R×H in はろうぃーん


「たいさっ、見て見て、カッコいいでしょっ?」
 ハボックの声にロイが振り向くと、そこにはタキシードに黒いマントをつけたハボックが両手を広げるようにして立っていた。
「ドラキュラか?」
「そうっスよ。結構似合うでしょ?」
 ハボックが自分で言うだけあって、体格の良いハボックに黒のタキシードは大層似合っていた。
「ドラキュラなら女性にモテルこと間違いなしっ!なんてったってドラキュラは美女の生き血を吸うんですもんねー。ドラキュラに言い寄られたら美人って言われてるようなもんでしょ?」
 楽しそうに今夜は女の子にモテモテだ!などとはしゃいでいるハボックをロイは面白くなさそうに目を細めて見つめた。
「別に美女の生き血でなくてもいくらでも私のを飲ませてやるぞ」
 ほら、と言って首筋を曝け出すようにして擦り寄ってくるロイを、ハボックは嫌そうに押しのけた。
「それより、大佐はなんの扮装なんです?」
 ハボックはそう言うとロイの姿を見つめる。ロイは衣装の上からコートを羽織っていたので、なんの扮装をしているのか判らなかったのだ。ロイは目を伏せると自慢げに「ふふふ」と笑う。
(聞かないほうがよかったかも)
 と遅まきながらに思ったハボックを嬉しそうに見上げてロイは笑った。
「お前がドラキュラの衣装を着けてきたときには運命を感じたよ」
 そう言うとロイはコートをバッと放り投げる。
「今日の私は神父だよ、ハボック!」
 黒のハイカラーのロング丈の上着にでっかいロザリオを手にしたロイを見てハボックは思い切り眉を顰めた。
「うっわぁー、エセ神父っっ!!」
 そんなことをいうハボックを睨みつけてロイは言った。
「失礼なヤツだな。まあいい。私の力でお前を運命の暗い淵から救ってやろう。さあ、いざハボック。愛の営みをっ」
「近寄んなっ、エセ神父っ…!ぎゃあっっ!」
 ロイはハボックをソファーに押し倒すと瞬く間に衣装を剥ぎ取っていく。
 ドラキュラハボックが神父ロイに救われたかどうか……定かではない。


2006/10/31