俺様な皇帝と恥ずかしがり屋の騎士の話13


「ん……んふ……」
 深く口づけてくるヒューズの首に、ハボックは甘く鼻を鳴らしながら腕を回す。自分から引き寄せ更に深く唇を合わせれば、ヒューズの舌がハボックの口内を思うまま蹂躙した。
「ふ……ぅふ」
 飲みきれない唾液が唇の端から零れてハボックの首筋を濡らす。ヒューズはそれを辿るように白い首筋に舌を這わせた。時折きつく吸い上げれば白い肌に紅い花びらが散る。チクリとした痛みにハボックは眉を顰めた。
「や……痕つけちゃ……っ」
「いいだろ、俺のもんだって印」
「よくねぇ」
 ハボックは言ってヒューズを押しやる。痛みを感じた部分を指でなぞり顔をしかめた。
「こんなとこ……ハイネック確定じゃん」
 嫌いなのに、とブツブツ言うハボックをヒューズは鼻に皺を寄せて睨む。
「一々煩せぇな、気持ちよくさせろとか言ったくせに」
「もっと他にオレが気持ちよくなれるとこ知ってるっしょ?」
 そう言って上目遣いに見つめてくるハボックにヒューズは目をみはる。クッと笑うとつけた花びらを指でこすって言った。
「確かにな」
「やっ、益々目立つっ」
 指を離せば薄紅だった花びらは紅くくっきりと白い肌に浮いている。恨めしげに睨んでくる空色にチュッと口づけてヒューズは胸の頂に唇を寄せた。
「アッ」
 きつく吸いつかれてハボックは首を仰け反らせる。ヒューズは唇に含んだ乳首を舌先で押し潰し前歯で噛んだ。
「んあッ!やんっ、噛むなッ」
 ゆるゆると首を振って髪を掴んでくるハボックに構わず、ヒューズはもう片方の乳首を指できつくこねくり回す。両方の乳首を唇と指先で執拗に愛撫されて、ハボックはビクビクと震えながら喘いだ。
「ヤラシイな、ジャン。胸弄られて感じてんのか?」
 弱いと知っていてヒューズは意地悪く囁く。そうすれば、ハボックが腕で顔を隠して言った。
「アンタがそうしたんじゃん……っ」
 ヒューズに抱かれるようになった当初は、胸など弄られても違和感があるばかりだった。だが、何度も何度も繰り返されるうちいつしかそこは性感帯へと変わり、胸への愛撫でハボックの楔は高々とそそり立ち蜜を垂れ流していた。
「こんなにして」
 ヒューズは楽しそうにハボックの楔を指で弾く。甘い悲鳴を上げたハボックの楔からとろんと零れた蜜が竿を伝わり双丘の狭間へと垂れていった。
「ジャンくんは胸弄られんの大好きだもんなぁ」
「アッ!」
 ヒューズは言って両方の乳首をそれぞれ指で摘む。そのままキュウと抓るように引っ張れば、ハボックが胸を仰け反らせて身悶えた。
「やっ……、馬鹿ァッ」
 ハッハッと息を弾ませてハボックがヒューズを睨む。それに楽しそうに見返して執拗に胸を弄り続ければ、ハボックがポロポロと泣き出した。
「そこばっかり、もうヤダ……ッ」
 ハボックは言ってもどかしげに尻を振りそそり立った楔をヒューズの腰に押し付ける。そうすれば、ヒューズの楔もハボックのそれに負けず劣らず昂っているのが布越しにも感じられて、ハボックは濡れた瞳でヒューズを睨んだ。
「いつまで服着てんのさ。本気でオレの事気持ちよくしてくれる気あんの?」
 挑むように告げられる言葉にヒューズはニヤリと笑う。
「折角手加減してやってたのに、後で泣き言言うなよ?」
「言わねぇし。年寄りには無理ならはっきり言えば?」
 濡れた頬に笑みを浮かべて言い返してくるのが愛しくて可愛くて仕方ない。だが、そのことは口にはせず、ヒューズは体を離すと服を脱ぎ捨てた。
「泣き言言うなよ」
「いいから早く来てよ」
 そう言って伸ばされてくる腕に引き寄せられるようにヒューズはハボックに圧し掛かっていった。


2013/03/16