どっち?その後  Havoc × Roy ver.


「アンタ、伊達に大佐やってないっスね」
 見た目に反して意外と強く押し返してくる力にハボックがそう言えば
「当然だ。私を甘く見ると痛い目に会うぞ」
 ロイがフフンと得意そうに言う。
(こういう負けず嫌いなとこも好きだけど、まあ、今回は負けてもらわないとね)
 心の中でそう呟いたハボックは、思い切り押していた手の力をフッと抜いた。
「あっ?!」
 突然押し返してくる力がなくなってバランスを崩したロイは、押していた勢いのままハボックの胸に飛び込んでしまう。ハボックはロイの体を受け止めると、そのまま抱きこむようにしてロイの体をベッドに押さえつけた。驚いて見上げてくる黒い瞳にニッと笑ってハボックが言う。
「オレの勝ちっスね」
 そう言うハボックにロイは目を吊り上げて怒鳴った。
「汚いぞっ、お前っ!!」
「勝負は駆け引きでしょ。汚いなんてそんな心外な」
 ハボックはしれっとしてそう言うと、スッと目を細める。
「とにかくこうなったらもう、観念してくださいよ」
 そう言って見下ろしてくるハボックの瞳が欲情を湛えて深い蒼に染まっていることに気づいて、ロイはゾクリと体を震わせた。自分を組み敷くハボックは酷く男くさくて、いつもの自分の我が儘を文句を言いながらも受け入れてくれるハボックとは別人のようだ。獰猛とすらいえるその雰囲気は忠実な犬というより人慣れぬ野生の狼のようで、ロイはハボックの瞳を見ていられずに目を逸らした。こうして目を逸らした時点で負けなのだと、そう頭の隅で思ったもののどうしても視線を戻せない。
「たいさ……」
 低く囁いてくるその声に捕食される側に自分が立ってしまったことを思い知らされて、ロイは逸らした目をギュッと瞑った。


