艶 その後
 
 
「たいさ…」
そう呟いて腕の中に閉じ込めれば大佐が驚いたようにオレを見上げる。濡れた黒い瞳にうっすらと笑ってみせれば大佐
はポカンとしてオレを見つめた。オレの変化がすぐには理解できなくて、大佐は逃げ出そうとしない。そんなところ猫っぽ
いっスね。頭がいいんだか悪いんだか。少なくともオレにとっちゃ助かるっスけど。
額にかかる髪をオレはそっと指先でかき上げてやる。このたちの悪い猫を驚かさないようにそっと。そうしてかき上げた
指をそのまま白い頬に滑らせれば大佐がビクリと震えた。その体がいつものようにスルリと逃げ出す前に、オレは滑ら
せた指で頭をグイと引き寄せる。
「っっ!!」
その流れのまま薄い唇を塞げば、黒い瞳が大きく見開かれた。目を開いたままオレは大佐の唇を貪る。近すぎて焦点の
合わないそれは驚きに瞬きも忘れてオレの瞳を見つめ返していた。その瞳に向けてニンマリと目を細めれば弾かれた
ように逃げようとする。だがオレはそれを赦さず逃げる唇を追い掛けながら大佐の体をソファーへと押さえ付けた。
「ンッ、ンン――ッッ!」
大佐の手が引き剥がそうとしてオレの髪を引っ張る。それに構わず更に深く唇を合わせきつく舌を絡めれば大佐の手が
震えた。散々に貪って漸く唇を離せば大佐が絶え絶えの息を漏らす。その不慣れな様にオレが昏い笑みを浮かべれば
黒い瞳が怯えたようにオレを見た。
「ハボ…?」
なんでいきなりこんなことになったのか判らないと言うようにオレを見上げる瞳。アンタがずっとからかって嬲ってきたの
はおとなしい犬なんかじゃなかったってことっスよ。オレには牙も爪もある。それにアンタが気付かなかっただけ。その
ことをこれからたっぷり教えてあげますよ。
オレは大きく開いたシャツの襟に手を掛けると思い切り下へと引く。柔な布は乱暴な所業に耐え切れず高い悲鳴をあげ
て裂けた。裂けた布を細い腕ごと後ろに回して縛り上げれば大佐が逃れようとして身じろぐ。それを赦さず肩を押さえて
白い項へと舌を這わせた。
「アッ」
ビクッと震える体に構わずきつく吸い上げれば淡雪の肌に薄紅の花びらが散る。それがあまりにも綺麗で嬉しくなった
オレは次から次へと花びらを散らしていった。花びらが散るたび大佐の体がビクビクと震える。オレの舌が紅く色づく胸
の頂きに辿り着いた時、大佐の体が一際大きく震えた。
「アッ!」
チロチロと舐めては舌先で押し潰す。もう片方を指先で捏ね回しながら唇で甘く噛めば大佐の唇から悲鳴めいた喘ぎが
零れた。
「ヤッ…イヤッ、ハボっ」
必死に頭を振って逃れようとしても押さえ付けられた体はほとんど身動くことも出来ない。
「ヤダッ…ばかぁっ」
散々煽っといて「ばか」はないだろう。ちょっとムッとして含んだ乳首に歯を立てたら大佐が悲鳴を上げた。ギリと力を
込めれば零れる悲鳴がしゃくり上げる泣き声に変わる。少し気持ちが晴れて胸から顔を上げて涙に濡れた大佐の顔を
覗き込んだ。
「あ…」
怯えたように見上げてくる黒い瞳が嗜虐心を煽る。声もない大佐にニンマリと笑えば信じられないと言うように目を瞠った。
「アンタが誘ったんスよ…?」
そう囁けば違うと言うように首を振った。違うなんて言わせないっスよ?オレには手を出せないとアンタが勝手に決め
付けてただけ。オレは大佐のズボンに手を掛けると下着ごと引きずり下ろす。
「イヤッ!!やめて、ハボっ!!」
大佐がそんなこと言うから思わずおかしくてくすくすと笑った。
“いやだ”?
“やめて”?
