剃刀2


 伸びてくるロイの手をハボックは息を詰めてみつめる。洗面台に腰掛けた長い脚に手がかかれば、ハボックの体がビクンと震えた。
「どうした、緊張しているのか?」
 そう聞かれてもハボックは答えることが出来ない。カラカラに乾いた喉に何度も唾を飲み込むハボックにロイはクスリと笑った。
「興奮はしているようだが」
「あっ」
 ロイは言ってハボックの楔を指でピンと弾く。そこは既に高々とそそり立ち、弾かれた拍子にタラリと蜜を零した。
「剃るには丁度いい」
 楽しそうに言われてハボックの顔が真っ赤になる。ロイはシェービングフォームを取り、手のひらにシュッと出した泡をハボックの股間に塗りたくった。
「う……ッ、ふ……」
 ヒヤリとしたフォームの感触にハボックは身を竦ませる。片手で口を押さえて声を飲むハボックにロイは笑みを浮かべて言った。
「剃るぞ」
「ッ!!」
 言うと同時に剃刀の刃が肌に触れる。ゆっくりと撫でるように滑る刃の動きに合わせるように、ハボックの脚がビクビクと震えた。
「動くなよ、ハボック」
「〜〜ッ!!」
 そう言われても体の方が勝手に震えてしまう。なにも考えまいと思えば思うほど、意識は刃の動きを追ってどうにもならなかった。ショリ、と濃い色合いの金の毛が剃り落とされるたびゾクゾクと背筋を震えが這い上がり、手のひらで押さえた唇から熱い息が零れた。
(も……ヤダ……ッ)
 恥ずかしくて堪らなくてハボックは何度も拒絶の言葉を口にしようとする。だが、唇から零れるのは熱い吐息ばかりで、羞恥の涙がハボックの瞳に滲んだ。
「腰を突き出して、脚を上げて」
「ッ?!」
 突然そんな事を言われて、ハボックがハッとしてロイを見る。そうすればロイがにんまりと笑って言った。
「剃りにくいんでな。大事なところを傷つけてしまったら困るだろう?」
 そう言うロイの言葉に視線を落とせば楔の上の辺りまでが綺麗に剃り落とされている。身動き出来ずにいるハボックの脚を、ロイはグイと引っ張った。
「ほら、さっさと言うとおりにしろ」
「ひゃっ?!」
 急に引っ張られてハボックは洗面台から落ちかける。咄嗟に空いている方の手で洗面台の縁を掴んだハボックの片脚をロイは上に押し上げた。
「手で押さえててくれ」
「ッ?!」
「早く」
 そう言われても片手はずり落ちそうになる体を支える為洗面台に掴まっている。とすれば必然的に口を覆っている手で押さえるしかなく、ハボックは急かすロイの言葉につられて慌てて口を覆っていた方の手で脚を支えた。
「いい子だ、よく見える」
 思わず言われるままの姿勢をとってしまったものの、ロイの言葉に己の姿をよく見ればとんでもない格好をしている。慌てて脚を下ろそうとしたハボックは、伸びてきたロイの手に脚を押さえられて視線を上げた。
「じっとしていろ、いいな、ハボック」
「たいさ……も、い───、ッ!!」
 イヤだと言い終わらぬうちに剃刀の刃が肌に触れてハボックは息を飲む。ロイの長い指で楔の先を摘まれてハボックの唇から悲鳴とも嬌声ともいえぬ声が零れた。
「動くな、本当に傷つけてしまうぞ」
「ヒ……」
 ロイの言葉にハボックは必死になって体の震えを止めようとする。洗面台を掴む指が白くなるほど力を込め、手で抱えた脚を胸につくほど力一杯引き寄せて、それでも小刻みに震えながらギュッと瞑った目に涙を滲ませるハボックを見て、ロイはゾクゾクとしながら剃刀を滑らせた。
 洗面所にショリショリと陰毛を剃り落とす音とハボックの荒い息遣いが流れる。刃とロイの指が肌に触れる度ハボックの楔からたらたらと蜜が零れ落ち、金色の毛とロイの指を濡らした。
「そんなに涎を垂らしたら剃りにくいんだがな」