 大きな手がロイの顎を掴みハボックの顔が近づいてくる。唇が触れ合った途端、ビクッと体を震わせて顔を背けようとしたがガッシリと掴まれた顎は動かすことも出来ず、これから自分がどうされるのかと言うことを端的にロイに知らせてきた。深く合わさった唇が貪り食われるようで、怯えて逃げるロイの舌をハボックのそれが追いかけ、絡めとり、きつく吸い上げる。歯列をなぞり口内をくまなく弄られて、唇が離れた時にはロイの息はすっかりあがっていた。ハボックはロイの瞼を舌先でなぞり、鼻筋を辿って頬を舐める。濡れた感触がロイの耳たぶを弄びぬめりと耳に入ってきた。
「アッ!」
 ぬちゃぬちゃと舐めまわし時に甘く噛まれて、ロイはゾクゾクと体を震わせる。左右の耳を丹念に舐めまわされて、ロイは小さく首を振った。
「や…も、いや…っ」
 触れられているのは耳だけだ。だが、ロイの中心には徐々に熱が集まり始めていた。ハボックは泣きそうなロイの声にうっとりと笑うと耳を嬲っていた舌を首筋へと滑らせる。何度も舌を這わせては時折きつく吸い上げた。
「あっ…あっ…」
 チクリとした痛みと共にぞくんと快感が沸き起こって、ロイは僅かに身を捩った。首筋に舌を這わせながらハボックはロイのシャツのボタンを外していく。前立てを開くと今度は首筋から喉もと、鎖骨へと舌を滑らせていった。
「ん…はぁ…っ」
 鎖骨の窪みに舌を這わせ、その淵に紅い印を刻む。ハボックはロイの白い肌に綺麗な紅い花びらを咲かせながらゆっくりと唇を滑らせていった。滑らせる舌先がロイの胸でぷくりと立ち上がっているほの赤い飾りにたどり着く。ぺろりと舐めあげれば、ロイがビクリと体を震わせた。
「あっ?!」
 ロイの声にハボックは唇の端を持ち上げて薄く笑うと片方を舌先で、もう片方を指でくりくりと捏ねる。時に捏ね、時につまみ上げ、甘く噛んだり押しつぶしたり、散々に嬲られるうち思いも寄らぬ快感がそこから沸きあがってきて、ロイは信じられぬとばかりに身を捩った。
「やっ…いやっ」
 こんなところを弄られて感じるなんて女みたいだ。そうは思っても体を支配するのは確かに快感と呼ぶしかないもので。
「うそ…うそだっ、こんな…っ」
「何がうそなんスか?」
 信じたくないと洩らしたロイの言葉にハボックがそう聞く。首を振るロイにハボックはにんまりと笑うと囁いた。
「ここ…気持ちイイんスね?」
「ちが…ああっ!あんっ!」
 否定しようとした途端キュウと摘み上げられて、背筋を快感が走り抜ける。ハボックはそんなロイの様子に両方の乳首を攻め立てる力を強めた。
「いやっ…いやあっ」
 湧き上がってくる快感に耐え切れず、ロイはポロポロと涙を零す。イヤだ、うそだと思う反面、ロイの中心はもうすっかりと昂ってズボンの中で窮屈そうに熱く震えていた。
「ああ、このままじゃ可哀相っスね」
 ハボックはそう言うとロイのズボンに手をかける。ベルトをとりボタンを外すと下着ごと一気に引き剥がした。
「うあっ!」
 布が擦れる刺激にロイは背を仰け反らせて喘ぐ。ロイの中心は腹につくほど反り返りとろとろと蜜を零していた。
「胸弄られたの、よっぽど悦かったんだ…」
 楽しそうなハボックの声にロイは恥ずかしさのあまり手のひらで顔を覆ってしまう。ハボックはそんなロイの様子にくすりと笑うとロイの足をグイと広げた。
「あっ!」
「おいしそう…」
 ハボックはそう呟くとロイの棹をねっとりと舐め上げる。袋を片手でゆっくりと揉みしだきながらじゅぶと棹を咥えこんだ。
「ひゃあん!」
 じゅぶじゅぶと濡れた粘膜で擦り上げられて、ロイの中心に血管が浮かび上がりビクビクと震える。瞬く間にこみ上げてくる射精感にロイはハボックの髪を掴んだ。
「やめ…でるっ…ダメだ…っ」
 これ以上されたら出てしまう。ロイが何とかハボックを引き剥がそうとした時、きつく吸い上げられてロイは我慢できずにハボックの口の中へと吐き出してしまった。
「あっあああっっ!!」
 どくんと吐き出されたそれをハボックは一滴残らず飲み干してしまう。清めるようにロイの棹を丁寧に舐めるとロイの顔を覗きこんだ。
「気持ちよかったっスか?」
 そう聞かれてより一層恥ずかしさがこみ上げる。ギュッと目を瞑って答えないロイの頬にハボックは口付けると言った。
「今度はオレを気持ちよくさせてくださいね」