冗談だろう?オレはアンタの勝手気儘な所業を随分と我慢してやったんだから。今更そんな言い分聞いてやる訳には
いかないでしょ。それにほら、“いやだ”なんて言っておきながらアンタのここ、もう勃ってんじゃないっスか。
意地悪くそう指摘してやれば、“違う”だの“ヤダ”だの呟いてる。オレはくすくすと笑いながら大佐の竿をぺろりと舐め
あげる。
「ヒャアッ!」
ビクッと体を震わせて悲鳴を上げる大佐に構わず、オレは飴を舐めるみたいに蜜を零す竿を舐めた。
「んっ…ああ…イ、ヤ…っ…ヤダァ…っ」
甘い拒絶の言葉を吐きながら、それでもいつしか大佐の腰が揺れ始める。こんなに涎たらしながら尻振りたてたたら
説得力ないでしょ、そんな言葉。舌で舐め、唇を這わせ、散々に弄った後オレは竿を口に含む。じゅぶじゅぶと唇で
擦り上げてやれば大佐が嬌声を上げた。
「アアッ…アンッ…や…やああっっ」
大佐がブルッと震えたと思うとオレの口の中へ青臭い熱がどっと流れ込んでくる。ふふ、アンタのだと思っただけで
こんなものが甘いと感じるから不思議っスね。オレはあらかた飲み込んだ後、体をずらすとまだ口に残っていた熱を
大佐に口移しで飲ませた。
「んっ、んんんっっ!」
首を振って逃げようとするのを赦さず、深く唇を合わせて飲み込ませる。自分のものを飲まされて泣きじゃくる大佐に
オレは言った。
「アンタのっスよ。甘いでしょ…?」
そう言えば大佐がふるふると首を振る。オレはふと思いついたことを口にした。
「そうだ、オレのと飲み比べてみて下さいよ、ね?」
優しい口調でそう言えば、驚いて目を見開いてオレを見る。嫌々と首を振る様が妙に幼くて、オレはズボンの中で窮屈
そうに身を縮めていた自身を取り出すと、大佐の頭を股間に押し付けた。
「イヤッ…イヤァッ!!」
叫んで大きく開けた口に自身を捻じ込む。逃げられないように後頭部をおさえつけてオレは言った。
「言っときますけど、歯立てたりしたら承知しないっスよ。」
それを聞いて大佐はギクリと体を強張らせるとオレを見る。オレはにっこり笑いかけると言った。
「ほら、しゃぶってくださいよ。さっきオレがやって見せたでしょ?あれと同じようにやればいいんスから。」
そう言ったものの大佐はオレのデカイ塊を咥えるのが精一杯で動かすことなど出来ないらしい。唇の端から涎をたらす
その顔が堪らなくイヤラシクてオレは我慢できずに大佐の頭を掴むと強引に抜きさしする。
「ンンッ…ンッンッ」
苦しいのだろう、ボロボロと涙を零すその顔が一層の嗜虐心を煽ってオレは大佐の喉奥へと突き入れた。
「ングゥッ!」
目を剥いてもがく大佐の喉にオレは熱を叩きつける。
「飲んで。」
低くそう言えば、大佐は唇の両端から白濁を垂らしながらも必死に飲み込んだ。オレは大佐の唇から自身をぬるりと
抜き出すと、大佐の体を引き上げその顎を掴む。
「アンタのとオレのと、どっちが旨かったっスか…?」
そう聞けば、大佐は力なく首を振った。
「わ、わかんな…」
「判らないならもう一度飲ませてあげましょうか?」
そう囁けば大佐が慌てて首を振る。
「ハボのっ!ハボのほうが…っ」
大声でそう言うと真っ赤になって俯く大佐にオレは聞き返した。
「オレのの方が、なに?」
わざとそう問い返せば大佐はますます紅くなって俯く。オレは覗き込むようにして大佐を見るともう一度尋ねた。
「オレのの方がなんスか?はっきり言ってくれないとわかんないでしょ?」
「ハ、ハボのの方が…」
「オレのの方が?」
「う、旨かった…」
消え入りそうな声でそう言う大佐の頬をオレは撫でてやる。羞恥に頬を染め涙を零す大佐に軽く口付けると言った。
「そんなに旨かったんなら下の口にものませてあげるっスよ…」
そう言うと抵抗する間を与えず大佐の脚をを大きく開く。高々とそそりたっている中心を目にしてオレは呆れたように
