぐ挿れても大丈夫かな。」
ハボックはそう言って指を引き抜くとロイの蕾に取り出した己を押し当てる。僅かに震えるその体を背後から抱き
しめてハボックは笑った。
「こんなに震えて…すぐあっためてあげますよ。」
そう言ってグイとロイの中に押し入っていく。逃げをうつ体を引き戻して一気に奥まで突き入れた。
「んっンンン―――――ッッ!!」
ずぶずぶと埋め込まれたソレが今度は一息に入口まで引き戻されたかと思うと、またガツンと突き上げられる。激しい
抽送に柔らかい肉を擦られて、そこから湧き上がる快感が瞬く間にロイの体を熱していった。
「ぅんっ…んっ…んんっっ」
ハボックはロイの口から唾液まみれのハンカチを抜き去ると後ろから顎を掴む。
「どうっスか?あったかくなってきたっスか?」
「んっ…あっ…ハボっ…ああんっ」
「まだ足りないみたいっスね…。」
ハボックはそう呟くとロイの体を引き起こした。ベッドに座り込んだ己の上にロイを跨がせれば自重で深々と貫かれ
ロイの唇から悲鳴が上がる。
「アアアッッ!!」
ハボックは乱暴に突き上げながらロイの前に手を回すと乱暴に扱き出した。
「ヒッ…ヤッ…やめ…っ」
「あったかくなりたいんでしょ?」
「アアッ!」
かき回され突き上げられてロイは快感にあられもない声を上げる。ガツンと突き上げるのと同時に先端をきつく擦ら
れてロイは堪らず熱を吐き出した。
「アア―――ッッ!!」
びゅくびゅくと熱を迸らせるロイの耳元でハボックが笑う。
「昨日もやったのに、たくさん出たっスね…そっか、夕べ足りなかったから今朝は寒かったんだ。」
「ちが…」
「じゃあたっぷり熱いの、注いであげますよ…。」
ククッと笑ってハボックはさらにきつく突き上げる。
「ヒッ…アッ…こわれる…っや、めてっ」
「もっと、でしょ。素直になんないといつまでも終わりませんよ?」
「ヒアアッ!!」
そう言って乱暴に奥を突くハボックにロイは悲鳴を上げる。ボロボロと涙を零しながら喘ぐロイの耳元にハボックが
囁いた。
「たいさ…言って。」
ロイの耳にハボックの低い声とぐちゅぐちゅというイヤラシイ水音だけが響き渡る。
「たいさ…」
ハボックの声が魔法のようにロイの口から言葉を引き出した。
「ちょうだい…ハボの…中から、熱くして…っ」
「いいっスよ…」
くすりと笑ってハボックは深く穿つと熱を叩きつける。体の奥深くを焼かれながらロイは白濁を迸らせていった。
「はい、完了。」
シャワーを浴びた後の滴をふき取り、ロイに服を着せてしまうとハボックは自分にもたれかかるロイの背を叩く。
恨めしそうに睨んでくるロイを平然と見返すと言った。
「アンタが中から熱くしてって言ったんでしょ。」
「お前が無理矢理やったんだろうっ」
真っ赤になってそういえばハボックがしれっとして答える。
「今度から寒いを理由に起きないなら毎朝でもこうやってあっためてあげますから。」
そう言って見下ろしてくる空色の瞳に本気を感じ取って、明日からはちゃんと起きようと誓うロイだった。
2007/11/9
我が儘も程ほどにしないと後がコワイっていう話(苦笑)しかし、これ、絶対遅刻だろうと思う(笑)