「ッッ」
 楔から零れた蜜がシェービングフォームの泡を流してしまうのを見てロイが楽しそうに言う。羞恥に顔を真っ赤に染めているハボックの顔を覗き込むようにしてロイは言った。
「イイのか?ハボック」
「違……ッ」
「そうか?こうやって剃る度、垂れてくるぞ?」
 ロイは言って楔の付け根の辺りを剃刀を小さく動かして剃っていく。そこから沸き上がるゾクゾクとした快感に、零れる蜜の量が増した。
「だから涎を垂らすなというのに」
「アッ……くぅ、ンアアッ!!」
 ククッと笑いながらロイは摘んだ楔を上に引く。その途端、抱き締めた脚に顔を埋めるようにしてハボックが短い悲鳴を上げた。びゅくり、と先端から白濁が噴き出す。それに構わずロイが剃刀を動かし続ければ、更にビュビュッと白濁が迸った。
「おい、ハボック」
 ハアハアと息を弾ませるハボックをロイが楽しそうな声で呼ぶ。膝に押しつけていた顔を僅かに上げたハボックは、己が吐き出した白濁がロイの顔を汚しているのを見て顔を真っ赤に染めた。
「ごめ……ッ、あ……も、ヤダぁ……ッ!!」
 羞恥と快感とでぐちゃぐちゃになって、ハボックはボロボロと泣き出してしまう。ヒッヒッと短くしゃくりあげながらもロイに言われたまま下肢を晒すハボックに、ロイは目を細めて言った。
「もう少しだけ我慢しろ、すぐ終わる」
「あ……ッ!」
 そう言うなりロイの指が下肢に触れる。ロイの長い指が剃刀を操って陰毛を剃り落としていくのを涙に曇った目で見下ろせば、ハボックの背筋を快感が這い上がった。その途端、熱を吐き出した筈の楔がクンと勢いを増してしまい、ハボックは洗面台を掴む手に力を込める。無理矢理目を逸らしてハッハッと短い息を吐いて必死に快感をやり過ごそうとするハボックの下肢を綺麗に剃ってしまうと、ロイは漸く顔を上げた。
「出来たぞ」
 熱い湯で絞ったタオルで肌に残ったシェービングフォームを拭き取ってロイが言う。その声に視線を下肢に向けたハボックは、あるべき陰毛が綺麗に剃り落とされて子供のようにツルンと白い肌を晒しているのを見て目を見開いた。
「…ッ、や、だ……ッ!!」
 子供のようでありながらその中心は腹につくほどそそり立っており、そのギャップが淫猥さを生み出している。慌てて隠そうと洗面台から降りようとするハボックをロイが押し留めた。
「せっかく剃ったんだ。ちゃんと剃れているか、確かめてくれてもいいだろう?」
「えっ?!」
「ほら、触ってみろ」
 ロイはそう言ってハボックの手を取る。その手を無理矢理股間に触れさせてロイは言った。
「綺麗に剃れたろう?」
「あ……」
 ロイは言いながらハボックの指を股間に触れさせる。本来なら陰毛に包まれているはずの場所がツルリとしているのを指の感触でも実感して、ハボックがゴクリと唾を飲んだ。
「これなら涎を垂らしても困らないな」
「大佐ッ」
 揶揄する言葉にハボックが紅い顔でロイを睨む。ロイはハボックの手を掴んでいた手を離し、そのまま下へと滑らせた。
「ふふ、毛がないとお前に直に触れられていいな」
「や……っ、やだッ」
 ロイは言いながら楔の付け根を指で辿り袋に指を絡める。滑らせた指をそのまま双丘の奥へと進めると、奥まった蕾の指の腹でくにくにと撫でた。
「全部丸見えだ、嫌らしい眺めだ」
「さ……触んなっ」
 たらたらとそそり立った楔から蜜を零しながらハボックはふるふると首を振る。だが、ロイはハボックの言葉を無視して撫でていた蕾に指をねじ込んだ。
「ンアッ!!」
 いつもなら楔から垂れた蜜が濡らすはずの叢がないことで、奥へと垂れたそれがハボックの蕾を濡らす。舐めたりせずとも適度に湿り気を帯びる蕾をくちゅくちゅとかき回しながらロイが言った。