言った。
「なあんだ、オレのしゃぶりながら興奮してたんスか。」
オレの言葉を否定するように首を振る大佐を無視して、オレは大佐の中心が垂れ流す蜜を指に掬うと双丘のはざま
へと手を伸ばした。触れた途端、大佐の唇から悲鳴が上がったが、それを無視して奥でひくつく蕾の入り口を円を描く
ように撫でる。クチクチと入口を嬲った後、ゆっくりと指を沈めた。
「あ、あ、あ」
大佐が体を硬直させて目を瞠る。オレの太い指を咥えこんでひくつく蕾にオレはごくりと唾を飲んだ。ゆっくりとかき混ぜ
れば大佐の体がビクビクと震える。少し緩んできたところでオレは指をもう1本増やし、蕾を割り開くようにしてぐちぐち
と弄った。
「ヒ…ヒィ…」
見開く黒い瞳を見つめながらオレはもう1本指を沈める。大佐の蕾がオレの指を3本も咥えてひくつく様は堪らなく卑猥
だった。
「すげぇ…ヒクヒクしてるっスよ…。」
くつくつと笑いながらそう囁けば大佐の瞳から新たな涙が零れる。オレは好き勝手に大佐の蕾をかき回すと、乱暴に
指を引き抜いた。
「そろそろ欲しくなったでしょ…?」
オレはそう囁くと大佐の脚をグイと押し上げる。大佐の唇が拒否の言葉を吐き出す前にオレは一気にその体を貫いた。
「アッアアア―――ッッ!!」
胸を仰け反らせ体を引く付かせる大佐の最奥をガツンと突くと、今度はズルズルと引き戻す。熱い内壁がオレに絡み
ついてかああっと頭に血が上った。
「イ、ヤ…ヒアアッ」
黒曜石の瞳から止めどなく涙が零れ、紅く染まった頬を濡らす。悲鳴を上げる唇は感じきって涎を垂れ流し、熱い吐息
を零していた。
「たいさ…たいさっ」
大佐の脚を抱えてガツガツと突き上げれば、大佐が嬌声と共に熱を吐き出す。びゅくびゅくと吐き出している最中にも
構わず、乱暴に抜きさしすれば大佐の唇から悲鳴が上がった。
「ヒアッ…ま、待ってっ…イヤッ…ヒウッ」
大佐は泣きながら続けざまに熱を吐き出す。オレを含んだ蕾が激しく収縮して大佐が酷く感じていることを伝えてきた。
「んんっ…ンアアアッ!!ハボっ…ハボォっ!」
乱暴に突き上げるオレの動きと、感じ入って腰を振る大佐の動きとが相まって、繋がった下肢はもうぐちゃぐちゃだった。
大佐は汗に濡れた髪を振りたてて啼いている。その黒い瞳が縋るようにオレを見た。
「ハボ…ハボ…っ」
どうしていいのか判らずに甘える仔猫みたいな鼻にかかった声でオレを呼ぶ。オレは大佐の脚を抱えなおすと言った。
「今、最高に気持ちよくしてあげるっスよ…。」
そう囁いてゴリゴリと音がする程大佐に腰を密着させる。これ以上奥はないというくらい深いところを思い切り突き上げる
と大佐がびゅるりと熱を放った。それを追うようにその最奥へ熱を叩きつければ。
「―――ッッ!!!」
大佐が声もなく背を仰け反らせビクビクと体を震わせる。その体をかき抱くようにしてたっぷりと注ぎ込めば硬直した
大佐の体からくたりと力が抜けた。
「たいさ…」
オレは力の抜けた大佐の体を抱き締めるとその唇を貪る。散々に味わった後ゆっくりと離し、その体をそっと抱き込んだ。
「…あ…」
ぼんやりと宙を見つめる黒い瞳にオレは囁く。
「これからじっくりと躾けてあげるっスからね…」
オレだけの大事な飼い猫に育ててあげる。
オレは大佐の体を優しく抱き締めると唇を重ねたのだった。


2008/4/16
 
「艶」のその後です。「反撃されて食べられちゃうロイがみたい」というコメントを頂いたので描いてみました。下克上なハボ(笑)気紛れで性質の悪い猫が
寝てる大型犬の鼻先でウロウロしてはちょっかいを出し、最初は我慢してた犬もいい加減そのしつこさにウンザリしてガブリと食べちゃったって感じで
しょうか(苦笑)これからたっぷり躾けてくれると思います(笑)