 そう言ったハボックの指がロイの奥まった箇所をするりと撫でて、ロイはギョッとして目を見開く。怯えたようなロイの顔にハボックは優しく笑うと言った。
「大丈夫、痛くしませんから」
「やだ…ハボ…」
 ハボックはナイトテーブルの引出しから小さなボトルを取り出すと蓋を開けその中身を手のひらにあける。ねっとりと粘性のあるそれを温めるように伸ばすとロイの双丘の間へと手を伸ばした。
「たいさ、力抜いててくださいね」
 ハボックはそう言うと怯えて身動きの出来ないロイの蕾へと指を這わせる。指先で慣らすように揉んだかと思うと、指を1本つぷりと差し込んだ。
「ひ…っ」
「大丈夫、力抜いてて…」
 宥めるように言うとハボックはゆっくりと指を付け根まで差し入れていく。根元まで入るとゆっくりと円を描くように動かし始めた。
「んっ…あ…」
 くちゅくちゅと音を立てて指がロイの襞を押し開く。初めて感じる違和感にロイはハボックの肩をギュッと掴んだ。
「はぼ…や…いや…」
 そんなところを弄られる事に怯えていたロイは徐々にこみ上げてくる快感に目を見開く。ワナワナと唇を震わせると囁くように言った。
「うそ…」
「悦くなってきました?」
 ハボックは薄っすらと笑いながら言う。
「このゼリー、媚薬が入ってるんスよ。たいさ、初めてだし、気持ちよくなって欲しかったから…」
 そう言いつつ、ハボックは沈める指を増やしていく。ロイはしどけなく開いた脚の間にハボックの指を3本も咥えて喘いでいた。
「あっ…んふ…んあっ…」
 ロイの中心はすっかりと力を取り戻しとろとろと蜜を零している。目尻を染めて熱い吐息を零すロイを見ていたハボックはそっと指を引き抜いた。
「そろそろよさそうっスね…」
 ハボックはそう囁くと熱く滾る自身を取りだす。ロイの脚を高く掲げると、ゼリーで濡れそぼたれたそこにグイと突き入れた。
「ひあっ?!」
 指より硬くて熱い塊が押し入ってくるのに、ロイの体が強張る。ハボックは宥めるようにロイに口付けるとロイの中心を手のひらで包んだ。
「大丈夫、オレに任せて、力抜いて…」
 ハボックはそう囁くとロイの中心を扱き始める。ロイの体から力が抜けたのを見計らってグイと体を押し進めた。
「んああああっっ」
 ずぶずぶと埋め込まれる熱にロイは悲鳴を上げる。こんなところにハボックが入っていると言うことが信じられなくてロイは力なく首を振った。
「あ…そ、んな…っ」
 酷い圧迫感とそこからじわじわと湧き上がってくる、説明のつかない何か。ハボックがゆっくりと動き始めて、その説明のつかないものが快感だと気づいた時には、もうロイの体は完全にそれに支配されてしまっていた。
「やっ…いやあっ…ああっ…ぅんん…っ」
 ロイの唇から甘い喘ぎが上がり、ハボックが手を添えていなくてもロイ自身は高々とそそり立っている。ある一点をハボックの熱が掠めたとき、ロイの唇から一層高い声が上がった。
「ひゃあああんっっ」
「ココ…たいさのいいとこっスね…」
 すぐさま気づいたハボックが重点的にそこを攻め立てる。
「やっ…だめぇっ…あひぃっ…あっ…あ、イく…っ、いやっ、いやああっっ!!」
 背筋を突き抜ける快感にロイは抗う間もなく熱を迸らせた。びゅくびゅくと吐き出す間にも激しく突き上げられて、ロイは快感に身悶える。
「ひぃっ…ああっ…ハボォ…っっ」
 ハボックの背にまわされたロイの手がハボックの背に爪を立て、ハボックはその痛みにうっとりと笑った。
「かわいいっスよ、たいさ…」
 ハボックはそう囁くとロイの中へ熱を吐き出していった。


 散々に熱を吐き出させられ注ぎ込まれたロイは、もう動くこともままならずハボックが清めてくれるままに身を任せていた。ハボックはすっかり綺麗にしてしまうと改めてロイを抱きしめて囁く。
「たいさ…大好きっス…」
 嬉しそうにそう言って髪に顔を埋めてくるハボックにロイは深いため息をついた。
「どうして私が…」
「でも気持ちヨカッタでしょ?」
 露骨にそう言われてロイは頬を染める。悔しいが物凄く感じてしまったことは確かで。
「これからも気持ちよくしてあげますね」
 そう囁く声に内心ちょっと期待してしまったことは決して口に出さずに、ロイはハボックの背をキュッと抱きしめたのだった。


2007/10/15


「どっち?」のその後ハボロイ版でございます。襲い掛かってくる獣から目を逸らしたらもう負けって事ですね(笑)