「途中遮るものがないのは便利だな、ハボック」
「言うなッッ!!」
 そんな風に言われれば恥ずかしくて仕方ない。息を弾ませながらギュッと目を閉じているハボックの顔をじっと見つめていたロイは、掻き混ぜていた指を乱暴に引き抜いた。
「せっかく綺麗に剃ってやったんだ、もっとよく見せてやろうな」
「え……?うわっ?!」
 指が抜かれてホッとしたのも束の間、突然腕を引かれてハボックは洗面台から飛び降りる。ロイはハボックの体を背後から抱え込むとグイと長い脚の片方を抱え上げた。
「アッ?!」
「そこに掴まっていろ、倒れるぞ」
 ロイに背後から抱えられているとはいえ片脚立ちの不安定な格好に、ハボックは慌てて洗面台の端を手で掴む。そうすれば洗面台の大きな鏡に片脚を持ち上げられ、綺麗に剃り落とされた下肢を晒すハボックの姿が浮かび上がった。
「ッッ!!」
「じっとしていろ」
 慌てて身を捩ろうとするハボックを背後から抱え込んだロイが、ハボックの耳元に囁く。その声が耳の中に吹き込まれたのと同時に後ろに熱い塊を感じて、ハボックは目を見開いた。
 目の前の鏡の中にあられもなく下肢を晒したハボックの姿が映っている。綺麗に剃り落とされて子供のようなみてくれの中で中心だけが堅くそそり立ちたらたらと蜜を零していた。その蜜が零れ落ちる先でロイの怒張がハボックの後孔を割り開いて中へと押し入ってくる。鏡の中で繰り広げられるイヤラシい光景からハボックは目を逸らせない。ズブズブと潜り込んでくる凶器に、ハボックはロイの肩に金色の髪をこすりつけて喘いだ。
「ヒ……ヒィィッッ!!」
「全部入ったぞ、ハボック……よく見えていいな」
 なにもかもが丸見えで、それを見るハボックの瞳に羞恥の涙が滲む。ロイはハボックの腰をしっかりと抱え込むと乱暴に抜き差しを始めた。
「アアッ!!ひゃああんッッ!!」
 ガツガツと突き込まれてハボックが高い悲鳴を上げる。ほんの数回突き入れただけで、ハボックはあっけなく果てて鏡に白濁をぶちまけた。
「ア、アア───ッッ!!」
 高い悲鳴と共にハボックの体がビクビクと震え、迸った白濁が鏡を汚してトロリと垂れる。ハッハッと息を弾ませるハボックを抱え込んで、ロイは楽しそうに言った。
「随分早かったな。そんなに興奮してたのか?」
「……ッ、馬鹿ァ……ッッ!!」
 笑いを含んだ声にハボックが泣き声で答える。それでもすっかりと興奮しきった体は、鏡に映る淫猥な光景に反応して再び熱を帯び始めていた。
「もっとよく見せてやろうな」
 ロイは楽しそうに言って洗面台に腰をひっかける。貫いたままのハボックの片脚を鏡につけるように洗面台の上へと引き上げれば、嫌でも綺麗に剃り上げた下肢が鏡に大きく映し出された。
「や、あ……ッッ!!」
「また締まったぞ」
「言うなッ!!」
 恥ずかしくて堪らないのに体は興奮して感じてしまう。自分の体なのにどうにもならない事にポロポロと涙を零して唇を噛み締めるハボックの耳元にロイは囁いた。
「大丈夫、すぐなにも考えられないほど善くしてやるから」
「アアッ!!」
 ロイは言うなりハボックをきつく突き上げる。惜しげもなく晒した白く滑らかな肉の最奥にロイを迎え入れる様を鏡に映しだして、ハボックは異様な興奮の渦に巻き込まれて高い嬌声を上げ続けた。


2011/03/28


以前日記で書いた「剃刀」のその後を「読みたい」とお言葉頂いたので書いてみました。もー、思った通りガッツリエロですが(笑)自分で書いてて「どんな体勢だよ」と思いつつ……後ろ櫓の受けが体を起こした感じか?まあ要はハズカシイ格好ってことで(苦笑)にんまり楽しんで頂ければ嬉しいです。